先日お話しした通り、アルトアは2017年12月に営業を開始してから1年半。実績としては、2017年12月からの一年間の実績と、2018年12月からの半年間の実績がほぼ同レベルということで、着実に伸びていますし、足元の6月もかなりのペースで融資を実行できています。登山で言うとまだまだ2合目ぐらいの感覚ではありますが、山道を着実に登っているという手応えは感じています。
手応えと同時に感じているのは、期待。金融機関による従来型の融資は担保や代表者保証に依存し過ぎており、ちゃんと事業性を評価しないといけないと言われているものの、実際に事業性評価に基づいた融資はまだまだ普及したとは言えません。ある程度の事業規模の融資先であれば、担当者がじっくりと事業を理解し、評価するということは可能ですが、小規模の事業者となると、そこまで労力をかけても採算が取れないのが現実です。そういった中で、データとAIで事業性を評価するというアルトアのアプローチは、これまでの不可能を可能にするという意味で非常に期待されています。
そういった期待を背景に、様々な会議やカンファレンスでプレゼンの機会をいただけるようになりました。例えば、構造改革徹底推進会合。これは日本再興戦略に基づく構造改革その他の成長戦略の総ざらいを行い、成長戦略の更なる深化・加速化を図るために設置された会議体ですが、今年の2月に「中小企業・小規模事業者の生産性向上」をテーマとした分科会が開催され、中小事業者にこれまでにない利便性の高い融資を提供する取り組みとしてアルトアの事例を紹介しました(アルトア提出資料、議事録)。
また、中小企業庁は、IT・クラウドサービスによる業務効率化はもちろん、様々な手段を用いて中小企業経営のスマート化を図り、我が国中小企業、ひいては、我が国産業全体の競争力を高めることを目的として、スマートSME研究会という研究会を開催していますが、5月に「資金調達を中心に、データの利活用・共有等がもたらす中小企業経営へのインパクト」というテーマで会合が開催され、この場でも、中小企業が既に持っているデータを活用することで円滑な資金調達を実現している取り組みとして、アルトアをご紹介しました(アルトア提出資料)。
4月にパネラーとして参加したAI/SUMも「AIが金融におけるデジタル革命の潮流を起こす 〜ビジネスを変える〜」の好事例として、金融庁にお声がけいただいたものです。このパネルディスカッションは楽しかった!
共通して感じるのは、データとAIでこれまでの金融の「不可能」を「可能」に変えるということに対する熱い期待。もちろん決して容易なことではありません。何せこれまでは不可能だった、つまりそれだけの障壁が間違いなく存在するわけですから。ただ、それを変えるべきだと想う方が多く存在していることも事実。そういった方々から、ひょっとしたらこの会社なら変えられるのではないか、と期待され、応援していただいています。
アルトアはまだ2合目。頂上を見上げるとその道のりにクラクラしますが(笑)、何とかこの期待に応えたいと思っています。