やよいの白色申告 オンラインはTwitterでもかなりの反響を頂いていますが、ちょうど同時期に話題になっているのが、やよいの白色申告 オンライン開発のきっかけともなった白色申告の記帳義務化。特に、ascii.jpの「白色申告も義務化の戦慄! 青色申告と合わせて帳簿付けを解説」という記事が話題になっているようです。「戦慄」というとさすがに煽り過ぎではないかと思いますが(苦笑)、かなりインパクトがあるようです。
代表的な反響としては、「ええ」「聞いていない」「いつ決まったの」というもの。正直認知が進んでいないとは感じていましたが、その通りのようです。この白色申告の記帳義務化が決まったのは2011年(平成23年)の12月なので、実はかなり前から決まっていたこと。本ブログでも2012年7月5日に初めてこの記帳義務化についてお話ししています。もちろん国税庁でも告知は行ってきていましたが、あまり関心がない(持ちたくない?)エリアだけに浸透していないのが現実かと思います。
いよいよ2014年(平成26年)1月からこの記帳義務化が施行されたわけですが、実際にその記帳に基づいて確定申告が必要となるのは、来年、すなわち2015年2月半ばから3月半ばの確定申告時期です。つまり、逆に言えば、今年の確定申告ではまだこの記帳義務化は求められていないことになります。ただ、趣旨としては、日ごろからちゃんと記帳して、それに基づいて確定申告をして下さいということですので、来年の申告に向けて、今年の1月からちゃんと記帳を始めて下さい、ということになります。
念のためですが、記帳が義務化されたからといって、記帳した帳簿そのものを申告の際に提出する必要はありません(これは青色申告も同様です)。ただ、申告した内容に疑義があった場合や、税務調査の対象になった場合に帳簿の提示を求められるということです。
先ほどの記事への反響でもう一つ目立ったのは、「これだったら白色の意味がない」「もはや青色を選ばない理由がない」というもの。これは、本ブログでも度々お話ししていることですが、その通りです。どうせ記帳が必要なのであれば、税金上のメリットが大きい青色申告を選ぶべきだと思います。
ただ、一点落としどころがあって、青色申告はやりたいと思ったらすぐにできるわけではないのです(残念)。これも本ブログでお話ししたことがありますが、青色申告するためには、事前に青色申告承認申請書の提出が必要なのです。このため、これまで白色申告だった方が、今年から記帳が義務化されるから、今回(今年2月〜3月)の確定申告から青色申告にしよう、というのは残念ながらNG。今回は白色申告しつつ、確定申告の際に同時に青色申告承認申請書を提出すれば、ようやく次回(来年2月〜3月)の確定申告で青色申告ができるということになります。