2020年09月25日

国勢調査

もう既に皆さんの家にも届いているものと思いますが、10/7(水)までが国勢調査の調査期間となっています。国勢調査とは、「統計法(平成19年法律第53号)第5条第2項の規定に基づいて実施する人及び世帯に関する全数調査で、国及び地方公共団体における各種行政施策その他の基礎資料を得ることを目的として」いるとのこと。第1回調査は大正9年(1920年)に行われたとのことで、今年がちょうど100年目の節目の年となるのだそうです。

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調査の回答方法はインターネットでの回答、調査票を記入後郵送、調査員による回収の3通りあるようですが、新型コロナウイルス禍もあり、基本はインターネットでの回答もしくは郵送がおススメのようです。私はもちろんインターネットで。インターネット回答利用ガイドに記載されたログインIDとアクセスキーでログインします。回答に要した時間は15分ぐらいでしょうか。インターネット回答の場合、紙をそのまま単純に電子化したのではなく、回答が不要な項目をスキップするなど、一定の考慮がされていることには好感が持てました。

一方で、調査票を作成した段階である程度わかっているだろう氏名や生年月日などを一から入力する必要があるのはやや残念。よくある質問に、「住民基本台帳のデータがあるので、国勢調査はなくても済むのではありませんか」という質問があり、それに対しては、「住民基本台帳には、氏名、出生の年月日、男女の別、住所及び世帯主の氏名と続き柄という限られた人口の属性しか記載されておらず、産業別・職業別の就業者数、昼間の人口と夜間の人口の違いなど、 国勢調査で把握される人口の様々な実態に関する統計情報を、住民基本台帳からは得ることはできません」と回答されています。それはそれでもっともな理由ですが、やはり氏名や生年月日等の既にある情報は予め入れてもらえれば、と思ってしまいます。ただ、アクセスキーがあるにせよ、万が一本人以外がアクセスできてしまった場合の情報漏洩リスクも考慮した結果なのかもしれません。

国勢調査は全数調査なのですが、本当に全数カバーできているのでしょうか。「国勢調査は、我が国の最も基本となる統計を全国及び地域別に作成するため、全数調査として行う必要があります」とのことで、回答は法律(統計法)で定められた義務になっています。ただ、それでも生活スタイルも多様化した今どきの時代に全数カバーできているとは思えません。全数はカバーできていないという前提であれば、一定の補正を行えばいい訳ですが、全数カバーしているという前提では補正を行う訳にもいきません。一方で現実問題として全数カバーしていなければ結果として誤った統計情報をもとに様々な判断がなされることになります。

全数調査の建前だけれども、実際には明らかに全数カバーできていないといえば経済センサス-基礎調査でしょうか。全国全ての事業所を対象を行われる調査ですが、自宅で活動するフリーランスなども増えている中で、全数カバーできていないことは周知の事実です。実際、経済センサスの事業者数と、国税庁が発表する事業者数(これは申告実績から得られている情報)に大きな乖離があり、事業者の方々をマーケットとしている我々からすると、母集団としてどの数字を採用すべきか、非常に悩ましい状態です。少し前に正しい判断のためには正しいデータが必要といったことをお話ししましたが、何が正しいのかわからないのは、本当に困ったものです。

今回の国勢調査では、インターネット回答が全面的に推奨されるなど、時代にあわせて改善されていることは事実だと思います。ただ、1回目から100年経ち、今どきの時代に全数調査とすることが本当に妥当なのかは一考の余地があると思いますし、逆に全数調査をすべきなのであればやり方を抜本的に見直すことも考えるべきなのではないかと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 18:48 | TrackBack(0) | 税金・法令
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