2020年06月30日

主な提言内容

先週木曜日に発表した「社会的システムのデジタル化による再構築に向けた提言」。実際の提言書を見ていただければわかりますが、かなりみっちりと中身が詰まっています。本ブログでも少しずつお話ししたいのですが、盛り沢山でどこからお話しすればいいのか悩むところ。

前回は、今回の提言に至った経緯として、1) これまで既に決まった制度であり、法令に対して粛々と対応してきたものの、そもそもお客さまである事業者にとって、また社会全体にとってどういった制度であるべきか能動的に働きかけることができていなかった、2) 一方で海外では、デジタルを活用して制度自体を合理的/効率的なものに見直しをしようとする動きが顕著になっている、という二点をお話ししました。

今回は、肝心の提言の中身についてお話ししたいのですが、一字一句に想いがつまっており、下手をすれば提言書そのものをここに書き出してしまいそうです(苦笑)。今日はまず、主な提言内容として4点お話ししたいと思います。

  • 情報通信技術が急速に発展している一方で、日本における現状の社会的システムの多くは、戦後に紙での処理を前提として構築されたものの一部の電子化(Digitization)に留まっている。改めて、デジタルを前提として業務プロセスの根底から見直すデジタル化(Digitalization)を進めることによって、社会全体としての効率を抜本的に向上させ、社会的コストの最小化を図るべきである。
  • 社会的システムのデジタル化による再構築に際して、1. 発生源でのデジタル化、2. 原始データのリアルタイムでの収集、3. 一貫したデジタルデータとしての取り扱い、4. 必要に応じた処理の主体の見直し、の4つのポイントを踏まえるべきである。
  • 短期的には、2023年10月のインボイス義務化に向け、標準化された電子インボイスの仕組みの確立に取り組むべきである。商取引の主体は民間であることから、まずは何よりも民間がメリットを確実に享受できるものとして、民間が主導して標準化、および仕組み構築を進めるべきである。同時に、インセンティブ設計も含め、行政による一定の関与と強力な後押しは不可欠である。
  • 中長期的には、確定申告制度、年末調整制度、社会保険の各種制度等についても、業務プロセスを根底から見直すデジタル化を進めるべきである。主に行政の仕組みであることから、行政が主導すべきであるが、民間も、行政手続きへの対応を要求される立場として、全体最適が実現されるよう、積極的に提言を行い、仕組み構築に際し、その設計から関与するべきである。行政/民間双方での対応が必要とされることから、現実的かつ明確なロードマップを作成し、計画的に、かつ段階的に進めるべきである。

次回から、この4点を柱として深掘りをしていきたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 19:31 | TrackBack(0) | 弥生
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