2020年05月25日

出口戦略

本日18時より安倍総理による記者会見が開催され、改正特別措置法に基づく緊急事態宣言を全国で解除することが説明されました。4/7に7都道府県を対象に発出されてから1ヶ月半ちょっと。ようやく日本全体として「今回の流行をほぼ収束させることができ」、緊急事態からは脱却したことになります。

緊急事態宣言が解除されたからといって、新型コロナウイルスの脅威がゼロになるわけではありません。ただ、「これまでの社会、経済活動を厳しく制限したやり方では、私たちの生活は立ちゆかなくなる」。だからこそ、「感染リスクをコントロールしながら」「段階的に」「日常の社会経済活動を取り戻す」フェーズに入ってきたのだと思います。

弥生自身は、5/14にまず39県での緊急事態宣言が解除されたのを受け、翌5/15に、名古屋・福岡・広島・仙台での対応レベルをレベル3に移行し、また5/21の大阪府他2府1県での解除を受け、週明けとなる本日5/25には大阪での対応レベルもレベル3としました。今回の全面的な解除を受け、残る東京・札幌でも近日中にレベル3に移行することになります。

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レベル4では、お客さまの事業継続に短期的・直接的な影響のない事業活動についてはリモートワークを徹底していましたが、レベル3でも、リモートワークが推奨ですので、これまでと極端に変わる訳ではありません。リモートワークで事足りるのであれば、もちろんリモートワークということになります。ただ、必要があれば出社しての業務が認められるようになります。訪問や来客なども、引き続き、Zoomなどを活用しますが、打合せの必要があるものの、他に選択肢がない、また先方の強いご要望があるといった条件が重なれば、リスク低減策を徹底した上で、訪問や来客も限定的に可能となります。つまり基本的にはレベル4と同様の対応とはなりますが、状況に応じて、取れる選択肢が増えるということです。

カスタマーセンターでのお客さま対応業務は、お客さまの事業継続に短期的・直接的な影響がある業務として、レベル4でも出社人数を限定しながら継続していました。レベル3でも、引き続きリスク低減策を取ることは必要ですから、いきなり全面稼働とはいきません。ブース間にアクリルの仕切り版を設置するなど、リスク低減策を改めて徹底しつつ、段階的に稼働率を上げていきます。リスク低減策という意味では、リモートで対応できる範囲を広げる努力も続けていきます。既にメールやチャットはリモートでの対応を行っていますが、一部の電話でのお問合せに関してもリモート対応を実験的に始めています。

緊急事態宣言の解除を踏まえ、レベル4からレベル3への移行判断は比較的容易ですが、難しいのはここから先ですね。どこでレベル2とするのか、その先レベル1とするのか。弥生のレベル3は「週末/夜間など範囲を限定して行動自粛が求められている」というのが一つの基準になっており、一方でレベル2はリスク低減策の徹底は求められても、基本的には行動自粛が求められていない状態となります。

大阪府では比較的早く出口戦略を公開しており、大阪府での緊急事態宣言の解除前となる5/16から「グリーンステージ1」として営業休業要請の解除を始め、現時点では5/29までにすべての施設の休業要請の解除を目指すとされています。一方、東京都でも休業要請緩和のステップが示されていますが、これは、今回の緊急事態宣言の解除を受けてから「ステップ1」に入り、その後目安として2週間ずつかけ、状況をモニターしながら、休業要請などの緩和を進めていくとされています。つまり大阪府の場合には、早ければ今月中に(当然リスク低減策は取りながら)全面的に開放するのに対し、東京都の場合には、これから数週間かけての段階的な緩和になるようです。

弥生としての次の段階はレベル2になりますが、何をもってレベル2とするのか、なかなか判断に迷うところです。一方で、感染が再び拡大すれば、逆にレベル3からレベル4という判断もありえます。出口に向けてはやる気持ちは抑え、まずはレベル3での安定的稼働を図りつつ、その先に向けては、しっかりとした情報収集と冷静な判断が必要だと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 22:08 | TrackBack(0) | 弥生
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