2011年06月09日

自計化の意味

前回お話しした通り、「自計化」というのは自社で記帳することです。会計事務所のアドバイスを受けながらも、基本的には自社で会計ソフトを使って記帳する。そしてそのデータを会計事務所と共有し、会計事務所は申告やよろず経営相談など会計事務所ならではの付加価値を提供するという流れになります。

「自計化」というと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、会計事務所に「記帳代行」として丸投げした場合の「代行」という言葉が示すように、本来、自社(顧問先)でやるべきことです。それは何故か。それは、自社が今どんな状況にあるかを正確に、かつタイムリーに把握するために必要だからです。

車の運転を考えてみましょう。余談ですが、私は車が好きなので、レンタカーを含めて色々な車に乗ったことがあります。これまで、タコメーター(回転速度計)がない車は見たことがありますが、さすがに速度計(スピードメーター)がなかったり、燃料計がない車というのは見たことがありません。そりゃそうですよね。何キロで走っているのかわからない、あとどれぐらい走れるのか見当もつかない車で走るのはとても危険ですし、日本では車検に引っ掛かって走ることすら認めてもらえないでしょう。

会計というのは、自動車でいうところの速度計であり、燃料計です。自社で記帳し、自社の数字をキチンと見えるようにするということは、自分の事業が今何キロで走っていて、あとどれぐらいの燃料があるのかを把握するということです。事業には通常は免許も必要ありませんし、車検もありませんが、速度計や燃料計を持っている、そしてそれをちゃんと活用していることは、当然必要なことです。

もちろん、事業を進めていく上で、速度はある程度体感できるでしょう。売上が順調かどうか。でも、それが適切な速度なのか、どうか。黒字倒産というものがありますが、これは儲かっているのに、倒産してしまうことです。なぜこれが起きるのかというと、簡単に言えば、現金がなくなったからです。自動車で言えば、ガス欠。うわーっ、調子いいな、と思って飛ばしていたら、突然のガス欠。燃料計に目をやっていれば、少しスピードも落としていたでしょうし、早めにガソリンの補給もできたでしょう。

調子がいい時以上に、悪い時にこそ速度計や燃料計を逐次チェックすることが必要です。思ったほど速度が出ていない、でも燃料は刻々と減っていっている。この場合、目的地を変更する必要があるかもしれませんし、場合によっては、車をより燃費の良いものに乗り換える必要すらあるかもしれません。

回りくどい例えになりましたが、自社で記帳を行い、自社が今どんな状況にあるかを正確に、かつタイムリーに把握すること。それが自計化です。
posted by 岡本浩一郎 at 22:04 | TrackBack(0) | 業務
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