2019年09月25日

消費税の負担(その1)

消費税というのは様々ある税金の中でも、最も理解が難しい税金なのではないかと思います(それが軽減税率でますます難しくなるわけですが)。

消費税を納めるのは、あくまでも消費者。例えば、私がレストランで食事をして、そのお代が税抜10,000円だったとすると、10月以降は消費税が10%課され、1,000円で合計11,000円支払うことになります。あくまでも消費税を支払っているのは消費者としての私ですが、この時に支払っている先は税務署ではなく、食事をしたレストランであるというのがミソ。納税者である消費者が直接に納付するのではなく、事業者を通じて納付する。だからこそ、間接税と呼ばれます。

いやいや、事業者だって、仕入する時に消費税を支払っているよね。例えば、上記のレストランのケースで食材が3,000円かかっているとして、10月以降は消費税が軽減税率となる8%課され、消費税240円を払っていることになります。確かに支払っている。ただし、これは基本的には支払ったままとはなりません。というのは、上記の消費者から預かった消費税を納付する際に、この240円を差し引いて納付することができるからです。これを仕入税額控除といいます(もちろん店舗の家賃等でその他支払った消費税額も差し引くことができます)。つまり一旦支払っても、後でそれを取り戻すことができるということです。

ということで、事業者は実際には、消費税を負担はしていません。消費者から日々預かっているものを、最終的に納付するだけなので、あくまでも左から右に行くだけのはず。ただ、現実問題として、預かった消費税が便利な運転資金として使われてしまっていることは決して珍しくありません。結果として、いざ事業者が消費税を納付する段になると、おカネがない。そんな中で納付するだけに、重い負担感を感じるのは事実です。

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ここで注意が必要なのは、納付する時の負担感は、税率の変化以上に重くなるということ。例えば、消費税率は2014年4月に5%から8%に変わりましたが、これを機に納付する税額は1.6倍に増えました。今回は、8%から10%に変わるわけですが、納付する税額は1.25倍に増えることになります。8%から10%だと差は2%とそれほど大きくないように思えますが、納付する税額で考えると1.25倍ですから、相当大きなインパクトです。

もちろん、理論上は消費者から預かっているだけ。しかし、実際には事業者の資金繰りに大きな影響を与えます。10月の消費税率引上げに向けて、準備が必要ですが、10月1日を無事に迎えられればいい、だけではなく、その先の納税まで含めてしっかりと備えていく必要があります。
posted by 岡本浩一郎 at 17:28 | TrackBack(0) | 税金・法令