2021年04月28日

さらば8F

弥生の東京本社はこれまで秋葉原UDXの北側21Fおよび南側8F(一部)に入居してきました。それまでの神田から秋葉原UDXに移転したのが2015年のゴールデンウィーク(GW)。気がつけばアッという間という感じですが、既に6年経ったことになります。神田では4フロアに分散していましたが、秋葉原では念願の1フロアとすることができ、部署間のコミュニケーションは格段に改善されました。ITの聖地(オタクの聖地?)である秋葉原という立地も気に入っています。

一方でこの6年間で業容が着実に拡大し、結果的には1フロアに収まらなくなってきました。特に、オンライン融資サービスを手掛けるアルトアは当初21Fの一会議室でスタートしましたが、その後着々とメンバーが増え、専用のオフィスが必要になってきました。

こうして2018年6月に増床して生まれたのが8Fのスペースです。アルトアはようやく自分のオフィスを構えることができました(といっても弥生の契約スペースに間借りということは変わらないのですが)。同時に、いつでもイベントを開催できるスペースとしてヤヨイヒロバも整備しました。

それから3年弱。アルトアは試行錯誤は経ながらも、着実に前進してきました。会計データとAIを活用し、小規模事業者がこれまでよりも容易に資金を調達できるサービスを提供し、これがビジネスとして成立しうることを実証してきました。この4月からはこの「仕組み」を作るということに専念できるフェーズに入ったことは先日お話しした通りです。

ヤヨイヒロバも様々な用途に活用してきました。社内のキックオフミーティングや、全国のフィールドスタッフが集まっての研修会、はたまた新卒新入社員の歓迎ランチで新元号「令和」の発表を皆で見たのもいい思い出です。本ブログでは取り上げ損ねてしまいましたが、2019年3月の経理の日のイベントはお客さまをお招きしてヤヨイヒロバで開催しました。講演の後にビールを片手にお客さまとワイワイお話しするのは実に楽しい時間でした。2019年末から取り組んでいる社会的システム・デジタル化研究会最初の一歩もこのヤヨイヒロバから踏み出しました。

今月頭にApril Foolに絡めてお話ししましたが、このGWで8Fを閉鎖します。これとあわせ、21Fはリモートワークとオフィスワークを組み合わせた新しい働き方に最適化したオフィスとして全面的にリニューアルします。アルトアのオフィスは21Fに出戻り(笑)。イベントスペースは、対面イベントが難しくなっている現況を鑑み、オンラインイベント用のスタジオを整備します。

正直金銭面だけで言えば、当面は8Fスペースを維持し続けるという選択肢もありました。増床してからわずか3年ですし、アルトアのオフィスにも、ヤヨイヒロバにも思い入れはありますしね。とりあえずそのままという選択の方が楽はラクです。逆に引越し作業は面倒。実際問題として、8Fの撤収、21Fのリニューアルは、足元で言えば費用/投資増です。


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引越し前の8Fヤヨイヒロバの様子: 壁際に段ボールが積み上がっています。あれ、ダーツをやっている人が(笑)


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アルトアオフィスも引越し準備中: お昼休みでちょっとお疲れ?

それでも今回、このタイミングでのオフィス・リニューアルに踏み切ったのは、新型コロナウイルス禍が完全に去ったとしても、弥生の働き方は以前の働き方に戻ることはない、ということを明確にするためです。弥生は、当たり前のように会社に行くというかつての働き方にはもう戻りません。リモートワークとオフィスワークを適切に組み合わせることによって、ワークライフバランスを改善すると同時に、最大のアウトプットを目指します。

もっとも最適な働き方は時代とともに変わっていきます。リモートワークが当たり前のものとなり、最近話題に上るようになった週休3日が一つの選択肢になっていくと同時に、いつか再び、皆で集まることの価値がより評価されるようになることもあるでしょう。最適な働き方が時代とともに変わると同時に、オフィスのあり方もまた変わっていくでしょう。個人的にはやはりお客さまをお招きできるイベントスペースはいつかどこかで復活させたいと思っています。

リニューアル後の21FはGW後にご紹介したいと思いますので、お楽しみに。
posted by 岡本浩一郎 at 18:43 | TrackBack(0) | 弥生

2021年04月26日

起業・開業ナビ

前回は法人でもインターネットバンキング(IB)とスマート取引取込を活用し、記帳の自動化を実現しましょうとお話ししました。これは逆に言えば、法人ではIBがまだまだ活用されていないということでもあります。法人でIBの利用が進まない理由として、法人向けのIBには一般的に利用料がかかることが影響しているのではないかとお話ししました(ですが、最近は利用料がかからない銀行もありますよ)。

ただ、実際のところ一番大きい理由は、これまでの業務のやり方に満足しているからなのではないかと思います。インターネットバンキングを使わなくてもこれまでも成り立っていた。記帳にせよ、振込にせよ、何かのついでに銀行の支店に立ち寄ればいい。運動の第一法則ならぬ、業務の第一法則「慣性の法則」、すなわち、多少面倒であっても、これまでのやり方がなんだかんだラク。

弥生としては、この慣性の法則にチャレンジしていますし、今後もチャレンジを続けていきますが、同時に、もう一つのアプローチも必要だと思っています。それは、業務が慣性となる前に手を打つこと。

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弥生は、3月末に、起業時に必要な手続きやモノ・サービス、情報をWeb上で得ることができる起業支援ポータルサービス「起業・開業ナビ」を開始しました。弥生はこれまでも起業を応援しようということで10年前から「弥生の開業応援プロジェクト」、5年前には「弥生の起業家応援プロジェクト」を推進してきました。この一環として、事業計画を作成するための「開業計画NAVI」、また実際に開業するにあたり、法人を設立するための「弥生のかんたん会社設立」といったサービスも提供してきました。余談ですが、2012年には当時のイメージキャラクターをフィーチャーした「みんなの起業診断所」といった面白企画もありました(笑)。

今回の起業・開業ナビはこれまでの取組みを踏まえつつ、より具体的な起業・開業の支援を行うものです(しかし、弥生の開業応援プロジェクトが2011年、弥生の起業家応援プロジェクトが2016年と、この種の取組みがちょうど5年刻みになっているのは…単なる偶然です、笑)。


このうち起業直後に必要になるモノやサービスが特典付きで使用できる起業支援パッケージをご紹介する起業・開業応援パックでは、法人口座開設・インターネットバンキングについてもご紹介しています。要は起業の際からインターネットバンキングを利用しましょうということですね。起業時にインターネットバンキングとスマート取引取込を利用すれば、これまでの業務のやり方に満足してしまうという慣性の法則にはまることはありません。

起業・開業ナビは、全てが新規のサービスという訳ではなく、これまでも存在していたサービス、これまでも存在していたものを完全にリニューアルしたサービス、そして新規のサービスで構成されています。今後も「起業・開業ナビ」のサービス拡充や協業パートナーの拡大を通じて、起業される方のさまざまな悩みに応えていきたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 18:01 | TrackBack(0) | 弥生

2021年04月21日

法人もインターネットバンキング

前回は、今だからこそインターネットバンキングとスマート取引取込を活用し、記帳の自動化を実現しましょうとお話ししました。これは確定申告が終わってホッとされているであろう個人事業主の皆さんへの呼びかけ。

一方で、記帳の自動化は法人であってももちろんメリットがあります。しかし残念なのは、法人におけるインターネットバンキングの利用率は高いとは言えないこと。これには、法人向けのインターネットバンキングは一般的に利用料がかかることが影響しているかと思います。

ただ、メリットの大きさという意味では、個人事業主よりは一般的には取引のボリュームが大きい法人の方が大きいはずです。私は弥生の社長に就任して以降事業活動を停止している個人管理会社があるのですが、事業活動を停止しており、記帳すべき取引がほとんどない会社でも、スマート取引取込によるメリットは実感できるものがあります。本格的にスマート取引取込を利用するようになったのは確か2年前なのですが、インターネットバンキングとの連携の設定さえしてしまえば、一年間の取引が一気に仕訳になるのは、ある意味快感です。

私の場合には、事実上の休眠会社なので、一年に一度、一気に記帳ということになり、これはこれでメリットを実感できますが、普通に事業を営んでおり、毎日毎日とは言わないまでも毎月記帳されている会社の方からすれば、毎月、メリットを実感できるはずです。

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法人のお客さまにこそインターネットバンキングとスマート取引取込をご利用いただきたいということで、弥生では少し前に「法人向けインターネットバンキングを開設して、会計業務をもっとスムースに!」という特設サイトを開設しました。この特設サイトでは、インターネットバンキングとスマート取引取込のメリットを解説すると同時に、自動化によって業務効率化を実現することに賛同いただいている金融機関の情報も掲載しています。

このサイトでは、インターネットバンキングの利用料や、振込手数料(インターネットバンキングを利用した際には、窓口やATMよりも安く設定されることが一般的です)なども比較検討いただけるようになっています。最近では従来型の銀行であっても、インターネットバンキングの利用料をゼロとするケースもあり、要注目です(低金利の環境下でこの種の手数料は銀行としても貴重な収益源であり、なかなか下げられないという悩みがある中で英断だと思います)。

法人の場合には、複数の銀行口座を併用することも珍しくありませんが、うち一行をインターネットバンキングの利用料がかからず、振込手数料が安い銀行を選ぶというのも選択肢かと思います。必ずしも取引のあるすべての銀行でインターネットバンキングを利用しなければならないという訳ではなく、資金を置いておく銀行口座、高頻度で入出金をする銀行口座と分けた上で、後者だけでもインターネットバンキングを利用するだけでも十分なメリットが得られるはずです。
posted by 岡本浩一郎 at 21:35 | TrackBack(0) | 弥生

2021年04月19日

今さらながら? 今だからこそ? インターネットバンキング

先週木曜日で2ヶ月間の確定申告期間が終わり、ちょっとホッとした気分です。確定申告期間中はお客さまにご迷惑をお掛けすることのないよう、全社で臨戦態勢が続きます。ただ今年は昨年に引き続き新型コロナウイルス禍の影響で申告期間が2ヶ月となり、例年よりも長い臨戦態勢となりました。その分無事に終わった解放感もひとしおです。

お客さまも確定申告が終わってホッとされているのではないかと思いますが、来年の申告に向けた仕込みも忘れないようにしたいところです。それはインターネットバンキングの活用。日頃からインターネットバンキングを活用していれば、そのデータを弥生の「スマート取引取込」で取込み、自動で仕訳データとすることができます。

スマート取引取込は2014年から提供している機能(その前身であるMoneyLook for 弥生は2008年)ですが、金融機関からのデータの取り込みに際して「スクレイピング」という技術に依存しており、必ずしも誰にでもおすすめとまでは言えないものでした。スクレイピングというのは、イメージとしては、ロボットがユーザーのIDとパスワードを預かり、ユーザーになりすまし、金融機関のウェブサイトに自動でログインして取引データを取ってくるというものです。技術としては確立したものではあるのですが、万が一セキュリティ上の問題が発生した場合、責任の所在が明確でないという課題があり、また、金融機関のウェブサイトに変更が入るとすぐにデータの取得ができなくなるなど、安定性に課題がありました。

これに対し、2018年から、弥生が金融機関と契約を締結した上で、お互いに合意した方法でデータを取得する「API」接続への切り替えを徐々に進めてきており、現時点では、銀行を中心に大半がこのAPI接続となっています。API接続であれば、弥生がお客さまの金融機関ユーザーIDとパスワードをお預かりする必要はありませんし、仮に何か問題が発生した場合に、どちらがどのように対応するかは契約で明確化されています。また、API接続では予め合意されたインターフェイスでのやり取りですから、スクレイピングと比べ圧倒的に安定しています。

もう一つの進化は銀行の口座明細データから仕訳データに変換する際の仕訳の精度です。前身であるMoneyLook for 弥生の際は辞書方式で、どんなデータが来たらどんな仕訳にするのか、全てお客さまに登録していただく必要がありました。これがスマート取引取込では、こんなデータの場合に、他の弥生ユーザーではこんな仕訳をしていることが多いというAIによる推論の仕組みを導入したことにより、お客さまが自ら辞書に登録する必要はなくなりました。

ただ、正直に言って、当初の推論の精度は今と比べると決して高いものではありませんでした。データの蓄積が十分でないという制約に加え、推論の仕組み自体も、今と比べるとまだまだ原始的でした。もちろん、推論結果が誤っている場合には、お客さまで正しい仕訳に修正していただければ、それを学習するのですが、その最初のカベを超えられず、スマート取引取込の利用を断念されるケースもあったものと思います。

スマート取引取込をリリースしてからもう少しで7年近くなりますが、この間継続的に推論の仕組みの改善を行っており、特にここ2〜3年で、その精度は大きく改善されました(当社比)。改善は今も続いており、今年後半に向けて、推論のさらなる進化も予定しています。

データを取り込む際のAPI接続、そして推論の精度向上。当初は使いたい方にのみ使っていただく機能だったスマート取引取込ですが、今では誰にでもおススメできる機能です。ただ、そんなスマート取引取込ですが、どうしても超えられない制約があります。それは金融機関側でデータを保持している期間のデータしか取り込めないということ。最近では徐々にその期間が延びる傾向にありますが、直近3ヶ月分の明細しか取り込めないということも珍しくはありません。そうなると、来年、申告期を前にして、よし申告の準備をしようと思ってスマート取引取込の設定をしても、1年のうち最後の2ヶ月分しか取り込めないということにもなりかねません。今スマート取引取込を設定し、定期的に取り込んでおけば、来年にはスマート取引取込の力を実感できるはずです。

関連して、もし事業用の口座を分けていないのであれば、この機会に事業用のみに使う口座を開設することもお勧めします。一つの口座を私用と事業用で兼用としている場合、私用の取引についても「事業主貸」「事業主借」勘定で記帳する必要があります。これに対し、事業専用の口座を開設し、私用と完全に分離すれば、事業用の口座の記帳はもちろん必要ですが(もちろんスマート取引取込を活用しましょう)、私用の取引の記帳は必要なくなります。

来年もっとラクをするためにも、(必要に応じて)事業用の口座の開設、インターネットバンキングの契約、スマート取引取込の設定の3点セットの仕込みを是非どうぞ。
posted by 岡本浩一郎 at 19:04 | TrackBack(0) | 弥生

2021年04月15日

最終日 2021

今日は4/15(木)、いよいよ確定申告期間の最終日です。確定申告がまだ終わっていないという方、ラストスパートですよ。毎年最終日には、提出方法についてお話ししていますが、今年からは、青色申告特別控除でプラス10万円の控除が得られることもあり、何と言っても電子申告がおススメです。弥生であれば、簡単に電子申告を行えるe-Taxモジュールもご利用いただけます。

ただ、電子申告を行うためには事前準備(マイナンバーカードの取得など)があり、残念ながら、今日思い立って、今日電子申告という訳にはいきません。となると、税務署への持参か、郵送。持参はわざわざ行かなければならない訳ですから、基本は郵送がおススメです。ただし、郵送は今日の消印である必要があります。

郵送をする際、以前は夜遅くでも大型の郵便局の時間外窓口(ゆうゆう窓口)に持ち込み、今日の消印となることを確認して送付することができたのですが、ゆうゆう窓口の営業時間が新型コロナウイルス禍の影響で短縮されており、注意が必要です。私の最寄りでいえば、横浜中央郵便局になるのですが、確認したところ平日で21時までの受付のようです。確定申告書ではないのですが、私が昨年ゆうゆう窓口で郵便を出そうとしたところ、当時は19時終了となっており、途方にくれた覚えがあります。この4月から一部の局で21時までとなったようですが、郵送を考えている方は、予め最寄りの郵便局の受付時間を確認しておきましょう

万が一郵送が間に合わなかった場合には、税務署の時間外収受箱に、夜中のうちに投函するというのが最終手段でしょうか。あくまで最終手段であり、大丈夫であることを約束できるものではありませんが。

なお、新型コロナウイルス禍による個別の事情がある場合には、申告・納付期限の延長が個別で認められるようです。感染症に感染した、又は感染症の患者に濃厚接触した事実がある場合はもちろんですが、感染症の患者に濃厚接触した疑いがあるため、保健所・医療機関・自治体等から外出自粛の要請を受けた場合にも、申請すれば延長が認められるようです。この際には、「災害による申告、納付等の期限延長申請書」を提出する必要があります。

とは言え、よほどの事情がない限りは、期限である今日済ませたいところです。特に青色申告の場合には、折角のメリットである青色申告特別控除は期限内申告でないと認められません。ゴールは目の前。頑張ってください!

PS. 次回からは青色申告という方は、青色申告承認申請書もお忘れなく!
posted by 岡本浩一郎 at 13:37 | TrackBack(0) | 税金・法令

2021年04月13日

あと2日

ついこの間4月になったばかりと思ったら、4月ももう中旬。ということは…、そうです、確定申告の期限がやってきます。本来の確定申告期限は3/15(月)でしたが、今年は(昨年に引き続き)新型コロナウイルス禍を鑑み、申告期限は4/15(木)に延長されています。ただ、その4/15(木)も、もう明後日に迫っています。

申告期限が延長されたということで、お問合せが分散され、弥生のカスタマーセンターは、落ち着いた状況が続いてきましたが、4月に入ってお問合せが再び増え始めました。いつも休み明けの月曜日にお問合せが集中する傾向があるのですが、特に昨日4/12(月)はお電話での対応までにお待ちいただく時間が長くなってしまいました。ただ、結果的に昨日が今シーズンのお問合せピークであったと見ています。

システムの利用という意味でも期限に向けて盛り上がってきています。特に先週末は弥生オンラインの利用が増え、一部のお客さまでレスポンスが遅いという現象が発生してしまいました。すぐにスケールアウトを実施し、問題なくご利用いただける状況にはなっています。毎年利用者が格段に増えている、また、シーズン中でも申告期限に向けて利用者が増え続けるということで、継続的に利用状況を監視し、必要に応じて事前にキャパシティ増強を図っているのですが、先週末に関しては、想定以上に利用が増え、一時的にご迷惑をおかけしてしまいました。ただ、利用という意味でも、申告を済ませた方が増え、ピークアウトはしてきていると見ています。

一方で、新規のサインアップはまだまだ続いています。残りはあとわずかですが、これから新規にサインアップして、ギリギリで駆け込もうという方も少なくありません。以前もお話ししましたが、青色申告の方は比較的早めに着手し、早めに終える方が多いのですが、白色申告の方はギリギリ派が多い傾向にあります。あと2日、でもまだ2日。諦める必要はありません。ここで頑張って、週末はすっきり迎えたいものです。
posted by 岡本浩一郎 at 22:11 | TrackBack(0) | 弥生

2021年04月09日

オリックス オンライン融資サービス

本日11時より、オリックスは「オリックス オンライン融資サービス」を開始しました。サイトをご覧いただくと、どこかで見たことがあるような…。そうです、ほぼアルトアのサイトと同じ(笑)。一部コンテンツは割愛していますが、基本的にはこれまでのアルトアのサイトのままです。

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提供する融資の商品性も全く同じ。つまり、融資を実施する主体がアルトア株式会社から、オリックス株式会社に変わりますが、それ以外は何も変わらないということです。

融資を行う際には貸金業者としての登録が必要になりますが、これまでのアルトアの登録番号は「東京都知事 (2) 第31659号」。これに対してオリックスは「関東財務局長 (13) 第00152号」。カッコのなかは、貸金業者としての登録更新の数を示しています。つまりアルトアは2017年に新規登録し、それから1回登録更新をしているため、「(2)」。これに対しオリックスは「(13)」ですから、貸金業における経験の違いを如実に示しています。まず一旦はアルトアからオリックスへ、使い勝手も商品性もそのまま引き継ぎますが、今後はオリックスの経験を活かして、より多くのお客さまのニーズにあったサービスを提供できるようにしていきたいと考えています。

アルトアは、オンライン融資の仕組みを提供することによって、オリックスがより多くのお客さまのニーズにあったサービスを提供できるよう支援していきます。より多くのお客さまという意味では、弥生以外の会計ソフトへの対応も必要だと考えています。

今回のオリックス オンライン融資サービスの開始はアルトアの新たなステージの第一歩。アルトアが開発した仕組みを金融機関に提供すること自体は起業当時から想定してきたことですが、いざ実現しようとすると思った以上に大変でした(苦笑)。それでも今回、ようやく第二ステージの入口に立つことができました。今後は、今回サービスを開始したオリックス以外の金融機関でも同様のサービスを提供できるようにすることによって、会計データとAIによる新しい融資が当たり前の世界を作っていきたいと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 17:27 | TrackBack(0) | アルトア

2021年04月08日

アルトアは次のステージへ

本日4/8 17時をもって、アルトアが提供してきた「アルトア オンライン融資サービス」の受付を終了することとなりました。既にお申込みをいただいているお客さまへの新規の融資、また、既にご利用いただいているお客さまへの増額借換の実行は5月上旬を持って終了します。

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え、終わり、と驚かれるかもしれませんが、もちろんそれだけではありません。明日4/9 11時より、新たにオリックスによる「オリックス オンライン融資サービス」を開始します。これからご利用になる方につきましては、是非「オリックス オンライン融資サービス」をご利用いただければと思います。

つまり今回、融資の提供主体をアルトアからオリックスに移管します。アルトアがオンライン融資サービスを開始したのは2017年12月。しかし当初からアルトアが目指してきたのは、自社が融資をすること自体ではなく、会計データとAIを活用し、小規模事業者がこれまでよりも容易に資金を調達できる環境を作ることでした。ただ、この時点では、会計データとAIで与信を行うことの実績がありません。実績がない中で、それが実現可能であるということを実証するためには、アルトア自身がやるしかないと判断しました。いわば身をもって証明してきた、ということです。

それから3年が経ちました。決してバラ色の結果とは言えませんし、ここ一年に関しては新型コロナウイルス禍の中での資金需要の変動に苦戦してきたのも事実です。それでも、会計データとAIで与信を行うことの実績は着実に積み重ねることができました。今回、アルトア自身としての経験値は十分に得られた、また、アルトアの経験値をもとにオリックスとしてもビジネスとして取り組むことができるという判断ができたことから、このタイミングで融資の提供主体をアルトアからオリックスに移管することになりました。

お客さまから見れば、商品性や利便性など、何ら変わりませんのでご安心ください。むしろ、もともと金融のプロフェッショナルであるオリックスが融資主体になることによって、今後アルトアではなかなか実現が難しかった、よりお客さまのニーズにあった商品性の改善などにも取り組めると考えています。

融資の主体はオリックスが担うということで、アルトアは、会計データとAIを活用し、小規模事業者がこれまでよりも容易に資金を調達できる「仕組み」を作るということに専念できます。今後もアルトアは、会計データとAIを組み合わせた与信システムをさらに磨き上げていきます。そして、小規模事業者が今回のオリックスはもちろん、複数の金融機関から利便性の高い融資を受けられるようになるよう、金融機関との協業を進めていきます。

色々な苦労はしつつも、アルトアとして会計データとAIで融資のあり方を変えられるということは実証することができました。いよいよアルトアは次のステージ、会計データとAIによる新しい融資が当たり前の世界を作るステージ、に進んでいきます。
posted by 岡本浩一郎 at 18:57 | TrackBack(0) | アルトア

2021年04月05日

弥生へようこそ! 2021

春になっても新型コロナウイルス禍の影響はまだまだ続いており、個人的には昨年に続き、今年も気の合う仲間と花見ができなかったのが残念でなりません。もっとも、昨年から1年が経ち、私たちはウイルスとの共存の仕方を多少なりとも学んできました。宴会はまだ難しいにしても、感染対策をしっかりすれば、日常生活には支障はありません。昨年は卒業式や入学式、入社式などが見送りになったケースも多かったようですが、今年についてはやり方を工夫して開催されることが多かったようです。

弥生自身は、昨年の入社式は開催するかどうか迷いつつも決行し、今回の入社式も感染対策はしっかりした上で開催する前提で準備を進めてきました。先月末には緊急事態宣言が解除されたということで、先週、無事に入社式を開催することができました。ということで、弥生は先週4/1に、無事5名の新卒新入社員を迎えることができました。今年も辞令を一人ひとり読み上げてお渡ししました。これは一人ひとりを大事にするという意味で、毎年拘っているところです。辞令の後の握手は今年も残念ながらできませんでしたが。

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無事に入社式を開催することはできましたが、東京よりも一足先に緊急事態宣言が解除された大阪では、ここしばらく検査陽性者数の増加が顕著となっており、感染拡大防止策が今一度強化されることになりました(弥生の対応レベルもレベル2からレベル3に再度引上げとなりました)。遅れて宣言が解除された東京も、この先が懸念されるところです。やはりまだ当面の間、新型コロナウイルス禍がすっきりと消えてなくなることはないのでしょう。

もっとも、以前もお話しした通り、将来的に新型コロナウイルス禍が過去のものとなったとしても、弥生はこれまでの働き方に何もなかったかのように戻るつもりはありません。弥生は、タスクの特性にあわせ、リモートワークとオフィスワークを組み合わせることによって、最大の成果を生むことを目指しています。東京オフィスは新しい働き方に適合したオフィススペースとしてゴールデンウィーク明けに生まれ変わることは、先週お話しした通りです。

リモートワークには様々なメリットがありますが、新卒新入社員を含め、新たにチーム弥生に参画した人たちにとってはデメリットも無視できません。これまでに一緒に同じ目的に向かって走ってきたメンバーは、リモートワーク中心になっても、共同作業に支障をきたすことはありませんが、新しいメンバーはそうもいきません。そういった課題があることを認識した上で、その分、既存のチーム弥生メンバーが新しい仲間を手厚くフォローしていかなければならないと思っています。

同時に、今回の新メンバーは、弥生が新しい働き方に踏み出すことを決めてからの入社。いわば、新しい働き方ネイティブです。ネイティブならではの発想で、弥生の新しい働き方を進化させてほしいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 19:22 | TrackBack(0) | 弥生

2021年04月01日

弥生、東京オフィスを廃止へ!?

売上実績No.1の業務ソフトウェア「弥生シリーズ」を提供する弥生株式会社(本社: 東京都千代田区、代表者: 岡本 浩一郎、以下 弥生)は、新型コロナウイルス禍をきっかけとして新しい働き方が定着したことを受け、この度、東京オフィスを廃止することを決定しましたので、ここにお知らせさせていただきます。本年のゴールデンウィーク明けとなる2021年5月6日(木)より、弥生の東京オフィスである秋葉原UDXから退去し、東京オフィスの機能は全てリモートワークによって実現することとなります。

………

というのは、まあやっぱり今日(4/1)ならではの話です(本ブログでApril Foolを書くのは、2016年の「どんぶり会計 XP」以来、実に5年ぶり、笑)。

ただ、今回の話、実は一部は事実です。弥生の東京オフィスは、2015年5月に秋葉原UDX 21F(北側)にオープンしました。その後、21Fだけではスペースが不足してきたことを受け、2018年6月に8F(南側)の一部に増床を行いました。8Fのスペースには、ヤヨイヒロバというイベントスペースを新設すると同時に、アルトアのオフィスを移転したことは本ブログでもお話しした通りです。

今回、2018年6月に増床した8Fのスペースから退去することとしました。冒頭でお話しした通り、本年のゴールデンウィーク明けとなる2021年5月6日(木)までには退去を完了する予定です。アルトアのオフィスについては、21Fに出戻ることになります(笑)。

オフィス見直しのきっかけはやはり新しい働き方。東京では先月後半に2回目の緊急事態宣言が解除されましたが、緊急事態宣言が解除されても、もっと言えば、新型コロナウイルス禍が完全に去ったとしても、弥生の働き方は以前の働き方に戻ることはありません。もちろん、上記のApril Foolのように、オフィスを全廃して完全リモートとすることまでは考えていませんが、リモートワークとオフィスワークをうまく組み合わせ、最大の成果を生んでいきたいと考えています。

そうなると、オフィスワークだけを前提とした今のオフィススペースはやはりtoo much。ヤヨイヒロバは、非常に活用されていましたし、個人的にも思い入れはあるのですが、イベントもオンラインを組み合わせた新しいあり方になっていく上で、今後は以前ほどの活用は見込めません。

ということで、増床した部分である8Fについては、このタイミングで退去することになりました。一方で21Fについては、新しい働き方にあわせ、全面的に見直しを行います。リモートワークとオフィスワークを組み合わせるということで、オフィスでは現在の固定座席を原則として廃止します。新しい働き方の時代において、オフィスに求められる機能とは何か。わざわざ来たくなるオフィスとは。少々の遊び心も加え、新しい働き方に適合したオフィススペースとして21Fは生まれ変わります。

生まれ変わった21Fについては、ゴールデンウィーク明けにご紹介したいと思います。お楽しみに。
posted by 岡本浩一郎 at 19:22 | TrackBack(0) | 弥生