2010年01月12日
起業家のDNA
とあるメーリングリストで流れてきたのですが、米国Claremont Graduate UniversityのCenter for Neuroeconomics Studiesで、研究対象として起業家のボランティアを探しているとのこと。仮説として、起業家は特定の遺伝子を持っているということのようで、簡単なサーベイに協力すると同時に、唾液(saliva)のサンプルを提供してほしいとのこと。唾液から、DNAの分析をするんでしょうね。
なかなか面白い調査です。Claremont Graduate Universityは経営学の巨匠Peter F. Drucker氏の名前を冠したビジネススクールがあることで有名です。このCenter for Neuroeconomics Studiesは行動経済学の一種なのでしょうが、こういったことが研究対象になるのもアメリカらしいですね。
個人的にはDNAの影響も、あるかないかと言えばあるのだと思いますが、後天的に得たものの方が影響は大きいと思っています。私の場合、父親は普通のサラリーマンですし、周りで起業している人がいなければ、そういった道があることにも気が付かなかったかもしれません。
2009年12月25日
UNITED PEOPLE
関根さんの想いが溢れんばかりに詰まった本で、あっという間に読み終えてしまいました。10年前、パレスチナでの少年との予期せぬ出会いから始まり、起業に至るまで、起業してからの苦闘、そして想いが形になり、さらに広がりつつある現在まで。物理的にも経営的にも危なっかしい部分が多々ありますが、そんなことを吹き飛ばしてしまうような関根さんの想いとその行動力に圧倒させられます。
キチンとした計数管理によって生き延びることの必要性を訴えたい私としては、関根さんの行動はやや無謀にも見えますし、関根さんの考え方の全てに諸手を挙げて賛成するわけではありません。ただ、それ以上に響いてくるメッセージは、「誰でもが、社会を変える力を持っている」ということ。
誰もが足を踏み入れることをためらう場でのボランティアでなくとも(もちろんそれは素晴らしいことですが)、社会を変えることはできます。事業(ある意味、お金を稼ぐこと)を通じても世界を変えることができるということは、関根さんが証明しています。もっと言えば、ボランティアあるいは社会起業家でなくても、彼らを応援することで、社会を変えることができます。誰でも、ちょっと一歩踏み出せば良いのです。
皆がそれぞれの立場でできることをする。もちろん、私もその一員でありたいと思っています。
2009年12月24日
横浜社会起業応援プロジェクトと横浜ベンチャーポート
火曜日の夕方に横浜社会起業応援プロジェクトの勉強会に参加しました。大川印刷の大川社長と共に、講師を務めさせて頂きました。このプロジェクトは、横浜市が社会起業家の輩出を目指し、その支援のために行っているプロジェクトです。私からは、起業経験者として「起業のウソ・ホント」といったお話をさせて頂きました。ポイントをご紹介しますと...
×「起業は特別なこと」
○ 年間20万件以上あり、決して特別なことではない
×「起業は大変なこと」
○ 起業自体は簡単、ただし、本当に大変なのは生き延びること
×「起業した以上は、上場を目指さないと」
○ 上場はピーク時でも年間200件で例外的存在、重要なのは事業規模の大小よりもやりたいことをやり続けること
今回は社会起業応援ということで、「社会起業のウソ・ホント」についてもお話しました。
×「社会起業では利益は度外視」
○ 事業継続のためにはお金が必要
× 「社会起業家は薄給であるべき」
○ 適切な報酬はキチンと得るべき
× 「社会起業(企業)と一般の起業(企業)は相容れない」
○ 両者の協業により、より大きな変革を生むことが可能
一番お話ししたかったのが、社会起業とお金ということ。社会起業は社会への貢献を目指すゆえにお金をタブー視するきらいがありますが、事業を継続し、より大きなインパクトを社会に与えるためには、正々堂々とお金を稼ぐべきだと考えています。既に起業されている参加者からも同様の意見がありました。
勉強会の後の懇親会を早めに退席させて頂いて、その足で横浜ベンチャーポートに。こちらは横浜市が民間会社(あきない総合研究所)に運営を委託している起業支援施設です。「社長1年生のためのお金にまつわる講座」全12回の最終回ということで、ご挨拶に伺いました。この講座の開設にあたっては、弥生として講座内容の策定や講師のご紹介といったお手伝いをさせて頂きました。大変好評だったということで、改善すべき部分は改善しつつも、継続的に開催できるよう今後もお手伝いさせて頂きたいと思っています。今回、講師としてご活躍頂いた関先生、山口先生、有難うございました。
しかしこうやって見ると横浜市の起業支援は充実していますね。浜っ子として誇りに思います。
今日はクリスマス・イブですね。皆さま、Merry Christmas!
2009年12月07日
高校生が日本を変える
収益性といった点に関しては、正直荒削りな部分もありましたが、発想力という意味では素晴らしいプランでした。プレゼンもバッチリ。残念ながらU-22部門の優秀賞は僅差で逃しましたが、将来が楽しみです。Iさんは実際に起業を真剣に考えているということ。こういった高校生が続々と生まれれば日本の将来も変わると思います。
東京都立葛飾総合高校は2年前に開校した都立の総合学科高校だそうです。「生徒一人一人の興味関心や進路希望に応じて、100を超える多様な選択科目の中から自分で科目を選択し時間割を組み立てて学習する新しいシステムの学校」とのこと。こうやって実際に起業家の卵が生まれてきているところを見ると、今後もますます期待できそうです。

2009年12月05日
横浜ビジネスグランプリ2010
