弥生のフェイスブックページでもちょっと前にアップされていましたが、先日、社内で「あきんど」というボードゲームを使った会計の研修がありました。対象となったのは、入社1年目から3年目の新卒社員(ただし、今年入社の開発系社員は外部研修のため不参加)。
何せ会計ソフトを開発している会社ですから、全社員に会計/簿記の知識が求められます。色々な研修も実施しているのですが、どうしても耳学問になってしまう傾向があるので、今回はゲームを通じて会計の必要性、重要性を体感しようという試みです。
このゲームの基本は、仕入れた商品を売って利益を得ること、とシンプルですが、仕入れは当然手持ちの資金の制約を受ける(ただし借り入れも可能)、一方で、売れる数は社員の数によって上限が決まってくる、など現実の世界を模した様々なルールが決まっています。最初は皆戸惑っていましたが、やがて慣れ、(研修なのに?)楽しそうにゲームを進めていました。
このゲームでは、現実の世界と同様に、いわゆる売掛になってすぐには現金が増えない売上が存在します。このため、売上はあがっているのだけど現金が増えない、むしろ事業規模が拡大するほど資金繰りが苦しくなる傾向にあり、それだけに現金の管理がとても重要になってきます。これこそがこのゲームでとても重要なポイント。
私自身は(遠慮して?)見学していたのですが、皆、借り入れには慎重なのに、社員を雇うのは積極的(社員を雇わないと売れる数が限られてしまう)なのが、なかなか興味深かったです。実際には社員を雇うことの方がよっぽど慎重になるべきかと思いますが…
以前拙著でも書いたように、会計とは「自分の事業が今どんな状況にあるかを正確に、かつタイムリーに把握する」ということ。逆に会計ソフトはそのための手段に過ぎません。そういった意味で、会計ソフト以前の話として、会計の重要性を一人でも多くの方にお伝えしたいと思っていますし、今回の「あきんど」のようにゲーム形式で学ぶこともとても意味のあることだと感じています。