日曜日の参議院議員通常選挙は概ね事前予想通りの結果となりました。今回はネット選挙運動が解禁されて初の国政選挙となりましたが、事前に言われていた程にはネットの存在感はなかったと言われています。複数の政党が主にネット上でのみ活動するネット候補を擁立しましたが、結果は期待外れ。また、産経新聞によると、ネット上での情報発信(選挙期間中のツイッター、フェイスブック、ブログの総件数)が多かった候補トップ10は全員落選だったそうです。
今回はネット選挙運動が解禁といっても、一般人の目からは「?」な制約も多く(SNSのメッセージはokだけど、電子メール送信はダメですとか)、ネットを充分に活用しきれなかったという面もあると思いますが、やはり現時点ではネットだけで投票につなげるのは難しいのでしょうね。これまで通りのリアルでの選挙運動があり、それをネットで補強するのはありでも、ネットだけでは投票にはなかなかつながらない。
一方で、今回はネット選挙運動の負の側面、すなわち、ネガティブキャンペーンも目立ったようです。もっともこれはアメリカではTV広告でバンバンやっていますし、ネットだからということでもないのでしょうが…
色々と課題も見えてきた選挙でのネット活用ですが、今後回数を重ねるにつれ、より活用され、当たり前のものになっていくのだと思います。一時的や、部分的には負の側面があっても、うまく使いこなすことによって正の側面をどこまで引き出すことができるか。
個人的には、いつかは、ネット選挙運動ではなく、ネット選挙、すなわち、ネットで投票できるようになって欲しいと思っています。もちろんこれも課題を挙げれば山ほどありますが、越えられないカベではないでしょう。低下傾向にある投票率を引き上げることができるでしょうし、もっと言えば、今とは異なる投票方式を可能にすると考えています。例えば、今のように政党や候補者に投票するだけではなく、日本にとって重要な選択肢についても投票を行い、国民の意志を示す(普通の選挙と国民投票をセットでやるようなイメージですね)。