Misocaと弥生が一緒に歩むことを決めた背景には、想いの一致と実績の一致があるとお話ししました。月末(晦日)、そして、期末(3月、弥生)という繁忙期のお客さまのお手伝いをしたい、という想いの一致。また、それぞれの分野でNo.1という実績の一致。
実はもう一つ重要な「一致」があります。それはこれから実現しようとしているビジョンの一致。想いはもちろんですが、より具体的にどのように価値を提供するかというビジョンが一致していること。お話ししたように、豊吉さんと初めてお話ししたのは一昨年の夏のこと。当初はサービスをまず連携するところからのスタートで、これからのビジョンについて突っ込んだ議論をできるようになったのは、しばらく経ってからです。議論を通じ、お互いが目指しているものが一致していることがわかったことが、今回の縁組みにつながりました。つまりMisocaとして独自に続けるのではなく弥生と組むこと、弥生としてMisoca対抗のサービスを新たに開始するのではなく、Misocaと組むことこそが、お互いに実現しようとしているビジョンへの最短距離であると理解できたからこそ、それを実現すべく検討を続け、今回の結論に至ったわけです。
それでは、そのビジョンとは何か。実は今、Misocaで提供しているサービスはまだまだ入り口に過ぎません。ウェブやiPhoneで簡単に見積書や請求書を作成できる。請求書の自動郵送機能を利用すれば、郵送の為にポストに行かなくても済む。これらは既に90,000近い事業者にその価値を実感頂いています。Misocaは圧倒的に使いやすいと好評ですし、好評だからこそ、ご利用頂いている方の周りに利用者が広がっていく好循環になっています。
ただ、Misoca/弥生としては、提供できる価値はまだまだあると考えています。現状のサービスは見積書や請求書を発行する側(売り手)にとっては利便性の高い仕組みです。メールで送るのは容易ですし、自動郵送機能もご利用頂けます。でも、受け取った側(買い手)は? 現状では買い手(受け取った側)は売り手(送った側)と同等の利便性を享受できているとは言えません。
そもそも、見積〜発注/受注〜納品/検収〜請求〜支払/入金というのは、売り手と買い手をまたがった一連の流れです。ただ、中小企業においては、本来は一連の流れを一連のものとして処理することはできていませんでした。多くの場合は、その途中に多大な手作業が必要となっています。Misoca/弥生はこの流れを一気通貫で電子的に処理できるようにしたいと考えています。一気通貫で電子的に処理できるようにすることによって、圧倒的な業務の効率化を実現する。
実はこの発想は全く新しいものではありません。EDI(Electronic Data Interchange, 電子データ交換)として大企業では普及が進んでいる仕組みです。これをMisocaと弥生が力をあわせることによって、日本の中小企業や個人事業主でも当たり前のものにしたいと考えています。
EDI、実はこれがMisocaと弥生のビジョンを語る上での重要なキーワードでした。豊吉さん率いるMisocaとともに、共通のビジョンの実現に向けて着実に前進していきます。