2020年09月29日

オンラインでのファミリーデー

弥生では先週末にファミリーデーを開催しました。ここ数年間、各拠点の企画として、社員の家族をオフィスに招待するファミリーデーを開催してきました。企画内容は年によって、また拠点によっても異なるのですが、オリジナル弥生マネー&お小遣い帳を配布し、縁日コーナーを用意したりと年々内容がグレードアップされているようです。

今年も開催したいところですが、この環境下では、お子さんも含めてオフィスに集まってという形式はやはり困難。そこで生まれたのがオンラインでファミリーデーを開催するという今回の企画です。移動が不要になり、より参加しやすくなるというのはもちろんのこと、これまで拠点単位での開催だったものが、全社で開催できるというのもオンライン開催のメリットです。ファミリーデーはこれまで、拠点の規模の関係から東京・大阪・札幌の3拠点でのみ開催してきましたが、今回はオンラインということで、名古屋のメンバーも参加していました。

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問題はオンラインで何をやるか、ですが、今回はオンラインでの「宝探し」。リアル宝探しの企画・運営会社であるタカラッシュにお願いして、子供向けの宝探しイベント、トレコレキッズ オンライン「わいわい動物編」を開催しました。基本的には、既にパッケージ化されたイベントですが、弥生のオフィス(東京オフィス)から配信するということで、弥生ならではの問題も追加で設定。なかなかの盛り上がりでした。

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私もオブザーバーとして参加したのですが、画面越しに見えるファミリーの様子がとても心温まるものでした。いつも見ている社員の顔は仕事の顔ですが、今回画面越しに見える皆の顔はお父さん/お母さんの顔。お子さんの楽しそうな様子も見れて、本当にやってよかったな、と感じました。企画メンバーの皆さん、有難うございました。

実はもう一つ私の野望(笑)も実現できたのが今回の企画。白状しますと、私、宝探し/謎解きが大好き。もう4年ぐらい前から家族ではまっており、最高にはまった年は年間に数十の宝探しイベントに参加していました。この種のイベントを企画・開催する会社はいくつかあるのですが、私は中でもタカラッシュが一番のお気に入り。いつか会社のイベントとしてやりたいな、と思っていました。社内イベント研修にこういった企画があるらしいよ、とさりげなく(笑)、人事総務部に紹介はしましたが、業務命令は出さず(笑)、じっと待つこと幾年月。今回現場の意思で(笑)、ようやく開催の運びとなった訳です。宝探し/謎解きについて語り出すと止まらないので、一旦これぐらいにしておきますが、全国で様々なイベントが開催されていますので、一度試してみると意外にはまるかもしれませんよ。
posted by 岡本浩一郎 at 17:30 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月25日

国勢調査

もう既に皆さんの家にも届いているものと思いますが、10/7(水)までが国勢調査の調査期間となっています。国勢調査とは、「統計法(平成19年法律第53号)第5条第2項の規定に基づいて実施する人及び世帯に関する全数調査で、国及び地方公共団体における各種行政施策その他の基礎資料を得ることを目的として」いるとのこと。第1回調査は大正9年(1920年)に行われたとのことで、今年がちょうど100年目の節目の年となるのだそうです。

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調査の回答方法はインターネットでの回答、調査票を記入後郵送、調査員による回収の3通りあるようですが、新型コロナウイルス禍もあり、基本はインターネットでの回答もしくは郵送がおススメのようです。私はもちろんインターネットで。インターネット回答利用ガイドに記載されたログインIDとアクセスキーでログインします。回答に要した時間は15分ぐらいでしょうか。インターネット回答の場合、紙をそのまま単純に電子化したのではなく、回答が不要な項目をスキップするなど、一定の考慮がされていることには好感が持てました。

一方で、調査票を作成した段階である程度わかっているだろう氏名や生年月日などを一から入力する必要があるのはやや残念。よくある質問に、「住民基本台帳のデータがあるので、国勢調査はなくても済むのではありませんか」という質問があり、それに対しては、「住民基本台帳には、氏名、出生の年月日、男女の別、住所及び世帯主の氏名と続き柄という限られた人口の属性しか記載されておらず、産業別・職業別の就業者数、昼間の人口と夜間の人口の違いなど、 国勢調査で把握される人口の様々な実態に関する統計情報を、住民基本台帳からは得ることはできません」と回答されています。それはそれでもっともな理由ですが、やはり氏名や生年月日等の既にある情報は予め入れてもらえれば、と思ってしまいます。ただ、アクセスキーがあるにせよ、万が一本人以外がアクセスできてしまった場合の情報漏洩リスクも考慮した結果なのかもしれません。

国勢調査は全数調査なのですが、本当に全数カバーできているのでしょうか。「国勢調査は、我が国の最も基本となる統計を全国及び地域別に作成するため、全数調査として行う必要があります」とのことで、回答は法律(統計法)で定められた義務になっています。ただ、それでも生活スタイルも多様化した今どきの時代に全数カバーできているとは思えません。全数はカバーできていないという前提であれば、一定の補正を行えばいい訳ですが、全数カバーしているという前提では補正を行う訳にもいきません。一方で現実問題として全数カバーしていなければ結果として誤った統計情報をもとに様々な判断がなされることになります。

全数調査の建前だけれども、実際には明らかに全数カバーできていないといえば経済センサス-基礎調査でしょうか。全国全ての事業所を対象を行われる調査ですが、自宅で活動するフリーランスなども増えている中で、全数カバーできていないことは周知の事実です。実際、経済センサスの事業者数と、国税庁が発表する事業者数(これは申告実績から得られている情報)に大きな乖離があり、事業者の方々をマーケットとしている我々からすると、母集団としてどの数字を採用すべきか、非常に悩ましい状態です。少し前に正しい判断のためには正しいデータが必要といったことをお話ししましたが、何が正しいのかわからないのは、本当に困ったものです。

今回の国勢調査では、インターネット回答が全面的に推奨されるなど、時代にあわせて改善されていることは事実だと思います。ただ、1回目から100年経ち、今どきの時代に全数調査とすることが本当に妥当なのかは一考の余地があると思いますし、逆に全数調査をすべきなのであればやり方を抜本的に見直すことも考えるべきなのではないかと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 18:48 | TrackBack(0) | 税金・法令

2020年09月23日

顧客サービス本部総会 2020

先週金曜日には7ヶ月振りの出張ということで大阪へ。懐かしさもありつつ、いざ皆と会うと意外に時間の経過を感じないという不思議な感覚でした。

今回の出張の目的は毎年期末に開催している顧客サービス本部の総会。例年であれば、大阪と札幌それぞれでホテルの宴会場を貸し切り、夕方からビジネスセッション、その後ビアバストとなるのですが、今年に関してはそうもいきません。現状では、弥生としての対応を対応レベル2としているため、お客さまのお問合せに対応するメンバーは基本的に出社しています。ただそれはアクリルパーティションを用意したりと感染予防策を徹底しているからできること。さすがに宴会場で皆でワイワイという訳にはいきません。

ただ一方で、今年ほど総会が大事なタイミングもありません。これまでに経験したことのない事態の中でも、お客さまの業務を支えるために、カスタマーセンターでの受電業務を継続しましたが、これは皆のお客さまを支えようという想いがあってこそできたこと。今年は確定申告期限が延長になる一方で、非常事態宣言が発出され、対応に苦慮しましたが、稼働人数を減らしながらも(結果としてお待ちいただく時間は長くなってしまいましたが)何とか乗り切ることができました。

驚かれるかもしれませんが、新型コロナウイルス禍においても弥生へのお問合せ件数は減っていません。例えば3月の総お問合せ件数は前期(FY19)に対し、99.98%。4月に至っては、申告期限延長の影響もあり前期比で125.5%と大幅に増えています。新型コロナウイルス禍によってタイミングがずれることはあっても、業務は必要なもの。そのお客さまの業務を支えるのが弥生の使命です。弥生は、事業者のお客さまの業務であり事業を支えるインフラであり、インフラとしての弥生を最前線で支えているのが、大阪と札幌カスタマーセンターのメンバーです。

色々検討した結果、皆がセンターの自席から参加するオンライン開催となりました(一部メンバーは自宅からリモート参加)。そういった意味では私も東京もしくは自宅からのリモート参加でも良かったのですが、やはり皆の顔を見たいということで、わざわざ大阪カスタマーセンターからのオンライン参加となりました(笑)。まずはビジネスセッション。皆が同じフロアにいる(正確には大阪も札幌も2フロアありますが)ものの、ヘッドホンを着用してオンライン配信を視聴しているため、静まり返っているというのはこれまでにない不思議な光景でした。

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ビジネスセッション終了後はビアバスト。各自の席に特製のお弁当と飲み物を配って、引き続き自席で参加してもらう形式となりました。例年ビアバストでは色々な企画が催されるのですが、もちろんオンラインでも企画が用意されています。私もお弁当を食べつつ、企画を楽しむことができました。この写真は何をやっているのでしょうか(笑)。

カスタマーセンターの皆さん、FY20は本当にお疲れさまでした & 有難うございました。FY21も宜しくお願い致します!
posted by 岡本浩一郎 at 20:01 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月18日

7ヶ月振り

今日はだいぶ前から楽しみにしていた一日。朝4:45にパチッと目を覚まし(いやいや眠い…)、5:45に家を出て羽田空港へ。そう、実に久し振りとなる出張です。予定表を確認してみると最後の出張は2/21でした。実に7ヶ月振りとなります。昨年は出張の回数が42回、日数にして67日、宿泊日数が38泊でしたから、昨年と今年では極端な差です。

羽田空港は朝早くからそれなりに混んでいました。やはり人が動くようになっていることを実感します。おそらくは、明日から4連休ということもあるのかと思います。

8時過ぎには伊丹空港着。そこから移動して大阪カスタマーセンターへ。ビルが見えると、7ヶ月振りということもあって、懐かしさを感じます。一方で、オフィスに入って皆と挨拶を交わすと、あまり懐かしさは感じません。懐かしさを感じないというと誤解を招きますが、そんなに間が空いたようには感じないんですね。大学の同級生と久し振りに会っても、意外に時間の経過を感じないものですが、それに似た感じです。新しい人も加わってはいるものの、コアメンバーとはもう10年以上の付き合いですから、実際には7ヶ月の間が空いていても、合った瞬間にその間を埋められるのかなと思います。

古い人間かもしれませんが、やっぱりface to faceで会えるのはいいですね。何か一日ウキウキしてしまいます。人と会う機会が減っているだけに、周りに人が、しかも知った人がいるだけでハイになっているのかもしれません(笑)。あ、もちろん人が集まる場所、なおかつ、カスタマーセンターは話すことが仕事の大きな割合を占めているだけに、感染予防策は徹底しています。

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写真ではわかりにくいかもしれませんが、机の周りをアクリルのパーティションでしっかり囲っています。この他にも消毒の徹底など、念入りな対応をしています。
posted by 岡本浩一郎 at 18:03 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月16日

デジタル化は一年にしてならず

本日臨時国会が招集され、菅自民党総裁が総理大臣に選出されました。菅総理の看板政策と言えば、デジタル庁の設立。日本におけるデジタル化の遅れが新コロナウイルス禍で如実に示されましたが、私としてもデジタル庁には大いに期待しています。

一方で、デジタル化は一年にしてならずとも思っています。新コロナウイルス禍で明らかになった課題を踏まえ、この先一年で一気にデジタル化を進めるという動きがありますが、あえて誤解を招きかねない言い方をすれば、私はこれには反対です。正確に言えば、一年でできることは紙の電子化であって、業務プロセスそのものを見直すデジタル化にはならない、と考えています。今の日本に本当に必要なのは、業務プロセスそのものを見直すデジタル化です。一年でできることをさっさとやることは構いませんが、紙の電子化で仕事をした気になるのではなく、5年、下手をすれば10年かかるかもしれない抜本的な見直しにこそしっかりと取り組むべきだと考えています。

昨年立ち上げた社会的システム・デジタル化研究会がこの6月に発表した「社会的システムのデジタル化による再構築に向けた提言」では、短期的に取り組むべき領域として、今まさに業務プロセスの構築が進もうとしている領域、具体的には、2023年10月に予定されているインボイス(適格請求書等)制度導入を踏まえた電子インボイスの仕組みの確立であるとしています。一方で、確定申告制度、年末調整制度、社会保険の各種制度等、既に長年にわたって確立された業務プロセスをデジタルを前提として再構築することは、多大な労力と、結果として時間はかかるものの、それだけに非常に大きな社会的メリットを生むことが期待されるとしています。

電子インボイスの仕組みの構築は、短期的な取り組みとはいえ、今から3年がかりの仕事です。標準化されておらず、それが故に使うメリットが見えない仕組みを形の上だけ作るのは一年でもできるかもしれません。しかし、今はまだ何もない中で、日本のあらゆる事業者、大企業から個人事業主までが利用できる標準化された仕組みを作るとなると、これだけの時間はかかります(実際にはシステムとしては2022年秋から2023年春にリリースし、インボイス制度が始まる2023年10月には業務として定着した状態を目指したいと考えています)。以前イタリアの電子インボイス制度についてお話ししましたが、イタリアでは7年かかったことを日本では何とか3年で実現しようとしている訳です。

中長期的な取り組みである確定申告や年末調整という制度については、戦後から脈々と続く良くも悪くも定着した制度だけに、どうあるべきかには丁寧な議論が必要だと思っていますし、実際にデジタルを前提とした新しい仕組みを稼働させる上でも、皆がしっかりと対応できるように、周到な準備が必要だと思っています。5年、下手をしたら10年かかるでしょう。

それだけの時間をかけるからこそ、抜本的な見直しができる。デジタル庁という(私の希望でいえば)行政だけでなく、日本社会全体のデジタル化を牽引する組織には、一年でのやっつけ仕事ではなく、5年、10年という時間軸で日本の社会をデジタルを前提として作り替え、圧倒的に効率的な(もちろん大事なのは、それによって皆が幸せになる)社会を実現してほしいと思っています。もちろん、社会的システム・デジタル化研究会としても、電子インボイス推進協議会としても、弥生としても、私個人としても、そのための協力は惜しまないつもりです。
posted by 岡本浩一郎 at 20:39 | TrackBack(0) | デジタル化

2020年09月14日

会議も新常態へ

弥生はこれまで拠点間の社内会議ではSONYのTV会議システムを活用してきました。多拠点を同時に接続し、資料を投影しながら会議ができ、会社運営では欠かせないツールとして活用してきました。

しかし、新型コロナウイルス禍でリモートワークが原則となると、そもそも会社に人はいませんし、TV会議システムはほとんど活用されなくなりました。その分、Web会議システムが大活躍。弥生ではこれまでもSkypeを一部利用していましたが、使い勝手の観点から結果的にはZoomに一本化することになりました。

その後、緊急事態宣言が解除され、少ないとは言えどもオフィスに人が出るようになると、ここで問題が発生します。Zoomは、皆がリモートでバラバラな場所にいる分には非常にいいのですが、一部の人がオフィス、残りがリモートの場合は運用が難しくなります。既に経験済みの方が多いと思いますが、一ヶ所で複数のマイクやスピーカーがあると、音がハウリングします(これはZoomに限らず、Web会議全般で発生することですが)。これは、一ヶ所で使用するマイク/スピーカーを一つに絞れば解消はされるのですが、そうすると今度はオフィスでの会話がリモートの人からするととても聞きにくくなります。例えば、オフィスに5人、リモートに20人といった場合、オフィスの5人が話している内容がリモートの20人に伝わりにくくなります。

7月頭にBorn Digital研究会を開催した際には、既存のTV会議システムとZoomを組み合わせることで何とかこの課題をクリアしたのですが、設定がなかなか大変で、気軽に使えるというものではありませんでした。そこで7月には新兵器を投入。弥生の優秀な情報システム部(笑)がEIPAの設立総会に向けて、新しいデバイスを用意してくれました。これが大当たりで、Zoomで参加した方によると、オフィスでのやり取りも問題なく聞き取れたとのこと。この会議は実はこのデバイスの試用も兼ねていたのですが、その場で正式導入を決定。8月中には、弥生全社での導入を済ませました。長く使ってきたTV会議システムもあっという間にさようなら。これも新常態(New Normal)への適応ということでしょうか(笑)。

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このデバイスはLogicoolが提供しているZoom Rooms用の会議室ソリューションというものです。Logicoolと言えば、マウスやキーボードが有名ですが(個人的にもマウスはLogicool派です)、こんなデバイスも作っていたんですね。そういえば、Logicoolと言えば、Webカメラでも有名ですから、その延長線上にあるのでしょう。この仕組みでは一つの会議室に最大7台のマイクを設置でき(当然マイク間で干渉が起きないように制御されています)、会議室全員をカバーすることが可能です。弥生では一番大きい会議室で4台のマイクを設置しましたが、これで十分。

先日はEIPAの3回目の会合を開きましたが、この際には弥生オフィスからの参加が私も含めて8名ほど。これに対してZoom参加者は130人前後(上の写真では参加者が133人となっています)。100人以上が参加してのオフィス+リモートの会議を無事に行うことができました。冷静に考えれば、これってすごいことです。仮にWeb会議でないとすると、100人以上が集まれる会場を探さなければなりません。この規模はさすがにヤヨイヒロバでも無理。今は特に密を避ける必要がありますから、下手をすれば定員で300名以上の会場を探すことになります。毎回この規模の会場を探すとなれば、機動的に会合を行うことは至難の業です。

新常態(New Normal)は決して妥協することではなく、むしろ効率を上げること。100人超の打合せが機動的にできることで、それを改めて実感しています。
posted by 岡本浩一郎 at 20:21 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月10日

目指すのは圧倒的な業務効率化

今日は電子インボイス推進協議会(EIPA)設立総会から数えて3回目の会合を開きました。日経1面で取り上げられた効果は大きく、EIPAに関心がある、EIPAに入会したいというお問合せを続々といただいています。設立総会は発起人となった10社(+オブザーバー)で開催したのですが、2回目の会合では正会員が32社にまで増え、そして今回の3回目では46社まで増えました。既に入会のご意向をいただいているものの、まだ手続きが完了していない会社も9社あり、今月中には日経記事に書かれた50社をあっさり超えそうです。

議論を始めて思うのは、このままではマズいと考えていた人が実に多かったのだなということ。呼びかけてすぐにこれだけ集まる訳ですから。皆さん問題意識は持ちつつも、日本全体として標準の仕組みを作るという壮大なプロジェクトに対し、どこから手をつければいいのか考えあぐねていた状態かと思います。

皆さんそれぞれ問題意識はお持ちだったということで、皆で情報を持ち寄り、最初からしっかりとした議論をすることができています。現段階では標準化の方向性はまだ固まっていませんが、どういった観点での標準化が必要なのかははっきりしてきました。正直やるべきことは膨大、それに対しインボイス制度(適格請求書等保存方式)の導入は2023年10月ということが法令で既に決まっており、時間の余裕はない状況ですが、下手に焦ることなく、まずは共通理解をしっかりと確立した上で、日本にとってのベストな選択を探っていきたいと考えています。

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個人的に嬉しかったのは、大手消費財メーカーからも入会を検討したいと声をかけていただいたこと。EIPAが目指すのは、単純にシステムを構築するだけではありません(それはそれで大変なのですが)。EIPAが目指すのは、誰でもが利用できる仕組みを構築することによって、事業者の方が適格請求書等保存方式という法令に則って業務を進められるようにすること、また同時に、デジタル化によって圧倒的な業務効率化を実現することです。そのためには、ベンダーだけが集まるのではなく、ユーザー企業側にも自分事として関わっていただき、実際に使える、そして業務を効率化できる仕組みを構築したいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 19:30 | TrackBack(0) | デジタル化

2020年09月08日

これはこれであり

新型コロナウイルス禍により、6月に予定されていた会計事務所向けのカンファレンス(弥生PAPカンファレンス)を全てキャンセルしたと以前書きました。その後、一旦仕切り直しした上で、この9月から10月にかけて全国7会場での開催をしようと計画していました。正確に言えば、全国7会場での開催、かつうち2会場をライブ配信するという計画です。これであれば、会場で参加したい人は会場で、オンラインで参加したい人はオンラインで参加できるという一粒で二度美味しい計画…、のはずでした。

残念ながら結論から言えば、7月末をピークとした検査陽性者数の拡大を踏まえ、かなり悩みながらではありますが、8月半ばに、会場での開催を見送りとしました。もちろん、オンライン開催については予定通り、9/17(木)と10/5(月)の二回開催します。

今日はその前哨戦という訳ではないのですが、弥生PAPコミュニティと題し、今年の年末調整をテーマとしたウェブセミナーを開催しました。ウェブセミナーは、やろうと思えばPC1台とZoomさえあれば開催できますが、普通のPCのカメラやマイクでは映像や音声に難が出がち。数百人の方の貴重なお時間をいただく訳ですから、見て良かったと確実に思っていただけるよう、専門の配信設備/チームを準備しての配信としました。この方法だと登壇者は画面共有して、といったような操作から解放され、プレゼンテーションに専念できるので安心です。

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今回、私は冒頭で20分ほどお話ししたのですが、やってみての感想としては、これはこれでありだな、というもの。(残念ながら私のパートではないものの)道中で質問を受け付け、その場で回答するなど、ウェブならではの仕掛けを活用することもできました。何よりも、300人の方にご参加いただけるのは、ウェブならでは。もちろんこれまでのPAPカンファレンスでも、東京や大阪などの大会場では300人規模はありましたが、それには相当な準備が必要です(会場費は言うまでもなく)。今回も配信設備/チームの準備ということで、それなりに手間はかかっていますが、それでも会場開催よりは低コストでは済んでいるかと。そして参加する方としても、暑い中の移動もなく、気軽に見ていただけます。お申込みはあっても、実際には来られない/見られない方はこの種のイベントの定番の悩みですが、今回は、お申込み数に対して視聴者数が非常に高い割合になりました。やはり自分のオフィスで気軽に見れるというのがプラスに働いたのでしょうか。

今度のPAPカンファレンスでは、2回とも800名程度の参加を見込んでいます。合計で1,600名。800名の規模で実会場で開催しようとすると大変なことですが、ウェブセミナーであれば、ある意味100名でも500名でも800名でも変わりません。ただ、800名の方に、参加して良かったと思っていただけるかというとそれはまた別の話。今日のフィードバックも踏まえながら、来週に向けて最終準備を進めたいと思います(今日参加された方は是非アンケートにご回答いただければ幸いです)。

今回は、すべてオンライン開催となりましたが、会場開催の良さもあるのは事実。話し手としても、カメラに向かって話すよりは、うんうんと頷いてくれているお客さまに向かって話しかける方が気持ちがこもります。オンラインでの経験を積みつつ、将来的にはオンラインと実会場の良さを組み合わせられるようなイベントにしていきたいと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 17:26 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月04日

実はそれほど忙しくないのですが

最近ちょっと気になるのが、何かお願いされるときに「お忙しいところすいません」とよく言われること。いや、それほど忙しくはないのですが…。

今だからこそ白状しますが、緊急事態宣言が発令され、自宅勤務が始まったころは、むしろ暇と言っていいぐらいの時期もありました(笑)。現場の皆が仕事を進める中で、様々な相談が上がってくるわけですが、この時期は皆も自宅勤務になってどうやって業務を進めるかに試行錯誤中。結果的に仕事のペースが下がって、私にもあまり相談が上がってこない時期があったように思います。

さすがにそういった時期は過ぎ、今は平常のペース。開発メンバーを中心にリモートワーク主体が続いていますし、私自身も必要に応じてオフィスとリモートワークを使い分けていますが、相談事も含め、いつも通りのペースに戻っています。どうなることか心配もしましたが、会社としてしっかりと成果を出すことができています。新しい働き方を見出すことができましたから、むしろトータルではプラスと言えるかもしれません。唯一平常と異なるのは、ここ半年間は出張を控えているということ。

私は出張時には営業時間を有効活用するために、往復は早朝もしくは夜間にすることが多いのですが、それでも出張は何だかんだ時間を要します。その出張が途絶えている今は、その分負担が減り、個人的にはラクさせてもらって、こんなことでいいのかな、と感じている訳です(笑)。

「お忙しいところすいません」と言われると、いやいやそんなに忙しくないのに、とある種の罪悪感を感じたり(笑)。今月後半には半年以上振りの出張を予定していますが、まだ当面は様子を見ながらですから、しばらくはこういった日々が続くのかもしれません。

罪悪感を感じるとは言いましたが、本来社長は社内で一番暇なぐらいがいいと思っています。日々の業務を回す上では社長が何かする必要はありません。将来のことを考えるのが社長の仕事。いつも暇そうですね、と言われるぐらいが一番いいのかもしれません。

まあ、「お忙しいところすいません」というのは特段の意味はなく、枕詞的な決まり文句のような気もします。もう一つの可能性として、私が機嫌悪そうにしているとか、対応が悪いという可能性はありますね。恐る恐る声をかける時の「お忙しいところすいません」。もちろん人間ですので、気分のムラはありますが、とはいえ、そうだとすると反省しないといけませんね。

とりあえず、私は忙しくない、ということを明言しましたので、今後「お忙しいところすいません」がどう変わるか観察してみたいと思います(笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 18:02 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月02日

中長期的に取り組むべき領域での方向性

確定申告や年末調整など、日本における現状の社会的システムの多くは、戦後に紙での処理を前提として構築されたものであり、今改めてデジタルを前提として業務プロセスの根底から見直すデジタル化(Digitalization)を進めることによって、社会全体としての効率を抜本的に向上させ、社会的コストの最小化を図るべきである、という問題意識から生まれた「社会的システムのデジタル化による再構築に向けた提言」。その内容について私見(というより想い)も交えてお話ししています。

これまでに、提言の背景と課題認識、および基本的な方向性についてお話ししました。それを踏まえ、短期的に取り組むべき領域として、今まさに業務プロセスの構築が進もうとしている領域、具体的には、2023年10月に予定されているインボイス(適格請求書等)制度導入を踏まえた電子インボイスの仕組みの確立とお話ししました

少し前にもお話ししましたが、中長期的に取り組むべき領域としては、確定申告制度、年末調整制度、社会保険の各種制度等が含まれます。これらは、既に長年にわたって確立された業務プロセスであり、その再構築は大きな社会的効果が見込まれる反面、社会的影響も甚大です。だからこそ見直すことによるメリットも大きいわけですが、どのように再構築を進めるかについては、今回の提言を踏まえつつ、引き続き十分な議論が必要だと考えています。このため、今回の提言では、短期的な取り組みである電子インボイスの話ほどには具体的に書き込んでいません。

方向性としては、「基本的な方向性」でお話しした通り、デジタルを前提として、業務プロセスをゼロから見直すべきだと考えています。この際には、1) 発生源でのデジタル化、2) 原始データのリアルタイムでの収集、3) 一貫したデジタルデータとしての取り扱い、4) 必要に応じた処理の主体の見直し、をどこまで徹底できるかがカギを握ります。

検討を進める上では、本ブログでもお話ししてきた諸外国のデジタル化の事例が参考になると考えています。例えば、イギリスのPAYE (Pay As Your Earn) RTI(Real Time Information)制度やオーストラリアのSTP(Single Touch Payroll)制度では、給与支払情報のデジタルかつリアルタイムでの収集を行っており、これによって、確定申告制度の簡易化が進んでいます 。日本でも、給与支払情報をデジタルかつリアルタイムで収集すれば、年末調整業務のあり方を大きく見直すことが可能だと考えています。年末調整に必要とされる保険料支払情報等の電子化も始まっており、これらのデータも収集すれば、年末調整業務をデジタルで完結させることも可能です。デジタルで完結させるのであれば、個々の事業者ではなく、行政で一元的に処理する方が、社会全体としてのコストは最小化されうるのではないでしょうか。

また、社会保険の各種手続きは、給与支払情報が主たる起点となるデータになっており、上述のように、給与支払情報をデジタルかつリアルタイムで収集すれば、多くの手続きを自動化することも可能ではないでしょうか。この際には、報酬月額を年間のうち3ヶ月のみに基づいて算定するなど、紙を前提としているが故の簡便化 を廃し、よりシンプルかつ合理的な制度として再構築することも可能だと考えています。年末調整業務と同様に、処理主体を見直す(例えば、事業者ではなく保険者による報酬月額の算出)ことも検討すべきだと考えています。

イギリスのMTD(Making Tax Digital)制度は、当初の構想に対し、まだまだ道半ばではありますが、所得税だけでなく、法人税や付加価値税までも対象に確定申告の必要性そのものをなくすことを目指す野心的な取り組みです。様々な取引情報をデジタルで収集することにより、納税者それぞれに用意されるDigital Tax Accountにおいて将来的に納付すべき税金の額が常時アップデートされることにより、改めての確定申告という手続きを不要とすることを目指しています。

もちろん、諸外国の制度を真似すればいいとは考えていません。諸外国の制度には、これまでの制度のあり方含め、それぞれの背景があるわけですから、それがそのまま日本に当てはまるとは限りません。諸外国の事例を参考にしつつ、日本のこれまでの制度を踏まえながら、日本に最適な仕組みを考えるべきです。

諸外国のデジタル化は、全体的には、正しい税務申告が自ずとなされるような仕組みを作り込むというTax Compliance by Designの考え方に基づいています。一方で、長年にわたって確立された業務プロセスをデジタルを前提として再構築することは、多大な労力が必要となるわけですから、行政にとってのメリットだけでは不十分です。行政だけでなく、民間にとっても明確なメリットがある、そして、行政/民間を通じて大幅な社会的コストの低減につながるような制度設計が必要だと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 18:39 | TrackBack(0) | デジタル化