2020年02月12日

e-Taxモジュール

前回少しお話ししましたが、弥生の今年の確定申告向けの新機能での最大のトピックは、e-Taxモジュールの提供開始です。弥生ではこれまでも当然のごとく電子申告(e-Tax)に対応してきましたが、これまでは、弥生でe-Tax用のファイルを書き出し、それを国税庁が提供するe-Taxソフトで読み込んで電子申告を行うという二段階になっていました。e-Taxソフトと言っても、国税庁が電子申告のために提供しているソフトウェア/サービスには、確定申告書作成コーナーe-Taxソフトe-Taxソフト(Web版)という三種類があり、どれがどれだかが非常にわかりにくい。また、やよいの青色申告(デスクトップアプリ)をご利用の場合には、e-Taxソフト(これ自体もデスクトップアプリ)と、一方で、やよいの青色申告 オンライン(クラウドアプリ)をご利用の場合には、e-Taxソフト(Web版)と、という組み合わせもあり、ますますわかりにくくなっていました。

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これに対し、今回弥生が提供を開始したe-Taxモジュールは、国税庁が提供しているインターフェイスをもとに弥生が自社で開発したもので、弥生ユーザーであれば、これで電子申告が完結します。すなわち、弥生からデータを書き出してという手間がなく、また、どれと組み合わせればと悩む必要もありません。やよいの青色申告 20、もしくは、やよいの青色申告 オンライン/やよいの白色申告 オンラインで「電子申告(e-Tax)」というボタンをクリックすれば、後は、ソフトがナビゲートしてくれ、電子申告を完了させることができます。

このe-Taxモジュールは、Electronという技術を採用しています。これは、「HTML、CSS、JavaScriptのようなWeb技術で、macOS、Windows、Linuxに対応したデスクトップアプリケーションをつくることができる」ものです。やよいの青色申告 20(デスクトップアプリ)、やよいの青色申告 オンライン/やよいの白色申告 オンライン(クラウドアプリ)のどちらを利用していても、e-Taxの際には、このモジュールが立ち上がり、e-Taxを行うことができます。今年の確定申告に向けては、Windows向けのみの提供とはなりますが、来年の確定申告に向けては、Mac向けにもこのe-Taxモジュールを提供する予定です。

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、来年の確定申告(今年の所得の来年の申告)からは、電子申告をしているかどうかで、青色申告特別控除の額が変わります。当然、弥生としては、少しでも節税できるよう、電子申告をおススメします。ただ、これまでのやり方では、電子申告のハードルがそれなりに高かったのも事実。今回のe-Taxモジュールの提供によって(Macユーザーにはもう一年お待ちいただくことになってしまいますが)、電子申告を誰でもできる、当たり前のものにしたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 18:19 | TrackBack(0) | 弥生
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