2019年08月29日

懸念点と疑問点(その2)

軽減税率対策補助金は、軽減税率に対応するためのレジや請求書管理システムなどで2019年9月30日(月)までに「導入または改修を終え支払いを完了したものが補助対象」であるとお話ししました。軽減税率に対応するためですから、軽減税率が始まる前、すなわち9月中に導入を済ませましょうというのは、もちろんそうあるべきではあるものの、実際にはかなり無理があると感じています。8月も終わりに近づき、今からレジの契約をしても、9月末までに導入が完了しないケースが考えられますし、ましてや支払いも10月に入る可能性もあります。

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と思っていたところ、上記の要件を緩和するという通達がなされました。「契約等の手続きが完了」していることを条件とする、逆に言えば、導入や支払いが10月以降になっても対象となりうるとのこと。来た、やはり手が打たれたかと思ったのですが、実は肩透かし。読めばわかりますが、この通達はあくまでも軽減税率対応レジのみを念頭に置いて記載されています。実際、弥生でこれまで確認している範囲では、お客さまが自ら購入し導入する請求書管理パッケージ(弥生製品では弥生販売、やよいの見積・納品・請求書が該当)については、本通達の対象外であるとのこと。なおかつなぜそういった差が設けられたのか、その理由も判然としません。

当たり前の話ですが、そもそも事業者間の取引は掛売になることが一般的です。つまり、契約・導入が9月末までであっても、支払いが10月以降となることは一般的に想定しえます。今回に限って9月末までに前倒しで払えばいいではないか、というのは事業者の実態を無視した暴論です。事業者にとって資金繰りは生命線であり、掛売によって支払いを可能な限り遅らせることは当然の常識。補助金のために、わざわざ支払いを前倒しすることは、結果的に中小事業者の資金繰りを悪化させることになります。そもそもこの補助金の目的自体が軽減税率制度の円滑な実施を図ることですから、事業者の資金繰りを悪化させることはまさに本末転倒になります。これは対象がレジであろうが、請求書管理システムであろうが変わりません。

これではあまりに不合理ということで、軽減税率対策補助金のすべての対象製品について、同じような要件緩和がされるよう働きかけをしようと思っています。どういった結論になるのかはわかりませんが、やれるだけのことはやってみようと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 22:58 | TrackBack(0) | 業務

2019年08月27日

懸念点と疑問点

消費税率の10%への引上げと軽減税率への準備を進めなければならないということで、前々回はキャッシュレス・消費者還元事業について、前回は軽減税率対策補助金についてお話をしました。いずれも10月を待つことなく早めの行動が必要です。これらについて、私なりに懸念点と疑問点があり、可能な範囲で確認してみました。

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まずキャッシュレス・消費者還元事業についてですが、懸念点としては、事業者の方が契約している決済事業者は必ずしも一つではないということ。問合せ窓口に確認したところ、ポイント還元の対象事業者としての登録は決済事業者ごとに必要ということです。つまり、例えばクレジットカードで2社と加盟店契約をしており、また電子マネーで1社、QRコード決済で2社と加盟店契約をしている場合、決済事業者それぞれに対し、合計5回の登録が必要になるということです。

正確に言えば、まずはどこか1社の決済事業者に連絡をして、加盟店IDを発行してもらうことになります。その後この加盟店IDを残りの4社の決済事業者に伝え、それぞれで対象事業者として登録をしてもらう必要があるそうです。仮にQRコード決済で1社の登録を漏らしてしまった場合は、クレジットカード決済はポイント還元の対象になる一方で、漏らしてしまったQRコード決済のみポイント還元の対象外になってしまいますので、注意が必要です。細かいことを言えば、決済事業者単位で登録がなされるので、クレジットカードは10月1日から還元対象だけれども、電子マネーは登録が遅れ、10月末からということも起こりうるのが何とも悩ましいところです。

次に軽減税率対策補助金についてですが、前回もお話ししたように、2019年9月30日までに導入した場合に対象となります。ただし、厳密には、「導入または改修を終え支払いを完了したものが補助対象となります」となっています。つまり、発注したというだけでは不十分で、導入が完了していること、なおかつ、支払いが完了していることとされています。

疑問点としては支払いに関する判断ですね。例えば9月頭に発注し、9月中に導入が完了、しかし支払期限が10月末となっている場合に対象となるのかどうか。あるいは家電量販店で9月に購入、月内にインストールはした場合はどうか。現金で払っていれば全く問題はありませんが、クレジットカードで支払い、その口座引落しが10月に入った場合はどうなるのか。

現時点では補助金として対象となるという情報と、対象とならないという情報が錯綜しており、まだ最終的な確認は取れていません。現実問題として領収証の日付はあくまでもクレジットカードで支払った日になるでしょうし、口座引落しのタイミングによって左右されるというのは少々信じがたいと思います。

この点については、軽減税率対策補助金事務局に問合せをしているのですが、折返し対応となり、現時点まで折返しの電話は来ていない状況です。

一方で、まさに今日の話ですが、一部報道によれば、契約さえ9月中に終えていれば、導入や支払が10月になっても対象となるとのこと。また事務局による確認が得られていないので、断言はできないのですが、追って本ブログで発信したいと思います。ただ、いずれにせよ、早めに動くことによるマイナスはないので、早めの行動に移したいところです。
posted by 岡本浩一郎 at 22:20 | TrackBack(0) | 業務

2019年08月23日

軽減税率対策補助金

消費税率の10%への引上げと軽減税率への準備を進めなければならないということで、前回はキャッシュレス・消費者還元事業についてお話をしました。早いタイミングで対象事業者となるためにも、一日でも早く登録を済ませたいところです。

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同じく時間的制約があるということで、今日は軽減税率対策補助金についてお話ししたいと思います。軽減税率対策補助金とは、「消費税の軽減税率制度の実施に伴い対応が必要となる中小企業・小規模事業者等に対して、複数税率対応レジや券売機の導入や改修、受発注システム、請求書管理システムの改修等に要する経費の一部を補助することにより、導入等の準備が円滑に進むよう支援する制度」です。

前回のキャッシュレス・消費者還元事業については、ほぼ全ての中小・小規模事業者が対象となりますが、今回の軽減税率対策補助金は、日頃から軽減税率対象商品を販売・取引しており(また今後も継続する)事業者に限られることに注意が必要です。軽減税率の対象商品については、機会を改めてしっかりお話ししたいと思いますが、基本的に飲食料品になりますので、飲食料品を扱う小売事業者、卸事業者、また、テイクアウトのある飲食事業者と考えればよいかと思います。

補助金の対象となるのは、レジ(A型)や請求書管理システム(C型)など。弥生シリーズと連携するAirレジUレジスマレジなどはA型の代表例です。ただA型と言っても、A-1型からA-6型まであり、補助率なども細かい決まりがありますので、軽減税率対策補助金のサイトをご確認ください。とはいえ、手っ取り早いのはレジベンダーに問い合わせることですかね。

この間お話ししたお店では、たまたま(ちょうどよく?)レジが壊れて、レジを入れ替えたばかりでした。その際に軽減税率対策補助金の対象になるという説明はあったそうですが、その後の補助金申請をしていないとのこと。申請は、事業者自身が行うケースと、ベンダーが代理申請を行うケースがあるようなので、これもまずベンダーに聞いた方がいいですね。

少し前に弥生販売やよいの見積・納品・請求書が軽減税率対策補助金の対象となるとお話ししましたが、弥生製品はC型(基本的には自分でインストールするC-2型)となります。C-2型の場合、事業者自身で補助金申請をしていただく必要があります。

いずれの場合も、補助金の対象となるのは、9月30日(月)までに購入した場合。10月から軽減税率が始まりますから、もちろん9月中に準備しなければならないのですが、とはいえ、需要が集中して納期が遅くなっているケースもあるようです。そうなると最悪の場合、10月に間に合わず、同時に補助金の対象ともならない、という踏んだり蹴ったりになりますので、こちらもやはり早めに動くことをお勧めします。なお、申請については、12月16日(月)までとなっています。ただ、気が付いたらこの締切りを過ぎていて、あてにしていた補助金を受けられないとなる可能性も否定できませんので、やはり早めに済ませておきたいところです。
posted by 岡本浩一郎 at 17:39 | TrackBack(0) | 業務

2019年08月21日

キャッシュレス・消費者還元事業

消費税率の10%への引上げと軽減税率への準備を進めなければならないと書きましたが、ひとまず優先していただきたいのが、キャッシュレス・消費者還元事業への登録です。これは、2019年10月から2020年6月までの期間、本事業に登録済みの中小・小規模事業者で商品・サービスをキャッシュレスで購入すると、基本的に5%分のポイントが還元されるというものです。

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ここでいうキャッシュレスとは、最近はやり(というよりもバブルな気もしますが)のQRコード決済ももちろん含まれますが、クレジットカードやSuicaなどの電子マネーでの支払いも含まれます。

誤解されることがありますが、この事業は軽減税率に対する対策事業ではなく、消費税率10%への引上げによる景気悪化を防ぐための施策なので、ポイント還元となる商品・サービスは多岐にわたります(軽減税率のように飲食料品に限られるわけではありません)。7月末で既に登録が済んでいる事業者のリストが公開されていますが、この手の施策への感度が高いのか、いわゆる電気店が多いように見受けられます。もちろん電気店に限られるということではなく、一般的な小売店から飲食店、サービス業までが対象となりえます。

なかには、会計事務所で本事業への登録を済ませたという事例もあるようです(笑)。会計事務所は一般的に毎月の顧問契約で、支払いは口座引落しが多いかと思いますが、場合によってスポットでのコンサル契約の支払いをキャッシュレスとすれば、ポイント還元もありえることになりますね。

ただ、注意が必要なのがポイント還元を受けるためには、事業者側での事前の登録が必要となるということ。実は10月から対象となるためには、7月末までに登録を、と呼びかけられていました。これからの登録で10月に間に合うかどうかはわかりませんが、おそらくこれから駆け込み的に登録が増えるでしょうし、そうなれば登録がずるずると遅れる可能性もありますので、一日も早く登録を済ませてしまうことをお勧めします。

残念ながらこの制度が限られた準備期間の中で進めてられていることもあり、何をどうすればいいのか、情報は十分とは言えません。事業者向けのWebサイトがこちらですが、まだ「よくあるお問い合わせ」も公開されていません。問い合わせ窓口も用意されているようですが、いずれにせよ登録自体は利用している決済事業者を通じてになるということですので、直接決済事業者に問い合わせをするのが手っ取り早いのではないかと思います。対象となる中小・小規模事業者の定義、また還元対象となる商品・サービスに関しても注意が必要なので、ひとまず決済事業者に問い合わせてみることをお勧めします。

現時点でクレジットカード等の支払いを受け付けていない場合は、PaypayやLINE Payなど、この機会に自分でも使ってみてもいいかなと思える決済方法についてまずは調べてみると良いのではないでしょうか。

情報不足は消費者向けも同じで、5%還元というのがクレジットカード利用でこれまで得られていたポイント(ですとかマイル)とは別に5%となるのか、あるいは、それらも込みでの5%となるのか、判然としません。おそらく走りながら色々と明らかになってくるのだと思いますが、この還元事業が期間限定だけに混乱が収束した頃には還元も終わりとならないか少々心配です。
posted by 岡本浩一郎 at 18:27 | TrackBack(0) | ビジネス

2019年08月19日

時間がない

先週の週末は夏休みからのリハビリも兼ねて(?)、久し振りに湯河原へ。夜は、以前本ブログでもご紹介した行きつけのお店に。ここ数年は娘が大きくなって湯河原に行く機会が減ってしまい、必然的にお店に行く機会も減ってしまっているのが残念なところ。ただ、いつ行っても最高のご馳走をいただくことができます。実は我が家では、年始のお節もこちらにお願いしています。

お節といえばテイクアウトですから、10月以降、軽減税率の対象となります(よっぽど贅沢な器で、器が中心であればあればその限りではありませんが)。そういえば、準備は大丈夫かなと聞いてみたところ、まだまったく準備できていないとのこと。

10月から、キャッシュレスで支払った際に5%分のポイント還元が受けられる「キャッシュレス・消費者還元事業」が始まりますが、こちらの登録もまだとのこと。10月から対象となるためには7月末までに登録しないとと言われていましたが、実際にはまだ登録を済ませていないお店も多いようです(7月末時点での登録申請は全国で24万店ほどだそうです)。

改めて実感したのは、事業者の方には時間がないということ。多くの事業者の方にとって、日頃の仕事で精一杯。一日一日をとにかく一生懸命に駆け抜けている。そういった中で、軽減税率が導入されることはわかっているし、何かしなければならこともわかっているけども、具体的には動けていない。そういった方が多いのだと思います。

とはいえ、8月も後半。10月まで1ヶ月ちょっと。本ブログでもさすがにマズいそろそろヤバいとお話ししてきましたが、これは本当にヤバい状態だと痛感しています。まだ手を付けられていないという方は、まずは消費税改正あんしんガイドで、自分が何をやるべきなのか、チェックリストで確認するところから始めましょう。
posted by 岡本浩一郎 at 19:09 | TrackBack(0) | 弥生

2019年08月16日

命の洗濯 2019

今年も命の洗濯に行ってまいりました。例年、夏は一週間以上お休みをいただいて海外に行くことが多いのですが、今年は家庭の都合もあり、やや短めの期間で沖縄へ。沖縄は出張で行ったことは何回かありますが、お休みで行くのは実は初めて。家族も初の沖縄ということで、楽しみにしていました。

台風10号が接近中ということで心配していた天気ですが、風が強く予定していたカヤックに乗れなかったという影響こそあったものの、雨が降ることもなく、休みを満喫することができました。

初日は古民家で沖縄そばを堪能した後にひめゆりの塔へ。休暇には重い訪問先ではありますが、娘が歴史を学び興味を持っているタイミングだけに行きたいと思いました。涙ぐみながらの見学になりましたが、歴史をしっかりと知ること、そして歴史から学ぶことの大切さを改めて感じるよい機会となりました。娘がどのように感じるのか心配していたのですが、意外に冷静でした。彼女なりに色々と感じるところがあったようです。

個人的に衝撃的だったのは、あるところまでは亡くなった方の数は限定的だったのに、戦況が悪化し、もはや組織的に戦うことができないとして解散命令が出されて以降、被害が激増したということ。組織が組織としてまとまることを断念し、皆を放り出した瞬間に被害は拡大したということです。望むところではなかったにしても、組織として降伏することを選んでいたら、被害がそこまで増えることはなかったはず。幸いにして弥生の現況は極めて好調ですが、組織を率いるものとして、その責任を痛感します。

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二日目以降は主にプール三昧。最近は週に一回のペースでジムのプールに通うようにしていますが、やはり屋外のプールは気持ちいいですね。最高の命の洗濯となりました。さて、来週から心機一転、また頑張ります。
posted by 岡本浩一郎 at 20:56 | TrackBack(0) | パーソナル

2019年08月09日

Facebookバイアス

オリンピック観戦チケットの第一次抽選の結果が発表されたのは、6月20日のこと。私はラッキーにも当選(といっても10競技30枚申し込んで当選は1競技3枚)したのですが、家族でもう一人申し込んでいた分は見事にハズレ。この時点では、家族での当選確率から、全体でも当選確率は1/2ぐらいだったのかなと思っていました。その後Facebookなどでの悲喜こもごもの声を見ていると、どうも1/2(=50%)などではないことが見えてきました。それでも、まあ1/3(=33.3%)ぐらいかな、と。

昨日から急遽行われることになった追加抽選の受付が始まりましたが、これに合わせてようやく第一次抽選の時の数字が公開されました。それによると、512万人が申し込み、96万人が当選したとのこと。つまり当選確率は18.75%だったことになります。想像以上に厳しい戦いだったということがようやく数字面でも確認された訳です。

私がFacebookを見て推測した当選確率は、当選した人の方が「当選した!!」と発信する可能性が高いというバイアスを考慮できていなかったということかと思います。経営者の人の当選確率が高いな、やはり運の強い人が多いのか、なんてことも一瞬思ったのですが、もちろんそんなことはなく、私のFacebook友達の経営者割合が高い(なおかつ経営者は当選した、という自慢好きかも、笑)というバイアスによるものかと思います。

人間は自分の見たい現実を見る、と言われますが、FacebookなどのSNSを見て、それが現実と思ってしまうのは危うさをはらんでいるように感じます。前回のアメリカ大統領選挙でも大きな問題となりましたが、来年に予定される選挙でもさらに大きな問題になるのでしょう。

そういった中で大切なのは、客観的な情報、できれば定量的な情報をもとに判断すること。その意味では、今回の東京オリンピックのチケット販売は色々と問題があると感じます。何せ情報が開示されない。

そもそも今回の東京オリンピックのチケットで全部で何枚あるのでしょうか。公式な発表はされていないようですが、一部メディアでは「招致段階の計画で全体の販売枚数は約780万枚だとしているが、関係者によると、最終的な販売枚数は900万枚超になる見通し」と報道されています。仮に900万枚だとすると、今回追加販売される68万枚を含めても390万枚。まだ半分以上は残っていることになりますが、実際にはどうなのでしょう。

全体が何枚で、第一次抽選で何枚、第二次抽選で何枚の販売を見込んでいるのか、高額であることが話題になっているホスピタリティパッケージにどれぐらいまわされるのか。海外での販売にどれぐらい割り当てる予定なのか。数字が明らかになっていれば、当選の確率がどれぐらいになりうるのかある程度推測ができますし、それに基づいて申し込むかどうかの判断もできます。そういった情報がないまま、終わった後に初めて数字が公開されるのは、なんだか無用に煽られているような気がします。もろもろ調整の余地を残したいなど、数字を明かしたくない理由でもあるのでしょうか。万人から注目されるイベントだけに、できるだけオープンに進めるべきだと思うのですが。
posted by 岡本浩一郎 at 18:44 | TrackBack(0) | その他

2019年08月07日

軽減税率対策補助金

もはや2ヶ月を切ったということで、消費税率の10%への引上げと軽減税率への準備は待ったなし。特に影響が大きいのは、軽減税率の対象となる商品(基本的には飲食料品)を扱う事業者。飲食料品の小売りや卸、さらにテイクアウトがある飲食サービスです。こういった事業者の方の軽減税率対応を促すために、軽減税率対策補助金という制度があります。

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実は弥生が提供する製品の中でも「弥生販売」と「やよいの見積・納品・請求書」はこの軽減税率対策補助金の対象商品となっています。弥生販売では購入価格の3/8 (=37.5%)、やよいの見積・納品・請求書では実に3/4 (=75%)の補助を受けることができます。

重要なのは、この軽減税率対策補助金は、日頃から(なおかつ将来的にも)軽減税率の対象となる商品を取引している事業者のみが対象となることです。ですので、残念ながら飲食料品の取り扱いが全くないという場合には対象にはなりません。実際に軽減税率の対象となる商品を日頃から継続的に取引していることが確認できる証拠(具体的に言えば、写真など)の提出も必要となり、「言ったもの勝ち」にはなりませんので、ご注意ください。

この補助金の対象となる事業者の方は限られてしまいますが、逆に対象となる事業者の方にとっては、相応にメリットのあるものだと思います。弥生製品自体はそれほど高くない(やよいの見積・納品・請求書であれば、おおよそ5,000円くらい)なので、そこで得られる補助金はその3/4の3,750円。これだけの補助金であれば、申請の手間を考えると迷うぐらいですが、実は、ソフトを利用するために同時に購入するハードウェア(PCやプリンター)も補助対象となるのです。こちらの補助金額は購入費用の半額で、最大10万円。つまり約5,000円のやよいの見積・納品・請求書を購入し、同時に20万円のPCを購入すると、PCが実質半額で買えるということです。これであれば、補助金の申請を行う意味は十分にありますね。

ただし、この補助金は9月30日までの購入分が対象となります。軽減税率に予め備えようという趣旨ですから、この期限になるのも当然と言えば当然なのですが、もはや2ヶ月を切っています。早めに動かないといけません。

実は、個人的には(売り手としては)、補助金にはやや懐疑的です。補助金がなければ売れないような商品は、そもそも価格に見合う価値があるのかどうか。ただ、買い手の立場からすると見方は180度変わって、使える補助金はどんどん使うべき。今回の補助金の対象者は限られますが、その対象者は今回の軽減税率で最も影響を受ける方です。補助金をしっかりと活用して、早めに準備を進めましょう。対象となる事業者、申請の手続きなどは、軽減税率対策補助金事務局のページもご確認ください。
posted by 岡本浩一郎 at 16:28 | TrackBack(0) | 弥生

2019年08月05日

軽減税率対策セミナー

今日は大阪に来ていますが、まあ実に暑いですね。日なたを歩いているともうドロドロに溶けてしまいそうです。この時期の外出は控えたいところですが、少なくとも今年に関してはそうもいきません。

10月の消費税率引上げ(10%)、同時に軽減税率の導入までもう2ヶ月を切りました。これから先はお盆休みもありますし、気が付いたらもうあっという間に10月になってしまいそうです。しかし、10月に向けた動きはまだ鈍いように感じています。

事実としては、家電量販店等での弥生製品の売上は例年を大きく超えるレベルで推移しています。4月/5月には改元にともなう需要が大きく見られましたが、6月以降は消費税に関する需要が顕著になってきています。とはいえ、前回消費税率の見直しがあった2014年ほどではありません。一つの理由は、2014年当時と比較し、圧倒的に多くの方があんしん保守サポートを利用されるようになっていること。あんしん保守サポートにご加入いただいていれば、自動的に最新バージョンが配信されますので、このタイミングでソフトウェアを買いなおす必要はありません。

もっとも、それを割り引いても、想定よりは盛り上がりに欠けるなというのが実感です。ただ、盛り上がりに欠けたとしても、(あんしん保守サポート等で)事業者の皆さまの準備がしっかりと進んでいればいいのですが、どうもそうではない。どちらかというと、10月に向けて準備をしなければならない、ということへの実感が湧いておらず、結果的に準備が進んでいないように見受けられます。

2014年の際には、半年前に安倍総理による正式表明があったのに対し、今回は2ヶ月を切ったにもかかわらず、いまだに正式表明がないのが影響しているのでしょうか。先日の参院選では与党の勝利に終わったことにより、10月の消費税率引上げ(10%)、同時に軽減税率の導入は事実上決まったというのが一般的な見方ですが、それでも正式な表明がないままでは動きが鈍くなりがち。

とはいえ、この期に及んでは、そんな悠長なことも言っていられません。弥生では、特に軽減税率の影響を大きく受けるであろう飲食料品を扱う事業者の方、またそれを支える会計事務所の方向けに「消費税改正あんしんガイド」等を通じ、情報発信に努めています。先日は飲食サービス事業者向けに軽減税率に向けた対策セミナーをタブレットPOSのセミナーと合わせて実施しましたが、一人でも多くの事業者の方のお役に立てるよう、「消費税改正あんしんガイド」の動画コンテンツとして公開しました。さすがにそろそろヤバいと感じている事業者の方に是非ご覧いただき、準備をしっかりと進めていただきたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 18:19 | TrackBack(0) | 弥生

2019年08月01日

あるとあんしん

本日よりアルトアでは、個人(法人の代表者の方、あるいは、個人事業主の方)の本人確認の手続きにオンラインで完結する新方式を導入しました

本人確認は、融資実行に先立って、「犯罪による収益の移転防止に関する法律」という厳めしい名前の法律(省略して犯収法と呼ばれています)によって求められている手続きです。英語では"Know Your Customer"(お客さまのことを知る)、略してKYCと呼ばれます。

昨年の秋に犯収法の施行規則が見直しとなり、従来は郵送の手続きが必要だったものが、オンラインでその場で完結できる方式も利用できるようになりました(これをeKYCという言い方をします)。この2月には、まず法人の本人確認の手続きについて、アルトアが法定のオンラインサービス(一般財団法人民事法務協会が運営している登記情報提供サービス)によって登記情報の送信を受けることにより、お客さまによる手続きが一切不要となりました

そして今回は、個人の本人確認の手続きについて、スマホのアプリを使ってその場で完結できる方式の提供を開始しました(なお、従来通りの郵送による本人確認手続きも引き続き利用可能です)。これはTRUSTDOCKという本人確認のための仕組みを提供している会社との協業により実現したものです。

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今回、オンラインで完結する本人確認手続きを導入したことにより、初めてのお客さまでも、当日中の融資が可能になります。目安として言えば、平日午前中にお申込みいただき、その後の手続きが順調に進めば、その日の午後3時までの入金も可能ということです。

誤解のないようにお話しすると、即日で融資を受けなければならない状況に追い込まれることを勧めているわけではありません。資金調達は本来は計画的にすべきもの(そのためにも資金調達ナビを是非ご活用ください)。ただ、予定されていた取引先からの入金が遅れた、どうしようということはどの事業者でも起こりうること。そんな時に、最短で即日融資を受けることが可能という安心感を提供したいと思っています。

以前お話ししたことがありますが、「アルトア」という社名には「あるとあんしん」という意味も込められています。今回、最短即日での融資が可能になったことで、目指していた「あるとあんしん」にさらに一歩近付けたと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 15:31 | TrackBack(0) | アルトア