前回はM2 MacBook Airを買ったとお話ししました。前回の購入が2018/3のMacBook Proですから、5年経ったことになりますが、実はもう少し早いタイミングで買い替えたいと考えていました。仕事用のPCは、生産性を直接に左右するものだけに、だいたい2年半から3年ぐらいで入れ替えています。一方でプライベート用はもう少しサイクルが長め。仕事用は主に経過期間で買替えを判断していますが、プライベートはやはり新しい機種が出たタイミングが多いです。
ということで買換え意欲が高まったのは2020/11にM1を搭載したMacBook Air/Proが発表された時。ご存じの方も多いと思いますが、M1はApple自社製(ただしアーキテクチャーのベースはほとんどのスマホでも採用されているARM)のプロセッサ(昔はCPUと言っていましたが、今はCPU以外の機能も1チップに搭載されているので、SoC, System on a Chipという言い方をします)です。Appleは長年Windows PCと同じIntelのCPUを採用してきましたが、大きな方向転換となり、飛躍的にパフォーマンスが上がったとされています。
新しい物好きとしてはすぐに食いつきたいところですが、ぐっと我慢。一つには、その時点で利用していたMacBook Proがまだ問題なく使えたから。もう一つはこの種の新しい物にありがちですが、動くものもあれば動かないものもあるという問題です。
正確に言えば、M1のMacはそれまでのIntel Macで動くほぼ全てのアプリケーションが動くとされています。ただし、例外もあります。私にとって特に問題になったのが、Parallelsを使ってMac上でWindowsを動かすことができなくなってしまったこと。Mac一台でMacもWindowsも両方使えるというのが便利だったのです。プライベートでは徐々にMac中心にシフトしていってはいたのですが、仕事の関係もあり、Windowsも使えるというのが鍵でした。
実はその後、Parallelsのアップデートにより、Windows 10を動かすことができるようになりました。しかし、ここでいうWindows 10はIntel向けの一般的なWindows 10ではなく、ARM向けのWindows 10。Microsoftも長年Intel(およびその互換)CPUのみ対応してきましたが、Windows 8の時代にARM向けのWindows RTというOSをリリース、これはさっぱり売れませんでしたが、挫けることなく(?)、Windows 10で再びARM向けのWindows 10をリリースしました。
ということで、Parallels + ARM版Windows 10で動くことにはなったのですが、一つ障壁が。それはMicrosoftのソフトウェア提供ポリシーで、ARM版Windows 10はハードウェアとのセットでのみ提供されるというもの。MacはMicrosoftがライセンスを認めたハードウェアではありませんから、ライセンス上使いたくても使えません。実は開発者向けに提供されているライセンスを使うという抜け道はあったのですが、ソフトウェア会社の経営者としては、ライセンス上グレーな選択はしたくありません。
状況が変わったのが昨年夏のこと。Windows 10の後継として2021年にリリースされたWindows 11ですが、ARM版についても、正規のライセンスが購入できるようになりました。これでついに、M1(その後継のM2) Mac + Parallels + ARM版Windows(正規ライセンス)の組合せで胸を張ってMac上でWindowsが使えるようになりました。ということで、ようやくM1/M2 Macの購入を考え始めたという訳です。M2 Pro搭載のMacBook Proを待っていたものの、結果的にはM2 MacBook Airにした、というのは、前回お話しした通りです。
ということで、だいぶ前置きが長くなりましたが、M2 Mac + Parallels + ARM版Windowsが、こいつ…動くぞ! 初見のガンダムは普通なかなか動かせないと思いますが(笑)、こちらはインストールも簡単で、あっという間でした。しかもかなりサクサク動きます。ハードな性能測定をすればともかく、通常使っている分には、普通のWindows PCと同様に動きます。