確定申告期間も終わりが見えてきました。今年の確定申告の期限は3/15(水)です。
さて、皆さん徐々に確定申告は進んできているとの前提で、先週はe-Taxでの申告についてお話しをしました。弥生であれば、「確定申告e-Taxオンライン」とスマホとマイナンバーカードさえあれば、簡単に申告を済ませることができます。ただ、ちょっと待ってください。紙での申告にせよ、e-Taxにせよ、申告書を送った/送信した段階でホッとしがちですが、実はそこで終わりではありません。
申告期限である3/15(水)までに済ませるべきことが二つあります。一つは、今年は白色申告だったという方が対象になりますが、所得税の青色申告承認申請書を提出すること。今年の3/15までに申請をしておけば、来年の確定申告(=今年分の所得の申告)は青色申告とすることができます。前回は、弥生の「起業・開業ナビ」の新サービスとして提供を開始した「弥生のかんたん開業届」では、開業届と一緒に青色申告承認申請書も簡単に作成できるとお話ししました。
もう一つ、これは白色申告でも青色申告でも共通ですが、納税を済ませること。申告期限は、納税の期限でもあります。フリーランスのライターのように、源泉徴収の対象になる売上が大半という場合には、還付の申告となることもありますから、そういった場合は還付を楽しみに待っていればいいということになります。しかし、納付の申告となった場合には、期限までにきっちりと耳を揃えて(苦笑)納付する必要があります(厳密に言えば、利子(税)はかかりますが、延納という選択肢もあります)。
納付は税務署や銀行等で行うことができますが、2017年からはクレジットカードでの納付もできるようになりました。クレジットカードであれば、ポイントも付くし、実際の支払いのタイミングも遅らせることができるということで、有力な納付手段と言いたいところですが、納付額の少なくとも0.83%という手数料が発生するため、ポイントの観点では実は微妙です。少なくとも0.83%と書きましたが、厳密には納付税額10,000円ごとに手数料が83円増えるようになっていますので、実際に0.83%になるのは、10,000円の倍数の時のみ。極端な例で言えば、10,001円の納税では、手数料は10,001円〜20,000円が一緒で167円となるので、実質的に1.67%(=167/10001)もの手数料となりますので、注意が必要です。また、国税のクレジットカード納付については、ポイントの対象外、あるいは還元率が低くなるというカードもありますのでさらに注意が必要です。
そういった中で、もう一つ選択肢になるかもしれないのが、今年の申告から選べるようになったスマホPayでの納税。PayPayやd払い、auPayといったスマホアプリの決済手段でも納付ができるようになりました。しかもこちらは決済手数料はかかりません。となると、スマホPay側のポイントで少しはおトクになりそうです(が、実際にポイント対象になるかどうかは、各スマホPayサービス側で確認した方がよいと思います)。ただ、一点難点があって、それは納付しようとする金額が30万円以下(かつ利用スマホPayの限度額以下)の場合にのみ利用できるということ。そういった意味で、使えるケースは限られるかもしれませんね(ちなみに私は数年前から自動車税の納付にスマホPayを活用しています)。
もっとも手数料もかからず、金額によらず、確実に実際の支払いを遅らせることができるという意味では、口座振替での納税が一番確実というのは変わりません。今年の場合、口座振替は4/24(月)となっていますから、一ヶ月以上支払いを延ばすことができます。なお、一度手続きをすれば原則として翌年以降も振替納税が続くようになっています。
さあ、申告期限まであと一週間ちょっと。ここまで来たらラストスパートですよ。