2020年10月22日

社員総会 2020

今年も先週金曜日に社員総会を開催しました。昨年は台風の接近にハラハラしながらの開催となりましたが、今年は今年で新型コロナウイルス禍のただ中。例年ですと、大規模なホテルの宴会場で開催するのですが、今年に関しては皆が集まっての開催は断念せざるを得ませんでした。

本ブログでもお話ししましたが、少し前にはカスタマーセンターの総会も開催しました。やはり会場に集まっての開催を断念し、オンライン開催としましたが、これは皆オフィス(カスタマーセンター)にいるものの、それぞれの席でオンライン参加という形式でした。これに対しカスタマーセンター以外では、リモートワークを主軸としているメンバーが多いため、今回の社員総会は私を含め、ほとんどの人が自宅からのオンライン参加となりました。

オフィスの自席からのオンライン参加は、まだ周りに人がいて、空気は共有している状態ですから、一体感はある程度残されていますが、皆がそれぞれ自宅からの参加となればどうなるか。正直心配しながらの開催となりました。

しかし、ふたを開けてみれば、今年の社員総会はサイコーでした(まあ、大体毎年サイコーと思っているのですが、笑)。オンライン開催ということもあり、あなた話す人、私たちはじっと聞く人という構図を軽減するため、プレゼンテーション形式は前半にとどめ、後半は、ファイアサイド・チャット形式(直訳すると暖炉脇での会話となりますが、少人数でのカジュアルな座談会)、パネルディスカッション形式など多様なスタイルを組み合わせました。結果的に、最後まで飽きることなく、と言うよりも、最後に向かって盛り上がっていったように思います(ということは冒頭の私のプレゼンは最低地点だったことになります、苦笑)。

Slack(チャットツール)に社員総会の専用チャンネル(書き込み板と言えばいいのでしょうか)を立上げたのですが、盛り上がり具合は、このチャンネルへの書き込みで一目瞭然でした。最後の「20年後の自分と弥生を考える」セッションはパネリストと(Slackを通じて)皆が一体化した感覚がありました。

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ビジネスセッションがだいぶ伸びてしまいましたが、19時過ぎからはお楽しみのビアバスト。予め特製のお弁当を各自の自宅に送付してあります(飲み物は定額を支給して各自で調達)。ビアバストの企画は毎年若手メンバーで準備するのですが、今年はオンライン開催ということで、だいぶ悩んだようです。ただ、その甲斐あって、ニュース番組企画もノベルゲームも盛り上がりました。ノベルゲームは皆の選択でゲームの進み方が変わるのですが、真面目なチーム弥生らしく、最初から最後まで正解を選び続けてしまい、最速でゴールにたどり着きました。ゲームを楽しむという意味では、たまにはわざと外すことによって脇道を歩みたいところなのですが、ついつい正解を選んでしまう。これも弥生らしさですね(笑)。

最後は恒例の大抽選大会。そして締め。この間ずっとSlackの流れるスピードが速いこと速いこと。オンライン開催でしたが、ある意味例年以上に一体感を感じることができました。ビジネスセッション、ビアバスト共に準備頂いた皆さん、本当にお疲れさまでした。チーム弥生でFY21も頑張りましょう。
posted by 岡本浩一郎 at 21:38 | TrackBack(0) | 弥生

2020年10月20日

ようこそ弥生へ(社外取締役の就任)

昨日10/19付けで弥生は太田直樹さんと林千晶さんを社外取締役として迎えました。現在の弥生の株主はオリックス(と超マイナーですが私)であり、会社の所有と経営は完全に分離されています。取締役会のうち3名は社外取締役として株主から迎えており、経営者の暴走を防げるガバナンス体制になっています。しかし、オリックス傘下になってからほぼ5年となり、いい意味でも悪い意味でも居心地のいい取締役会になっています。今後も弥生が健全に継続的に発展していくために、社外の有識者の目が必要だと考えていました。

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今回社外取締役に就任いただいた太田さんと林さんは、二人とも従前からの私の知人です。ただ、言い方はなかなか微妙ですが、友人と言えるほど親しいわけではありません(笑)。あまりにも親しい間柄であれば、社内取締役と社外取締役とのいい意味での緊張関係を築けませんからね。それだけに、社外取締役への就任を打診する際にはドキドキしながらでしたが、幸いなことにお二人ともご快諾いただくことができました。

太田さんは私と同様BCG(ボストン コンサルティング グループ)出身。もっとも滞在期間が短かった私と比べ、太田さんはパートナーまで務められていますので、比較になりませんが。私のBCG在籍中は残念ながらプロジェクトをご一緒する機会はありませんでしたが、BCG卒業後にはBCGのアラムナイパーティなどでたまにお話しする機会がありました。今年6月には、弥生は他4社と共同で、確定申告や年末調整などの社会的システムをデジタルを前提として再構築することを提言しましたが、これを提言で終わらせるのではなく、現実のものとするために、太田さんの民間と行政の両面にわたる経験が活きるものと思っています。

太田さんと私は共通項が多めなのですが(改めて経歴を拝見すると、大学卒業の年もビジネススクール修了の年も一緒でした!)、いい意味で私と大きく異なるのが林さんです。やや安直な例えですが、私が左脳派だとすると林さんは右脳派。社外取締役就任にあたって「『弥生』という社名は、社内公募で決まったと聞きました。旧暦の三月は、まだ寒さが残るけれど、一歩ずつ確実に春へと向かっていく。そんな未来に対する希望が想像される、いい社名だと思います」というメッセージをいただきました。こんなところにも、林さんらしさが詰まっています。一足先に社内イベントで登壇いただいたのですが、これまでの経営陣との違いを皆実感したのではないかと思います。そんな林さんですが、クリエイティブ・カンパニーであるロフトワークさんの共同創業者であり、起業家、経営者という弥生のお客さまを象徴する存在です(実際にロフトワークさんは長年の弥生ユーザーだそうです)。

太田さん、林さんという新たな応援団兼監督を迎え、弥生が今後どのような価値をお客さまに提供していくのか、それによってどのように成長していくのか、徹底的に議論し、実行していけることを楽しみにしています。
posted by 岡本浩一郎 at 18:08 | TrackBack(0) | 弥生

2020年10月15日

奨学金返済支援手当

新型コロナウイルス禍の関係もあり本ブログでお話しする機会を逃していましたが、昨年秋より弥生では、奨学金返済支援手当の支給を開始しています。これは、大学(院)・高専での学業に伴って借り入れた奨学金の返済を会社として支援するというものです。対象者は1等級/2等級の正社員など大学を卒業してからの日が浅い = 奨学金の返済がまだ進んでいない、比較的ジュニアなメンバーとなりますが、最長5年間、奨学金の返済額と同額を会社から支給します。例えば、月々の返済額が2万円だとすると、2万円×12ヶ月×5年間で合計120万円の手当を支給することになります。

この制度を作ったのには、実はちょっとしたきっかけがありました。若手メンバーのYさんは、今どきにしては珍しいクルマ好き。ただ、残念なことに少し前に当て逃げの事故にあってしまったのです。怪我がなかったのは何よりなのですが、お気に入りの愛車(かなりユニークなクルマでした、笑)は全損。悪いことに車両保険に入っていなかったため、金銭的にも全損になったとのこと。新しいクルマを買うのか聞いたところ、奨学金の返済もありますし、将来も考えなければいけないので、クルマは買いませんとのこと。殊勝な顔をしていたことを覚えています。

気になったので人事と相談したところ、確かに最近は奨学金の返済がある人が増えているとのこと。こちらの記事によると、少し古い数字(2016年度)ですが、大学・短大生では2.6人に1人が奨学金を利用しているそうです。奨学金と言えば聞こえはいいですが、結局返済が必要な借金です。地道にでも返済ができればいいですが、過去5年間で奨学金を返済できない故の自己破産が延べ15,000人もなるとのこと。

私自身は幸いにして恵まれた環境にあり、進学する際にお金の心配をする必要はありませんでした。ただ、過去と比べ、大学への進学率が上昇し、大学に行く人が増える中で、奨学金に頼らざるを得ない人が増えているのかと思います。

弥生における給料は基本的に、アウトプットに対する報酬です。このため、昔ながらの企業であるような、住宅手当や配偶者手当といったものはありません。住宅の有無や配偶者の有無で報酬が変わるべきではないと考えており、その原資があるのであれば、本来のアウトプットに対する報酬として支払うべきだと考えているからです。そういった意味では、この奨学金返済支援手当は例外的な扱いです。大学を出て以降の住宅をどうする、配偶者をどうするは本人の意思ですが、大学から背負った借金は必ずしも本人の意思では左右できない部分だと考えているからです。実際にこの制度を利用する人は約50人程度。この制度ができて本当に助かったという声を多くいただいています。

それでも実は日本はまだマシな状況です。アメリカでは学生ローンが社会的な問題になっています。この記事によると、現在4,400万人を超えるアメリカ人が総額1兆5,600億ドル(約170兆円!)を学生ローンで借りているそうです。この額は、アメリカのクレジットカードの合計債務額の1兆2,000億ドルよりも多く(!!)、また自動車ローンの合計債務額よりも約5,210億ドル多い(!!!)のだそうです。

アメリカと比較して比較的廉価に教育を受けられることは日本の良さだと思いますし、多くの方が望む教育を受けられるような社会であるべきだと思います。教育を受けたことによる負担を多少なりともカバーし、機会の均等を実現することを、弥生として応援したいと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 23:26 | TrackBack(0) | 弥生

2020年10月13日

API契約完了

既に弥生のウェブサイトで公開していますが、弥生は9月末をもって、弥生の口座連携機能(スマート取引取込)で連携している全ての金融機関とのAPI契約を完了しました。

2018年の銀行法の改正により、金融機関の口座情報を取得する事業者は、電子決済等代行業者として2020年9月末までに金融機関とAPI契約を締結することが義務付けられました。これに伴い弥生は、2018年12月に電子決済等代行業者としての登録を完了し、電子決済代行業者として、金融機関とのAPI契約を行い、従来のスクレイピング連携から、金融機関の預金残高や取引明細を正確かつ安全に取得できるAPI連携への切り替えを進めてきました。

本ブログで金融機関とのAPI接続について初めてお話ししたのが2018年4月のこと。ただ、実際には2017年の半ばには問題意識を持って動き始めていました。問題意識というのは、電子決済等代行業者N社と金融機関N社の間でそれぞれが個別に契約を結ぼうとすると、N対Nという膨大な数の契約交渉が必要になるという、いわゆる「N対N」問題です。N対N問題を回避するためには、電子決済等代行業者と金融機関が議論の出発点として活用できる標準的な契約案が必要です。そこから紆余曲折はありましたが、2017年11月には、全国銀行協会が事務局となるオープンAPI推進研究会が立上り、この場での議論を経て、改正銀行法対応のAPI利用契約の条文例をとりまとめることができました。

こうやって振り返ってみると、ここに至るまでに、実に3年以上という時間を要した訳です。正直時間はかかりましたが、それでも標準形となる条文例があったからこそできたこと。条文例がなく、いまだにN対Nで一から議論をしていたとすると、まだまだ終わる目処は立っていないでしょう。

ただ、実は今回何とか間に合わせた9月末というのは延長された期限です。もともとは法令上、5月末までの契約締結が求められていました。この時点では残念ながら一定数の金融機関との契約締結が間に合わず、一時的にでも口座連携を停止せざるを得ない金融機関が発生しそうだったのですが、新型コロナウイルス禍を受け、ギリギリで期限が延長されたという裏事情があります(これは新型コロナウイルス禍という不幸中の幸いです)。

締結したAPI契約に基づき、現時点で88の金融機関とAPI連携が完了しており、これは弥生会計(デスクトップ/オンライン)の口座連携機能をご利用のお客さまが登録している口座の約90%に当たります。残り50の金融機関に関しては、金融機関側での準備が整い次第順次API連携を進めていきます。

契約締結でも苦労しましたが、ぶっちゃけていうとお金がかかっているのもAPI契約の特徴です。一行一行でかかるコストはそこまで大きくなくても、100行以上と契約を結ぶとなると、年間を通じてかかるコストはウン億円です。これも弥生のお客さまが自動化のメリットを享受するため。これだけの労力とコストをかけて金融機関との口座連携を行っている訳ですから、もっともっと多くのお客さまに口座連携による自動仕訳のメリットを享受していただきたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 20:56 | TrackBack(0) | 弥生

2020年10月05日

内定式 2020

10月といえば、弥生にとって新しい年度の始まりであると同時に、楽しみなイベントも多い月です。その皮切りとして、10月1日に来年4月に入社する新卒社員の内定式を開催しました。今回の内定者は5名。

新型コロナウイルス禍の中、オフィスで内定式を行うか、Zoom開催とするかは悩ましいところでしたが、本人たちの意向を踏まえ、オフィスでの開催としました。基本的にはリモートでできることはリモートで、なのですが、やはり人生における大きなイベントですからね。今回の内定者は選考プロセスやその後のフォローアップなども基本はZoomで行われており、内定者が一堂に会するのは今回が初めてとなりました。もちろん私も直接お会いするのは初めてです。

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(入社前ということで、個人が特定できないように小さな写真のみです。)

今年も5名という少人数でもあり、内定通知書は私が一人ひとりお渡しし、二人目以降も「以下、同文」はなく、全文を一人ひとり読み上げました。以前もお話ししましたが、一人ひとりにちゃんと向き合いたいというのが私ならではの拘りです。逆に言えば、一人ひとりにしっかりと向き合いたいからこそ、採用する人数を絞り込んでいます。弥生もそれなりに事業規模が大きくなってきている中で、もう少し頑張れば10名程度の新卒社員を受け入れることは可能だと思いますが、50人や100人となると無理が出ると考えています。

内定式での自己紹介のプレゼンは毎年楽しみにしているのですが、今年は、ちょっとした(?)芸も披露されたのがサプライズでした。今年も厳選された5名であることは確かですが、決して一芸で選考をしている訳ではない…はず…(苦笑)。パワーポイントの使い方であり、プレゼンのレベルが年々着実に向上しているということは昨年もお話ししたのですが、一芸も加わるとなると来年はとてもハードルが上がります(笑)。繰り返しになりますが、一芸は身を助けるかもしれませんが、弥生の選考はあくまでも中身の勝負(のはず)です。

昨年は夕方に内定式を開催し、その後アルコールも入ってリラックスモードで懇親会を開催したのですが、今年はさすがに断念。内定式を午前中に開催し、広い会議室でゆったりとランチを食べながらの簡単な懇親会となりました。

内定式では私も少しお話しするのですが、新型コロナウイルス禍は世界的な危機。ただ、危機は「危険」だけではなく、「危険」と「機会」で成り立っています。新型コロナウイルス禍という世界が変わるタイミングで社会人としてデビューすることは紛れもない機会です。来年4月に、チーム弥生の一員としてお迎えできることを本当に楽しみにしています。
posted by 岡本浩一郎 at 18:15 | TrackBack(0) | 弥生

2020年10月01日

リモートワーク手当

昨日、9月30日で弥生のFY20が終わりました。例年同様、期末だからといって慌てることはなく、粛々淡々とFY20一年間を走り切ったという感じです。詳細は数字が固まってからまた改めてお話ししたいと思いますが、FY20はしっかりとした成果を収めることができました。

さて、本日10月1日からFY21が始まった訳ですが、FY21はAfterコロナではなく、Withコロナを前提として、働き方の新常態(New Normal)を定着させていく一年になると思っています。緊急事態宣言解除後は、皆がそのままオフィスに戻るのではなく、オフィスとリモートを必要に応じて使い分け、最大のアウトプットを目指す新しい働き方を試行してきました。FY20中においては、あくまでも試行錯誤でしたが、FY21においては、制度として安定的な運営を目指します。

FY21からの新制度では、通勤交通費を見直すと同時に、リモートワーク手当を全員に支給します。どの程度リモートワークになるのかは、職務によりますが、リモートワークの頻度に応じて、通勤手当とリモートワーク手当を組み合わせて支給します。リモートワークが基本となる方の場合には、会社に出社した際の通勤費は実費支給となります(定期代は支給されません)。同時に、リモートワークの際に必要となる諸経費(光熱費や通信費など)に対する見合いとしてリモートワーク手当を月額7,500円支給します。

逆に、オフィスワークが基本となる方には、引き続き、通勤費として定期代を支給します。これと同時に、リモートワーク手当を月額5,000円支給します。オフィスワークが基本なのに、リモートワーク手当?と思われるかもしれませんが、これは通常はオフィスワークであっても、必要な時にいつでもリモートワークに移行できるように備えてほしいということです。リモートワークに備え、ご自宅に光回線をご準備いただきたい、その見合いとしてリモートワーク手当を支給します。

幸いにして、新型コロナウイルスの感染拡大は足元で比較的落ち着いた状態ですが、この先冬に向けて、再び感染が拡大することも可能性としては否定できません。その際に、オフィスワークが基本であるカスタマーセンターについても、必要に応じリモートワークを組み合わせられるように、全員の方にリモートワークができる環境の整備をお願いし、そしてそのためにリモートワーク手当を支給します。ですから、実際にどの程度リモートワークとなるのかは別として、基本的にすべての方にリモートワーク手当を支給することになります。

これに加えて、机などリモートワークのための環境を整備するために、リモートワーク環境整備補助金(一時金)として50,000円を支給します。これは実は既にほとんどの方に支給済みなのですが、今後入社される方についても入社時点で支給します。

弥生は、当たり前のように会社に行くというかつての働き方にはもう戻りません。オフィスワークとリモートワークを適切に組み合わせることによって、ワークライフバランスを改善すると同時に、最大のアウトプットを目指します。もちろん、この種の制度には完ぺきなものはないと思いますし、実際に制度として運営した上で、見直すべき点は随時見直していきます。いよいよ始まったFY21、Withコロナを前提として、働き方の新常態(New Normal)を実践していきたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 17:46 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月29日

オンラインでのファミリーデー

弥生では先週末にファミリーデーを開催しました。ここ数年間、各拠点の企画として、社員の家族をオフィスに招待するファミリーデーを開催してきました。企画内容は年によって、また拠点によっても異なるのですが、オリジナル弥生マネー&お小遣い帳を配布し、縁日コーナーを用意したりと年々内容がグレードアップされているようです。

今年も開催したいところですが、この環境下では、お子さんも含めてオフィスに集まってという形式はやはり困難。そこで生まれたのがオンラインでファミリーデーを開催するという今回の企画です。移動が不要になり、より参加しやすくなるというのはもちろんのこと、これまで拠点単位での開催だったものが、全社で開催できるというのもオンライン開催のメリットです。ファミリーデーはこれまで、拠点の規模の関係から東京・大阪・札幌の3拠点でのみ開催してきましたが、今回はオンラインということで、名古屋のメンバーも参加していました。

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問題はオンラインで何をやるか、ですが、今回はオンラインでの「宝探し」。リアル宝探しの企画・運営会社であるタカラッシュにお願いして、子供向けの宝探しイベント、トレコレキッズ オンライン「わいわい動物編」を開催しました。基本的には、既にパッケージ化されたイベントですが、弥生のオフィス(東京オフィス)から配信するということで、弥生ならではの問題も追加で設定。なかなかの盛り上がりでした。

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私もオブザーバーとして参加したのですが、画面越しに見えるファミリーの様子がとても心温まるものでした。いつも見ている社員の顔は仕事の顔ですが、今回画面越しに見える皆の顔はお父さん/お母さんの顔。お子さんの楽しそうな様子も見れて、本当にやってよかったな、と感じました。企画メンバーの皆さん、有難うございました。

実はもう一つ私の野望(笑)も実現できたのが今回の企画。白状しますと、私、宝探し/謎解きが大好き。もう4年ぐらい前から家族ではまっており、最高にはまった年は年間に数十の宝探しイベントに参加していました。この種のイベントを企画・開催する会社はいくつかあるのですが、私は中でもタカラッシュが一番のお気に入り。いつか会社のイベントとしてやりたいな、と思っていました。社内イベント研修にこういった企画があるらしいよ、とさりげなく(笑)、人事総務部に紹介はしましたが、業務命令は出さず(笑)、じっと待つこと幾年月。今回現場の意思で(笑)、ようやく開催の運びとなった訳です。宝探し/謎解きについて語り出すと止まらないので、一旦これぐらいにしておきますが、全国で様々なイベントが開催されていますので、一度試してみると意外にはまるかもしれませんよ。
posted by 岡本浩一郎 at 17:30 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月23日

顧客サービス本部総会 2020

先週金曜日には7ヶ月振りの出張ということで大阪へ。懐かしさもありつつ、いざ皆と会うと意外に時間の経過を感じないという不思議な感覚でした。

今回の出張の目的は毎年期末に開催している顧客サービス本部の総会。例年であれば、大阪と札幌それぞれでホテルの宴会場を貸し切り、夕方からビジネスセッション、その後ビアバストとなるのですが、今年に関してはそうもいきません。現状では、弥生としての対応を対応レベル2としているため、お客さまのお問合せに対応するメンバーは基本的に出社しています。ただそれはアクリルパーティションを用意したりと感染予防策を徹底しているからできること。さすがに宴会場で皆でワイワイという訳にはいきません。

ただ一方で、今年ほど総会が大事なタイミングもありません。これまでに経験したことのない事態の中でも、お客さまの業務を支えるために、カスタマーセンターでの受電業務を継続しましたが、これは皆のお客さまを支えようという想いがあってこそできたこと。今年は確定申告期限が延長になる一方で、非常事態宣言が発出され、対応に苦慮しましたが、稼働人数を減らしながらも(結果としてお待ちいただく時間は長くなってしまいましたが)何とか乗り切ることができました。

驚かれるかもしれませんが、新型コロナウイルス禍においても弥生へのお問合せ件数は減っていません。例えば3月の総お問合せ件数は前期(FY19)に対し、99.98%。4月に至っては、申告期限延長の影響もあり前期比で125.5%と大幅に増えています。新型コロナウイルス禍によってタイミングがずれることはあっても、業務は必要なもの。そのお客さまの業務を支えるのが弥生の使命です。弥生は、事業者のお客さまの業務であり事業を支えるインフラであり、インフラとしての弥生を最前線で支えているのが、大阪と札幌カスタマーセンターのメンバーです。

色々検討した結果、皆がセンターの自席から参加するオンライン開催となりました(一部メンバーは自宅からリモート参加)。そういった意味では私も東京もしくは自宅からのリモート参加でも良かったのですが、やはり皆の顔を見たいということで、わざわざ大阪カスタマーセンターからのオンライン参加となりました(笑)。まずはビジネスセッション。皆が同じフロアにいる(正確には大阪も札幌も2フロアありますが)ものの、ヘッドホンを着用してオンライン配信を視聴しているため、静まり返っているというのはこれまでにない不思議な光景でした。

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ビジネスセッション終了後はビアバスト。各自の席に特製のお弁当と飲み物を配って、引き続き自席で参加してもらう形式となりました。例年ビアバストでは色々な企画が催されるのですが、もちろんオンラインでも企画が用意されています。私もお弁当を食べつつ、企画を楽しむことができました。この写真は何をやっているのでしょうか(笑)。

カスタマーセンターの皆さん、FY20は本当にお疲れさまでした & 有難うございました。FY21も宜しくお願い致します!
posted by 岡本浩一郎 at 20:01 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月18日

7ヶ月振り

今日はだいぶ前から楽しみにしていた一日。朝4:45にパチッと目を覚まし(いやいや眠い…)、5:45に家を出て羽田空港へ。そう、実に久し振りとなる出張です。予定表を確認してみると最後の出張は2/21でした。実に7ヶ月振りとなります。昨年は出張の回数が42回、日数にして67日、宿泊日数が38泊でしたから、昨年と今年では極端な差です。

羽田空港は朝早くからそれなりに混んでいました。やはり人が動くようになっていることを実感します。おそらくは、明日から4連休ということもあるのかと思います。

8時過ぎには伊丹空港着。そこから移動して大阪カスタマーセンターへ。ビルが見えると、7ヶ月振りということもあって、懐かしさを感じます。一方で、オフィスに入って皆と挨拶を交わすと、あまり懐かしさは感じません。懐かしさを感じないというと誤解を招きますが、そんなに間が空いたようには感じないんですね。大学の同級生と久し振りに会っても、意外に時間の経過を感じないものですが、それに似た感じです。新しい人も加わってはいるものの、コアメンバーとはもう10年以上の付き合いですから、実際には7ヶ月の間が空いていても、合った瞬間にその間を埋められるのかなと思います。

古い人間かもしれませんが、やっぱりface to faceで会えるのはいいですね。何か一日ウキウキしてしまいます。人と会う機会が減っているだけに、周りに人が、しかも知った人がいるだけでハイになっているのかもしれません(笑)。あ、もちろん人が集まる場所、なおかつ、カスタマーセンターは話すことが仕事の大きな割合を占めているだけに、感染予防策は徹底しています。

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写真ではわかりにくいかもしれませんが、机の周りをアクリルのパーティションでしっかり囲っています。この他にも消毒の徹底など、念入りな対応をしています。
posted by 岡本浩一郎 at 18:03 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月14日

会議も新常態へ

弥生はこれまで拠点間の社内会議ではSONYのTV会議システムを活用してきました。多拠点を同時に接続し、資料を投影しながら会議ができ、会社運営では欠かせないツールとして活用してきました。

しかし、新型コロナウイルス禍でリモートワークが原則となると、そもそも会社に人はいませんし、TV会議システムはほとんど活用されなくなりました。その分、Web会議システムが大活躍。弥生ではこれまでもSkypeを一部利用していましたが、使い勝手の観点から結果的にはZoomに一本化することになりました。

その後、緊急事態宣言が解除され、少ないとは言えどもオフィスに人が出るようになると、ここで問題が発生します。Zoomは、皆がリモートでバラバラな場所にいる分には非常にいいのですが、一部の人がオフィス、残りがリモートの場合は運用が難しくなります。既に経験済みの方が多いと思いますが、一ヶ所で複数のマイクやスピーカーがあると、音がハウリングします(これはZoomに限らず、Web会議全般で発生することですが)。これは、一ヶ所で使用するマイク/スピーカーを一つに絞れば解消はされるのですが、そうすると今度はオフィスでの会話がリモートの人からするととても聞きにくくなります。例えば、オフィスに5人、リモートに20人といった場合、オフィスの5人が話している内容がリモートの20人に伝わりにくくなります。

7月頭にBorn Digital研究会を開催した際には、既存のTV会議システムとZoomを組み合わせることで何とかこの課題をクリアしたのですが、設定がなかなか大変で、気軽に使えるというものではありませんでした。そこで7月には新兵器を投入。弥生の優秀な情報システム部(笑)がEIPAの設立総会に向けて、新しいデバイスを用意してくれました。これが大当たりで、Zoomで参加した方によると、オフィスでのやり取りも問題なく聞き取れたとのこと。この会議は実はこのデバイスの試用も兼ねていたのですが、その場で正式導入を決定。8月中には、弥生全社での導入を済ませました。長く使ってきたTV会議システムもあっという間にさようなら。これも新常態(New Normal)への適応ということでしょうか(笑)。

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このデバイスはLogicoolが提供しているZoom Rooms用の会議室ソリューションというものです。Logicoolと言えば、マウスやキーボードが有名ですが(個人的にもマウスはLogicool派です)、こんなデバイスも作っていたんですね。そういえば、Logicoolと言えば、Webカメラでも有名ですから、その延長線上にあるのでしょう。この仕組みでは一つの会議室に最大7台のマイクを設置でき(当然マイク間で干渉が起きないように制御されています)、会議室全員をカバーすることが可能です。弥生では一番大きい会議室で4台のマイクを設置しましたが、これで十分。

先日はEIPAの3回目の会合を開きましたが、この際には弥生オフィスからの参加が私も含めて8名ほど。これに対してZoom参加者は130人前後(上の写真では参加者が133人となっています)。100人以上が参加してのオフィス+リモートの会議を無事に行うことができました。冷静に考えれば、これってすごいことです。仮にWeb会議でないとすると、100人以上が集まれる会場を探さなければなりません。この規模はさすがにヤヨイヒロバでも無理。今は特に密を避ける必要がありますから、下手をすれば定員で300名以上の会場を探すことになります。毎回この規模の会場を探すとなれば、機動的に会合を行うことは至難の業です。

新常態(New Normal)は決して妥協することではなく、むしろ効率を上げること。100人超の打合せが機動的にできることで、それを改めて実感しています。
posted by 岡本浩一郎 at 20:21 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月08日

これはこれであり

新型コロナウイルス禍により、6月に予定されていた会計事務所向けのカンファレンス(弥生PAPカンファレンス)を全てキャンセルしたと以前書きました。その後、一旦仕切り直しした上で、この9月から10月にかけて全国7会場での開催をしようと計画していました。正確に言えば、全国7会場での開催、かつうち2会場をライブ配信するという計画です。これであれば、会場で参加したい人は会場で、オンラインで参加したい人はオンラインで参加できるという一粒で二度美味しい計画…、のはずでした。

残念ながら結論から言えば、7月末をピークとした検査陽性者数の拡大を踏まえ、かなり悩みながらではありますが、8月半ばに、会場での開催を見送りとしました。もちろん、オンライン開催については予定通り、9/17(木)と10/5(月)の二回開催します。

今日はその前哨戦という訳ではないのですが、弥生PAPコミュニティと題し、今年の年末調整をテーマとしたウェブセミナーを開催しました。ウェブセミナーは、やろうと思えばPC1台とZoomさえあれば開催できますが、普通のPCのカメラやマイクでは映像や音声に難が出がち。数百人の方の貴重なお時間をいただく訳ですから、見て良かったと確実に思っていただけるよう、専門の配信設備/チームを準備しての配信としました。この方法だと登壇者は画面共有して、といったような操作から解放され、プレゼンテーションに専念できるので安心です。

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今回、私は冒頭で20分ほどお話ししたのですが、やってみての感想としては、これはこれでありだな、というもの。(残念ながら私のパートではないものの)道中で質問を受け付け、その場で回答するなど、ウェブならではの仕掛けを活用することもできました。何よりも、300人の方にご参加いただけるのは、ウェブならでは。もちろんこれまでのPAPカンファレンスでも、東京や大阪などの大会場では300人規模はありましたが、それには相当な準備が必要です(会場費は言うまでもなく)。今回も配信設備/チームの準備ということで、それなりに手間はかかっていますが、それでも会場開催よりは低コストでは済んでいるかと。そして参加する方としても、暑い中の移動もなく、気軽に見ていただけます。お申込みはあっても、実際には来られない/見られない方はこの種のイベントの定番の悩みですが、今回は、お申込み数に対して視聴者数が非常に高い割合になりました。やはり自分のオフィスで気軽に見れるというのがプラスに働いたのでしょうか。

今度のPAPカンファレンスでは、2回とも800名程度の参加を見込んでいます。合計で1,600名。800名の規模で実会場で開催しようとすると大変なことですが、ウェブセミナーであれば、ある意味100名でも500名でも800名でも変わりません。ただ、800名の方に、参加して良かったと思っていただけるかというとそれはまた別の話。今日のフィードバックも踏まえながら、来週に向けて最終準備を進めたいと思います(今日参加された方は是非アンケートにご回答いただければ幸いです)。

今回は、すべてオンライン開催となりましたが、会場開催の良さもあるのは事実。話し手としても、カメラに向かって話すよりは、うんうんと頷いてくれているお客さまに向かって話しかける方が気持ちがこもります。オンラインでの経験を積みつつ、将来的にはオンラインと実会場の良さを組み合わせられるようなイベントにしていきたいと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 17:26 | TrackBack(0) | 弥生

2020年09月04日

実はそれほど忙しくないのですが

最近ちょっと気になるのが、何かお願いされるときに「お忙しいところすいません」とよく言われること。いや、それほど忙しくはないのですが…。

今だからこそ白状しますが、緊急事態宣言が発令され、自宅勤務が始まったころは、むしろ暇と言っていいぐらいの時期もありました(笑)。現場の皆が仕事を進める中で、様々な相談が上がってくるわけですが、この時期は皆も自宅勤務になってどうやって業務を進めるかに試行錯誤中。結果的に仕事のペースが下がって、私にもあまり相談が上がってこない時期があったように思います。

さすがにそういった時期は過ぎ、今は平常のペース。開発メンバーを中心にリモートワーク主体が続いていますし、私自身も必要に応じてオフィスとリモートワークを使い分けていますが、相談事も含め、いつも通りのペースに戻っています。どうなることか心配もしましたが、会社としてしっかりと成果を出すことができています。新しい働き方を見出すことができましたから、むしろトータルではプラスと言えるかもしれません。唯一平常と異なるのは、ここ半年間は出張を控えているということ。

私は出張時には営業時間を有効活用するために、往復は早朝もしくは夜間にすることが多いのですが、それでも出張は何だかんだ時間を要します。その出張が途絶えている今は、その分負担が減り、個人的にはラクさせてもらって、こんなことでいいのかな、と感じている訳です(笑)。

「お忙しいところすいません」と言われると、いやいやそんなに忙しくないのに、とある種の罪悪感を感じたり(笑)。今月後半には半年以上振りの出張を予定していますが、まだ当面は様子を見ながらですから、しばらくはこういった日々が続くのかもしれません。

罪悪感を感じるとは言いましたが、本来社長は社内で一番暇なぐらいがいいと思っています。日々の業務を回す上では社長が何かする必要はありません。将来のことを考えるのが社長の仕事。いつも暇そうですね、と言われるぐらいが一番いいのかもしれません。

まあ、「お忙しいところすいません」というのは特段の意味はなく、枕詞的な決まり文句のような気もします。もう一つの可能性として、私が機嫌悪そうにしているとか、対応が悪いという可能性はありますね。恐る恐る声をかける時の「お忙しいところすいません」。もちろん人間ですので、気分のムラはありますが、とはいえ、そうだとすると反省しないといけませんね。

とりあえず、私は忙しくない、ということを明言しましたので、今後「お忙しいところすいません」がどう変わるか観察してみたいと思います(笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 18:02 | TrackBack(0) | 弥生

2020年08月17日

With 新型コロナウイルス

弥生では、7月1日に新型コロナウイルス感染症拡大に対する対応レベルを全社でレベル2へと引き下げました。これは、6月18日に安倍総理が社会経済活動のレベルをもう一段引き上げることを発表したこと、またこれを受け、6月19日より、一部の大規模なイベントを除き休業要請は全面的に解除され、また都道府県境をまたぐ移動の自粛要請についても全面解除されたことを受けたものです。

その後、各種自粛要請が解除された約2週間後から新たな検査陽性者数が増え始め、7月の半ばには顕著に増加するようになりました。ただ、春と異なるのは、検査陽性者数の増加ペースと比較し、重症者数や死亡者数の増加が緩やかであるということ。これは、今回の検査陽性者数の増加は、検査の件数が大きく増えていること、その中で、症状のない方を多く捕捉しているためと言われています。もともと緊急事態宣言が解除された段階で、検査陽性者数がある程度増加することは想定されていました。ただ、それが爆発的な増加には至らず、増減を繰り返しながら医療体制の崩壊の手前で留まれるかが重要だと考えています。

7月中は事態の推移を観察してきましたが、検査陽性者数の増加ペースが緩まないことから、8月4日に、東京と大阪のオフィスについて、再び対応レベルをレベル3とすることとしました。この際に判断基準としたのが、各都道府県での人口当たりの新たな検査陽性者数。各地でどれぐらい感染が拡大しているかは、当然のことながら、人口比で考える必要があります。また、一日単位では報告のない日、あるいは逆に二日分がまとめて発表されることもあり、一日では揺れ幅が大きいため、一定期間での傾向を見るという観点から、過去7日間の新規検査陽性者数を基準とすることにしました。

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正直仮置きではあるのですが、ひとまずは人口10万人あたりの過去7日間の新規検査陽性者数が15以上(100万人あたりでは150以上)を警報値と設定した結果、東京と大阪について、弥生の対応レベルをレベル3とすべきと判断しました。その後、福岡も警報値を超え、同様にレベル3となりました。今から振り返ると、この基準で言えば数日前には警報値を超える地域が出ていましたから、もう数日間は判断を早めるべきだったと反省しています。ただ、仮置きで設定したこの基準ですが、その数日後(8月7日)に政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が発表した感染状況の判断基準において、過去7日間の新規検査陽性者数が15以上がステージ3(感染急増段階)と判定される一つの基準として採用されており、意外に妥当な基準だったと言えるかと思います(参考までに同値で25以上がステージ4: 感染爆発段階)。

一方で、検査陽性者数の増加が顕著だった東京や大阪などでは、8月に入ってしばらくしてからは、若干の減少傾向が見られるようになりました。大阪では8月11日から15を切る状態が続いています。警報値である15前後を行ったり来たりした結果、対応レベルをコロコロと切り替えるのは、オペレーション上難しいため、数日間連続で警報値を切った場合に対応レベルを引き下げることにしていますが、5日連続であれば既に、7日連続としても今日の数値次第で対応レベル引き下げという判断になります。東京と福岡についても、5日連続であれば、今日の数値次第で対応レベル引き下げという判断になります。

With コロナというのはこういうことなのだろうと思います。残念ながら新型コロナウイルスの脅威が近い将来すっきりとなくなることはありません。感染状況をしっかりと観察し、適切な感染拡大防止措置を取りつつ、社会経済活動をしっかりと継続していく。例えがよくないとは思いますが、医療体制という受け皿が溢れないように、蛇口の開け閉めを繰り返していく。正直悩ましい日々ですが、これも新常態(New Normal)なのだと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 19:33 | TrackBack(0) | 弥生

2020年07月31日

リモートでも着々と

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前回お話しした電子インボイス普及に向けた取り組みである電子インボイス推進協議会ですが、翌日の日経朝刊1面(!!!)で取り上げられました(電子版はこちら)。以前弥生がオリックスグループに参画する時は、日経夕刊の1面デビューを果たしましたが、やはり朝刊1面は重みが違います。ちなみにこの記事自体は電子インボイス推進協議会だけを取り上げたものではありません。新型コロナウイルス禍の中で日本のデジタル化が遅れているという問題意識から、日経が従前から調査を進めていたところに、たまたま電子インボイス推進協議会の話がうまくはまったというのが実態です。電子インボイス推進協議会が設立された直後にイブニングスクープとして電子版に掲載され、翌朝に本紙に掲載となりましたので、あくまでも結果論ですが、タイミング的には完璧でした。

既にお話しした通り、電子インボイス推進協議会は、社会的システム・デジタル化研究会(Born Digital研究会、BD研究会)の提言に基づいて設立された組織です。BD研究会は、昨年の12月に初回の会合を開催し、以降5回の会合を経て提言を取りまとめました。初回の会合は当然のごとく物理的に集まって行われました(@ヤヨイヒロバ)し、2回目(1月下旬)もSAPのオフィスで開催されました。ここまでは順調でしたが、雲行きが怪しくなったのは、2月から。3月上旬に予定されていた3回目は一旦キャンセル。事例調査のために同じ週に予定していたシンガポール出張は見送りとし、ウェブ会議でのヒアリングとなりました。

ウェブ会議ベースに切り替える判断をして、改めて3回目を開催したのが、4月8日(緊急事態宣言発出の翌日)。この時点までには、各社ともウェブ会議に対応できるようになっており、民間参加者については、問題なくウェブ会議で参加することができました。ただ、行政のオブザーバーについては、ほとんどの方が環境的にウェブ会議参加が難しいということで、事前に事務局が電話でヒアリングを実施し、意見を集約する形で対応しました。以降4回目もウェブ会議で、そして緊急事態宣言が解除されてからの初開催となった5回目はウェブ会議を原則としつつも、どうしても対応が難しい方には弥生の会議室からウェブ会議に参加いただく形で開催し、なんとか提言の取りまとめにこぎつけることができました。

当初は戸惑いながらでしたが、ウェブ会議でも何とかなるな、というのがやってみての実感です。むしろ、各社のトップクラスにご参加いただくにあたって、移動の負担がなく、スケジュールの調整もしやすいというメリットもありました。ただ、1回目/2回目を会場開催しており、その中で関係性が確立された上だったからやりやすかったというのもあると思います。最初からウェブ会議、なおかつ皆初対面であれば、ハードルはより高かったでしょう。また、皆さんに事前に宿題をお願いし、論点をある程度明らかにした上で、会議に臨んだこと、また、言い出しっぺの責任として、私の方で積極的にファシリテートさせていただいたこともプラスに働いたと思います(もっともこれはオフラインでの会議でも同じことですね)。

こちらは社内の取り組みになりますが、メンバー全員がリモートワークの中で、調整を続けながら準備を進めてきたのが、弥生が本日公開した年末調整に関する特設サイト「年末調整あんしんガイド」。年末調整??? (関東は)まだ梅雨も明けていないのに、と思われるかもしれませんが、今年の年末調整は一言で言って(言葉を選べという感じですが)ヤバいんです。相当複雑になります。早めに変更点を理解していただき、備えを始めていただきたいという想いから、このタイミングでの公開となりました。

今年の年末調整はとにかくヤバいということで、昨年から準備を進めてきましたが、やはり春先からは皆が完全リモートの中で準備を進めることを強いられました。当初は不慣れもあったと思いますが、意外に(?)順調に準備は進められたとのこと。ようやく今日、公開の運びとなりました。なお、今年の年末調整のヤバさについては、本ブログでもまた改めてお話ししたいと思います(お話しすべきことが積み上がっています…)。

リモートワークによって、残念ながら制約を受けていることもそれはそれであり、開発スケジュールの見直しなども発生しています。しかし足元でも(緊急事態宣言を解除したことである程度想定されたことですが)検査陽性者数が増加している中で、今後もリモートワークをうまく活用し、それでもしっかりと成果を出せるようにしなければなりません。そういった意味で、この春、悩みながら、それでも着々と進めてきたことが、徐々にではありますが、形になってきたことを嬉しく思うと同時にホッとしています。
posted by 岡本浩一郎 at 17:30 | TrackBack(0) | 弥生

2020年07月02日

レベル2

7月に入りました。今年ももう折り返し地点を回ったことになります。前半は新型コロナウイルス禍の影響を受け、普段通りではなかったとはいえ、あまりにあっという間に過ぎ去ってしまいました。はや後半戦ということで焦りを感じます。

弥生では、この7月1日から、新型コロナウイルス感染症拡大に対する対応レベルを全社でレベル2へと引き下げました。緊急事態宣言の発出前、小池都知事がロックダウンの可能性を示唆した3月下旬にレベル3(その後、緊急事態宣言が発出された4月上旬にレベル4)に引上げて以来となりますので、3ヶ月間に渡ってレベル3/4の対応を継続してきました。

6月18日には、安倍総理が社会経済活動のレベルをもう一段引き上げることを発表し、これを受け、6月19日より、一部の大規模なイベントを除き休業要請は全面的に解除されました。また都道府県境をまたぐ移動の自粛要請についても全面解除され、待望の(?)プロ野球も、当初は無観客試合という特殊な環境ではありますが、ついに開幕しました。この時点で弥生としてすぐにレベル2に移行することも検討したのですが、何分2ヶ月以上継続してきた対応を変えるということで、準備など万全を期し、昨日7月1日から正式にレベル2へ移行しました。

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レベル2で目指すことは、リスクに応じた対策を取りつつ、通常の事業活動を継続すること。レベル3/レベル4では一定の制約はやむを得ない、結果的にお客さまから見たサービスレベルの低下もやむを得ないとしていましたが、レベル2ではお客さまから見て、通常通りの運営となります。弥生のカスタマーセンターでは、緊急事態宣言下となった4月でも、確定申告期限が延長されたこともあり、10万件超、申告期限が過ぎた5月でも8万件超の電話でのお問合せをいただきました。しかし、レベル3/レベル4では稼働人数を絞り込まざるを得ず、どうしてもお客さまにお待ちいただく時間が長くなってしまいました(それでも、リスク低減を図りつつも、お問合せに対応し続けられたことは胸を張れることだと思っていますし、それを可能にしてくれたスタッフの皆さんには本当に感謝しています)。

今回、レベル2となったことで、カスタマーセンターでは、(リスク低減策は徹底しつつも)ようやく概ね通常通りの稼働体制となりました。例年この時期はお問合せが比較的少ない時期ということもあり、お待ちいただく時間は目にみえて減らせるはずです。

東京本社(マーケティング/開発/管理)に関しては、レベル2では、アウトプットを出せる限りにおいては、出社でもリモートワークでもどちらも可としています。私は必要性があって7月1日は出社しましたが、出社している人の割合は、パッと見、30%ぐらいでしょうか。この4月に入社した新卒社員の現場配属日ということもあって出社される方も多かったようです。古い人間なのでしょうが、久し振りに皆に会えることが嬉しくてウキウキとしてしまいました。

弥生ではこの7月から9月は、新型コロナウイルスと共存しつつも、新しい働き方、New Normal(新常態)を見出す試行錯誤の期間と位置付けています。出社のメリット、リモートワークのメリット、最適な組み合わせは職務によって異なりますが、それぞれの最適解を見出していきたいと思います。

一方で、本日の東京での検査陽性者数は100名超。行動自粛を解いた段階で検査陽性者数がある程度増えることは想定の範囲内ではありますが、増減を続けながらも一定のレベルで収まるのか、はたまた再び感染拡大のフェーズに入るのか、状況を慎重に見極め、適切な対応を図らなければならないと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 22:26 | TrackBack(0) | 弥生

2020年06月30日

主な提言内容

先週木曜日に発表した「社会的システムのデジタル化による再構築に向けた提言」。実際の提言書を見ていただければわかりますが、かなりみっちりと中身が詰まっています。本ブログでも少しずつお話ししたいのですが、盛り沢山でどこからお話しすればいいのか悩むところ。

前回は、今回の提言に至った経緯として、1) これまで既に決まった制度であり、法令に対して粛々と対応してきたものの、そもそもお客さまである事業者にとって、また社会全体にとってどういった制度であるべきか能動的に働きかけることができていなかった、2) 一方で海外では、デジタルを活用して制度自体を合理的/効率的なものに見直しをしようとする動きが顕著になっている、という二点をお話ししました。

今回は、肝心の提言の中身についてお話ししたいのですが、一字一句に想いがつまっており、下手をすれば提言書そのものをここに書き出してしまいそうです(苦笑)。今日はまず、主な提言内容として4点お話ししたいと思います。

  • 情報通信技術が急速に発展している一方で、日本における現状の社会的システムの多くは、戦後に紙での処理を前提として構築されたものの一部の電子化(Digitization)に留まっている。改めて、デジタルを前提として業務プロセスの根底から見直すデジタル化(Digitalization)を進めることによって、社会全体としての効率を抜本的に向上させ、社会的コストの最小化を図るべきである。
  • 社会的システムのデジタル化による再構築に際して、1. 発生源でのデジタル化、2. 原始データのリアルタイムでの収集、3. 一貫したデジタルデータとしての取り扱い、4. 必要に応じた処理の主体の見直し、の4つのポイントを踏まえるべきである。
  • 短期的には、2023年10月のインボイス義務化に向け、標準化された電子インボイスの仕組みの確立に取り組むべきである。商取引の主体は民間であることから、まずは何よりも民間がメリットを確実に享受できるものとして、民間が主導して標準化、および仕組み構築を進めるべきである。同時に、インセンティブ設計も含め、行政による一定の関与と強力な後押しは不可欠である。
  • 中長期的には、確定申告制度、年末調整制度、社会保険の各種制度等についても、業務プロセスを根底から見直すデジタル化を進めるべきである。主に行政の仕組みであることから、行政が主導すべきであるが、民間も、行政手続きへの対応を要求される立場として、全体最適が実現されるよう、積極的に提言を行い、仕組み構築に際し、その設計から関与するべきである。行政/民間双方での対応が必要とされることから、現実的かつ明確なロードマップを作成し、計画的に、かつ段階的に進めるべきである。

次回から、この4点を柱として深掘りをしていきたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 19:31 | TrackBack(0) | 弥生

2020年06月25日

社会的システムのデジタル化による再構築に向けた提言

本日6/25、弥生は、SAPジャパンオービックビジネスコンサルタントピー・シー・エーミロク情報サービスと共同で、「社会的システムのデジタル化による再構築に向けた提言」を発表しました

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提言書は13ページ、別紙資料集は42ページとなかなかなボリューム感です。実際の提言書はこちら(ZIPファイル、中身はPDF)をご覧ください。

ITが急速に発展している一方で、日本における現状の社会的システムの多くは、戦後に紙での処理を前提として構築されたものの一部の電子化(Digitization)に留まっています。改めて、デジタルを前提として業務プロセスの根底から見直すデジタル化(Digitalization)を進めることによって、社会全体としての効率を抜本的に向上させ、社会的コストの最小化を図るべきであるというのが、今回の提言の骨子です。提言では、どのような時間軸でどのような領域に取り組むのべきかというところまで掘り込んでいます。

前回まで、「10年経った弥生」というお題で3回連続してお話ししました。色々とありつつも、新しいことに取り組んできた。結果として数値面でもまずまずといえる成長を遂げてきた。一方で、実際のところ、まだまだできていないこと、まだまだやるべきことは山ほどありますともお話ししました。

まだまだできていないことに対する一つの解が今回の提言書です。弥生はこれまで、既に決まった制度であり、法令に対し、お客さまが対応できるように、弥生として粛々と対応してきました。制度や法令は、既に決まったもの。Givenであり、弥生がどうこうできるものではない。

それではダメなのではないかと痛感したのが、一昨年の年末調整です。本ブログでもお話ししましたが、配偶者(特別)控除の仕組みがあまりにも複雑化してしまい、一般の事業者の方が正確に理解し、正しく対応することが、ソフトウェアの助けをもってしても難しくなってしまいました(ちなみに、今年末の年末調整はさらに複雑なものになることが既に決まっています、涙)。

本ブログでも、制度の建て増しではなく、よりシンプルな仕組みに抜本的に作り替えるべきだとお話ししてきましたが、では実際どうするのかという解を示すことができていませんでした。

もう一つきっかけになったのが、オーストラリアイタリアイギリスなどでの調査です。今回ようやく、単に遊びに行った訳ではないということが証明できました(笑)が、海外では、データを活用することによって仕組みを根本からシンプルに効率的にする取り組みが急速に広がってきています。もちろんすべてにおいてうまくいっている訳ではないのですが、そういった課題も含め、日本ではどうすべきなのか、非常に多くの学びを得ることができました。

昨年12月には、「電子化からデジタル化へ」という少し謎めいたブログ記事を書きましたが、実は、それこそが、今回の提言の母体である社会的システム・デジタル化研究会(通称Born Digital研究会)の第一回検討会でした。今回共同で提言を行った5社は、実際には対象とする顧客層、顧客規模が異なるため直接的な競合関係とは言えないものの、一定の競争関係にはあり、これまでは今回のような協調をすることはありませんでした。しかし、トップ同士で上記のような問題意識をお話ししたところ、賛同していただくことができ、議論を経て今回の共同提案につながりました。

Born Digital研究会には、税理士の先生方や内閣官房にもオブザーバーに入っていただき、また、財務省、国税庁、中小企業庁の有識者にもインプットをいただき、皆の知恵と熱い想いを集めただけに、良い提言にできたと思っています。

中身については、また追ってお話ししたいと思いますが。今回の提言書には、この先10年で弥生(+研究会参加各社)がどういった使命を果たすべきか、熱い想いが込められています。機会があれば、是非ご一読いただければと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 19:05 | TrackBack(0) | 弥生

2020年06月23日

10年経った弥生(その3)

前回/前々回は、10年前に「10年後の弥生」という記事を書いたことから、この10年間の進化を振り返ってみました。前期(FY19)とその10年前(FY09)で比較すると、売上が2.2倍、利益が2.25倍。また、お客さまの数、パートナーの数、チームメンバーの数についても、売上の成長に見合い、かつバランスが取れた状態で健全な成長を遂げてきたことをお話ししました

これまでは主に数値面での10年間を振り返ってきましたが、数字以上に重要だと考えているのは、新しい取り組みを続けてきたということ。例えば、弥生ドライブ。弥生のお客さまは今でもデスクトップアプリをご利用の方が多いですが、弥生ドライブというクラウドストレージと組み合わせで利用されている方が多くなっています。新型コロナウイルス禍を受け、弥生製品を使ったリモートワークも一般化していますが、これが容易に実現できているのは、この弥生ドライブによってデータがクラウド化されているからです。ちなみにAIを活用して仕訳入力を自動化するスマート取引取込も2014年から。

少し前に弥生の提供する申告ソフトに関しては、既にフローベース(新規のお客さま)では、クラウドアプリを選ぶお客さまの数がデスクトップアプリを選ぶお客さまの数を超えていると書きましたが、クラウドアプリであるやよいの白色申告 オンラインがスタートしたのも2014年(やよいの青色申告 オンラインは2015年)です。

この10年間の中間地点である2014年にリリースが集中しているように見えますが、2014年前後だけ頑張ったという訳ではありません(苦笑)。弥生ドライブは、もともと2003年から存在するデータバックアップサービスをより汎用的な仕組みとして再構築したものです。スマート取引取込の原型は、銀行取引を仕訳データに自動的に変換する仕組み(MoneyLook for 弥生)として、2007年末から提供してきました。先行サービスを発展させ、スマート取引取込ではAIを活用するなど、新しい技術を採用することによって、今を支える新しいサービスが生まれています。

良くも悪くも試行錯誤もあります。弥生オンラインの第一号は、実は2012年にスタートしたやよいの店舗経営 オンラインですが、より汎用的なアプリケーションである弥生会計 オンラインを2015年にリリースしたことに伴い、2017年にサービスを終了しました。

自社でサービスを開発するのではなく、志を同じくする仲間と力を合わせることも経験しました。Misocaは2016年にグループ入り。この7月には正式に合併し、名実ともに一体となります。また、2014年末にオリックスグループ入りしたことを活かし、オリックスの金融の力を活かしたオンライン融資サービス、アルトアを立ち上げたのは2017年末。

こうやって振り返ってみると、色々あった10年間だったと実感します。ただ、ここに書いていないものも含め、全てがうまく行っている訳ではありません。それでも過去を受け継いで粛々と継続するのではなく、新しいことに取り組んでこれたことは大きな成果だと考えています。

全てがうまく行っている訳ではないと書きましたが、実際のところ、まだまだできていないこと、まだまだやるべきことは山ほどあります。それらを書き出すと…、終わらなそうなので止めておきます(笑)。この10年間は一定の成果を得ることはできたと思いますし、最低限の合格ラインはクリアできたと思っています(チーム弥生の皆に感謝)。ただ、弥生の進化であり、真価が問われるのは、むしろこれからの10年間だと感じています。
posted by 岡本浩一郎 at 21:44 | TrackBack(0) | 弥生

2020年06月18日

10年経った弥生(その2)

前回は、10年前に「10年後の弥生」という記事を書いたことから、この10年間の進化を振り返ってみました。前期(FY19)とその10年前(FY09)で比較すると、売上が2.2倍、利益が2.25倍。華々しい成長とは言えませんが、弥生の考え方は、まず成長ありきではなく、まず価値ありき。お客さまにしっかりとした価値を提供し、それに見合った対価をいただく、それが健全な成長となり、健全な利益を生んできたと考えています。

そのお客さまですが、お蔭さまで着実にその数を増やすことができています。登録ユーザー数で言えば、先日200万を超えたということをお話ししましたが、FY19末とFY09末で比較すると2.5倍となります。売上の伸びが2.2倍でしたから、おおよそ同レベル。ただ、登録ユーザー数の伸びの方がやや大きいのは、特にやよいの青色申告 オンライン/やよいの白色申告 オンラインというクラウドサービスを提供することによって、お客さまのすそ野を広げることができたからです。

また、同じユーザー数でも、有償で継続的なサービス提供(デスクトップアプリでいえばあんしん保守サポート、クラウドアプリは有償プラン)を行っているお客さまに関しては、実に4.2倍と大きく増加しています。一過性ではなく、継続的に価値を提供出来ているということ自体に大きな意義があると思っていますし、同時に弥生の経営という意味でも、10年前と比べて圧倒的な安定感をもたらしています。

このお客さまの数の増加は、パートナーである会計事務所(弥生PAP会員)の推奨なしには実現できていません。PAP会員数は先日1万を超えたとお話ししましたが、FY19末とFY09末で比較すると2.9倍となります。10年前はあまた存在する会計事務所の中で弥生PAP会員も一定の確率でいるという状態でしたが、現在では会員数が1万を超え、会計事務所向けのパートナープログラムとしては日本で最大規模となりました。

また、お客さまを支えるという意味では、当然のことながらチーム弥生、すなわち、従業員の数も重要です。従業員数はこの10年間で1.8倍。売上(2.2倍)や登録ユーザー数(2.5倍)の伸びと比較すると低めに見えるかもしれませんが、実はその構成が大きく変わっています。10年前は、(正直あまり好きな表現ではありませんが)いわゆる非正規雇用の割合が高かったのですが、この10年間で積極的に正社員化を進めています。正社員の数で言えば、3.0倍と、売上や登録ユーザー数の伸びを大きく超えています。

こうやってみると、お客さまの数、パートナーの数、チームメンバーの数がバランスが取れた状態で健全な成長を遂げてきたことが理解いただけるかと思います。 (続く)
posted by 岡本浩一郎 at 21:53 | TrackBack(0) | 弥生

2020年06月16日

10年経った弥生(その1)

新型コロナウイルス禍の影響でちょうどのタイミングで取り上げることはできませんでしたが、10年ちょっと前の2010年3月24日に、本ブログで「10年後の弥生」という記事を書きました。この3月で、その10年後を迎えたことになります。10年前といえば、随分昔のようにも思えますし、同時にこの10年間があっという間だったようにも感じます。

先週金曜日に「Back to the Future」(BTTF)が金曜ロードショーで放送され、久し振りにちょっとしたBTTFブーム(?)が巻き起こっているようです(我が家でも、笑)。BTTF2で描かれた「未来」が2015年だったということが5年前に話題になりましたが、私(親)から見れば、30年経っても現実の世界はあまり変わっていないように思える一方で、娘(子)からすると30年前が大正時代ほどに(!?)大昔に感じられるのかもしれません(笑)。時間は絶対的に流れますが、感じ方は相対的ですね。

さて、10年前には、「10年後の弥生は大きく変化を遂げているものと考えています」と書きましたが、どうでしょうか。個人的には合格点は出したいものの、到達していたい地点にはまだまだ達していない、と感じています。点数のイメージで言えば、65点ぐらいでしょうか。甘いか、辛いか、なかなか微妙なところです。

できるだけ客観的に、ということで、前期(FY19)とその10年前(FY09)で数字の比較をしてみたいと思います。まずは売上ですが、10年で2.2倍。10年間で2.2倍ということは、年間平均成長率(CAGR)でいえば8.2%。厳密に言えば、CAGRの始点のFY09はリーマンショックの影響があって売上が微減した年であり、一方で、CAGR終点のFY19は元号改正や軽減税率導入などの法令改正の追い風で高い成長となった年ということがあり、CAGR 8.2%はやや嵩上げされた数字です。実態としては6%ぐらいが、弥生の実力だと思います。IT企業と言えば、もっと高成長しないと、という気もしますが、創業直後でもなく、大型のM&Aも行っていない自然体での成長率としてはまあこんなものかな、と思います。

弥生にとって成長そのものは目的ではありません。まずはお客さまに価値を提供すること。もちろん、より多くのお客さまに価値を提供したい、だからこそ成長ももちろん大事なのですが、まず成長ありきではなく、まず価値ありきで、結果としての成長であるべきだと思っています。

利益面で言えば、10年間で2.25倍。売上の成長スピードより僅かに大きいですが、ほぼ同レベル。つまり、この10年間、売上と利益は対になって成長してきたということです。上では、弥生にとって成長そのものは目的ではないと書きましたが、利益そのものもまた目的ではありません。ただ、利益はある意味で成長より大事だと考えています。と書くと金儲け主義と言われそうですが、松下幸之助翁が言われたように、「事業を通じて社会に貢献するという使命を遂行し、その報酬として社会から与えられるのが『利益』」。弥生がお客さまであり、社会に提供した価値の表れが利益だと思っています。

採算度外視で、それこそ10万円をばら撒くことによって、5万円の売上を買うようなことをすれば、売上を伸ばすことは簡単です。でも、それは事業を通じて価値を提供し、社会に貢献したことにはならない。幸之助翁は、「利益を生み出せない経営は、社会に何らの貢献をしていないということであり、本来の使命を果たしていない姿である。『赤字は罪悪』といってよい」とも語られています。もちろん、事業が最初から黒字になることはなく、一定期間は赤字先行になって当然だと思います。ちなみにアルトアはまさにその真っ最中。弥生オンラインは、うーん、順調に成長はしていますが、数値的にはまだ赤字ですかね。ただ、ずっとそのままでは、社会の価値をむしろ破壊している「罪悪」ということになってしまうのかと思います。

お客さまにしっかりとした価値を提供し、それに見合った対価をいただく、それが健全な成長となり、健全な利益を生む。それを10年間継続できたことは、ひとまず最低限の合格ラインはクリアしたと言えるかなと思います。 (続く)
posted by 岡本浩一郎 at 21:45 | TrackBack(0) | 弥生