2021年03月11日

Build Back Better

東日本大震災の発生からちょうど10年が経ちました。亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆さまに謹んでお悔みを申し上げます。また、いまだ復興のただ中におられる方々には心よりお見舞い申し上げます。

本ブログを始めたのは2009年12月ですから、10年前の記事も残っています。当日21:10にアップしたブログ記事を見てみると、その段階では被害の全容がまだまだ見えていなかったことがわかります。10年前は秋葉原に引越す前の神田のオフィスでしたが、天井から鉄筋が飛び出して、長い時間ギシギシいっていたこと、帰宅する手段がなく、夜は自分のオフィスでUstreamでNHKに釘付けになっていたことを覚えています。

比較するものではありませんが、約一年前は、新型コロナウイルス禍が日本でも徐々に広がり、学校の休校など社会に影響が出てきたタイミングです。残念ながら、一年後の今も、ワクチンの接種が始まる一方で、変異種が広がり、新型コロナウイルス禍の収束は見通すことができていません。

大震災にしても、新型コロナウイルス禍にしても、災厄に耐え忍ぶことは日本の強みだと思います。大震災の翌日、ようやく動き出した電車を色々と乗り継いで帰路に着きましたが、どこでも皆秩序を保って行動していました。必要であれば、文句も言わず何時間でも並ぶ。新型コロナウイルス禍でも、ここまでマスク着用を徹底していることが、諸外国ほどには感染者数が爆増していないことにつながっているのではないでしょうか。日本の緊急事態宣言は、強制力はほとんどありませんが、それでも確実に行動の自粛につながっています。

耐え忍ぶことは日本の強み。一方で、正直、喉元を過ぎれば熱さを忘れやすいという部分もあるように思います。大震災は日本が大きく変わるきっかけになる、新たな始まりになると思いました。もちろん、変わった部分はありますが、ふと振り返ってみると、いつの間にか良くも悪くも日常に戻り、根本的には変わっていないように思います。新型コロナウイルス禍に対しても、今でこそ危機感はありますが、ワクチンが奏功し、感染が収束すれば、いつの間にかもとの日常に戻ってしまうのかもしれません。

でも、それでいいのでしょうか。単純に耐え忍ぶ(Survive/Endure)だけではない。もとに戻す(Build Back)だけでもない。災厄の中で見えてきた私たちの社会の課題から目をそらすことなく、災厄が過ぎ去った後も、課題に取り組み続けることによって、より良い社会を作る。Build Back Better.

どんな課題にどのように取り組むのかは、人によると思います。それぞれの関心や強みを活かしたBuild Back Better。新型コロナウイルス禍は日本のデジタル敗戦とも言われています。テクノロジーを生業とする者として、足元だけでなく、この先5年10年、時間はかかっても着実にデジタル化による社会の変革を実現することが私に与えられた課題だと感じています。
posted by 岡本浩一郎 at 21:56 | TrackBack(0) | その他
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