3/15(火)の確定申告期限まで一週間を切りました。これまでお話ししているように今年は新型コロナウイルス禍の影響を受け、簡易な手続きで申告期限の延長が認められています。とはいえ、できれば早く終えてすっきりしたいものです。
あと一週間ないからもう間に合わない(泣)、と諦める必要はありません。今から一念発起して着手しても、まだまだ充分間に合います。余裕とは言いませんが、焦る必要はありません(今週日曜日の夜になったらさすがに焦りましょう、笑)。
さてこれまで、確定申告に向けて弥生がお客さまに提供している選択肢についてお話しをしてきました。お客さまに可能な限り選択肢を提供するのが弥生のポリシー。クラウドアプリでも、デスクトップアプリでも、お客さまの好きな方を使っていただきたいと考えています。もっとも、確定申告が初めてという方、あるいは、初めてではないけれど自信がない方については、やよいの青色申告 オンラインの方がおススメとお話ししました。
やよいの青色申告 オンラインは、まず入力してみることも、まずは設定を済ませることも可能であるとお話ししました。また、入力については、手入力もあれば、自動仕訳もあるとお話ししました。これもお好きな方を、ではあるのですが、少なくともメインの銀行口座は自動仕訳した上でカバーしきれない部分を手入力でという組み合わせがおススメとお話ししました。
今回お話しする選択肢は、ちょっとマニアックな(?)選択肢です。それは事業主勘定を使うかどうか。個人事業主の帳簿付けで一般的に必要となるのが、事業主勘定。事業をする上で、事業専用の現金、銀行口座、クレジットカードなどで完結すれば必要はないのですが、例えば、書籍を普段使っている(事業用ではなく個人用の)クレジットカードで支払った場合には、事業が個人(事業主)からお金を借りたということになり、事業主借という勘定科目を使う必要があります。
新聞図書費 10,000 / 事業主借 10,000
また、個人事業主は基本的に事業で稼いだお金で生計を賄うわけですから、どこかでは事業で稼いだお金を家計に入れる必要があります。例えば、事業用の銀行口座から生活費として200,000円を引き出した場合には、今度は事業が個人にお金を貸したということになり、事業主貸という勘定科目を使う必要があります。
事業主貸 200,000 / 普通預金 200,000
これは個人事業主が確定申告を終えるためには通らなければならない関門なのですが(事業主勘定をより詳しく知りたいという方は、こちらのスモビバ!の記事をどうぞ)、ありがちな躓きポイントでもあります。特に事業主「貸」か、事業主「借」かはどっちがどっちか混乱しがちです。
実は、やよいの青色申告 オンラインでは、この事業主勘定を使わないで済ませる方法があります。それは、現金(個人)、普通預金(個人)、クレジットカード(個人)という取引手段を使うことです。例えば、書籍を普段使っているクレジットカードで支払った場合にはこうなります。
新聞図書費 10,000 / クレジットカード(個人) 10,000
また、事業用の銀行口座から生活費として200,000円を引き出した場合にはこうなります。
現金(個人) 200,000 / 普通預金 200,000
これだとすんなり理解できますよね。実は、(個人)という取引手段は、内部的には、事業主借/事業主貸の補助科目として機能しているのです。これは、残高試算表を表示していただくと、貸借対照表上の事業主貸/事業主借という勘定科目の下に現金/普通預金/クレジットカードという補助科目があることがわかります(表示オプションとして、補助科目を表示、残高0を表示とした場合)。
個人事業主として帳簿付けは慣れたものだよ、という方はもちろん事業主勘定を使っていただければ何の問題もありません。一方で、帳簿付けも確定申告もはじめてもしくは自信がないという方は、この(個人)という取引手段をうまく活用いただければと思います。