2019年10月03日

一括値引き

結果が惨敗だったレシートからの自動仕訳。改善を図るべく10月1日以降、軽減税率対象商品が入ったレシートを収集していますが、思った以上に対応が難しいケースがあることが見えてきました。特に対応が難しいのが、値引き処理の扱い。

レシート上の単品が例えば20%オフになっている、といったケースはあまり問題ないのですが、難しいのが全体に対し値引きが適用されているケース。例えば、10%対象が550円(税込)で軽減8%対象が540円(税込)、合計1,090円に対し、100円の値引きが適用され、最終的な支払額が990円となっているケース。これまでは単純に990円という金額さえ記録できればよかったのですが、今回から、税率毎の区分が必要になります。

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国税庁や商工会議所が例として示しているのが、このようなレシート。この場合には値引き後の10%対象500円、8%対象490円それぞれを記録する必要があります。つまり、これまでより確実に難易度が増します。とはいえ、必要な情報自体はレシート上に明記されているので、人での対応は(手間ではあるにせよ)可能ですし、機械での読み取りも(精度は落ちる可能性はありますが)対応できる範囲です。

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しかし稀に、合計や税率毎の対象額が計算された後に値引きが適用されているレシートが存在します。例えば、こちら(成城石井さんに対し他意はなく、むしろ気に入っているお店なのですが、例としてわかりやすいのであげさせていただきました)。

合計531円の下に、袋代引2円というのが記載されているのがお分かりいただけるでしょうか。これはいわゆるエコバッグ割引で、包装用のビニール袋を断ればお会計から2円割引になるというもの。2円割引になって、実質的に529円なのですが、これを判定することは人間にはできても、機械では容易ではありません。

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異なるパターンとしては、ドン・キホーテで税込1,001円以上購入する際に、majicaという独自の電子マネーで支払うと、円単位の端数を切り捨てる(値引きとなる)「円満快計」というドン・キホーテらしいユニークなサービスがあるのですが、これは、税額の計算がされた後に値引きが適用されるので、税抜の小計と外税で計算された消費税の金額を足しても、この値引き分だけ合計額と合わないというものがあります。

いやいやでも合計額さえわかっていればいいのでは、と思うかもしれません。でも、もはやそれではダメなのです。どこから値引きされたのかが明示されていない場合、税率毎の対象額で、値引額を按分処理し、10%分の値引き金額と軽減8%分の値引き金額に分割しなければいけないとされています。例えば、上の例では、10%対象額が税抜998円、軽減8%対象額が税抜640円なので、値引きの8円は、10%分が8円×998 / 1,638 = 5円、軽減8%分は残りの3円ということになります(端数処理もやっかいですが、ここでは省略)。

そういった意味では、上記の成城石井の袋代引2円も、10%対象額が税込248円、軽減8%対象額が税込240円なので、厳密には10%分で1円の値引き、8%分で残りの1円の値引きと按分処理しなければならないことになります。

今回の軽減税率の導入にあわせ、レシート上で税率毎の内訳が示されるようになっていくと想定していましたが、現実は残念ながらそうではなかったということです。当面、この値引きの按分問題を回避するには、なんとも残念な対応ですが、標準税率分と軽減税率分を別々の会計にするという対応をおススメするしかないのが現状です。
posted by 岡本浩一郎 at 20:08 | TrackBack(0) | 税金・法令
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