本日よりオリックス株式会社が提供するオンライン融資サービスの商品性が大きく変わりました。これまでは、金額が最大300万円、期間が最長1年間といういわゆる少額短期の融資に限定されていましたが、本日より金額が最大1,000万円、期間が最長5年間(法人の場合)と、融資を受ける方からすると大きく改善されました。また金利についても、従来の2.8%〜14.8%に対し、本日から1.8%〜5.8%とこちらも大きく改善されました。今回の商品性改定によって、より多くの事業者の方にこれはいいね、と言っていただき、ご活用いただけるようになるのではないかと思います。
オリックスのオンライン融資サービスは、もともとアルトアが提供していたサービスを昨年移管したものであり、これまでは、アルトア提供時の商品性を引き継いでいました。2017年12月にアルトアが営業を開始した際に、少額短期という商品性でスタートしたのには大きく二つの理由がありました。まず一つ目は、新たなマーケットを開拓したいという想いです。圧倒的な利便性を提供することによって、必要な分を必要なタイミングで借りることができるようにしたい。一方で、融資する側の観点からは、AIの活用によって審査コストを下げることによって、従来は難しかった採算性を確保できるようにしたい。もう一つの理由としては、スタートアップであるアルトアの体力的にそこまでリスクを取れないという現実もありました。融資をするというのはリスクをとることですが、リスクを分散するためには、一件当たりの融資金額を限定せざるを得ませんし、また、リスクを限定するためには、融資の期間も短期に限定せざるを得ませんでした。
結果としては、アルトアのオンライン融資サービスについて、利用いただいた方からは、非常に高い評価をいただけたものの、なかなか利用する方を期待ほどには増やせませんでした。
オンライン融資サービスは、もともと米国で広がってきました。米国では、日本と比べ、小規模事業者は金融機関からの融資を受けにくく、その代替としてオンライン融資サービスへのニーズが顕在化しました。これに対し、日本は、手間と時間はかかるものの、金融機関や(公庫などの)公的機関から(海外から見れば圧倒的に)低い金利で長期の融資を受けられる。要は市場の違いが厳然としてあり、その中でアルトアは日本の市場で受け入れられる商品性を目指したものの、十分ではなかった(= 訴求できる層が限定されてしまった)ということです。
アルトアのオンライン融資サービスの商品性がマーケットとフィットしていないということが見えてきても、スタートアップとしてはできることに限界がありました。そういった背景もあり、昨年、融資事業はオリックスに移管するという判断に至りました。融資を行う(=リスクをとる)部分はリスクを取ることが事業である金融機関に任せ、アルトアはAIによる審査システムを提供することに特化しようという判断です。
そして今回、関連するオリックスメンバーの多大な努力もあり、オリックスオンライン融資サービスの商品性を圧倒的に改善することができました。これによってようやくアルトアが目指すオンライン融資サービスの「マーケット・フィット」が達成できると考えています。新型コロナウイルス禍の影響はなくなった訳ではありませんが、with コロナを前提に新たな資金需要が生まれてきています。今回商品性が大幅に改善されたオリックスオンライン融資サービスはそういった需要にお応えできるのではないかと考えています。申込み自体はオンラインで10分もあればできますから、是非一度試していただき、その圧倒的な利便性を実感いただければと思います。