東京商工リサーチがどんな商号(会社名)が多く利用されているかについて調査結果を発表していました。これによると東京商工リサーチの企業データベースに登録された全国261万社の中で、最も多い商号は「アシスト」だそうです。609社。続いて「ライズ」、「アドバンス」。漢字の商号では「鈴木工務店」が最高位で、14位(291社)、僅差で「佐藤工務店」(15位, 288社)が続きます。
だいたい想像ができることですが、漢字だけの商号の割合は44.2%と4年前の前回調査より4%程度減っているそうです。反対にカタカナのみの商号が0.9%増加し、27.6%になっています。以前は認められていなかった英字の商号(有名なところでは株式会社WOWOWなど)も、着実に増加しており、前回の1.7%から3.6%へと倍増しています。
私が自分の会社を立ち上げたのは2000年でしたが、今どきの会社(?)ということで、やはりカタカナ商号にしました。この時代に「岡本商会」とか「岡本情報企画」みたいな名前をつけるのは抵抗がありますよね。昔は一般的でしたが、豊田や本田のように個人名をつけること自体がかなり減ったのではないでしょうか。そういった意味では、弊社のパートナーである会計事務所は個人の名前がついていることが多い(というかほとんど)ので、珍しい業界ということになるのでしょうね。弁護士事務所もそうですが、プロフェッショナルとしての個人が前面に立つ業界では、やはり個人名入りが主流のようです。とはいえ、こういった業界でも法人化の波もあり、「税理士法人FIS」「ベンチャーサポート税理士法人」「エンデバー法律事務所」など個人名でない名前が増えてきています。
昔は会社の登記時に同一市町村で同一の商号の使用を制限するための類似商号調査をしなければならないという決まりがありました。これは、結果的に同じ商号の増加を(所詮同一市町村ですから、ある程度ではありますが)抑制する効果がありました。ただ、新会社法によって、類似商号調査は不要になり、結果として商号がかぶりやすくなってきています。