2021年09月08日

アルトア与信モデルをりそな銀行へ

アルトア弥生オリックスの3社から本日同時にプレスリリースを行っていますが、このたび、アルトアの会計データ与信モデルをりそな銀行に提供することが決まりました。

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アルトアは、2017年12月に、会計データを利用し、AIで与信判断を行うオンライン融資サービスを開始しました。ただ、この時点から、アルトア自身が融資するだけではなく、金融機関がアルトアの与信エンジンを利用することによって、アルトアと同じような利便性の高い融資サービスを提供することが当たり前となることを目指して活動してきました。

これをアルトアでは、LaaS(Lending as a Service)と呼んでいます。LaaSとは、融資を提供する金融機関に対し、融資機能をサービスとして提供する仕組みです。アルトアは、データとAIを活用したより高度な与信判断や、オンライン完結型のより利便性の高い融資の仕組みをパッケージ化されたサービスとして提供します。

当初からLaaSを事業の柱の一つとして位置付け、様々な金融機関と協議を続けてきましたが、正直に言って、苦戦してきました。金融機関として大いに興味はあるものの、なかなか自行で採用するところまでは辿りつきませんでした。アルトアの取組みはいわゆるFinTechの一部をなすわけですが、一口にFinTechと言っても、金融機関から見て周辺領域(これまでにやったこともないし、知見もない)なのか、本丸なのか(これまでにもやってきたことであり、競争力の源泉として強いこだわりがある)で、採用に向けてのハードルが全く異なることを実感してきました。言うまでもなく、アルトアがサービスとして提供する「融資」は金融機関にとって、本丸中の本丸です。その本丸において、興味深いものの、目新しいものを採用してもらうことは当初想像していたより圧倒的に難しいことでした。

その間、アルトアは自社融資サービスを継続し、ある意味、実証実験を続けてきました。その中で新型コロナウイルス禍という未曾有の事態においても、しっかりと与信機能を発揮できるということも(意図せずではありますが)実証できました。

ただ、本ブログでもお話ししたように、アルトアの自社サービスはこの春に終了し、事業としてはグループであるオリックスに移管をしました。3年以上続けてきた自社融資サービスによって、充分な実績は積めたこと、また同時に、自社融資サービスとLaaSの二兎を追うのではなく、LaaSこそ事業の唯一の柱であると明確に位置付け、いわば背水の陣で臨むという判断です。

そして今回、ようやく、りそな銀行にアルトアの与信モデルを提供するという合意が得られ、発表をするに至りました。アルトアから移管した先となるオリックスを除くと、LaaSの第一号案件となります。個人的にはりそな銀行という、もともと与信モデルの開発能力に定評のある金融機関に認めていただいたことが最大の成果だと思います。りそな銀行は、日本銀行の金融高度化センターによるAIを活用した金融の高度化に関するワークショップでも「AIを活用した信用評価手法の現状とこれから」と題したプレゼンテーションを行っていることからわかるように、データとAIを活用した信用評価において先進的な取り組みを行ってきています。そのりそな銀行に、アルトアの与信モデルを評価いただき、りそな銀行の融資をさらに高度化させうるツールとして選んでいただいた訳ですから。

今回はまず提供に向けて合意したという発表です。実際にアルトアの与信モデルを活用したりそな銀行による融資サービスの開始は年内を予定しています。りそな銀行によるサービスがしっかりと立上り、事業者の方に利便性を実感していただけるように、しっかりとサポートしていきます。
posted by 岡本浩一郎 at 21:23 | TrackBack(0) | アルトア