2010年03月05日

弥生がWindows 2000を卒業する理由(その2)

前回、弥生が新製品"10 シリーズ"で、Windows 2000を動作環境としてサポートしない理由についてお話しさせて頂きました。お話しさせて頂いた通り、セキュリティ上の懸念が最大の要因であり、決定要因なのですが、実はもう一つの副次的な理由があります。

それは、.NET Framework。.NET Frameworkはマイクロソフトが開発したアプリケーションの開発/実行環境です。今回の"10シリーズ"から、一部のモジュールで.NET Framework 3.5 SP1を利用しているのですが、残念ながら、これがWindows 2000に対応していないのです(Windows 2000で動くのは.NET Framework 2.0まで)。

.NET Frameworkはマイクロソフトの提供している標準的なアプリケーションの開発/実行環境ということで、今後もWindows上で新しい技術に対応しつつアプリケーションを発展させていくためには、キチンと対応する必要があります。事実、Vistaでは.NET Framework 3.0が、そして今回の.NET Framework 3.5 SP1はWindows 7で標準インストールになっており、今後のWindowsアプリは.NET Frameworkが前提となっていきます。

実は昔からあるソフトほど、.NET Frameworkに対応していないのが現状です。最近買ったアプリケーションなのに、何故かインターフェイスが古臭いなあ、と感じたことはありませんか? それは、良く言えば、昔からの使い勝手を維持する、あるいは古くからのお客様を守るため、ということになるのですが、悪く言えば(というより実情は)、十分な開発投資をしていないために、.NET Frameworkのような新しい開発環境に対応できていないケースが多いようです。正直に言えば、弥生もこれまではそうでした。

そのあまりの不人気さでかき消えてしまいましたが、実は技術的な観点ではWindows Vistaというのは大きく進化を遂げたOSです。今回のWindows 7も実はVistaのマイナーバージョンアップ(Vistaがバージョン6.0で、7は6.1)です。ひるがえって、OSがそれだけ進化しているのに対し、アプリケーションが進化しているかというと、残念ながらそうでないケースが多いようです。
 
弥生は業務ソフトメーカーとして、お客様の業務が支障なく進められるように、最大限の努力をする必要があります。今回は、セキュリティ上の懸念からWindows 2000は動作対象から外しましたが、逆にそれ以降のOSは徹底的にサポートしていきます。同時に、技術が大きく進化していく中で、弥生であれば、その技術進化についていける、そして、お客様は安心して使い続けられるよう、努力していきます。
posted by 岡本浩一郎 at 18:02 | TrackBack(1) | 弥生
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