先般本ブログでも告知を行った会計業界「勝ち抜き戦略セミナー 2011」を先週の水曜日に東京で、そして金曜日に大阪で開催しました。両会場とも事前に100名以上のお申し込みを頂いていたのですが、東京開催の水曜日はちょうど台風が接近中ということで、実際にどの程度お越し頂けるか心配しつつの開催となりました。ふたを開けてみると、天気は小康状態で、ほぼ想定通りの人数での開催となりました。
今回、「成功事例」としてお話し頂いたのは、税理士法人FISの古尾谷先生と、三輪会計事務所の三輪先生。両会計事務所とも、市場が伸び悩む中で順調に顧問先を増やすことに成功しています。その鍵は… 前者が「顧問料月額9,600円〜」を謳えば、後者の謳い文句は「顧問料不要」。最近は会計事務所でも価格競争、もっと言えば、価格破壊が進んでいます。一見すると、これら二つの会計事務所は価格破壊を牽引しているように見えるかもしれません。しかし、実際に行っているのは、決して価格破壊ではなく、価格の透明性を上げること。ともすると一声、月額何万円になりがちな業界にあって、どこからどこまでを依頼すればいくら、といった料金体系をキチンと組み上げ、お客さまにご納得いただけるからこそ、順調に顧問先が増えています。
もっとも、告知の際のブログ記事でも書いたように、この両事務所は成功事例ではありますが、唯一無二の絶対解ではありません。そもそも、全国に3万以上の会計事務所がある中で、一つのモデルが万能ということはありません。ただし、このような成功事例があること、すなわちそういった付加価値を求めるお客さまがいることを理解することは、どのような会計事務所にとっても有意義なことだと考えています。
両先生のもう一つの特徴は、下手な事業会社以上のマーケティングも実践していること。SEOは当たり前、最近ではFacebookにも積極的に取り組んでいらっしゃるとのこと。参加の方々が真剣に聞き入っている様子がとても印象的でした。カンファレンス最後では、質疑応答の時間もあったのですが、質問はすべて弥生に向けてではなく、両先生に向けてでした。弥生では今回のようなカンファレンスを定期的に開催していますが、今回ほど弥生の宣伝色が薄かったことはありません(苦笑)。