2012年12月13日

「成長志向型起業」と「夢の実現型起業」(その2)

前回は、弥生のお客さまとしてIT系ベンチャーが多いこと、そして弥生がIT系ベンチャーを応援しているとお話ししました。お客さまが成長して、弥生を「卒業」されることを誇りに思う、とも。

ただ、「弥生のお客さま = IT系ベンチャー」かというと、決してそうではありません。また、お客さまが皆グローバル展開をしようとしているかというと、そうではありません。絶対数で言えば、IT系ベンチャーはむしろ少数です。また、とにかく早く成長してというよりも、小さくても自分がやりたいことをやりたい形で納得がいくまでやりたいという方の方が多いかと思います。もちろんIT系ベンチャーでも自分のやりたいことができればいいというケースもありますので、ここでは、「成長志向型起業」と「夢の実現型起業」と分類しましょう。

こうやって分類してみると、数が多いのはやはり、夢の実現型起業です。数が多いからというわけではないのですが、弥生としては、成長志向型起業以上に、夢の実現型起業を応援していきたい考えています。もちろん、成功志向型起業も応援しています。ただ、それ以上に、夢の実現型起業を応援しなければならないと考えています。なぜ、とちょっと不思議に思われるかもしれませんね。

もちろん弥生は成長志向型起業を応援しています。ですが、成長志向型起業は、弥生以外でも応援する人が多く存在します。まじめにやっていて、有望なベンチャーであれば、それを育てるためのエコシステムが育ってきています。資金を出したり、経営をサポートしたり。資金の出し手も多様化していますし、資金を出すだけでなく、かなりハンズオンで経営の支援を行う組織も増えてきました。弥生もそういった方々と協業し、エコシステムの「一部」として貢献したいと思っています。

これに対し、夢の実現型起業を支えるための仕組みは脆弱です。周囲や同じ業種での先輩からアドバイスを得るということはあるでしょうが、成長志向型起業を支えるエコシステムとは比較になりません(考えてみれば当たり前で、成長志向型起業は、成長すればリターンが大きいからこそそれを支援しようとする人が多く存在し、エコシステムを形成するわけです)。だからこそ、弥生が応援し、お手伝いしたいと思っています。正直、長い長い道のりですが、夢の実現型起業を支えるエコシステムを弥生のパートナーとともに実現したいと思っています。

Danさんが書いた「誰もがグローバルに成功しようと思って起業するわけじゃない。多くの人は規模は小さいままでも、自分が望むライフスタイルを実現するためのおカネを稼げれば十分ハッピーだよ」。弥生は多くの人をハッピーにできるような仕組みを構築していきます。
posted by 岡本浩一郎 at 17:57 | TrackBack(0) | 起業
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