2022年07月04日

事業承継ナビ

弥生では先週6/29に「事業承継ナビ」という新しいサービスを立ち上げました。このサービスは、事業者がどこかで直面する事業承継という課題について、「わかりやすく」「あんしん」「かんたん」に理解するためのサービスです。

事業承継といってもなかなかピンとこないのが普通だと思いますが、実は、日本全体にとって大きな課題になりつつあります。2025年までに、日本の中小企業・小規模事業者の経営者のうち70歳を超える人が約245万人にのぼると言われています(pdf)。245万人といっても規模感がつかめませんが、日本の事業者数はざっくり380万ですから、実に全体の約2/3ということになります。そしてこの245万人のうち、約半数の127万は後継者が未定。つまり、日本の事業者の約2/3は、「引退」の二文字が視野に入る年齢になりつつある一方で、その半数は引退 = 事業の廃業になりかねないということです。

皆さんの周りでも、「長年続けてきましたが、この度閉店することに…」というお店が増えていませんか。私自身もそういったお店が増えてきたことを実感しています(足元ではコロナ禍の影響もあるとは思いますが)。

事業承継が日本全体の課題と捉えられる一方で、事業承継はビジネスとしても非常に大きな市場になってきています。ただ、事業承継をビジネスとして考えると、対象になるのは、中小企業と言っても、そこそこの事業規模に限られてきます。売上で数億円、毎年の利益もしっかり出ている事業。こういった事業には何千万円、何億円という値段で買い手が見つかり、事業は新たな株主の下で継続されていくことになります。

しかし、「長年続けてきましたが、この度閉店することに…」という事業者は、ほとんどの場合そのような事業規模ではありません。好きなことをやってお客さまに喜んでもらい、普通に食べていければよい。こういった事業規模の場合、やはりどうしても引退 = 廃業となりがちです。長年続けて街には定着しているけれども、惜しまれつつ閉店する。

弥生はその現状をパートナーである会計事務所と共に変えたいと思っています。引退 = 廃業ではなく、事業のバトンをしっかりと渡して引退する。例えば、街で愛されてきたパン屋さんが閉店する一方で、新たにパン屋を開業したいという人もいるはずです。

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今回、事業承継ナビは、まずは事業承継にあたってどのようなオプションがあるのかを知っていただくところからスタートします。さらに今後は、専門家である会計事務所を紹介し、事業承継の検討や実行を具体的に進められるよう支援していく予定です。

生んで大事に育ててきた事業を、安心して次の世代に渡すことができるように。取り組むべき課題に対し、正直スモールスタートだということは認識しています。ただ、スモールスタートでも一歩踏み出さない限り、何の問題も解決できません。2025年まで時間がないと危機感を持ちつつも、じっくりしっかりと進化させていきます。
posted by 岡本浩一郎 at 22:19 | TrackBack(0) | 弥生