2012年07月05日

白色申告の記帳義務化

前回、最大65万円の青色申告特別控除は、キチンと帳簿を付けたことに対するご褒美でもあると書きました。しかし、実は、この前提条件が変わろうとしています。青色申告の有利さは変わらないので、既に青色申告をされている方、あるいは、今度こそは青色申告と考えられている方はご安心ください。

では何が変わるのかというと、白色申告でも、必ず帳簿を付けることが必要となるのです。現在は、所得が300万円以下の場合は帳簿を付ける義務がありません。売上ではなく所得(売上から経費を引いたあと)で300万円以下ですから、帳簿を付けないで済んでいる方はかなりの数になると思われます。さすがにこれは適切な申告が確保できないということで、平成26年1月からは、全員(事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき業務を行う全ての方)に帳簿作成とその保存の義務が課されるようになります

こうなると話が変わりますね。「帳簿付けが必要だけど様々に優遇される青色申告 vs. 帳簿付けが必要ないかわりに優遇もない白色申告」という構図から、両方帳簿付けが必要だが、青色申告のみ優遇される、ということになります。

ただし、白色申告の場合、帳簿は簡易な方法で記載してもよいとされています。簡易な方法というのは、言いかえると複式簿記でなくてよいということです。例えば費用を計上する際に、青色申告で必要とされる複式簿記の場合は、「1,000円の書籍を購入し、それを現金から支出した」(新聞図書費 1,000/現金 1,000)という形で帳簿を記載しますが、簡易な方法の場合、「1,000円の書籍を購入した」とだけ記載すればいいのです。つまり、「キチンとした帳簿付けが必要だけど様々に優遇される青色申告 vs. 優遇はないが、簡易的な帳簿付けで済む白色申告」という構図になるわけです。

これで全ての方が白色申告から青色申告になるということは(少なくとも短期的には)ないと思いますが、折角帳簿を付けるのであれば、キチンと付けて、その分青色申告のメリットを享受することをお勧めしたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 20:21 | TrackBack(0) | 税金
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