2010年02月26日

協会けんぽの料率改定

既に弥生ウェブサイトでもご案内を開始していますが、この3月から協会けんぽの健康保険料率と介護保険料率が引き上げられます(納付は4月から)。

日本は皆保険制度となっており、誰でもが健康保険によってカバーされることとなっています。ただ、保険の主体は勤務先によって異なります。大企業の場合、自身(グループ)で健康保険組合を持っていることもあります(例えば、私の最初の会社野村総合研究所では、野村證券健康保険組合に加入していました)。大企業以外では、業界で健康保険組合を運営しているケースがあります。例えば、弥生は関東ITソフトウェア健康保険組合に加盟しています。それ以外の法人では、今回の協会けんぽに加入する必要があります。協会けんぽはもともと社会保険庁で運営されていた健康保険を、一連の不祥事の影響で、民間組織として運営するようになったものです。ちなみにこれ以外の方、たとえば、個人事業主の方は原則として国民健康保険に加入することになります。

弥生のお客様は中小の法人、個人事業主ということで、法人の場合は、協会けんぽに加入されているケースがかなり多いのではないかと思います。今回の引き上げでは、健康保険料が全国平均(実際には県ごとに異なります)で8.20%から9.34%に、また40才以上の方が対象になる介護保険料では1.19%から1.5%に引き上げられます。つまり、40才以上の方は、総負担が9.39%から10.84%へ1.45%増えることになります。ただ、協会けんぽに限らず法人の健康保険料は、事業者(法人)と従業員で分担(通常は折半だが、大企業の場合従業員負担を減らしているケースも多い)しますので、従業員としての負担は約0.7%ほど増えるということになります。

消費税を上げる、上げないということが議論になっていますが、一方でこのような形で着実に負担は増えているわけです。消費税はお金を使わない限り発生しませんが、保険料負担はお金を稼ぐ段階で発生しますから、消費税よりも負担が重いといえます。例えば、月収(額面)が36万円で手取りが約30万円(扶養家族1名の想定)、うち家賃(これは消費税非課税)と貯蓄で10万円とすると、消費税がかかる消費は20万円です。仮に消費税を1%上げると、消費税の負担増が2,000円。一方で今回の保険料率引き上げによって、同条件で月々の負担が2,610円増えます(全国平均と同じ改定率の宮崎の場合)ので、今回の料率改定は、消費税1%以上のインパクトがあるということになります(これはあくまでも概算です)。

ちなみにここでの計算はあくまで従業員負担分の増(約0.7%)で計算していますが、残りの事業主負担分についても、従業員に給料として払える原資が減るわけですから、結局のところ、負担することには変わりがありません。これも考慮すると、今回の料率改定は相当大きなインパクトがあることはご理解頂けることかと思います。

さらに、4月には雇用保険料も引き上げられることになりそうです(現在国会審議中)。法案が可決されれば、一般の場合で、1.1%から1.55%に上昇します(ただし、これはその前年は1.50%であったため、元のレベルに戻るという方が正しい)。従業員負担としては、0.4%から0.6%です。さらにさらに、10月にはもう定例となった厚生年金保険料率の引き上げもあります。うーん、確実に負担が増していますね...

弥生給与やよいの給与計算をお使いの方は、設定の変更でこれら料率変更に対応して頂くことが可能です。手順は上記のウェブサイトをご参照下さい。雇用保険料の件については、料率改定が確定次第、再度弥生ウェブサイトから告知をさせて頂きます。
posted by 岡本浩一郎 at 18:26 | TrackBack(0) | 業務
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