今週水曜日に起業イベント"Pioneers Asia"が開催されました。Pioneersはもともと欧州最大級の起業イベントなのですが、今回は日本経済新聞とのコラボでの日本初開催。オリックスは起業を応援したいという想いから、このPioneers AsiaのGold Sponsorになっており、私もオリックスグループの一員としてお手伝いに行ってまいりました。
私の役割は二つ。一つはオリックスがオーガナイズした"Sharing Economy"をテーマにしたパネルディスカッションのモデレーター。もう一つがオリックスブースでのMisoca豊吉さんとのミニトークセッション。
パネルディスカッションのパネリストは、Squeezeの舘林さん、Space Marketの斉藤さん、Impact HUB Tokyoの槌屋さんのお三方。今なぜSharing Economyなのか、Sharing Economyが直面している課題、既存の企業と徹底的に戦うのかあるいは共存を目指すのか、といったトピックを議論しました。30分という時間は短すぎるというのが正直な感想ですが、それでもなかなか面白い議論ができたと思います。私自身も議論を通じて改めてSharing Economyのこれからを考えることができました。
UBERやAirbnbといったSharing Economyのサービスが最近注目を集めていますが、これまでにない事業モデルということで、特に日本においては、既存の法律とぶつかることが多いのは事実。弥生&オリックスでもSharing Economyの力を活用したビジネスを検討していますが、やはり法律面での課題が存在しています。
ただ個人的には、少々楽観的かもしれませんが、法制面も徐々に整備され、着実に普及していくのではないかと考えています。というのは、Sharing Economyは、決して流行りのものではなく、時代の流れだから。インターネットが情報の非対称性を解消し、媒介者が不要になる(Disintermediation)ことによって、必然的に生まれてきたサービスです。まだまだ発展途上ですし、紆余曲折はあると思いますが、流行りが去っていつの間にか消え去るということはなく、この先着実に普及していくでしょう。
もっとも、Sharing Economyによって、既存の企業がどんどん駆逐されるということではありません。もちろん、もともと競争力が弱い既存の企業が淘汰されることはあるでしょう。Sharing Economy(例えばAirbnb)は強みもあれば弱みもあり、従来型のビジネスモデル(この対比で言えばホテルや旅館)を完全に置き換えるというよりは、それぞれの強みを活かした共存になっていくのではないかと考えています。
パネルディスカッション終了後にはオリックスのブースに戻って、今度はMisocaの豊吉さんとのトークセッション。場所も限られ、マイクも使えないという悪条件でしたが、思っていた以上の方に耳を傾けて頂けました。Misocaと弥生の想いや、今後のビジョンについて、興味を持って頂けたようです。
普段はなかなか知る機会のないヨーロッパやアジアの起業家とも色々と議論することができ、個人的にも有意義な時間となりました。
Pioneers Asiaは日本での初開催ということで、準備はかなりバタバタで進んでいました。大丈夫かなあ、と心配しながら見ていたのですが、蓋を開けてみれば、(おいおいと思うこともありましたが、笑)、なかなか刺激的なイベントとしてうまくまとまったのではないでしょうか。関係者の皆さま、お疲れ様でした。