2020年01月30日

PAP10,000!

既にプレスリリースで発表していますが、弥生の会計事務所向けパートナープログラム「弥生PAP(Professional Advisor Program)」の会員数が2019年12月末に10,000事務所を突破しました。

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もともと2000年に(当時の親会社Intuitを冠し)IPAPとして始まり、2003年に現在の弥生PAPとなりましたが、特にここ10年程度は会員数が堅調に増えてきました。ペースに若干のでこぼこはありますが、これまで概ね6〜8ヶ月程度で500会員ずつ増え、このたびついに大台となる10,000に到達しました。9,500会員を突破した際に、「このままのペースで行けば、早ければ年内、遅くとも来年早々には10,000会員を達成するのではないか」と書きましたが、予想通りに達成となりました。

日本全国には会計事務所が約30,000あると言われています。ただし、定年のない職業だけに事実上営業していない事務所も一定数存在すると言われており、実数としては30,000を切っているものと思われます。その中での10,000ですから、多いと言えば多いし、少ないと言えば少ない。

では、今後も会員数を増やし、いつか20,000となるのか、あるいはどこかでは30,000となるのか。足元でも会員数増加のペースは鈍っていませんし、おそらくこのままいけば1万数千には自然と増えていくのではないかと思います。しかし、単純に増やすことを目的とはしませんし、結果的に、30,000はもちろん、20,000になることもないと思っています。

弥生PAPは、あくまでもパートナー制度。会計事務所と弥生は、中小企業や個人事業主という共通のお客さまにそれぞれの価値を提供する同志(パートナー)です。これは、私が日頃から公言していることですが、弥生にとって会計事務所は「お客さま」ではありません。事実として、弥生は弥生PAP会員から年間6万円という会費はいただいていますが、これは基本的に弥生PAP会員制度を運営するための必要経費に過ぎません。会費ゼロだと、有象無象の方が入ってしまうので、一定のハードルを設けているという側面もあります(逆に売上として見込むのであれば、もっといただいています、笑)。

お客さまであれば、もちろん数が多いのはいいこと。お客さまの数が増えるほど、価値を提供できている訳ですし、結果的に売上も増える訳ですから。しかし、パートナーについては多いことがいいことではありません。大事なのは、パートナーとして価値観を共有できているか。お客さまの事業の成功をどのように支援しようとしているのか、そしてその際にITの力をどのように活用しているのか。業務のあり方が変わる中で、率先して変わろうとしているのか。こういった価値観を共有できているかどうかを考えると、この先PAP会員数が無限に増えていくことはないと考えています。

一方で、パートナーの数が多いことにも意味はあると思っています。なぜならば、弥生は日本全国津々浦々の事業者のお手伝いをしていますし、また、パートナーとして共にお手伝いする会計事務所にも、色々なあり方があるから。会計事務所のあり方が一つに絞られるのであれば、例えば定型的なサービスを均質に全国どこでも提供できることが唯一の解なのであれば、極端な話、パートナーは一社でもいいかもしれません。しかし、弥生は、会計事務所には様々なあり方があると考えています。もちろん、規模を追求するのも一つのあり方。逆に、税理士ひとりで、とことんその先生ならではの価値を追求するのもまた一つのあり方だと思っています。他にも、付加価値追求(経営計画や資金調達など)、業種特化(飲食業など)、客層特化(ベンチャーなど)、税目特化(相続税など)、そしてもちろん地元密着など、様々なあり方があります。日本全国で、様々なタイプの会計事務所とパートナーであろうとすると、やはり一定の数は必要になってきます。

そういった意味で、10,000というのは、よい規模になったと思っています。誰でも彼でもではない。弥生のパートナーの会計事務所もあれば、そうでない会計事務所もある。同時に、事業者の方は、日本全国どこでも、自社の方が求めるタイプの弥生のパートナー会計事務所を見つけることができる。今後も自然体で弥生PAP会員数は増えていくと思いますが、数以上に、様々なお客さまの様々なニーズにお応えできるよう、パートナーシップの強さを追求していきたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 21:55 | TrackBack(0) | 弥生
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