2017年03月24日

BCGのワザ

私は社内/社外を問わず、年間かなりの数のプレゼンテーションを行っています。最近はスタッフが作るプレゼンの質が上がり、多少手を入れて使うことも増えてきましたが、それでも多くは自分で作成しています。プレゼンのテクニックなり、プレゼンの資料作成テクニックをどこで学んだのか、と聞かれることがありますが、前者については、自分の経験から自分自身で編み出したもの。一方で、後者に関しては、前々職であるボストン コンサルティング グループ(BCG)で学んだことが一番大きいと考えています。

誤解を受けがちですが、経営コンサルティング会社にとって本当の成果物は、お客さまの業績であり、プレゼンではありません。ただ一方で、プレゼンは、お客さまにメッセージを明確に伝え、お客さまが自分事として動けるようにするために非常に重要な手段です。それだけにプレゼンに関する拘りは徹底していますし、徹底して叩き込まれます。苦しみながらようやく作ったプレゼンを全てボツにされることも珍しいことではありません。

プレゼンでよく陥りがちなのは、伝えたいことが多すぎ、かつ整理されていないため、結果的に何を伝えたいのかが曖昧になってしまうこと。プレゼンの鉄則は、ワンスライド・ワンメッセージ。一枚のスライドで伝えるメッセージは一つに絞ること。当然メッセージも、徹底的に考え抜かれたものである必要があります。「あなたのメッセージはクリスタライズされていません」というダメ出しは、私と同時期にBCGに在籍した人は一度は聞いたことがあるフレーズです。クリスタライズ、そのまま訳せば結晶化となるかと思いますが、ファクトをもとに徹底に考え抜かれた結果としてインサイト(洞察)という次元に昇華された、という意味合いです。

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クリスタライズというところはなかなか難易度は高いですが、BCGの資料作成ワザに関しては、以前も本ブログで少しご紹介した奥秋さんが広く世間に発信されています。この度、「効率よく作れて、パッと伝わる一番シンプルな資料作成術」という本を監修し、出版されたとのこと。拝読しましたが、資料作成のツボであり、コツが簡潔によくまとまっているかと思います。以前出版された「プレゼン資料作成のツボとコツがゼッタイにわかる本」がプレゼン作成の実践編だとすると、今回の本はプレゼンだけではなく、報告書やレポートなどにも活用できる入門編。来る4月には新入社員が入社し、新入社員研修が始まるかと思いますが、新入社員向けの研修資料としても最適なのではないかと思います。

余談ですが、その人が作ったプレゼンを見るだけで、ああ、この人はBCG出身なんだな、とわかります。当然フォーマットなどは別ですが、プレゼンの「匂い」でわかってしまいます。それだけ、BCGのワザが染みついているんでしょうね。
posted by 岡本浩一郎 at 13:12 | TrackBack(0) | ビジネス
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