2012年10月30日

Appleの嫌な部分

9月末に携帯環境をがらっと入れ替えてから1ヶ月経ちました。お陰さまでかなり快適です。それまでのガラケー(SO902i) + iPhone 3GS + ISW11F (Android 2.3)の3台体制から、iPhone 5 + XPERIA SX (Android 4.0)の2台体制になったわけですが、使う頻度が高いのはiPhone 5。XPERIA SXは主に、おサイフケータイです。といえ、Androidも進化していて、2.3のISW11Fの時はあまり使う気にはなれなかったのですが、4.0のXPERIA SXはこれなら使ってもいいかなレベル。サイズも小さくて結構お気に入りです。これ一台で完結しようと思えば、できますね。

ただ、比べてしまうと、やっぱりiPhoneです。あくまでも、私の場合ですが。iPhone 5というと、やっぱり速いのと聞かれますが、端末の動作自体はそんなに速くなったとは感じません。以前がiPhone 3GSでiOSも古いままだったので、それはそれで結構快適でした。ただ、通信速度に関しては、特にLTEであれば、iPhone 5は激速です。本当に電波状況が良ければ、自宅で無線LANを使っているような速度感。

iPhone 5では画面が大きくなったのが一つの売りですが、個人的にはこれでギリギリのサイズです。手はそれなりに大きい方ですが、片手で操作するには、今回のiPhone 5でギリギリ。これ以上大きくなると両手で持たないと安定しないと思います。残念すぎるのはやはり、マップ。よくこれで出したなという、正直笑えるレベルです。ランドマークもずれまくっていますし。

微妙なのが、今回から採用されたLightningコネクタですね。小さくて差し心地がいいのは嬉しいのですが、いかんせんこれまでの30pinコネクタで色々揃えていたので結構不便です。例えば、クルマでもiPhone/iPodを直接つなげるようにiSimpleというインターフェイスを使っていましたし、自宅ではZeppelin Miniというスピーカーを利用していましたが、これらがつなげなくなってしまいました。

USBケーブルはとりあえず2本入手し、先週になって、予約していた30pinアダプタもようやく入手できたので、何とか一通り使えるようになりました。しかし、Lightningに変えること自体はどこかで必要だったにしても、もう少しやり方は考えて欲しかったなと思います。いくら秘密主義のAppleとは言え、ここまで影響力が大きくなっていますので、Lightningに関しては事前に情報を公開し、iPhone 5が発売される頃にケーブルなどが潤沢に入手できるようにすべきだったと思います。Lightningには認証チップが搭載されていて、勝手に3rdパーティの対応品を出せないという噂もありますが、ここらへんは昔から定期的に顕在化するAppleの閉鎖性という「嫌な部分」が出てしまっているような気がします。

2012103001.jpgこれで2,800円…

結局ケーブル2本とアダプタで6,560円も使っていますし、利益率も高いでしょうから、ここでもがっちり儲けるのがAppleの狙いだとすると、まさに狙い的中ですが… ちなみに、Appleは2011年に公認アクセサリーだけで1,600億円($2B)〜2,400億円($3B)の売上があったそうですが、2012年は売上急増が確定ですね。しかし、せっかくLightning環境を整えたので、iPadも、LightningのiPadやiPad miniを買おうとなったら、まさにAppleの思うつぼですね。そうなりそうで怖いのですが(苦笑)。
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2012年10月26日

Windows 8発売

いよいよWindows 8が発売になりました。今朝は有楽町のビックカメラでの発売イベントを見に行ってきましたが、なかなかの盛り上がりでした。Windows 8にかけるマイクロソフトの意気込みが伝わってきます。昨晩は秋葉原での深夜発売もあり、こちらもかなり盛り上がったようですね。オフィス(神田)からも近いので行こうかなと思っていたのですが、バタバタしてしまい結局行かずじまい。残念(決して、窓辺ゆう&あいの秋葉原限定パッケージを狙っていたわけではありません、笑)。

今回のWindows 8では商品構成が変わっていて、特にMacでWindowsを使いたい人(私もそうですが)には朗報です。これまで店頭で買えるWindowsのパッケージは大きく分けて、通常版、アップグレード版、DSP版という3種類がありました。通常版はどんな用途でも使える物、アップグレード版は以前のWindows(例えばWindows XP)からバージョンアップするために使える物、そしてDSP版はハードウェア部品(メモリなど)とセットでのみ買える物です。DSP版は基本は自作パソコン向けで、マイクロソフトによるサポートは提供されません。

今回のWindows 8では、このうち、通常版に該当するものがなくなり、アップグレード版とDSP版のみになりました。その代わりDSP版はハードウェア部品とセットという縛りがなくなりました(ただし、マイクロソフトのサポートは提供されないので要注意です)。

これまで、MacでWindowsを使う(BootCampやVMWare Fusionなどで)場合には、基本的にはかなりお高い通常版が必要でした。それがWindows 8からは、DSP版でよくなったということです。ちなみに、Windows 7 Professionalの通常版は35,000円程度。これがWindows 8 ProのDSP版は16,000円ぐらいですので、だいぶハードルが下がりました。私も近いうちに試してみようと思っています。
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2012年10月18日

Windows 8まもなく

いよいよ来週10月26日(金)にWindows 8が発売されます。2週間ほど前にちょっとしたイベントで(本ブログでも書いたことのあるBCGのalumni party)、日本マイクロソフト社長の樋口さんともお会いしたのですが、マイクロソフトとしてもかつてないレベルで気合が入っているそうです。空前の規模のマーケティング・キャンペーンも行われるとか?

ここ一週間ぐらいでWindows 8プリインストールのPCが発表され、家電量販店での予約も始まり、いよいよという感じですね。10月25日の夜には公式の「前夜祭」もあり、深夜0:00過ぎには秋葉原でいくつかのお店がイベント&深夜発売も行うようです。もちろん、10月26日朝には大型量販店での発売記念イベントもあるでしょうから、まさにお祭りですね。私自身もWindows 7発売の際には量販店でのイベントに参加しましたので、今回はどうしようか思案中です。

さて、Windows 8発売に向けて盛り上がっていく中で、少々残念なニュースも。本ブログでもご紹介したマイクロソフト純正のタブレットPC、Surface当初日本で発売されないそうです。Windows 8の発売にあわせ、まずはWindows RT版が米国などで発売されるのですが、日本では当初発売されないとのこと。また、これとは別にWindows Phone 8ベースのスマートフォンも日本では当面発売されないというニュースも出ていました。冬モデルで発売されるという噂もあっただけに残念です。

ここら辺の背景については、正直ちょっと不可解です。前者(Surfaceを当面日本で発売しない)は、日本のPC市場は競争が激しい中で、従前からのパートナーであるPCメーカーへの配慮という説もあるのですが、あんまりピンときません(そもそも配慮するのであれば、Surfaceそのものを開発するという判断にもならないでしょうし)。後者は、「Microsoftと端末メーカーの間の話」で、キャリア(NTTドコモなど)の意向ではないようです。

ないとは思うのですが、これはいわゆる日本パッシング(日本市場はあまり重要ではないのでパス)だとか、はたまたマイクロソフトとPCメーカー(≒スマホメーカー)との関係がギクシャクしているのか、といった見方もできなくはなく、マイクロソフトのパートナーとしてはちょっと心配です。
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2012年09月06日

スマホバトル第三幕

iPhone 5がようやく姿を現しそうです。9/12に待ちに待った発表会があるとのこと。ここまで全世界の注目を集める発表はなかなかないですね。時差の関係で、日本は9/13の未明ということになるのでしょうか。

昨年は「もう間もなくiPhone 4Sになる予定」と書いたものの、実は… 何だかんだ買いそびれまして、いまだにiPhone 3GSです。何となく買うタイミングを逃したまま、今年春ぐらいになると、どうせiPhone 5が出るし、ちょっと待とうかなと思うようになってしまいました。iPhoneに限らず進化の激しいIT機器の買い時は難しいです。ただ、さすがに、4, 4Sと二世代スキップしていますので、5は必ず買います。

一方、同じ記事でこれも買うかもとしたauのARROWS Z ISW11Fはちゃんと(?)買っています。もっとも満足度は正直イマイチ。これはむしろもうちょっと待った方が良かったかも? 評価は難しいですが、どちらかというと「はずれ」ですね。テザリングの機能は便利に使っていますが、何分にも不安定。バッテリも急に減る時とそうでもない時が両極端で安心して使うのがなかなか難しいです。後継機種はバンバン出ていますので、最近の機種はさすがにまともなのだと思いますが…

今回のiPhone 5で、スマホ業界の戦いはいよいよ第三幕ですね。第一幕はApple(iOS)の一人勝ち、第二幕ではAndroidが急成長、そしていよいよ第三幕は、iPhone 5 (iOS6) vs. Android 4.x vs. Windows Phone 8(Nokiaが搭載機を発表しました)と役者が勢ぞろいしてかなり面白い戦いになりそうです。

個人的には、AndroidよりもWindows Phone 8に期待したいのですが、日本で出てくるかどうか。AppleとSamsungの訴訟のあおりで、スマホメーカーのWindows Phoneシフト(正確に言えば、Androidだけだとリスクが大きいので、AndroidとWindows Phone両方を扱う動き、Samsungが代表例です)が始まっているので、期待したいところです。

全く別件なのですが、最後に一点だけ告知を。8月に開催したPAPカンファレンスの模様を動画コンテンツ化しました。「やよいの店舗経営 オンライン」に関心はあるけど、カンファレンスはスケジュールが合わずに参加できなかったという方は是非ご覧下さい。弥生ウェブサイトのPAP向けページからご覧いただけます(PAP会員としてのログインが必要です)。
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2012年07月10日

Windows 8は10月!

今週トロントで、MicrosoftのパートナーカンファレンスWPCが開催されています。前回(一年前)はLos Angelesで開催され、なおかつ、弥生が2011 Microsoft Country Partner of the Yearという栄誉ある賞を受賞したこともあり、私も参加したのですが、今回は残念ながらスケジュールの調整がつかず、参加できませんでした。TwitterやFacebookで参加されている方からの画像(トロントのCNタワーとか、ロブスターとか、笑)がちょこちょこ流れてきますが、うーん、やっぱり行きたかったかも。ちなみに、今年2012年のMicrosoft Country Partner of the Yearは大塚商会さんでした。おめでとうございます!

さて、今回のWPCの目玉と言えば、Windows 8とWindows Server 2012。さっそくリリースの時期が発表されました。それによると、Windows 8は8月第一週にはRTM(製造向けリリース=ソフトウェアとして完成)になるようです。エンタープライズ契約では早ければ8月にもWindows 8の正式版が入手できるとのこと。一方で、一般向けのリリース(今回からGA, General Availabilityという表現になっています)は10月(By the end of Octoberという表現なので、日本語で言えば10月中ということになります)。Windows 7の時は2009年10月22日に一般向けの発売が開始されましたので、ちょうど3年後ということになりますね。Windows 7の時は2009/7/22にRTM、8/6に開発者向けに提供開始、9/1にボリュームライセンス提供開始、そして10/22に一般発売となったわけですが、だいたい同じようなスケジュールになりそうです。

Windows Server 2012については、RTMはWindows 8と同じ8月第一週になるようですが、GAは9月になるようです(Windows 8のようにパッケージや搭載PCをバンバン作るわけではないので、Windows 8より早く準備できるということなのでしょう)。

Windows 8のモノとしては既に提供されているWindows 8 Release Previewからほとんど変わらない(基本的に不具合修正のみ)ようです。Windows 8ではスタートメニューがなくなり、メトロスタイルのスタート画面になりますが、実はWindows 8の最初の評価版(Developer Preview)では、スタートメニューを復活させる裏コマンドが存在していました。これが、Release Previewではなくなり、果たして正式版ではどうなるのかと思われていたのですが、Release Previewがほぼそのまま正式版になるということは、いよいよもって、スタートメニューが完全になくなるということです。新しいインターフェイスへのMicrosoftのなみなみならぬ意思を感じます。

使い勝手が大きく変わること、そしてWindows 8でありながらWindows 8ではないWindows RT(Windows 7以前のアプリは動かない)の件とあわせ、結構な混乱も生じそうで、一抹の不安を覚えます。そんな中でも、弥生のお客さまが困ることのないように、サポートをしていきます。
posted by 岡本浩一郎 at 18:58 | TrackBack(0) | テクノロジー

2012年06月21日

Windows Phone 8

一昨日にMicrosoft Surfaceで話題をさらったマイクロソフトですが、今度はスマートフォン向けの新OSであるWindows Phone 8を発表しました。こう立て続けに大発表をするとは、やりますね、マイクロソフトさん。

Windows Phone 8で非常に大きなニュースは、Windows 8とコアが一緒になるということ。コアというのはOSの中心部分のことです。もともとWindowsには、Windows 95系のコア、Windows NT系のコア、そしてWindows CE系のコアがありました。Windows XPで、Windows 95系(95/98/Me)もWindows NT系のコアに吸収されたのですが、その後もWindows NT系とWindows CE系の2系統が残ったままでした。Windows CE系は目に見えての大ヒットにはなっていないのですが、Pocket PCというのがちょっとはやりましたね(あとはカーナビなどでも利用されているようです)。日本だとウィルコム/シャープが出したW-ZERO3がそこそこはやりましたし、私も一時期使っていました。そういえば、この頃はまだスマートフォンというよりはPDA(Personal Digital Assistant)という呼び方が主流だったような気がします。

直近のWindows Phone 7.5までは、このWindows CE系が続いてきたわけですが、Windows Phone 8では、Windows NT系であるWindows 8のコアに統合され、いよいよWindows NT系のコアに集約されることになります。コアが集約されると、その上で動作するアプリケーションの汎用性が高まります。つまり、アプリケーションを開発する立場からすると、Windows 8でも、Windows Phone 8でも動くアプリケーションを作りやすくなるということです。

ただ、ここでいうWindows 8は、より正確に言えばARMプロセッサ向けのWindows RTのことかと思います(スマートフォンは基本的にはARMプロセッサがほとんどです)。このため、残念ながら、弥生会計がいきなりWindows Phone 8で動くということにはなりません(以前お話ししたように、弥生会計はWindows RTでは動きません)。ただ、Windows RTであり、その上で動くMetroスタイルアプリに関しては、Windows 8では動くけど、Windows 7では動かないという非常に悩ましい状況だったものが、今回新たに、Windows Phone 8でも動くということが視野に入って来ましたので、新たにMetroスタイルアプリを作る上では非常に追い風ですね。

アプリケーション開発者としては非常に悩ましい選択であることには変わりありませんが、ユーザーとしては色々と可能性が広がってくるわけで、非常に楽しみです。日本でもこのWindows Phone 8が容易に手に入るようになって欲しいですね。
posted by 岡本浩一郎 at 18:37 | TrackBack(0) | テクノロジー

2012年06月19日

Microsoft Surface

マイクロソフトのiPadキラーであるSurface(サーフェス)というタブレット端末が発表されました。マイクロソフトはPC市場のガリバーであることには変わりませんが、やはり最近はApple / Googleの勢いには押されてきていました。満を持してのタブレット市場への本格参入。しかも、これまではあくまでも自社はソフトウェアに徹し(Xboxやマウスなどの例外はありますが)、ハードウェアは他社に任せていた基本戦略からの大胆な決別。これが吉と出るか、凶と出るか。

まだ情報は限られていますので、判断は難しいですが、パッと見は魅力的ですね。私も自宅でiPadを使っていますが、その手軽さは素晴らしいと思う一方で、やはりスクリーン上のキーボードでの入力は快適とは言えません。今回のSurfaceはTouchCover / TypeCoverという2種類のキーボード付きカバーが標準で(?)付いてくるようです。これは結構いいかも。実際、パッと見はタブレットというよりも、薄いノートPCのようですね。

ただ、キーボードが付いているだけでは、すぐにAndroidで真似をするメーカーが出るでしょうし、iPadも同様な仕組みは考えるでしょうから、これが決定的な差別化要因にはならないでしょう。やはり、使えるアプリの数であり、安心して使える仕組みを構築できるかが鍵を握ると思います。特に後者は、自由を重んじる(逆に言えば、無法地帯になりかねない)Androidと差別化する上で重要です。

使えるアプリという観点では、2種類あるSurfaceのうち、Windows 8 Proバージョンは有利ですね。弥生会計を含め、既存のWindowsアプリは動くはずです。一方で、より軽く、より廉価なのはWindows RTバージョン。ただ、こちらでは基本的に既存のWindowsアプリは動きません。このため新規に作成されたアプリケーションが中心で、いわゆるWindowsアプリではなく、スマートフォンのアプリのように軽いアプリが中心になるでしょう。マイクロソフトとしては、両方を提供してお客さまに選んで頂くということだと思いますが、見た目はほぼ同じですし、大きな混乱を招かないかが心配です。
posted by 岡本浩一郎 at 19:41 | TrackBack(0) | テクノロジー

2012年04月27日

Windows RT

前回の記事ではこれから登場するWindows 8のエディションの一つとしてWindows RTがあると書きました。これはマイクロソフト自身の公式見解です。

ただ、名称はあくまでも「Windows RT」であって、「Windows 8 RT」ではないというのがミソです。 ソフトを開発する立場からすると、正直なところ、Windows RTはWindows 8であってWindows 8でないと感じています。さらに、実際に登場してみないと確実には言えませんが、ユーザーの観点からも別物という認識になるのではないかと思います。

確かにWindows RTはその他のWindows 8と見た目は一緒です。Metroと呼ばれるタイル形式のアイコンが並んだインターフェイスです。また、Windows RTではお馴染みのマイクロソフトOfficeが動きます。ただし、動くのはこれから登場するOffice 15と呼ばれるバージョンのみで、Office全てではなく、Word/Excel/Powerpoint/OneNoteのみ(例えばAccessはなし)です。

逆に類似点はそれだけ、とも言えます。弥生会計をはじめとして、Windows 7で動くWindowsアプリはWindows RTでは動きません。Windows RTで動くアプリを作るためにはWinRTという新しいAPI(Application Program Interface、アプリケーションからOSの機能を利用するための入口)を利用し、さらにタッチパネル前提で使い勝手を全て見直さなければなりません(どこまで強制力があるのかはまだわかりませんが、ガイドラインが定められるようです)。このWinRTを利用して作られたアプリケーションはWindows RTはもちろん、(Windows RT以外の)Windows 8でも動きます。ただ一方で、Windows XP/Vista/7では動きません。いわゆる後方互換性がないということです。

弥生のようなアプリケーション・ベンダーの立場からすると、既存の製品をWindows RTで動くようにするには、相当の労力をかけて大幅に書き直す必要があり、これは容易なことではありません。労力をかけてWindows 8/RTの両方で動くようになっても、Windows 7以下では動きません。これはかなりのジレンマです… もちろん、Windows RT対応は一旦置いておいて、(Windows RTではない)Windows 8対応をすることは容易です。ただ、将来をにらむとWinRTをずっと避けて通るわけにもいきません。どのような形でWinRTへの対応を進めるか、思案中です。

ところでWindows RTのRTって、何かと思われる方もいらっしゃるかと思います。決してツイッターのRTではありませんよ。リアルタイムでもありません。中には陰謀説(?)もあり、曰くWindows 8の開発責任者Steven Sinofsky氏のイニシャル"SS"を、一文字繰り上げるとRに、一文字繰り下げるとTになるというものです。この種の話ではかつてのWindows NTがVMS(ミニコン用のOS)の3文字を一文字ずつずらしたもの(V→W, M→N, S→T, あわせてWNT、すなわち、Windows NT!)という説が有名ですね。話がそれましたが、正解はRunTimeで、これは、上で出てきたWinRTから来ているんだそうです。正直「??」という命名ではありますね…
posted by 岡本浩一郎 at 11:15 | TrackBack(0) | テクノロジー