新型コロナウイルス感染の拡大を受け、3月16日までの予定であった所得税の確定申告の期限が延長されるようです。報道(日経、日本テレビ)によれば、3月31日が期限となっている消費税の確定申告の期限とあわせ、ともに4月16日(木)まで延長されるようです。現時点では報道のみであり、国税庁のホームページには掲載されていませんが、信頼できる筋からも延長される見通しと聞いておりましたので、確かかと思います。
[追記] 蕎麦屋の出前状態で、国税庁のホームページで発表されています(PDF)。
東日本大震災があった2011年にも期限が延長されましたが、この際には、一定の条件付きでした。今回については、特に条件は付かない模様ですので、国税庁としては大きな判断だったと思います(2011年も震災が3/11で、申告締切りが直後の3/15でしたので、これはこれで大変な判断だったと思いますが)。
現時点で、新型コロナウイルスは弥生のシステム提供/オペレーションには影響は出ていませんが、市中での感染が増えるにつれ、弥生のカスタマーセンターで感染者が発生した場合にダメージが大きいと懸念していました。これまでもお話ししているように、弥生のカスタマーセンターは大阪と札幌の二拠点で運営しており、基本的には両方ともがクローズする事態を想定していません(そもそも二拠点で運営している理由の大きな一つが災害対策です)。
実際に、一昨年秋には、大阪が台風でクローズ(その間札幌のみで対応)、その直後には、地震により札幌がクローズ(この間大阪のみで対応)ということがありました。この際には冷や汗を書きましたが、災害対策としては何とか機能しました。ただこれは、秋という比較的お問合せが少ない時期だから成り立ったというのも事実です。確定申告時期という繁忙期、そして両センターで同時期に感染者が発生した場合には、お問合せ対応能力が大幅にそがれてしまうことを懸念していました。
今回、期限が延長されたことで、弥生のセンタークローズによって、お客さまの申告が間に合わないというリスクは大幅に低減できたと思います。これまでの想定よりも一ヶ月長く確定申告期の体制を維持するのは、それはそれでチャレンジではあるのですが、何とか乗り越えたいと思います。
今回、申告期限が延長されたということで、「やばい、あと2週間ちょっと(涙)」という方が、「やった、まだまだ余裕(笑)」となることもあるかと思いますが、とはいえ、できるだけ早めに申告を済ませてすっきりしましょう。
国税庁も促しているように、電子申告であれば、税務署に行く手間もありません。そういった意味では、申告期限が伸びたことで、今からマイナンバーカードの申請をしてもギリギリ間に合うかもしれません。もっともマイナンバーカードの受領には市区町村の窓口に行かなければならないのが、ちょっと惜しいところですが。