緊急事態宣言以降、弥生では宣言対象地域の東京・大阪・福岡の3事業所について、原則リモートワークに移行しています。東京と福岡については、ほぼリモートワークへの移行の目処がたっています(紙を扱うなどで、どうしても出勤が必要になるケースも残りますが)。一方で、大阪については、電話でのお客さま対応業務ということで、全面的なリモートワーク移行とはいかないのですが、出社人数を限定するなどリスク低減策をとっています。
どうしてもリモートワークに移行しにくい業務(弥生で言えば受電業務ですし、一般的に言えば、店舗運営などは当然リモート対応できません)もありますから、社会全体として、人と人との接触を7割、できれば8割削減するためには、リモートワークに移行可能な業務を極力リモート化していく必要があります(この観点で弥生は、大阪は出社が残りつつ、東京・福岡を全面的にリモート対応としています)。
弥生のお客さまにおいても、是非リモートワークを実践していただければと思います(もっとも弥生のお客さまは小規模な事業者の方が中心ですから、もともとオフィスと自宅が一緒というケースも多いと思います)。その場合、弥生製品はどうすればいいの、と思われるかもしれませんが、大丈夫です。
まず、弥生会計 オンラインのようなクラウドアプリケーション(総称して弥生オンラインと呼んでいます)の場合。この場合は、何の準備も必要ありません。オフィスでも自宅でも、外出先でも、どこからでもブラウザーでアクセスできます。
それでは、弥生会計 20のように、デスクトップアプリケーションの場合はどうでしょうか。弥生のお客さまはほとんどが、PC1台(スタンドアローン)で利用されていますので、それを前提とすると、大きく3つの方法があります。
1) PCを持ち運ぶ
特にノートPCで弥生会計を利用されている場合は、これが一番簡単だと思います。自宅でも、オフィスで利用していたのと完全に同じ環境で利用することができます。ただし、この方式の最大の難点は、PCを落としてしまった場合のリスクです。当然のことながら、持ち運びの際には最大限注意する必要があります。このご時世ですから、あまりないとは思いますが、PCを持ったまま飲みに行くのは危険です(笑)。万が一のために、Windows 10 Proをご利用の場合には、BitLockerでのドライブ暗号化も組み合わせるとよいでしょう。
2) データをクラウド化する
既にご利用の方が多く一番のおススメはこの方式です。具体的には、弥生があんしん保守サポート加入者向けに提供しているクラウドストレージ、弥生ドライブを利用します。データを弥生ドライブに置いておけば、オフィスからでも、自宅からでもアクセスできます。従前から弥生製品(スタンドアローン)については、同時利用しない前提で、オフィスでPC1台、自宅でPC1台のように2台までインストールすることができるようになっています。つまり、自宅のPCにも弥生会計にもインストールすることによって、弥生ドライブ上にある弥生会計データを利用することができるようになります。
3) オフィスのPCをリモートでアクセスする
いわゆるリモートデスクトップという方式です。弥生製品はもちろん、社内のファイルサーバーにあるファイルへのアクセスを含め、オフィスのPCで利用できるものはすべて利用できるという意味で、もっとも利便性の高い(= リモートであることのデメリットがない)方式です。ただしこの方式は、オフィス外からオフィス内へのアクセスを(限定的にですが)、許可することになりますので、ネットワークの設定等をしっかりとやらないと悪意のある第三者にオフィス内のネットワークに入り込まれかねないというリスクがあります。ITに関してしっかりと管理できる体制が必要です。
やり方は複数ありますが、それぞれのメリット、そしてメリットとトレードオフとしてのリスクがあります。お客さまにあった方式でリモートワークを実現していただきたいと思います。メリットとリスクがうまくバランスしており、万人にお勧めできるのは、間違いなく、2)の弥生ドライブを使ったデータのクラウド化です。
弥生製品以外も含め、小さな会社でのリモートワーク実践という意味では、こちらの弥報オンラインの記事も参考にしてください。