2018年08月01日

代表者保証

アルトアの特長の一つが、融資に際し、保証人や担保が不要であること。アルトアの立上げに際しては、弥生としてお客さまである小規模事業者の融資に関するニーズの調査を行っていますが、機動的に融資を活用する上で、保証や担保を求められることが大きなネックとなっていることは明らかでした。

保証というのは、融資を受けたAさんが返済できない場合に、保証人であるBさんがかわりに返済を求められるという仕組み。法人に対する融資の場合には、法人の代表者(一般的には社長)が保証をする、つまり法人が返済できない場合には、代表者個人が返済を求められることが一般的です。ただ、万が一返済できなかった場合、個人の人生にも大きな影響を与えうることから、そもそも融資を受けることをためらう原因にもなっています。同時に、貸し手である金融機関が、法人としての返済能力をキチンと見極めなくても済んでしまう、下手をすれば、法人がダメでも個人として返してもらえばいいから、といういわばモラルハザードを起こしかねない危険性があります。

そういった観点から、約5年前に「経営者保証に関するガイドライン」が策定され、金融機関は融資に当たって、経営者保証に安直に頼らないことが求められるようになっています。具体的には、1)法人と経営者との関係の明確な区分・分離、2)財務基盤の強化、3)財務状況の正確な把握、適時適切な情報開示等による経営の透明性確保といった一定の条件の下で、金融機関は経営者保証を求めない融資を行う努力が求められています。

このガイドラインには強制力はありませんが、金融庁は、担保・保証に過度に依存しない融資の促進の取組みの一つとして、ガイドラインが融資慣行として浸透・定着するよう、金融機関に対してガイドラインの活用を促してきています。その活動の一環として、6月末には、民間金融機関におけるガイドラインの活用実績を取りまとめ公表しています。この発表資料によると、平成29年度の民間金融機関による新規融資に占める経営者保証に依存しない融資の割合は16.3%。前年度の14.3%よりは改善していますが、まだまだ低い割合です。

確かに、保証があるからこそ融資ができる(保証なしではリスクが高すぎる)というケースがあるのも事実ですし、また、保証がなければ今度は借り手側のモラルハザード(法人を潰してしまえば、それ以上追いかけられることはない)を起こす危険性も否定はできません。そういった観点では、アルトアとしても、あくまでもオプションとして、保証を活用することも否定しません。例えば、代表者保証があるのであれば、貸し手としてリスクを低減できる分、より低い金利で融資するなど。

ただ、それはあくまでもオプション。アルトアの強みは、先週末日経新聞にご紹介頂いたように、データとそれを分析するためのAI技術。チャレンジであることは事実ですが、安直に保証や担保に頼るのではなく、データ×AI技術によって、お客さまの信用力を見極める力を磨いていきたいと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 22:11 | TrackBack(0) | アルトア
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