前回出身大学(日本大学がNo.1)、出身地(東京都がNo.1)という切り口でご紹介した帝国データバンクの「全国社長分析」調査ですが、他にも興味深い結果が示されています。
今回の題名そのままですが、日本の社長の平均年齢は? ずばり58.9歳だそうです。1990年の結果は54.0歳でしたが、毎年じわじわと上昇しています。毎年0.1歳から0.3歳ぐらいの幅で上昇しているので、このままいくと、2020年ぐらいには60歳の大台に到達しそうです。
この調査では社長交代率という数字(過去1年の間に社長の交代があった企業の比率)も出しているのですが、2013年の交代率は3.67%。逆算すれば、平均的な社長在任年数は27年程度ということになるかと思います。30歳で起業して、ずっと社長を続けていれば57歳ということになりますから、平均年齢である58.9歳に近い結果となります。
実際には、大きく分けると、(1)組織として確立しており、社長は定期的に交代しているケース、と、(2)起業してから社長が交代していないケースに分類できるのではないかと思います。今回の調査対象は「株式会社」「有限会社」の代表を務める社長のべ113万6,383人ということなので、大部分は中小企業で(2)のパターンが多いのでしょうね。大企業は(1)のパターンかと思いますが、この場合も後任社長が50歳台が多く、平均年齢を下げる効果は薄いのでしょう。
ただ、今回の数字が「平均」というのは注意が必要です。これはまた別の機会にも書きたいと思いますが、平均値の落とし穴に注意が必要です。例えば、100人いて、半数が40歳、残りの半数が80歳だったら? 計算してみればわかりますが、平均は60歳、ただし、実際に60歳の人は誰もいないということがあります。今回はそこまで極端な「平均値の罠」はないと思いますが…