前回お話ししたALTの基幹システムとして採用したCloud Lending Solutions社(CLS社)のCLシリーズ。ALTの業務のベースとなる重要なシステムですから、昨年末から今年春にかけて、RFP(Request For Proposal, 提案依頼書)を複数のベンダーに提示し、様々なシステムの中から慎重に選定しました。
ただ実は、CLSとはこのシステム選定プロセスのだいぶ前、昨年の春に運命的な(?)出会いがあったのでした。
弥生がAlternative Lendingという新しい事業の検討を始めたのが、2015年の末。今から2年近く前です。2016年の春には、海外の事例調査を行ったのですが、この際に、ビジネススクールの卒業生を中心としたメーリングリストに、Lending ClubやKabbageなどの海外プレーヤーの紹介を依頼し、自分が知っている人もあれば、全く知らない人からも様々な紹介を受けました。例えば、Lending Clubは自分の同級生が働いているというサプライズがありましたし、全く知らない人からも、同じ同窓生ということで気さくに助けてもらえるネットワークがビジネススクールの強みです。
その中でたまたま紹介を受けたのがCLS。私は直接存じ上げない方から「自分のかつての同僚であり、友人がCLSという会社を立ち上げたからよかったら紹介するよ」、と。当時はシステムよりは、Alternative Lendingを実際に提供している事業会社をメインに調査を行っていたのですが、米国/英国に出張しての調査の際にうまくスケジュールを組めたこともあり、San MateoのCLSも訪問することにしました。
訪問してみるとさらにびっくり。20年ほど前にお世話になった方(空手の達人のアメリカ人)がCLSのアドバイザーをしており、私の訪問時にもわざわざ時間を割いて打合せに参加してくれました。前回は日本で会ったのですが、20年振り、しかも遠くシリコンバレーで再開するとは全く想像していませんでした。
ただ、当時はご縁は感じつつ、またシステムとしても非常に興味深かったものの、まだ日本での実績もなく、日本でのパートナーもいないということで、実際の採用は難しいだろうと考えていました。幸いにして、その後富士通とCLSのパートナーシップが成立し、そのかいあって採用に至ったわけです。
ビジネスをしていると「ご縁」を感じることは多々ありますが、CLSとの出会いもまさにご縁です。そういった意味では、このタイミングで、Alternative Lendingに取り組むことになったこと自体、強いご縁を感じていますが、これはまたの機会にでも。