青色申告には大きなメリットがある、だから個人事業主であれば皆是非、青色申告を、ということをお話ししてきました。青色申告には一定の手間はかかりますが、投資(手間)対効果(節税)を成り立たせるのが、会計ソフトということでしたね。
もう一つオプションがあります。それは税理士の先生にお願いすること。税理士に青色申告をお願いした場合の費用相場はなかなか難しいのですが、10万円以下でお願いできるケースもあります。正直、取引の量などにも左右されるので、一概には言えませんが。
実質的な収入(売上-経費)が300万円の方で、所得税・住民税・国民健康保険料のトータルで15万円以上節税できるわけですから、それこそ10万円の費用を払ってもお釣りが来ます。なおかつ、ここでの15万円というのは保守的に計算していますので、介護保険の対象となる場合や専従者給与を支払う場合などには節税額はもっと大きくなります。ですので、そこそこの費用でお願いできる税理士を見つけることができれば、費用は賄った上で、充分にメリットを享受しうるのです。
では、会計ソフトでやるか、税理士の先生にお願いするか。会計ソフトを提供している立場からすると、会計ソフトで、と言いたいところですが、これはご自身の時間単価で考えると良いでしょう。例えば、先ほどの実質的な収入(売上-経費)が300万円の方が青色申告をすると、所得税/住民税/国民年金保険料/国民健康保険料を支払った後の実質的な手取りは約240万円となります。つまり月に20万円。先ほどの15万円の節税は、手取りでの節税(手取り額がそれだけ増える)わけですから、15/20=3/4で、ざっくり3週間分の労力をかけてでも、勝ち取る意味はあるということになります。
青色申告にどれだけ時間がかかるか。これはやはり人によりますので、何とも言えませんが、フルに時間を使うのであれば、2日ぐらい。慣れていない初回でも一週間ぐらいでしょうか。一週間分の労力で3週間分の手取りを勝ち取れるのであれば十分ペイしますね。極端に言えば、3週間までであればペイしうるということです。
一方で、収入が大きい人は、状況が変わります。例えば、実質的な収入(売上-経費)が1,000万円の方は、手取りが約710万円。つまり月に約60万円。一方で、青色申告による節税額は約21.5万円。ですから、一週間分の労力であれば、まだペイするけれど、それ以上かかるようだと採算割れとなるわけです。それであれば、最初から税理士にお願いするというのも選択肢です。
ただ、(知人の紹介などは別として)そもそも年一回のスポットの契約は受けないという先生も多いですし、受けたとしても報酬が10万円ではおさまらないケースも十分あり得ます。ですから、税理士にお願いする場合は、とにかく早く動きましょう。残念ながら、今から今年分の申告をお願いするというのは余程のことがない限り、受けて頂けないと思います。年明けぐらいには、目処をつけておく必要があります。