2018年08月30日

夏の読書

夏休みと言えば読書感想文。さすがにもう読書感想文を書くことはありませんが、休みの間に読む本を選ぶのは楽しいものです。今回の夏休みのお供はこちらの2冊でした。池井戸潤氏の最新作「下町ロケット ゴースト」とDan Brown氏の最新作「Origin」。

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下町ロケット ゴーストは、名前の通り、町工場・佃製作所を継いだ佃航平が主人公の下町ロケットシリーズの第3弾。1弾目(「下町ロケット」)と2弾目(「下町ロケット ガウディ計画」)はそれぞれ独立した話ですが、今回は9月に発売が予定されている4弾目(「下町ロケット ヤタガラス」)とのつながりが強いようで、いわば前編といった感じです。

ボリュームもそれほど多くなく、数時間であっさりと読破。構えることもなく、純粋に読むことを楽しみながら一気に読めるのが池井戸作品の良いところ。良質なエンターテイメントですね。池井戸作品には、前振りはじっくりと、一方で着地する時はあっさりという傾向があるように感じます。だからこそ一気に読めるわけですが、これだけ前振りしたんだから、もう少し丁寧に着地して欲しいと思わなくもありません。そういった意味で、今回は実質的な後編がありますので、どのように着地していくのか、楽しみにしたいと思います。

もう一つのOriginも、HarvardのRobert Langdon教授が本意でないにもかかわらず壮大な事件に巻き込まれていくシリーズ物。圧倒的に有名なのは、2作目のThe Da Vinci Codeですね。今回はシリーズ5作目ということになります。

これまでの作品もそうですが、Dan Brown氏の作品の特長は徹底的なリサーチに基づいた、現実とフィクションの境界線が溶けた描写。一作書くのに数年かかるというのも理解できます。今回の舞台であるスペインにはまだ行ったことがないのですが、是非行って、本作の舞台を自分の目で確かめたくなります。

こちらは楽しみながらじっくりと読み進めているところ。池井戸さんと比べると、Dan Brown氏は寡作。これを読み終えてしまうと次に読めるのはおそらく3年後から4年後ということで、1ページ1ページが貴重です。残念ながら残るはもうあと100ページ程度。今週末には読み切ってしまいそうですが、最後までじっくりと味わいたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 20:40 | TrackBack(0) | パーソナル
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