2021年08月31日

JP Peppol

先週金曜日にお話しした通り、電子インボイスの日本標準仕様のドラフト第一版について、まずは電子インボイス推進協議会(EIPA)内で公開しました。まずはEIPA内でフィードバックを受けた上で、9月中にEIPAからデジタル庁に提出する予定です。その後デジタル庁による確認を経て、デジタル庁から広く一般に公開される予定です。

既にお話ししている通り、電子インボイスの日本標準仕様は国際的に利用が進んでいるPeppolという仕組みをベースとしています。このため、電子インボイスの日本標準仕様は、Peppolの日本版ということで、JP Peppolと呼んでいます。あくまでも仮の名称で、将来的に正式版として公開される際には、ニックネームが付くのかもしれませんが。ちなみに、シンガポールもPeppolをベースとした電子インボイスを推進しており、当初は"Peppol E-Invoicing"という名称でしたが、その後既に普及している電子決済の仕組みPayNowにあやかってInvoiceNowというニックネームが付けられたようです。

さて、JP Peppolを策定するために、まずは基本的なポリシーを確立した上で、検討を進めてきました。それはまず何よりも、今あるものを最大限活用し、安直な拡張は行わないということ。Peppolをベースとしながらも、日本ではあれも必要、これも必要と拡張を続けると、結果的にPeppolとはだいぶ異なるものにもなりかねません。しかし、そもそもの話として、ヨーロッパを中心に既にグローバルの30ヶ国以上でで活用が進んでいる仕組みだからこそ、Peppolをベースとして採用した訳です。安直な拡張は、国際標準との乖離を生むことになり、海外との取引での活用を困難にすると同時に、今後のPeppolの発展に追従することが困難になります。

一方で、日本標準仕様として策定しながら、それが実際に活用されなければ意味がありません。現状の日本の業務プロセスとかけ離れた仕様では活用されません。そのため、日本で広く活用されるために、日本において必要とされる最小限の拡張は行うこととしています。

一方では、安直な拡張は行わない。しかしその一方では、日本において必要とされる最小限の拡張は行う。これはなかなか微妙なバランスです。だからこそ、必要な時間はかけて何が本当に必要なのか議論を行い、単純に今ある業務プロセスを漫然とサポートするのではなく、デジタル化が進む中で業務プロセスがどのようにあるべきかを精査し、拡張は最小限にとどめる努力をしてきました。

結果的に、JP Peppolにおける請求書のデータモデル(データ項目の一覧)は、ベースとなったPeppolからわずか2項目の拡張にとどまっています。しかもこの2項目は、日本だけのための拡張ではなく、将来的に他の国でも活用しうる項目として拡張しています。つまり、日本標準仕様を国際標準仕様とほぼ同一のものにすることができた、ということです。まだ現時点ではドラフト第一版であり、まだまだ見直しが入る可能性はありますが、本当の意味で国際標準仕様に基づいた日本標準仕様を策定するという意味では、よい第一版にはできたのではないかと思います。

次回以降、少し時間をかけながら、どういった検討を行ったのか、結果的にどのような日本標準仕様になっているのかをお話ししたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 21:42 | TrackBack(0) | デジタル化

2021年08月27日

ドラフト第一版

本日、電子インボイス推進協議会(EIPA)では、会員向けに電子インボイスの日本標準仕様のドラフト第一版を公開しました。これまでにもお話ししたように、電子インボイスの日本標準仕様としては、既に国際的に利用されているPeppolをベースとして検討を進めてきました。つまりPeppolの日本版(JP Peppol)ということになります。

2021082701.png

今日時点ではEIPA内での限定公開であり、まずは9月上旬にかけてEIPA会員によるレビューを行います。その後、9月中を目途にEIPAからデジタル庁に提示する予定です。広く一般に対する公開は、デジタル庁での検証を経て、デジタル庁から行われる予定です。

EIPAには既に100社以上が会員として参加していますが、活動としては標準仕様策定部会と広報部会という二つの部会を中心に進めています。6月に公開したEIPAのウェブサイトは広報部会の手によるものです。今回のJP Peppolドラフト第一版は標準仕様作成部会の中に設置されたコアチームでこの1月から検討を進めてきました。コアチームに参加しているのは、ミロク情報サービスPCASAPTKCワークスアプリケーションズ、そして弥生の6社です。やることは山積みですが、人数が多すぎても同期をとることが難しくなるため、あえて少数精鋭で進めてきました。

EIPA自体が会社のカベを超えて日本における電子インボイスの利用を促進するための組織ですが、標準仕様策定部会のコアチームはまさにその象徴として、6社(+アドバイザー+Peppol側のカウンターパート)が会社や組織のカベを超えて一緒に検討を進めてきました。正直最初はやるべきことの多さに圧倒され、本当に終わるのか不安でしたが、チームワークで着実に検討を進め、まずはドラフト第一版を公開するところまで漕ぎ着けることができました。コアチームの皆さま、本当にお疲れさまでした。

とはいえ、現時点ではまだドラフト第一版。この先来年春に向けてドラフト第二版、その後に正式版を予定しており、やるべきことはまだまだ残っています。これからEIPAに参加しようという方、その中でもコアチームで汗を流そうという方、是非お待ちしております。
posted by 岡本浩一郎 at 21:59 | TrackBack(0) | デジタル化

2021年08月25日

本当のDXとは

前回はデジタル化を進めていかなければならない、とお話ししました。デジタル化というとDX(デジタル・トランスフォーメーション)というキーワードを聞かない日はありません。率直に言って、最近はDXが完全に流行り言葉になっているように感じます。あっちでもこっちでもDX。ただ、世の中で喧伝されているDXは、ほとんどの場合、IT化を意味しているようです。「ウチのサービスを使えば、はい御社もDX」といった宣伝もよく目にしますよね。

ただ、私はDXはもっと本質的、かつ不可逆な変化をもたらすものだと考えています。私なりにDXを定義すると、「デジタルを前提として、〇〇〇のあり方を根底から再定義すること」となります。会社や事業のDXであれば、「〇〇〇」に「会社や事業」が入ります。社会的システム・デジタル化研究会で取り組んでいるのは、「デジタルを前提として、社会的システムのあり方を根底から再定義すること」です。

DXを考える時に、私が一番の好例として引き合いに出すのが、Amazon.comです。Amazonって何業でしょうか。小売業? IT業? 物流業? Amazonが1995年に創業した際には、オンラインの書店としてスタートしました。書店ですから小売業ですね。ですが、20年以上経った今、もはやAmazonを何業と定義することは難しいのではないでしょうか。

2002年にはAmazon Web Services (AWS)をスタートし、今やAWSは多くのITベンダーにとってなくてはならないものとなると同時に、この10年間の爆発的なベンチャーブームの立役者でもあります。AWSだけを見れば、小売業という痕跡は一切残っていません。また、最近のAmazonは巨大な物流業という側面も強くなっています。巨大な倉庫を何ヶ所も運営し、アメリカでは自社で多数の貨物飛行機を運行しています。日本でも、気がつけばヤマト運輸などの物流業者ではなく、自社で配送する割合も増えています。

小売業だったらどこに店舗を構えるかが最も重要、ITサービスを提供するためには自社でサーバーを構築しないと、物流業は全国をカバーするのが当たり前。そういった常識をデジタルで否定する。デジタルを前提として、小売業のあり方を、IT業のあり方を、物流業のあり方を再定義する。それこそがAmazonが猛烈な勢いで進めていることです。

そう考えると、Amazonが無人の店舗をAmazon Goとして運営したり、高級スーパーマーケットであるWhole Foods Marketを買収したりということも実は一貫性があることがわかります。直近でも百貨店のような小売店を出店すると報道されました。Amazonがオンライン書店からスタートしたからと言って、Amazonは別に全てがオンラインであるべきだとは考えていないのだと思います。オンラインでも実店舗でも、デジタルを前提としてそのあり方を見直しているだけ。オンラインでの再定義がある程度進んできた中で、今度は実店舗のあり方の再定義にも取り掛かっている(なおかつオンラインと実店舗の相乗効果も狙っている)と見るべきではないでしょうか。

単なるIT化やオンライン化ではない。Amazonが進めているのはデジタルを前提として、小売業、IT業、物流業…のあり方を根底から再定義すること。本当の意味でDXというからには、そこまで踏み込まなければならないのだと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 22:34 | TrackBack(0) | デジタル化

2021年08月23日

デジタル化は一年にしてならず 2021

昨日私の地元である横浜市の市長選挙が行われました。私は週末は所用があったため、水曜日のワクチン接種のついでに期日前投票で投票を済ませておきました。今回の選挙の最大の争点は横浜市へのIR誘致の是非でしたが、IR誘致賛成としていた候補者(2名)の合計得票率が17.2%。これに対しIR誘致反対としていた候補者(6名)の合計得票率が82.8%という結果でした。IR誘致の是非という観点では明確に民意は示されたということかと思います(ただし前回より10%以上上がったとはいえ、投票率が49.05%にとどまるというのは残念なところです)。

横浜市の市長選挙はあくまでも地方選挙であり、横浜市の将来をどう考えるかかと思います。その点国政選挙とは明確に分けて考えるべきものです。ただ、なかなかそうは割り切れない部分はありますし、結果を見れば、やはり影響はあったのかと思います。ここから先、政治的にはかなり流動的に状況になるのでしょうか。

政治的に流動的な状況になるにしても、それによって歩みを止めたくないのはデジタル化です。奇しくもこの環境下で来週9/1(水)にデジタル庁が発足します。今こそデジタル庁を司令塔として日本のデジタル化に取り組まなければならない中で、政治の思惑に左右されないことを願っています。

約一年前に「デジタル化は一年にしてならず」という記事を書きました。「一年でできることをさっさとやることは構いませんが、紙の電子化で仕事をした気になるのではなく、5年、下手をすれば10年かかるかもしれない抜本的な見直しにこそしっかりと取り組むべきだ」とお話ししました。実際に約一年経ってどうか。正直何かが変わったと実感することはないですよね。デジタル庁そのものがまだ発足していないという事情はあるにせよ、一年という限られた時間で本質的な成果を出すことは容易ではありません。

ただ、この一年間、まだ具体的な成果には至っていませんが、社会的システム・デジタル化研究会として、また、電子インボイス推進協議会として、多くの方の支援を受け、日本の社会的な仕組みのデジタル化に向けて着実に前進することができました。この過程において、政治も行政も民間も様々な方とお話ししてきましたが、デジタル化に向けて問題意識がこれ程共通化されたことはいまだかつてなかったのではないかと思います。これだけ皆の問題意識がしっかり噛み合っている中で、ここで動くことができなければ、永遠に動くことができない。まさにNow or Neverだと感じています。

政治がどのように動くのにせよ、デジタル化の歩みを止めない。デジタル庁を司令塔として、5年、10年という時間軸で日本の社会をデジタルを前提として作り替え、圧倒的に効率的な(もちろん大事なのは、それによって皆が幸せになる)社会を実現していかなければならないと考えています。もちろん、社会的システム・デジタル化研究会としても、電子インボイス推進協議会としても、弥生としても、私個人としても、そのための協力は引き続き惜しまないつもりです。
posted by 岡本浩一郎 at 19:17 | TrackBack(0) | デジタル化

2021年08月20日

ワクチン1回目

2021082001.jpg

今週水曜日に新型コロナウイルス・ワクチンの1回目を受けました。職域接種の機会もあったのですが、50代とはいえ、基礎疾患がなく、体力には自信があるため(こういう過信がよくないのでしょうが)、早めに受けたい人に機会を譲ろうということで、見送ってきました。本音ベースで言えば、副反応がキツいというModerna製ワクチンではなく、Pfizer製ワクチンを受けられるのを待っていたという事情もあります(が、最近になってデルタ種については、Pfizer製の予防効果が下がるという話もあり、何が良いのかはわかりません)。

私が住んでいるのは横浜市。全国市町村(東京特別区を除く)で第一位の人口ということで、私が接種を受けられるのは10月ぐらいになるのでは、とのんびり構えていました。実際、接種券は6月末ぐらいと比較的早めに送られてきたものの、基礎疾患がある等で優先接種対象者でない場合は、今後のお知らせをお待ちくださいということでした。

ところが、8/10に新型コロナウイルスワクチン接種のお知らせというハガキが届き、内容を確認したところ、50才以上は8/11の朝9時から予約開始とのこと。え、8/11って、ハガキを受け取った翌日です。ハガキをその日に確認してよかった。その翌日朝9時前からPCの前で待機。9時に予約操作を開始したところ、待ち行列に。アクセスエラーになるよりは、待ち行列の方がいいですね。ここらへんは、オリンピックのチケット販売の経験が活かされているのかもしれません。

待ち行列に入って、これは時間がかかりそうと思っていたのですが、数分で受付画面に。地元の公会堂での集団接種の空き状況を確認したところちょうど一週間後に空きがありました。ポチっとクリックして、一回目8/18、二回目9/8で確定。全然取れないのではないかと思っていたので、少々肩透かしです。どうも予約開始のタイミングであれば、それなりに予約は取れる、ただそれに出遅れてしまうと、次の週の予約開始まで全く取れない、という状況のようです。

ということで、8/18。予約時間の13:30ちょうどに会場に。既にオペレーションとしては確立しているようで、予診票の確認から医師による予診、実際の接種、15分間の待機、と見事な流れ作業でした。13:35には接種が済み、13:50には会場を後にすることができました。接種は筋肉注射なので、痛いのかと思っていたのですが、実際には、あれ、もう打ったの、という感じでした。私が鈍感なのかもしれませんが、看護師さんが上手だったんでしょうね。

心配していた副反応はほとんどなし。しばらくしてから、接種したところが少し痛いかな、接種した方の方を上げるとちょっと痛いかな、ぐらい。翌日もほとんど変わりませんでした。SNS等では、副反応が重いという方の情報が勝りがち(副反応が軽い人は特に発信しようと思わないでしょうから)で、それを見ると接種をためらってしまいそうですが、ほとんど何もないという人もいるということで。もっとも、2回目の方が副反応が重いということで、どうなるかわかりませんが、個人的には、案ずるより産むが易し、と感じました。

私のようにまだまだ先だな、と思っている方もいらっしゃるかと思います。地方自治体によるバラつきはあるようですが、地元での接種も多くの方が対象者になりつつあるようです。今一度地元の状況を確認されてはいかがでしょうか。
posted by 岡本浩一郎 at 21:03 | TrackBack(0) | パーソナル

2021年08月18日

AppleWatch

ふと振り返ってみると、こんなものを買いましたという投稿が随分と途絶えています。最後の投稿は2019年11月のPowerBeats Proでしょうか。iPhoneを買ったという前回の投稿は2018年10月のiPhone XS。実は今はiPhone 11 Proを使っているのですが、これを入手したということはブログに書いていません。iPhoneは今でも好きな(というか中毒?)デバイスですが、やはり何台も買い替えていると、徐々に感動が薄れてきます。昨年に関しては新型コロナウイルス禍の渦中ということもあり、そもそも物欲があまり湧かなかったということもあるような気がします。

2021081801.jpg

そんな中で最近になって購入したお気に入りデバイスがこちら。そうApple Watch (Apple Watch 6)です。初代のApple Watchがデビューしたのが2015年。その時からあまり関心がないまま6年が経ったわけですが、このタイミングで購入に踏み切ったきっかけは、これまでお話ししてきたトライアスロンに向けてのトレーニングです。

プールは長さが決まっており、ラップ数も自分で数えられるので、どれだけの時間でどれだけ泳げたかは自分で計算することができます。先日お話しした通り、当初はずっとプールだったので問題はなかったのですが、Apple Watch(的なデバイス)が必要だと思うようになったのは、今年のゴールデンウィークにランニングを始めてから。ざっくりの距離はGoogle Mapでわかるのですが、コースを若干変えた結果どれだけの距離になったのかはなかなかわかりません。また走っている最中に自分のペースを確認することができません。

うーん、と思って調べだすと、最近のスポーツクラブではプールでもApple Watchを装着を許可するところも多いとのこと(シリコン製のカバーをすることを条件とすることが多いようです)。つまりスイムでのペース確認にも使える。もちろん、バイクの際にも使えます(ただし、バイクの時は、信号待ちの時間を測れないのが課題)。

買う理由さえ明確になれば、後は速攻です。ネット購入の配送を待つ時間も惜しく、最寄りの大型家電量販店で早速購入。購入後すぐにその足でプールに行くというわかりやすさ。ところが、プールで泳いだ一回目は、AppleWatchでの記録はかなりいい加減でした。ラップを数え損ねたり、平泳ぎを自由形(クロール)と判定したり。こんなもんなのか、とがっかりしたのですが、実は2回目からは極めて正確です。プールの長さ(25m)を設定し、記録を開始すれば、ラップ数も、さらに何で泳いだのか(私のルーチンは、平泳ぎ60ラップ、自由形30ラップ、最後に平泳ぎ10ラップで合計100ラップ、2,500m)も完璧に記録してくれます。おそらく1回目で私の泳ぎ方を学習した結果、2回目以降は正確に測れるようになったのでしょうね。

ランニング時にももちろん活躍しています。夏になって6分/kmを切れなくなったと書きましたが、先日ランニングシューズを買ってみたところ再び6分/kmを切れるようになって一安心です。

AppleWatchをしていると、日々の活動量を自動で計測してくれるので、ちょっと体を動かそうというきっかけになっています。在宅勤務が続く中、意識しない限り運動量が限られます。AppleWatchをするようになってからは、今日は運動していないな、と思うと、晩御飯を食べた後に少し散歩したりと何とか一日の運動量を一定以上に保とうと努力するようになりました。

ということで、トライアスロンにチャレンジしようという方はもちろん、在宅勤務で運動不足を実感している方にも、おススメです、AppleWatch。おかげでお気に入りの機械式時計がすっかり止まったままなのはちょっと悩ましいところですが…。
posted by 岡本浩一郎 at 21:47 | TrackBack(0) | パーソナル

2021年08月10日

スポーツの力

東京オリンピックが無事に閉幕しました。始まる前は正直全く実感がありませんでしたし、盛り上げりにも欠けると思っていましたが、いざ開催されてみると、ころっと変わって、かなり盛り上がりました。当初から日本選手が活躍し、メダルラッシュとなったことで、一気に盛り上がりました。ただ何よりも、スポーツ選手が全力を出して戦う姿、そしてその結果に喜びの涙や悔しさの涙を流す姿は感動的でした。やはりスポーツには人々を感動させる力があるということを実感しました。

新型コロナウイルス感染が拡大する中で、オリンピック開催の是非が問われてきました。古代ローマにおける「パンとサーカス」が今の日本における「ワクチンとオリンピック」ではないかと批判的に見られることも多かったように思います。そういった批判に頷ける部分もあるのですが、実際に見てみると、個人的には、開催できて良かったと考えています。せっかくチケットが当たったのに、実際には見に行けなかったことはとても残念ですが、観客のためではなく、選手のためのオリンピックですから、無観客でも開催できたことは本当に良かったと思います。このような環境下での開催には実に多大な努力が必要だったと思います。ボランティアの方を含め、関係者の皆さま、本当に有難うございました & お疲れさまでした。

スポーツは見るのも楽しいし、自分がプレイするのも楽しい。改めてスポーツの楽しさを実感し、私自身のスポーツの祭典であるトライアスロンの大会に向けてやる気も増したところなのですが、残念ながら、こちらは中止が決定しました。デビュー戦として参加を予定していた大会は、9/26に開催予定だった横浜シーサイドトライアスロン大会なのですが、オリンピック開催の最中に感染拡大を受けて中止が決定しました。せっかく盛り上がったところなのに、出鼻をくじかれた感じです。ただ実は、この大会の参加受付が抽選だということもあって、確実に参加できる大会として先着順受付だった10/10に開催予定の千葉シティトライアスロン大会にも申し込んでいました。こちらの方は現時点では開催予定です。この先どうなるかは正直わかりませんが、オリンピック選手のオリンピックを待ちわびた気持ちがわかるような気がします。
posted by 岡本浩一郎 at 22:14 | TrackBack(0) | パーソナル

2021年08月06日

ラン

オリンピックを記念して本ブログも先週今週とスポーツ特集です。私が今年秋に参加を予定しているトライアスロンの大会の3種目目は、ラン(中距離走)。トライアスロンはスイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(中距離走)の組合せ。私が今年挑戦しようと思っているスプリント・ディスタンスでは、まずスイムが0.75km、その次にバイクが20km、そして最後がラン5kmです。

2021080601.png

前回は、この3種目の中で一番楽観視しているのがバイクと書きましたが、逆に一番心配しているのがランです。生まれてこの方、自分がスポーツが得意だと思ったことは一度もありません、と書きましたが、生まれてこの方、走ることが楽しいと思ったことも一度もありません。スイムとバイクについては、それなりに楽しいと思うこともあるのですが、ランについては今のところ苦行でしかありません。もちろん走り切った時の達成感はあるのですが…。

ということもあり、やらなければと思いつつ一番準備ができていなかったのがランです。昨年の後半からうっすらとトライアスロンへの挑戦を考え始めたのですが、その時点からランが最大の障壁だと考えていました。練習しなければと思いつつもなかなかその気になれず、ようやく取り組んだのがこのゴールデンウィーク。ふと、よし今日こそは走ってみようと思い立ちました。走ってみてわかったのですが、我が家はランニングには非常に向いた立地です。横浜の湾岸部ですから、基本的にフラット。我が家から赤レンガ倉庫往復が(やや遠回りして)約8km。山下公園往復が(やや遠回りして)約12km。これらはいずれも信号は1つだけです。

いまだに苦行ではあるのですが、走った後の達成感もあり、7月は9回、合計72km走りました。このペースで走っていれば、いつかは苦行でなくなる日も来るのでしょうか…。とりあえず5kmは問題なく走れそうということは分かりましたが、問題はそのスピード。暑くなる前は5分40秒〜5分50秒/kmで走ることができており、速いとは言えませんが、まあこんなペースかな、というところだったのですが、暑くなってくると同時に、目に見えてスピードが落ちました。今は6分/kmを切ることもできない状態です。

スプリント・ディスタンスでは最後に5kmのランがありますが、目標としては6分/kmで30分。ただ、その前にスイムとバイクをこなしている訳ですし、暑い日だとすると6分/kmは厳しいかもしれません。そう考えると7分/kmで35分が最低ラインかなと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 21:58 | TrackBack(0) | パーソナル

2021年08月04日

バイク

オリンピックを記念して本ブログも先週今週とスポーツ特集です。私が今年秋に参加を予定しているトライアスロンの大会の2種目目は、バイク(自転車)。トライアスロンはスイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(中距離走)の組合せ。私が今年挑戦しようと思っているスプリント・ディスタンスでは、まずスイムが0.75km、その次にバイクが20km、そして最後がラン5kmです。

2021080401.png

この3種目の中で、一番楽観視しているのが、バイクです。競技として自転車に取り組んだことはありませんが、自転車自体は好きで、隣の駅にあるスポーツクラブやみなとみらいへの買い物など、日頃からちょっとした外出の際は自転車が多いです。桜の時期には自宅から桜がきれいな大岡川を経由して、これまた桜が素晴らしい根岸森林公園まで自転車で行くこともあります。これは往復15kmぐらいですが、山手の坂を上るのがなかなかのチャレンジです。

自転車は多くの人にとって身近なものですが、一般的にトライアスロンをやや縁遠いものにしているのも、自転車でしょうね。身一つでできるランや、最低限ゴーグルさえあれば大丈夫なスイムと異なり、バイクでは基本的にロードバイクが必要です。私は普段クロスバイクに乗っており、そのクロスバイクやMTBで参加が可能なトライアスロン大会もなくはないのですが、基本的には「国際自転車競技連合が定めたロードレース用自転車またはそれに準じた物」であるロードバイクが必要とされています。

私は今回が初めてのトライアスロン(しかもスプリント・ディスタンス)ということで、まずは今あるクロスバイクで参加することも考えたのですが、一応見に行こうとバイクショップを巡っているうちに、いつの間にやら買ってしまいました。いつでも買える一般的な自転車と異なり、ロードバイクは生産数が限られているようで、この在庫を逃すと次に日本に入ってくるのは来年の後半といった売り文句にすっかりのせられてしまいました。典型的な形から入るタイプですね(苦笑)。

2021080402.jpg

実はこのロードバイクを買ったのは、まだ半月ほど前。まだ恐る恐るという感じです。我が家から横浜シンボルタワーを往復するとちょうど20kmぐらいなので、これを練習コースとしています(といってもまだ2回だけ)。

楽観視していると書きましたが、バイクの課題は、本番でどれぐらいの時間になるのか想定が難しいことですね。練習で20km走ってはいるのですが、公道ですから、当然ちょこちょこ信号で止まります。これまでのところ信号で止まりつつの20kmで1時間8分ぐらい。単純計算で言えば平均時速20kmを割っています。1kmごとのスプリットタイムで見ると、信号の少ない区間で27.5km/hというのがこれまでの最高記録なので、本番では平均時速で25kmぐらい、つまり20kmを48分で走破したいところですが、さあどうなることか。
posted by 岡本浩一郎 at 22:02 | TrackBack(0) | パーソナル

2021年08月02日

スイム

オリンピックを記念して本ブログも先週今週とスポーツ特集です。前々回/前回と、今年、トライアスロンの大会に参加しようと思っています、とお話ししました。トライアスロンはスイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(中距離走)の組合せ。私が今年挑戦しようと思っているスプリント・ディスタンスでは、スイムが0.75km、バイクが20km、そしてランが5kmです。

2021080201.png

この3種目の中で、トライアスロンに興味を抱くきっかけになったのが、スイム。ですから一番早くから準備をしてきた種目とも言えます。娘が生まれてからはそれまでは結構なペースで通っていたカヤックの頻度も激減し、仕事もそれなりに(?)忙しかったこともあり、体重の増加と体力の低下を実感するようになりました。私はもともと痩せ型だったので、大学時代の体重は64kgぐらい(信じられない?)。それが気が付くと80kgを超えそうなところまで。周囲の叱咤激励(冷やかしのような気もします)もあり、プールで泳ごうと一念発起したのが2年前の春です。ちょうど名古屋に出張を予定しているタイミングで、ホテルにプールがあることから、久し振りに泳いでみようと思い立ちました。前の晩の飲み会で明日プールで泳ぐから早く帰ると言ったところ、何かよからぬ夜の予定があるのではと疑われてしまいましたが、本当にプールで泳ぎたかっただけ(笑)。

久し振りのプールはとても楽しく、その翌週末には地元でスポーツクラブに入会し、コンスタントに通うようになりました。当初は1ラップ(25m)泳ぐだけでもぜーぜー言っていましたが、徐々に慣れ、大体一回に2km程度泳ぐようになりました。2年前のゴールデンウィークは娘の受験前で遊びに行くこともできず、合計10km泳ぐことを目標にスポーツクラブに通いました。その後週に一回は泳ぐというペースが確立したものの、それがいったん崩れかかったのが昨年春の緊急事態宣言時。スポーツクラブが閉鎖されてしまい、その間はひたすら縄跳びに励んでいました。幸いにして緊急事態宣言が明けてプールに復帰してみるとあまり鈍ったという感覚もなく、気持ちよく泳ぐことができました。

最近では、週に1〜2回、1回に1時間10分ぐらいで2.5km泳いでいます。ただ…、実は大部分は平泳ぎです。だってラクなんだもの(笑)。クロールも練習はしていて、毎回750mは泳いでいるのですが、まだちょっとしんどいです。平泳ぎであればラップ間の休憩は不要で、いくらでも(というのは誇張でも2km〜3kmぐらいであれば)楽に泳げるのですが、自由形(クロール)だとラップ間に息を整える時間が必要です。

トライアスロンのスイムは基本的に自由形なのですが、一方で一部大会を除き、泳法が限定されている訳ではありません。ですから、平泳ぎでも実はok(ただし周りを蹴ってしまわないように注意は必要)。私は順位を競う気は全くなく、楽しく完走できればよいというスタンスですので、最初から最後まで平泳ぎでいいかな、と思っています。私が参加を予定している大会のスイムの制限時間は750mで24分。私の通常のペースであれば平泳ぎで19分なので、まあ何とかなるかなと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 18:48 | TrackBack(0) | パーソナル