2019年02月28日

記帳編(その2)

いよいよ2月も今日で終わり、確定申告期間も折り返し地点です。時間に余裕がある(?)週末は、今週末と来週末のみ。今週/来週は粛々と帳簿付けを進めていき、来週末は申告書の作成に集中できるようにしておきたいところです。

前回お話ししたように、平成という時代も終わる今、帳簿付けはどんどん自動化を進めたいところです。取引は、銀行口座やクレジットカード、電子マネーなど、取引履歴が電子データとして得られる手段にして、その履歴をスマート取引取込を使って自動で仕訳する。ただ、一般的に取引履歴を取得できる期間が限られるため、今からスマート取引取込を活用しても今回の申告では充分活用できないかもしれません(とは言え、来年のために、ここでスマート取引取込の設定をしてしまいましょう、というのは前回お話しした通り)。

今回自動での記帳ができないとしても、諦める必要はありません。手入力で記帳するといっても、コツをつかめば意外に早く終わらせることができます。

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特に初めて青色申告をされるという方にご活用いただきたいのが、「かんたん取引入力」。

かんたん取引入力では、いわゆる仕訳を知っている必要はありません。入力エリアの右側に「取引例を探す」というボタンがありますが、ここをクリックして、取引のキーワードを入力します。例えば、「携帯電話」。そうすると「携帯電話代の支払い」といった取引が表示されますので、それを選べば仕訳の「もと」となる情報がセットされますので、後は日付や金額といった情報を入力すればokです。仕訳というと、勘定科目やら借方・貸方やら途端に面倒臭く感じますが、かんたん取引入力では、行った取引を選べば結果的に仕訳を正しく入力できるようになっています。

ここまでは、「かんたんやさしい」弥生であれば当たり前の話。この「かんたん取引入力」で注目いただきたいのが、登録ボタンの左側にある「同じ取引を続けて登録する」というチェックボックス。このチェックボックスをチェックした上で登録すると、同様な取引をサクサクと入力することができます。

これは先週お話しした領収書の整理方法にもよるのですが、例えば携帯電話料金の明細を一年分揃えておきます。まずは1月分を登録し、その際に「同じ取引を続けて登録する」をチェックしておけば、その画面のまま、日付と金額(+丁寧にやるとすると摘要の「〇月分」)だけを変えて、2月分、3月分…と一気に入力することができます。これを次は電気代、次は家賃…と入力していけば、かなりのスピードで入力を進めることができます。家賃などの場合には、金額も変わらないでしょうから、日付を更新して登録し続けるだけですね。

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さきほどの画面は、クラウドサービスである「やよいの青色申告 オンライン」の画面ですが、デスクトップアプリである「やよいの青色申告 19」でもこのようにほぼ同様の画面となります。やはり、「同じ取引を続けて登録」がありますから、これを積極的に活用したいところです。

もう少し応用編としては、辞書機能をうまく活用したいところです。オンラインでは「よく使う取引」、デスクトップでは「取引辞書」という名称になりますが、その名の通り恒常的に発生する取引を登録しておけば、あとは選ぶだけ。

より高機能なデスクトップ版では、振替伝票というより複雑な仕訳を入力するための機能もありますが、やはり伝票辞書という辞書機能があり、これを活用すれば、複雑な仕訳(例えば従業員への給与の支払い & これにともなう源泉徴収など)もどんな仕訳だったっけ、と悩むことがなくなります。

一年に一度しかないような取引については、前年度の帳簿を参照し、そこから仕訳をコピーすることも可能です。具体的には、帳簿・伝票メニューで前年度仕訳日記帳を開き、目当ての仕訳を「行コピー」。それを今年度の仕訳日記帳で「行貼り付け」することが可能です。

領収書の山を前になかなか手がつかない、という方も多いかと思いますが、やり始めてしまえば、意外にサクサクと進むもの。ここで頑張って一気に片付けてしまいましょう。
posted by 岡本浩一郎 at 18:14 | TrackBack(0) | 弥生
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