2018年03月30日

経理の日 2018

明日は3月31日。そう、経理の日です。期末&月末ということで、日本全国でビジネスの土台である会計や請求といった経理業務に携わっている方々に敬意を表する日。弥生とMisocaが一緒になったことを記念して2016年にできた経理の日ですが、もう3回目を迎えたことになります。

今年も経理の日の記念イベントを開催しました。本来は、経理の日当日に開催したいところではあるのですが、期末&月末ではイベントに参加するどころではない(かつ今年の経理の日は週末)ということで、少し前倒しで開催しています。今年は今週火曜日の3/27に開催。場所は、弥生のオフィスがある秋葉原UDX内に新たにオープンしたシェアオフィス「LIFORK(リフォーク)秋葉原」。オープンしたてということもあって、とてもきれいで素敵な空間でした。実はLIFORK秋葉原の正式なオープンは週明けとなる4/2なのですが、ご縁があって先行的に使用させて頂くことができました。

今回のイベントのメインコンテンツは、「明日からつかえる“世界一やさしい会計学” 〜さおだけ屋から紐解く、数字・会計センス〜」。そう、あの「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」で一世を風靡した山田真哉先生によるセミナーです。世界一やさしいを名乗るだけあって、非常に平易な説明で、なおかつクイズ形式で参加者をぐいぐいと巻き込んでいくところは、さすが、という感じでした。

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こちらは、今回のイベントのグラフィックレコーディング。私が下手に文章で内容を表現するより、よほど伝わりやすいのではないかと思います。このグラフィックレコーディングはグラフィックカタリスト・ビオトープさんによるもので、イベントの進行中に聞いたその場でどんどんとグラフィックに落とす様は、これもまたさすが、という感じでした。参加者の皆さんも、すごい、という感想で、写真を撮っている人が多かったですね。

セミナー終了後は懇親会。私は専らドリンクや料理の給仕役(笑)でしたが、参加者の皆さんと色々とお話しさせて頂き、とても楽しい時間となりました。やはりお客さまとお話しして、色々なご意見や激励を頂くことは、とても刺激になります。当日イベントを運営していた弥生&Misocaメンバーにもとても良い刺激になったと思います。今後も、経理の日に限らず、お客さまにとって有益、かつ、私たちにとっても刺激となるイベントを考えていきたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 11:42 | TrackBack(0) | 弥生

2018年03月27日

嬉しいプレゼント

前回は、MacBook Proが自分への誕生日プレゼントと書きました。この年になると家族で仲良く誕生日を迎えられることが最大のプレゼント。何せ娘がいつまで付き合ってくれるかわかりませんから(泣)。そういった意味であまりモノへの拘りはないのですが、先日とても嬉しい誕生日プレゼントをサプライズで頂きました。

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「アルトア創業者 岡本 浩一郎」という随分と立派な机上名札です。裏面には「アルトア株式会社 社員一同より 愛をこめて」と彫り込まれています。本物の唐松でできているようで、好奇心からちょっと調べてみたところ、結構なお値段がするようです。

正直、創業者と堂々と名乗れるほどの成果はまだ出せておらず、まだまだ自分にはもったいない名札です。ということで今のところ、机の上に堂々とというよりは、棚の上で弥生のイメージキャラクターの芳根京子さんと一緒に「しっかりやれ」と私を見つめてもらうことにしました。

この誕生日プレゼントは先週、アルトアに新しく入社したTさん(と、その前に入社しながらちゃんとした歓迎会をできていなかったNさんとAさん)の歓迎会で頂きました。このプレゼントを中心になって手配してくれたDさんが当日体調不良で参加できなかったことは残念だったのですが、予期していなかったまさにサプライズでのプレゼントを、とても嬉しく、有難く頂戴しました。

このエピソードがいい例ですが、アルトアはまだまだ少人数のチームということもあり、かなりウェットな人間関係です。

一方で、弥生は社員数が650人を超え、良くも悪くもそこまでのウェットな人間関係ではありません。むろん、いいチームワークはできていると思いますが、もう少しさっぱりとした大人な関係とでも言うのでしょうか。

もう一つのチームであるMisocaは、いいモノを作ろうという観点で、とても強力なチームワークができていると思いますが、みんなで飲みに行くといった人付き合いという観点では、弥生以上にさっぱりしているようです。

もちろん、どれが正解ということはないと思います。私にとってアルトアのメンバーも、弥生のメンバーも、Misocaのメンバーも、皆大事な仲間。それぞれの会社の歴史や文化によって、チームワークのあり方は異なりますが、チームワークこそが価値を生む原動力であることに違いはありません。

ただ一つ言えるのは、そういった多様なチームの一員として活動できていることはとても幸せであるということ。アルトアのメンバーにも、Misocaのメンバーにも、もちろん弥生のメンバーにも、とても感謝しています。
posted by 岡本浩一郎 at 18:20 | TrackBack(0) | 弥生

2018年03月22日

2台目のMacBook Pro

先日3年振りに個人で利用しているPCを買い換えました。2台目のMacBook Pro。3年前の記録がこちら。そうか、3年前も3月で、自分への誕生日プレゼントと言い訳をしていたのですね。3年振りとなる今回も、やはり自分への誕生日プレゼントということで(笑)。

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写真では2台並んでいますが、左側が今回買った個人用。右側は昨年の半ばに購入したアルトアの業務用です。アルトアでは、ビジネス側のメンバーは基本的にWindows(Surface Pro)を利用しており、開発側のメンバーは基本的にMac (MacBook Pro)を利用しているのですが、私は一応開発側のメンバーに混ぜてもらっているため、Macを利用しています(我が儘を聞いてもらったという方がより正確なような気もしますが)。

実はこの2台、スペックはほぼ一緒です。購入時期が半年以上ずれているのに、ほぼ同じスペックというのは正直なところ、少し残念。本当はもう少し待ってスペックが改善されたものを購入したいところですが、この種のマシンは、買いたい時が買い時なので、思い切ってしまいました。

この代のMacBook Proの特長は、Touch Bar/Touch ID。Touch Barは本来ファンクションキーがある部分の表示がダイナミックに変わり、タッチして操作できるというものですが、正直あまり活用できてはいません。ただ、Touch IDは便利ですね。指紋センサーでログインできるPCというのはWindowsでもあり、かつて使っていたこともあるのですが、Touch IDは圧倒的に精度が高いため、触っても認証されないというストレスを感じることがありません。iPhoneでタッチしたらロックが解除されるのに慣れているだけに、もはや慣れたらない環境には戻れません。

アルトアMacは、別に弥生の業務用にWindows PC(Surface Pro)もあるので、Mac専門ですが、今回個人で購入したMacには、最新のParallelsを入れて、その上でWindows 10の環境を構築済み。もちろん、弥生会計 18もサクサクと動きます。MacにはMacの良さがあるし、WindowsにはWindowsの良さがある。一台で両方の環境を動かせるのは、メリットが大きいと感じます。

毎回個人でMacを購入するときの言い訳としては、溜まりに溜まった家族の写真とビデオを編集して成長記録を作る、と宣言するのですが、今回はどうなるのでしょうか。娘も大きくなり、溜まっている写真とビデオの量も半端ない量になってきました。まあ、今回余裕をもってSSD 1TBを選択したので、まだしばらくは溜めこみ続けても大丈夫そうです(笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 19:48 | TrackBack(0) | パーソナル

2018年03月20日

PROFIT FIRST

会計の考え方では、売上から経費を引いた残りが利益、すなわち、「売上 - 経費 = 利益」。

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当たり前のようにも見えますが、この会計原則は、「あなたのビジネスを殺す」とかなりショッキングな表現で始まるのが、この度ダイヤモンド社から出版された「PROFIT FIRST / お金を増やす技術」。従来の会計原則に囚われていると、一にも二にも売上を最大化することに注力してしまう。そして、売上を最大化するためには、費用をどんどんとかけるべき。結果として、利益はあったらラッキーの「残り物」の扱いになってしまう。本来は利益こそ達成すべきものであり、売上はその手段に過ぎないのに。

この本では、「売上 - 利益 = 経費」という式をプロフィットファーストの公式として提示しています。まずは、利益があって、利益を確保した上で使えるのが経費。左辺と右辺の項目を入れ替えているだけなので、数学的にはまちがっていませんが、正直違和感はありますね。ただ、本来達成したいのは利益であるということを考えると、実はこう考えるのが正しいのかもしれません。

実はこのやり方は、決して目新しいものではありません。家計をやり繰りする中で、収入からまず一定額を貯蓄としてより分け、 次に残額を家賃や食費、交際費など用途別に分けて封筒に入れて管理。そして支出はその封筒から行う。封筒分け貯蓄法とでもいうのでしょうか。実践しているかどうかは別として、この方法はよく知られていますよね。ちなみに、このサイトでは家計について書かれていますが、貯蓄したいけどできない人の計算式として、「収入 - 支出 = 貯蓄」、貯蓄に成功している人の計算式として「収入 - 貯蓄 = 支出」と書かれています。これはプロフィットファーストの公式と全く一緒ですね。

そういった意味で、発想として全く新しい訳ではないのですが、これを事業という観点でいかに定着させるかについて実績的なノウハウが詰まっているのが、本書の大きな特徴です。事業規模別に目安となる利益/オーナーの給料/税金の率(そしてこれらを引いて残るのが事業経費の率)を目標配分率(TAPs, Target Allocation Percentages)として示し、現状の配分比率(CAPs, Current Allocation Percentages)からどう段階的にTAPsに近付けるのか、そしてそれを実践するために、複数の銀行口座をどのように活用するのかを具体的に説明しています。

弥生の場合、売上に対し、人件費がどの程度の割合、広告宣伝費がどの程度の割合という目安がはっきりと確立されています。この目安に従って予算を組み、そこから大きくはずれないように運営していれば、確実に決まったレベルの利益は達成できるようになっています。プロフィットファーストの公式通りとは言わないまでも、プロフィットファーストの考え方を結果としてある程度実践できているように思います。

本書では、「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」というパーキンソンの第2の法則がたびたび紹介されています。一生懸命売上を上げているのに、手元にはさっぱりお金が残らない、とお悩みの方には是非読んで頂きたい一冊です。

プロフィットファーストが全てにおいて有効か、というとまだそこまではわかりません。弥生が昨年立ち上げたアルトアに関しては、まだまだビジネスモデルを確立しようと模索している最中であり、売上に対して適切な配分比率はまださっぱり見えていません。また、弥生のようにビジネスモデルの変革期において、場合によって一時的に利益を犠牲にすることの是非についても、明確な答えはないように思います。

そういった意味で、ある程度ビジネスモデルが固まっている方が適用はしやすいのかと思います。それこそもともとFL比率のような概念のある飲食業などは、プロフィットファーストがはまりやすい業種でしょうね。

また本書で示されているTAPsは基本的には米国の数字なので、今後日本でもプロフィットファーストが普及する中で、日本に最適化された(なおかつ業容や業種に応じた)TAPsが確立されてくると、ますます導入しやすくなるのではないかと思います。

近藤先生、日本におけるプロフィットファーストプロフェッショナルズの第一号として、今後活躍に期待しています!
posted by 岡本浩一郎 at 18:17 | TrackBack(0) | ビジネス

2018年03月14日

いよいよ明日が締切

今年の確定申告も明日3/15(木)が締切。ギリギリになった場合の対策について、毎年お話ししていますが、心の準備のために、今回は一日早めに。ただ、内容としては変わっていませんので、一年前の記事をご確認頂ければと思います。ポイントとしては、諦めるな、とりあえず出そう、でしょうか。

また明日は納税となった場合の納付の締切でもありますので、ご注意ください。昨年から利用可能となったクレジットカード納付、定番の振替納税など、ニーズに合った方法を選びましょう。

さらにさらに、明日は、今回まで白色申告だった方が次回の申告で青色申告を選ぶために必要となる青色申告承認申請書を出すための期限でもあります。青色申告がいかに有利かは本ブログでも何回も(しつこい?)お話ししていますので、ご参照ください

弥生が提供している「確定申告応援プロジェクト」で、少し前に、個人事業主の確定申告に関して実態調査を行ったところ、なかなか興味深い結果が出ていました。結果のサマリーとしては、

  1. 白色申告の人は自身の事業規模が小さいと青色申告を敬遠する傾向にある
  2. 白色申告の人は、青色申告のメリットを知ると白色申告から青色申告に変更する傾向がある
  3. 青色申告に変更しても難点はほぼない
詳細は是非確定申告応援プロジェクトでご確認頂きたいのですが、白色申告は自分にはtoo muchというのが、ほとんどの場合、思い込みであることをご理解頂けるかと思います。

青色申告という意味では、雑所得だとお話しした仮想通貨取引ですが、理論上は、事業所得になりえますし、事業所得であれば青色申告をすることも可能になります。先日ご紹介した国税庁の「仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)」という資料でも「例えば、その収入によって生計を立てていることが客観的に明らかであるなど、その仮想通貨取引が事業として行われていると認められる場合にも、その所得区分は事業所得となります」と記載されています。

ただ、「生計を立てていることが客観的に明らか」というのはそれなりにハードルは高いですし、逆にそこまで踏み込むのであれば、いっそのこと法人を設立して法人の事業として仮想通貨取引業を営むということも選択肢かと思います。法人税であれば累進税率ではありませんから、継続的に多額の利益が見込めるのであれば、所得税(個人)よりもメリットが大きくなります。

もっとも、個人で事業として営むにせよ、法人として営むにせよ、新しい事業領域であり、それが故に税金上の扱いも不透明な部分が多く、また流動的であることから、必ず税理士の先生に相談してから判断すべきだと思います。

さて、締切りまであと一日。ラストスパートです!
posted by 岡本浩一郎 at 17:39 | TrackBack(0) | 税金・法令

2018年03月13日

改めてふるさと納税の光と陰

今年の確定申告も締切(3/15(木))前の最後の週末が終わり、最終コーナーを回って最後のストレートというところでしょうか。弥生のお客さまの利用状況からも、無事に完了した方が一気に増えたことがわかります。利用状況を分析すると、青色申告の方は比較的早めに始めて余裕をもって終わる方が多い一方で、白色申告の方はギリギリねばって締切間際に一気に終える方が多いといった傾向(あくまでも傾向ですので、個々人はかなりばらつきますが)が見えます。

終わった方はお疲れ様でした & まだ終わっていない方はもう一頑張り、まだまだ応援しています!

さて、確定申告ネタということで、ふるさと納税のお話を少々。ふるさと納税というと盛り上がるのは年末にかけてですが、実際に節税メリットを享受するためには、(ワンストップ特例の適用を受けない限り)確定申告が必要になります。

確定申告では、寄附した金額を申告する訳ですが、実はもう一点考慮が必要なポイントがあります。それは多額の寄附を行い、またそれに伴って多額の返礼品を受け取った場合に、一時所得の申告が必要になるということ。例えば、2万円のふるさと納税を行い、1万円(相当)の返礼品を受け取った場合、この1万円が一時所得に該当するということです。

ただし、申告時に一時所得の金額を計算するにあたっては、

一時所得の金額 = [A: その年中の一時所得に係る総収入金額] - [B: その収入を得るために支出した金額の合計額] - 50万円

という計算式になっており、返礼品の合計額(およびその他の一時所得)が特別控除額である50万円を超えない限り、課税対象にはなりません(なお、返礼品の贈与は寄附の対価としてではなく別途の行為として行われていると位置付けられますので、寄附金は上記の計算式のBには該当しません)。仮に寄附金に対する返礼品の割合が50%だとすると、100万円寄附してようやくこのラインに達しますので、対象となる方は限られるものと思います。ただし、満期保険金を一時金で受領したなどの場合には、これも一時所得となり、あわせて50万円の特別控除額を超えるかどうかの判定になります。つまり、他に一時所得があった場合には、ふるさと納税の返礼品がそれほど大きな金額ではなくても、結果として特別控除額を超え、申告が必要になる可能性もありますので、要注意です。

一方で、一時所得として申告が必要になりうるほどに返礼品が出されるのは、どうなの、という論点もあるでしょう。これだけふるさと納税が広がってきた背景には返礼品の存在があるのは間違いないことだと思います。私自身もふるさと納税をする中で、まずは震災復興のための寄附を優先して行いますが、ここ数年は返礼品目当てのふるさと納税も行うようにしています。そういった中で、どういった自治体にどういった名産品があるのかを知るようになった(そして実際に、体感するようにもなった)ことは間違いなくふるさと納税のメリットだと思います。

一方で、ふるさと納税が返礼品競争に陥り、単なるお得なネット通販になりつつあるというのもまた事実です。この総務省のサイトでは、ふるさと納税の実績や各種の調査、自治体に向けた通知などが時系列でまとめられていますが、ふるさとに関心を持ってもらえるという「光」の面と、返礼品競争に陥っている/陥りかねないという「陰」の面のせめぎ合いが垣間見えます。

直近では昨年の4月1日に総務大臣名で、ふるさと納税の趣旨を鑑み、金銭類似性の高い返礼品や資産性の高い返礼品を「送付しないようにすること」、また、返礼割合については、「社会通念に照らし良識の範囲内のものとし、少なくとも、返礼品として3割を超える返礼割合のものを送付している地方団体においては、速やかに3割以下とすること」とかなり踏み込んだ(自治体向けの)通知が行われています。

あくまでも個人的な見解ですが、納税者の立場からすると、制度として認められている以上、返礼品の最大化を図ることは合理的なことだと思います。もちろん、ふるさと納税の趣旨に鑑み、ふるさとを応援することが大事ですし、その中で、特に災害復興などについては、返礼品がなくても優先させるべきだと思いますが。

納税者側の合理的な行動は変えられない以上、やはり自治体側で返礼品競争に歯止めをかけるべきですし、その観点からは、実質的な返礼品3割規制も、妥当なことだと思います。ふるさと納税がこれ以上過熱し、弊害ばかりが見えるようになってどこかで揺り戻し(極端な場合、制度の廃止)が避けられなくなるまで放置するのではなく、徐々に徐々に制度としてあるべき姿を目指していくべきだと考えています。今回は3割という通知が行われた訳ですが、これが段階的に2.5割、2割…となっていく、また、所得の高い人ほど、累進的にふるさと納税の枠が大きくなる仕組みも、どこかで見直しが必要でしょう。同時に、返礼品ではなく、集まった寄附をどのように使うのかにより注目が集まるようになっていくようになっていく。そうやって、一定の時間はかかりながらも、本当の意味でのふるさと納税になっていくのではないかと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 22:36 | TrackBack(0) | 税金・法令

2018年03月09日

仮想通貨の確定申告(その2)

前回お話しした通り、仮想通貨を売却又は使用することにより生じる利益については、原則として、雑所得となります。単純に言えば、仮想通貨の売却金額から購入金額(および存在すれば必要経費)を引いて、利益額を算出し、それを雑所得の金額として申告することになります。

例えば、昨年中に1 BTCを500,000円で購入し、その後1,000,000円で売却した場合には、所得(利益)額が1,000,000 - 500,000 = 500,000円となるわけです。ここまではシンプルですね。ただ、何回かに分けて購入した、また、購入したうちの一部のみを売却した、といった場合には、計算は複雑になっていきます。この場合、基本的に移動平均法によって、売却した分に見合う取得費(要は原価)を計算することになります。具体的な計算ロジックは、スモビバで宮原先生が解説していますので、参考にしてみてください。

取得費(原価)を計算する方法には移動平均法の他に、総平均法という方式もあります。いずれもなかなか面倒ですが、実はこの種の計算は株式取引などでも発生します(株式取引の場合、総平均法を用いるとされています)。株式取引やFXなどの場合は、証券会社やFX業者がこういった計算を行い、所定の年間取引報告書を発行してくれるため、通常は自分で計算する必要がありません(さらに株式取引で特定口座を利用している場合には、源泉徴収によって申告分離課税が完了し、確定申告も不要になります)。これも前回のように、仮想通貨が急速に盛り上がった故に、制度が追いついていないという面もあるように思います。

もっとも、仮想通貨の場合には、複数の取引所を併用できる、自分で保管・管理することもできる、モノの購入にも利用できるといった意味で、取引を一元的に把握できる取引報告書を作りにくいという事情もありそうです。そこで今年に入ってから、仮想通貨の申告所得額を計算するためのツールが複数リリースされています。ざっと挙げてみると…


いずれも、取引所から取引履歴を取り込んで、損益計算ができるようになっています。あとは、算出された所得金額を確定申告書に記載すればいいということになります。

本当はこういったツールを利用比較しておススメしたいところですが、残念ながら私は仮想通貨を持っておらず、おススメができる状態にありません…。一つ言えるのは、最終的に申告につながるものですから、キチンと税理士の目が行き届いたサービスの方が確実だと思います。そういった意味で、あえて一つ挙げると、CryptoLinCは私も良く存じ上げている先生が自ら立ち上げた会社ですので、間違いはないだろうと思います。

さて、仮想通貨取引による所得金額が算出出来たところでどうするか、ですが、もちろん会計・申告ソフトをご利用頂いてもいいとは思いますが、残念ながらその必然性はありません。会計・申告ソフトは、帳簿を付けられることに価値がある訳ですが、仮想通貨取引による雑所得は、そこまで求められていませんから。給与所得と仮想通貨取引による雑所得だけという方は、ぶっちゃけ、国税庁が提供する確定申告書等作成コーナーでも十分だと思います。どうしても弥生を使いたいという方(笑)は、「やよいの白色申告 オンライン」でしたら永年無料ですから、宜しければどうぞ。

ただ、特に多額の利益が発生しているという場合には、本当は自ら申告するよりも、税理士に任せた方が安全だと思います。もっとも、さすがに今から依頼して引き受けてくれる税理士はいないと思いますので、一旦自分で出しておき、その後税理士に相談し、必要に応じ修正申告するというリスクマネジメントも必要かもしれません。

さあ、いよいよ申告締切前の最後の週末になります。弥生オンラインのアクセスもこの週末がピークになるのではないかと思います。弥生は皆さまが無事に申告を終えられるよう、全力で応援しています。
posted by 岡本浩一郎 at 16:10 | TrackBack(0) | 税金・法令

2018年03月07日

仮想通貨の確定申告(その1)

3月に入って、確定申告も後半戦です(所得税の確定申告は3/15(木)が申告期限)。やよいの青色申告 18の販売本数も週ごとに着実に増えていますし、また、弥生オンライン(やよいの白色申告 オンライン/やよいの青色申告 オンライン)も顕著にアクセスが増えてきています。

さて、今年の確定申告での大きな話題と言えば、仮想通貨の確定申告。仮想通貨の代表格であるビットコイン(BTC)は2009年に運用が開始されていますので、もうそれなりな期間存在してきている訳ですが、昨年大きく値上がりしたこと(昨年初で1 BTCがUS$1,000以下だったものが、昨年末には$15,000前後に10倍以上値上がりした)を受け、税務上の扱いが注目されるようになりました。また、これを受けて、昨年に国税庁より仮想通貨の所得税上の取扱いが公表され、確定申告が必要であることが明確化されました。

こちら(pdf)は国税庁が昨年12月に公開した「仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)」という資料ですが、冒頭に書かれている通り、仮想通貨を売却又は使用することにより生じる利益については、原則として、雑所得となります。雑所得というのは、他の9種類の所得(事業所得や不動産所得、給与所得など)のいずれにも当たらない所得をいい、公的年金等、非営業用貸金の利子、著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税、講演料や放送謝金などが該当します。

資産運用の手段としては、他に株式外国為替証拠金取引(FX)先物取引などがありますが、これらは、他の所得の金額と区分して税金を計算する「申告分離課税」という仕組みがあります。これらの申告分離課税は、所得税15%の税率に固定されています(この他、地方税5%および復興特別所得税が課せられます)。

これに対して、仮想通貨は雑所得として他の所得と合算の上、合計の所得金額に対して課税される総合課税となります。総合課税の場合は、最高で45%の所得税率(課税対象の所得金額が4,000万円以上)となりますから、地方税10%および復興特別所得税とあわせ、最大で利益の半分以上を課税されることになります。

こうやって見ると、仮想通貨は(少なくとも昨年は)大きく儲かった一方で、税制面では圧倒的に不利であることがわかります。ただ、これは税制が実態に追いつくまでの一過性の現象なのではないかと思います。FXには業者との相対取引になる店頭FXと取引所での取引となる取引所FXがありますが、かつては店頭FXが総合課税、取引所FXは申告分離課税と、税制上の扱いが異なっていました。しかし、これはFX取引の普及もあり、2012年に、申告分離課税に一本化されています。この例に倣えば、仮想通貨も、投機ではなく、資産運用の手段として定着するようであれば、申告分離課税として制度が整備されうるのではないかと思います。

とはいえ、少なくとも今年はまだ雑所得として申告し、総合課税を受ける必要があります。長くなってしまいましたが、次回には、雑所得としての申告について、もう少しお話ししてみたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 20:13 | TrackBack(0) | 税金・法令

2018年03月05日

広島営業所

もう一ヶ月を切ったので、そろそろ書いてもいい頃でしょうか。弥生はこの4月に広島に新たに営業所をオープンします。先日、福岡営業所の増床移転について書いた際に、「一件あると続くもの。福岡の次も何かあるようなないような…」と書きましたが、実は、福岡に続くのが、広島です。正確に言えば、同日。来る4月2日(月)に福岡営業所を増床移転し、同時に、広島営業所を新設します。

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広島営業所の場所は胡(えびす)町という、百貨店もならぶ市街中心部。写真奥に見える茶色のビルです。目の前は広島名物の路面電車が通る大通り。右手隣には三越が、その奥にはヤマダ電機も見えます。

いくつかの候補の中からこの場所を選んだ大きな理由は、利便性であり、わかりやすさ。今回広島営業所には、小さめではありますが、セミナールームを常設します。このセミナールームは、弥生製品の説明会はもちろん、弥生のパートナーである会計事務所のセミナーにもご活用頂きたいと考えています。今回の場所であれば、ずばり「三越の隣のビル」ですから、セミナーにいらっしゃる際にも迷うことがないのではないかと思います。

実は、広島営業所を新設と書きましたが、大昔には営業所が存在していた時代もありました。かつて販売経路が家電量販店中心になる中で、合理化として惜しまれつつ閉鎖されたという経緯があります。しかし、今や弥生製品はデスクトップだけではなく、クラウドにも広がっています。個人事業主ではある程度利用が進んできたクラウドですが、法人での利用を促すためには、会計事務所の力が不可欠です。また、会計業務 3.0をはじめとする「業務 3.0」の世界を実現し、業務の圧倒的な効率化を図るためには、これまで以上に会計事務所とのパートナーシップを深めなければならないと考えています。

弥生にとって再びの広島ですが、今後は広島の地にしっかりと根を下ろし、パートナーである会計事務所と共に、事業者の皆さまをしっかりと支えていきたいと思っています。

PS. 続くものシリーズですが、実はまだ…。
posted by 岡本浩一郎 at 20:20 | TrackBack(0) | 弥生

2018年03月02日

オリックスとWecash

弥生の親会社であるオリックスは、本日3/2(金)に、中国のFinTech企業Wecash(閃銀奇異、ウィーキャッシュ)にUS$60M(約64億円)の投資を行ったことを発表しました

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あれ、この一文、ついこの間も書いたような…。そうです、オリックスは一ヶ月ちょっと前の1/24にもDianrongという中国のFinTech企業への投資を発表しています。Dianrongへの投資額もUS$60Mですから、合計でUS$120M(約130億円)を中国のFinTech市場に投じたことになります。FinTechが(良くも悪くも)話題になるようになって久しいですが、我がアルトアへの投資(これは弥生からの投資分と合わせても十数億円とやや小ぶり?ですが)とあわせ、FinTechへのコミットメントという意味では、オリックスは他の日本企業と比較して、一歩も二歩も先を行っています(むろん、別格のソフトバンクを除く)。

日本はアルトアが頑張るとして、前回投資したDianrong、今回投資したWecashも中国市場。テクノロジーと言えばアメリカというイメージがありますが、ことFinTechに関しては、中国が圧倒的な世界No.1の市場になっています。アルトア/Dianrong/Wecashが活動しているAlternative Lending(代替的融資)市場は、アメリカの市場規模が2016年で$30B(約3.3兆円)ちょっと。これに対し、中国は$230B(約25兆円)と、圧倒的な差で世界最大の市場。ちなみに日本は同じく2016年でわずかに400億円程度とまだまだこれからの市場です。

中国の市場が大きいのは、金融がまだまだ発達していないからなのでは? やっていることは大したことがないのでは? 実は、私もDianrongやWecashと議論するまではそう思っていました。しかし、実際に話を聞いてみると、彼らが実現しているサービスは、世界でも最先端にあるということが見えてきました。

前回投資したDianrongは、おカネを借りたい人と、おカネを貸したい人を結びつける融資仲介サービス、Pier-to-Pier (P2P) Lendingを提供しています。これに対し、今回投資したWecashは、LFC(Loan Facilitation Company)と呼ばれ、借り手を金融機関に紹介し、融資につなげる(Loan Facilitation)ことをビジネスとしています。世界最大の市場だけに複数のビジネスモデルが併存しており、DianrongはP2Pのトッププレーヤーの一社、WecashはLFCのトッププレーヤーの一社として、それぞれ意識をする存在だとは思いますが、直接的には競合していません。

アルトアの観点では、与信ノウハウ(借り手の返済能力を判断する)という意味では、両社とも学ぶべき存在です。一方で、金融機関との連携を積極的に行っているという意味では、Wecashの方がアルトアとの共通点が多いとも言えます。吸収できるものを吸収し(一方で、アルトアの方が先進的な取り組みをしている部分もあるので、それはそれで共有し)、その学びを日本のAlternative Lending市場の拡大につなげていきたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 15:52 | TrackBack(0) | オリックスグループ