2015年11月30日

職業としてのプロ経営者

表紙になったということもあり、週間BCNに取り上げて頂いたことは、思った以上の反響がありました(有難うございます)。折角なので、取り上げて頂いたシリーズ(?)の第二弾ということで、こちら。

2015113001.jpg

小杉俊哉さんの「職業としてのプロ経営者」という書籍です。プロ経営者とは、「単なる経営者ではなく、プロフェッショナルな経営者」。サラリーマンの延長線で経営者になる、すなわち「生え抜き社長」ではなく、外部から招かれて(時には全く異なる業種から)、「企業を変革に導き結果を残すことのできる経営者」という定義になるかと思います。この本では、「企業で出世して社長になる」でもなく、「起業して社長になる」でもない、経営者となるための第3の道として「プロ経営者」が紹介されています。

この本の中で、お恥ずかしながら、プロ経営者の一人として紹介頂いています(P116-118)。念のためですが、私自身、プロ経営者としての自覚と誇りは持っているものの、正直、実績としてはまだまだ。この本は、これから経営者を目指す20代/30代の人向けに書かれており、そういった方に近さを感じて頂くために40代前後の(経営者としては)比較的若手のプロ経営者31名の事例が紹介されています。小杉さんによると、31名の共通点は大きな試練に直面し、その試練を乗り越えるためにストレッチを重ねてきたこと。そういった意味で、事例紹介といっても、成し遂げたというというよりは、もがき苦しんだという事例紹介が中心。もちろん私も例外ではありません。

さて、実際に読んで頂くと、あれ、どこかで読んだことがある内容だな、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。実はこれは、以前キャリア・インキュベーションという人材紹介会社の「プロ経営者になる 経営者インタビュー」という企画でインタビューを受けた際の内容が基になっています。基となったインタビュー記事はこちら

この記事ですが、私のキャリアや、私が何を考え、どう行動してきたかなど、これまで受けたインタビューの中でも最も長く、最も正確にまとめて頂いています。それもそのはずで、このインタビューには2時間以上かかっており、そのほぼ全ての内容を忠実に原稿に起こして頂いています。お蔭さまで、私自身もたまに読み返すことで初心を取り戻すことができています(笑)。

本書でプロ経営者の共通点として語られている「自己効力感(Self-efficacy)」という概念はとても興味深いものです(P221、ちなみにこちらの記事でも言及されています)。自己効力感とは、簡単に言えば、「よくわからないが、自分ならできる」と思い込めること。言ってしまえば「根拠のない自信」。これは、私自身のインタビューでも、弥生の社長に就任する際の「俺がやらなきゃ誰がやる」という表現に現れています。

根拠のない自信と表現してしまうとやや微妙ですし、それが根拠のない過信にならないように注意は必要だと思っています。ただ、世の中が圧倒的なスピードで変わりつつあり、常に新しいこと、未知のものに取り組まなければいけない時代において、やったことはないものであっても、自分なら何とかできると思えることは大きな武器になっています。
posted by 岡本浩一郎 at 17:58 | TrackBack(0) | 弥生

2015年11月27日

クラウド業務ソフトの市場をつくるのも、弥生

2015112701.jpg

今週の週間BCNのKEY PERSONというコーナーで、「クラウド業務ソフトの市場をつくるのも、弥生」というタイトルで取り上げて頂きました。クラウドへの取り組みはもちろん、マイナンバー、オリックスとの協業などについてもお話しさせて頂きました。今考えていることをかなりストレートにお話ししたのですが、うまくまとめて頂いたと思います。BCNさんのためにも、紙媒体の週間BCNで読んで頂きたいと思いますが、さすがは太っ腹なBCNさん、BCN Bizlineのサイトでも読んで頂くことができます(無料会員登録が必要です)。

ちなみにこのコーナーに取り上げられると、週間BCNの表紙を飾ることになります。なかなかよく撮って頂いたと思いますが、目が細い!(笑顔でというリクエストだったので) & お腹が立派なのが微妙に気になります。ちょっと恥ずかしいですが、自意識過剰ですかね(苦笑)。

実はこのコーナーに登場するのは二度目です。一回目は2008年7月、弥生の社長に就任してまだ間もない頃です。今から見ると、その当時からSaaSを事業の「柱」にすると宣言していた証拠になっていますね(当時はクラウドという言葉がまだ一般的ではありませんでした)。ただ、3年と言っていたものの、結果的には6年ぐらいかかってしまったのは残念なところ。まあ、Better late than neverということでご容赦下さい。しかし二つの記事の写真を見比べると時の流れを実感します…(苦笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 18:44 | TrackBack(0) | 弥生

2015年11月25日

ScanSnap Cloud

本日、秋葉原UDXで株式会社PFUの新サービス、ScanSnap Cloudの発表会がありました。既にご利用の方も多いと思いますが、ScanSnapは圧倒的シェアNo.1のスキャナ。日本国内で圧倒的シェアNo.1というのは弥生と同じですが、ScanSnapはグローバルでもシェアNo.1というのが素晴らしいところです。今回発表されたScanSnap Cloudは、「ScanSnapがオフィスや家庭でインターネットにつながり、PCやスマートデバイスを介さずにクラウドサービスへ直接連携できるサービス」。ScanSnap Cloudは既に発売されているiX100/iX500の二機種で今日からサービスが開始され、活用することによって「スキャンするだけで、電子化されたデータが自動的に最適なクラウドサービスにつながるので、仕事やくらしがもっと便利に」なります。

2015112501.jpg

ScanSnapの初代がデビューしたのが2001年。それまではごく一部の人向けであったスキャナというデバイスを、誰でも使える身近な存在にしました。私自身も2000年代前半には使い始めましたが、本当にボタン一発でガンガンと取込みを開始し、キレイに電子化してくれるのには感動したものです。ただ、この時代のスキャナは、USBケーブルでPCにつなぐ必要がありました。当然のことながら、PCが立ち上がっていなければスキャンすることもできません。

2012年からは、WiFiでつながるようになり、ケーブル接続は必要なくなりましたが、取込み先となるPCが立ち上がっていなければならないというのは変わりませんでした。それが今回のScanSnap Cloudでは、スキャナさえあれば、あとはスキャナがクラウドに自動的にアップロードしてくれます。

今日は私も連携パートナーの一社として登壇させて頂きました。弥生では、既に本ブログでもお話ししているYAYOI SMART CONNECTの新機能、OCR取込の一環として、このScanSnap Cloudと連携します。Scan Snap Cloudに対応したiX100/iX500で領収書をスキャンすれば、それが自動的にクラウドにアップロードされ、そこから自動的にYAYOI SMART CONNECTに連携。次にYAYOI SMART CONNECTでは、タイムスタンプを押した上で、OCR処理によって、取引データ(どこで、いつ、いくら)を生成、そこからSMARTのエンジンで仕訳データを自動生成します。

ScanSnap Cloudと弥生との連携は来年に入ってからを予定しています。もう少々お時間を頂いてしまいますが、業務効率化の大きなネックであった紙をどんどん電子化し、自動的に処理することによって、会計業務を大きく進化させる時代がもうすぐやってきます。
posted by 岡本浩一郎 at 17:39 | TrackBack(0) | テクノロジー

2015年11月19日

ついに来た

周りにも受け取ったという人があまりおらず、横浜市は結構遅くなると聞いていたので、早くても12月かなと高をくくっていたのですが、出張から帰ったところ届いていました。そう、マイナンバー(個人番号)の通知です。

2015111901.jpg

会社で改めて聞いてみたところ、届いていないという人の方が多い状況でした。とはいえ、今月中には届く方がだいぶ増えそうですね。ただ、問題は、届いたけれど受け取っていないという人がそれなりにいること。簡易書留ですので、日中家にいないとなると受け取るのも大変です。

2015111902.jpg

恐る恐る封筒を開けてみると、通知カードが、小学生の娘の分も含めちゃんと家族分ありました。立場的にマイナンバーについてはかなり前から研究していましたし、マイナンバーについて人前で話す機会も多かったのですが、正直なところあまり実感はありませんでした。マイナンバーの記入欄のあるマル扶でも、まだ記入はしないで済みましたし。それが急に現実となった感じです。

現実感を帯びてきたという中で、そういえばどうしようと(ある意味)気が付いたのが、個人番号カードを作成するかどうか。今回の通知カードは個人番号カード交付申請書(兼電子証明書発行申請書)を兼ねています。これだけ個人番号が流出することの恐ろしさ(?)を刷り込まれてしまうと、通知カードはしっかりしまった上で、リスクになる個人番号カードはない方がいいとも感じてしまいます。

まあ、e-Tax等で使うことを考えると私自身はあった方がいいのでしょうが、家族の分までいるかというと、うーん。カードを作る手間もありますし、実際に持っていることのメリットが見えないとなかなか普及は進まないでしょうね。今後どれぐらいのペースで交付申請が提出されるのか、興味深いところです。
posted by 岡本浩一郎 at 19:43 | TrackBack(0) | 税金・法令

2015年11月18日

マル扶へのマイナンバー記入

給与を支払う際に、配偶者控除や扶養控除を反映させた金額で源泉徴収を行うために必要とされる給与所得者の扶養控除等(異動)申告書、略してマル扶。前回お話ししたように、マル扶は、その年の初めての給与支払い(の前日)までに全従業員から提出を受けることとされていますが、実務上は、その前年末の年末調整の準備の際に翌年分のマル扶を収集することが一般的です。つまりまさに今この時期。

2015111801.png

今回、翌年分、すなわち平成28年分のマル扶にはマイナンバーの記入欄が設けられました。ただ、これも前回お話ししたように、実は今年中であれば、記入する必要はありません。これは、国税庁の源泉所得税関係に関するマイナンバーのFAQを見ればはっきりと書いてあります。

まず、Q1-1「扶養控除等申告書には、いつから従業員等の個人番号を記載してもらう必要がありますか」の回答は「扶養控除等申告書は平成28年1月以後に提出を受けるものについて、従業員本人、控除対象配偶者、控除対象扶養親族等の個人番号を記載してもらう必要があります」。ややわかりにくいですが、逆に言えば、平成27年12月までに提出を受けるものについては、記載の必要がないということになります。Q1-3Q1-4の回答の冒頭でも、「平成27年中に提出する扶養控除等申告書については、法令上、個人番号の記載義務はありません」と書かれています。

平成27年中に提出する扶養控除等申告書については、マイナンバーを記載する必要がないとしても、マイナンバーの利用が正式に始まる平成28年に入ったところで、追記が必要となるのでは? これはQ1-6「平成27年中に個人番号の記載のない扶養控除等申告書を受領した場合、平成28年中に従業員に補完記入してもらう必要はありますか」で「平成27年中に個人番号の記載のない扶養控除等申告書を受領した場合、平成28年以降、従業員に従業員等の個人番号を補完記入してもらう必要はありません」と明確に回答されています。

つまり、マル扶は、今年中(平成27年中)に提出してもらう限りにおいては、マイナンバーを記載する必要がありませんし、一旦提出された申告書に平成28年に入ってから追記する必要もありません。FAQ内にはたびたび「平成28年分の源泉徴収票(税務署提出用)には、従業員の個人番号の記載が必要になりますので、源泉徴収票を作成するまでに、別途従業員から個人番号を取得する必要があります」と記載されていますが、平成28年分の源泉徴収票を作成するのは、基本的には来年末になりますから、実質上は一年後(平成29年分のマル扶)までマイナンバーの記載を引き延ばすことができるということです。平成28年中の退職者に源泉徴収票を交付するなど例外もありますが、例外については個別に個人番号を取得することで対応が可能なのではないかと思います。

ということで、今回のマル扶(平成28年分)について、マイナンバーによる面倒を避けるためにも、今年中に従業員から提出してもらいましょう。

なお、同じ平成28年分でも、平成28年に入ってから提出を受ける際には、マイナンバーの記入が必要となります。ただ、FAQのQ1-9で「扶養控除等申告書の個人番号欄に「給与支払者に提供済みの個人番号と相違ない」旨の記載をすることで、個人番号の記載に代えることはできますか」という質問に対し、「給与支払者と従業員との間での合意に基づき、従業員が扶養控除等申告書の余白に「個人番号については給与支払者に提供済みの個人番号と相違ない」旨を記載した上で、給与支払者において、既に提供を受けている従業員等の個人番号を確認し、確認した旨を扶養控除等申告書に表示するのであれば、扶養控除等申告書の提出時に従業員等の個人番号の記載をしなくても差し支えありません」との回答が示されています。つまりマイナンバーの収集を行った後であれば(収集によって、例えば弥生給与 16でマイナンバーの一元管理ができていれば)、マル扶にマイナンバーを記載しないという運用が可能になるということです。

もともとマル扶は個人情報の最たるものですから、マイナンバーが記載されていようがいまいが、安全に保管しなければなりません。ただ、マイナンバーが記載された紙を保管することは一定のリスクを生むことになりますので、平成28年以降については、(少なくとも源泉徴収業務関連については)平成28年の年末調整の時期(ざっくり一年後)までのどこかでマイナンバーを収集し、弥生給与 16などのソフトウェアでマイナンバーの一元管理することによって、マル扶へのマイナンバーの記載を避けるというのが望ましい運用になるではないかと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 19:17 | TrackBack(0) | 業務

2015年11月17日

扶養控除等(異動)申告書

今年も多くの方が扶養控除等(異動)申告書を記入する時期がやってきました。この書類は正式名称が「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」とあるように、記入する対象者は給与所得のある方ということになります。ちなみに、あまりに長い名称なので、会計事務所では、書面の右上にあるマークから「マル扶」と呼ぶことが多いようです。

2015111601.png

当たり前のように記入しているマル扶ですが、何のために必要なのでしょうか。これは、給与を支払う際に、マル扶に記載された情報を基に、配偶者控除や扶養控除などを反映させた金額で源泉徴収を行うためのものです。一般的に給与の源泉徴収は年末調整時に追徴が発生しにくい(むしろ若干の還付が発生する)ような金額となるようになっています。年間を通じての所得税が30万円だとすると、30万円÷12の毎月25,000円に加えて、+αを源泉徴収しておくといったイメージです。この「+α」×12は、結果的に年末調整時に還付になります。源泉徴収によって痛税感を軽減しつつ、税金を支払い過ぎていたものが戻ってきたにも関わらず、還付で何となく得した気持ちになるという実にうまくできた仕組みです(笑、ただし実際には賞与にも源泉徴収が発生するため、賞与の金額等によって結果的に追徴になるケースもあります)。

追徴ではなく確実に還付になるようにするためには、上の+αの部分を大きくすればいいわけですが、とはいえ、あまり多く源泉徴収し過ぎるのも考えものです。ということで、予めマル扶で、配偶者や扶養親族について申告しておけば、配偶者控除や扶養控除を考慮した(結果としてより少ない)金額の源泉徴収で済ませてあげますよ、となっています。

事業者が給与所得から源泉徴収する際に税額を決定する「源泉徴収税額表」というものがあるのですが、マル扶が提出されている場合には甲欄で、マル扶が提出されていない場合には乙欄で計算するようになっています。こちら(pdf)は来年からの源泉徴収に利用する「給与所得の源泉徴収税額表(平成28年分)」ですが、例えば、給与(正確にはその月の社会保険料等控除後の給与等の金額)が168,000円の場合、マル扶を提出していれば、扶養親族等が1名で源泉徴収税額は2,000円となります。一方で、マル扶を提出していなければ乙欄から算出し、11,400円の源泉徴収税額となります。乙欄の金額は扶養親族等の数を考慮していないこともあり、結果的に甲欄の金額よりは遙かに高額になっています。

2015111702.png

ということでマル扶は、毎月の源泉徴収税額が少額で済む甲欄の適用を受けるために記入するわけですが、マル扶の記入と提出はいつでもいい訳ではありません。マル扶は、その年の初めての給与支払い(の前日)までに全従業員から提出を受けることとされていますが、実務上は、その前年末の年末調整の準備の際に翌年分のマル扶を収集することが一般的です。つまりまさに今この時期ということです。

この時期は同じような書類を2枚渡されて、何が違うのか戸惑われる方もいらっしゃるかと思いますが、よく見て頂ければ、1枚は「平成27年分」、もう1枚は「平成28年分」となっているはずです。平成27年分については、一年前に記入して提出済みのものですが、これから事業者が年末調整作業を行うにあたって、扶養状況に変更がないかを確認する、という位置付けです。例えば、この一年間で結婚して、控除対象となる配偶者ができた場合には、このタイミングで追記をし、それに基付いて年末調整を行います。

一方で、平成28年分は、基本的に白紙です。これは上で述べたように、平成28年(来年)に入ってからの給与支払いの際に源泉徴収税額が少額で済む甲欄の適用を受けるために、予め記入するのです。

さて、先ほどは「同じような書類」と書きましたが、今回記入する平成28年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書は、平成27年分と大きな変更点がありますので、さすがに違うことがすぐにわかるかと思います。そう、平成28年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書には、マイナンバー(個人番号)の記入欄が新設されています。そういった意味で、今回のマル扶は、いよいよマイナンバーがやってきた、と多くの方が実感するきっかけになりそうです。

では、マイナンバーの記入欄がある以上、全従業員(とその扶養親族等)のマイナンバーを早速記入してもらわなければならない? そこは慌てる必要はありません。端的に言えば、この年末までに、マル扶を全従業員にキチンと提出してもらう限りにおいて、マイナンバーを記入する必要はありません。

年末までに、というのがミソです。長くなってしまったので、この理由は次回改めてお話ししたいと思いますが、まだマイナンバーの通知も進んでいない、ましてや、マイナンバーの収集にも着手できない中で、現実的な対応としては、年内にマイナンバーなしで提出を受けるのが望ましいと考えています。

実はマル扶は、従業員から提出を受けてもすぐに税務署に提出する必要はありません(基本は事業者側で保管し続けます)。このため、上記のように、年末に翌年分のマル扶の提出を受けるのではなく、年末の年末調整に際し、初めてマル扶の提出を受ける(要は本来よりも一年遅れて提出してもらう)ケースも結構あるようです。ただ、マル扶がないのに、甲欄で源泉徴収を行うのは、本来は法令違反です。来年1月からはマイナンバーの記入が必要となり、何かと扱いが難しくなります。これまでがそういった運用だったとしても、この機会に本来あるべき事前の記入/提出に切り替えることをお勧めします。
posted by 岡本浩一郎 at 18:34 | TrackBack(0) | 業務

2015年11月13日

弥生会計 オンライン v2.0

昨晩深夜に弥生会計 オンラインをバージョンアップしました。弥生会計 オンラインはクラウドアプリケーションであり、サーバー側で継続的にバージョンアップが実施されるため、弥生会計「16」のようにバージョン番号を通常は明記していませんが、社内では今回リリースしたバージョンを2.0と呼んでいます(システム的なバージョンは2.0.2.114)。

去る7月に弥生会計 オンラインをリリースしてから、一度8月にマイナーなバージョンアップをはさんで、今回は比較的大粒のバージョンアップになります。

今回のv2.0での大きな機能追加は法人決算対応。7月にリリースした段階では、決算にあたっては、弥生会計 オンラインからデータをエキスポートし、それを会計事務所がデスクトップアプリケーションである弥生会計 AEにインポートし、決算書を作成するという流れになっていました。これが今回のバージョンからは、弥生会計 オンラインの中で決算書を作成することができるようになりました。

決算書を作成する際には、まず会計事務所にデータを渡して決算処理をしてもらうか(これまでの方法)、もしくは、弥生会計 オンラインで決算書を作成するかを選択します。ここで、弥生会計 オンラインで決算書を作成するを選んで頂いたら、後は画面の案内に沿って進めていくだけで決算書が作成できます。

2015111301.png

こちらの画面を見て頂ければわかるように、Step 1は「減価償却費の計算」、Step 2は「決算整理の実施」、Step 3は「決算書の作成」と必要なStepをわかりやすく表示し、順番に進めて頂けるようになっています。それぞれのStepの中も、今度はより小さな単位の手順に分解されており、手順を一つずつ、画面の案内に従って進めて頂くことができます。

2015111302.png

こちらの画面はStep 3の「決算書の作成」の一部ですが、上部に決算書の作成に必要な手順が明確に示されており、今自分がどこにいるのか、何をすべきなのかが一目でわかるようになっています。また、ちょっと悩みそうな箇所にはヘルプが用意されています。こういった「弥生なら当たり前」のユーザーインターフェースは、個人事業主向けとなるやよいの白色申告 オンライン/やよいの青色申告 オンラインでの決算書/確定申告書の作成機能から受け継いだものです(個人事業主と法人で決算書は異なるので、機能の中身自体は大きく異なります)。

今回、弥生会計 オンラインで、法人の決算書を作成することができるようになりましたが、以前もお話しした通り、小規模法人の約8割は決算業務を中心に会計事務所に委託しています。つまり、機能の追加は行ったものの、実際にはこれまで通り、データを会計事務所が利用しているデスクトップアプリケーション、弥生会計 AEに引き継いで、会計事務所が弥生会計 AEで決算処理をするパターンが主流であると考えています。とは言え、今回の弥生会計 オンラインでの法人決算対応は、弥生ならではの使い勝手のよい例となる機能ですので、是非一度試して頂ければと思います。

一方で、顧問先が弥生会計 オンライン、会計事務所が弥生会計 AEというパターンの使い勝手を改善するために、弥生会計 オンラインと弥生会計 AEの双方向データ連携の開発を、来年春を目標に進めています。こちらも是非ご期待頂ければと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 15:36 | TrackBack(0) | 弥生

2015年11月10日

カンファレンス後半戦

弥生 16 シリーズの発売にあわせて、各地で会計事務所パートナー(PAP)向けのカンファレンスを開催しています。先月は、東京/大阪/名古屋の三ヶ所で開催。会計事務所にとって繁忙期となる月末/月初は一旦お休みしていましたが、後半戦再開ということで、今週は広島と福岡、そして来週は札幌と仙台で開催します。

毎年、新製品発売のタイミングで会計事務所向けのパートナーカンファレンスを開催していますが、今年は例年以上に参加して頂く方が増えています。PAPの会員数が順調に伸びていることもありますが、今年に関しては、1) 法人向けのクラウドサービスとなる弥生会計 オンラインをどう活用できるか知りたい、2) 弥生が既に対応を表明している、OCR取込・電子帳簿保存法の改正対応について知りたい、というニーズも強いようです。さらに、前述の二つほどではありませんが、弥生がオリックスグループに入ってどう変わったのか(変わらないのか)知りたいというニーズもあるようです。

より多くの方にご参加頂けることはとても有難いことではあるのですが、事前の想定を上回る部分もあり、結果として各会場ともキャパシティ的に限界に近い状態になっています。前半戦(特に東京/大阪)は、かなり詰め詰めになってしまい、ご迷惑をお掛け致しました。少なくとも東京と大阪については、次回開催ではより大きな会場に移らなければならないと考えています。

実は後半戦も既に広島/福岡/仙台で定員、もしくは定員を上回る状態になっています。座席を工夫することで開催自体は問題ありませんが、座席スペースが少々狭いと感じられるかもしれません。十分な手配ができておらず大変申し訳ありません。次回以降に関しては、より多くの方にご参加頂けるように万全な準備をしていきたいと思います。

私自身も全会場に参加します。皆さんにお会いできることを楽しみにしております。
posted by 岡本浩一郎 at 18:40 | TrackBack(0) | 弥生

2015年11月06日

次は大阪

本社が神田から秋葉原に移転したのが、ゴールデンウィーク後となる5月7日。それからちょうど6ヶ月経ったことになります。あっという間の6ヶ月。この機会にざっと総括すると、

[いいね!]
  • 東京の全員が1フロアになることによって、一体感が増した
  • ヤヨイドオリが社内打合せスペースとして活用され、どこでどんな議論がされているかが可視化された
  • 社内打合せがヤヨイドオリで完結するため、通常の会議室が社外との打合せで確保しやすくなった

[うーん…]
  • ビルに入ってからオフィスに辿り着くまでに時間がかかるようになった
  • 外に出ることが億劫になった
  • 秋葉原のご飯は神田より見劣りする

[微妙]
  • 眺めはいいが、晴れた日は眩しいので、結局ずっとブラインドを降ろしている(苦笑)

「いいね!」は主にオフィスの中の話、「うーん…」はビルや秋葉原というオフィスの外の話が中心ですね。ただ、秋葉原UDXというビル自体は気に入っていますし、全体的に言えば、いいね!の方が圧倒的に大きいとは感じています。直近で実施された社員満足度調査でも、東京オフィスの職場環境への満足度が目立って向上しました。

東京オフィスの引越が上手くいったことに気をよくして、ではないのですが、次は大阪(大阪カスタマーセンター/大阪支店)の引越が決まりました。場所探しの際の写真は弥生のFacebookページで公開されていましたが、この度、正式に引越が決まりました。

2015110601.jpg

場所は… まだ秘密です。近日中に公開しますので、お楽しみに(笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 18:49 | TrackBack(0) | 弥生

2015年11月04日

過去最高額を更新

先週10/29(木)に、オリックス株式会社は2016年3月期第2四半期(=上半期)の連結決算を発表しました。

「2016年3月期第2四半期(2015年4月1日〜2015年9月30日)の米国会計基準連結決算において、営業収益は前年同期比22%増の11,702億円、税引前当期純利益は同25%増の2,507億円、当期純利益は同14%増の1,613億円となりました。なお、第2四半期累計期間の当期純利益では、6期連続で増益となり、営業収益および当期純利益ともに過去最高額を更新しました。」

売上が22%増、最終的な利益指標である当期純利益が14.2%増と、非常に順調に成長を続けることができた上半期でした。

弥生はグループの一社としてこの連結決算に含まれています。弥生単体での数字は公開していませんが、決算短信では「平成26年12月22日に買収した弥生株式会社(以下、弥生)の収益貢献ならびに国内の中堅・中小企業に対する各種手数料ビジネスが順調なことから、商品売上高およびサービス収入が増加しました」と触れられています。

前回本ブログでお話しした2015年3月期通期決算では、弥生の貢献は実質3ヶ月(2015年1月-3月)しか含まれていませんでしたが、今回の2016年3月期上半期決算には6ヶ月間丸々含まれています。そういった意味で、弥生買収の成果を問われる上半期決算だったわけですが、無事に良い結果とすることができホッとしています。弥生自身の数字としても、当初計画以上の結果を出すことができています。

もちろん、オリックスグループ全体の中で言えば、弥生の貢献はまだまだ僅かであり、弥生の良し悪しがグループ全体の業績を左右するレベルにはありません。グループの規模感を実感するのが、弥生は一般的に百万円(Million Yen)単位で話すのに対し、オリックスは億円単位で議論すること。弥生にとっては、大きな数字である3千万や4千万という単位でも、オリックスの中の議論ではあっさりと丸められてしまうあたり、スケールの違いを感じます(笑)。

上場企業のグループ企業となった以上、これまでと同じように弥生の業績についてお話しすることが難しくなっています。それでも、今回のように、問題のない範囲とタイミングで弥生の業績についてもちょっとはお話ししていきたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 17:06 | TrackBack(0) | オリックスグループ