2010年01月12日

起業家のDNA

起業家は職業ではなく、生き方そのもの、という見方もありますが、さらに進んで起業家は持って生まれたDNAという見方もあるようです。

とあるメーリングリストで流れてきたのですが、米国Claremont Graduate UniversityCenter for Neuroeconomics Studiesで、研究対象として起業家のボランティアを探しているとのこと。仮説として、起業家は特定の遺伝子を持っているということのようで、簡単なサーベイに協力すると同時に、唾液(saliva)のサンプルを提供してほしいとのこと。唾液から、DNAの分析をするんでしょうね。

なかなか面白い調査です。Claremont Graduate Universityは経営学の巨匠Peter F. Drucker氏の名前を冠したビジネススクールがあることで有名です。このCenter for Neuroeconomics Studiesは行動経済学の一種なのでしょうが、こういったことが研究対象になるのもアメリカらしいですね。

個人的にはDNAの影響も、あるかないかと言えばあるのだと思いますが、後天的に得たものの方が影響は大きいと思っています。私の場合、父親は普通のサラリーマンですし、周りで起業している人がいなければ、そういった道があることにも気が付かなかったかもしれません。
posted by 岡本浩一郎 at 15:28 | TrackBack(0) | 起業

2009年12月25日

UNITED PEOPLE

先日の横浜社会起業応援プロジェクト勉強会で、参加されていた関根健次さんから本を頂戴しました。今日(12/25)発売ということなのですが、題名は、「UNITED PEOPLE」。世界中の人と人をつないでいき、力を合わせてよりよい世界を創っていきたいという関根さんの想いであり、同時に関根さんの会社の名前(株式会社ユナイテッドピープル)でもあります。

関根さんの想いが溢れんばかりに詰まった本で、あっという間に読み終えてしまいました。10年前、パレスチナでの少年との予期せぬ出会いから始まり、起業に至るまで、起業してからの苦闘、そして想いが形になり、さらに広がりつつある現在まで。物理的にも経営的にも危なっかしい部分が多々ありますが、そんなことを吹き飛ばしてしまうような関根さんの想いとその行動力に圧倒させられます。

キチンとした計数管理によって生き延びることの必要性を訴えたい私としては、関根さんの行動はやや無謀にも見えますし、関根さんの考え方の全てに諸手を挙げて賛成するわけではありません。ただ、それ以上に響いてくるメッセージは、「誰でもが、社会を変える力を持っている」ということ。

誰もが足を踏み入れることをためらう場でのボランティアでなくとも(もちろんそれは素晴らしいことですが)、社会を変えることはできます。事業(ある意味、お金を稼ぐこと)を通じても世界を変えることができるということは、関根さんが証明しています。もっと言えば、ボランティアあるいは社会起業家でなくても、彼らを応援することで、社会を変えることができます。誰でも、ちょっと一歩踏み出せば良いのです。

皆がそれぞれの立場でできることをする。もちろん、私もその一員でありたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 22:44 | TrackBack(0) | 起業

2009年12月24日

横浜社会起業応援プロジェクトと横浜ベンチャーポート

火曜日の夕方に横浜社会起業応援プロジェクトの勉強会に参加しました。大川印刷の大川社長と共に、講師を務めさせて頂きました。このプロジェクトは、横浜市が社会起業家の輩出を目指し、その支援のために行っているプロジェクトです。私からは、起業経験者として「起業のウソ・ホント」といったお話をさせて頂きました。ポイントをご紹介しますと...

×「起業は特別なこと」
○ 年間20万件以上あり、決して特別なことではない
×「起業は大変なこと」
○ 起業自体は簡単、ただし、本当に大変なのは生き延びること
×「起業した以上は、上場を目指さないと」
○ 上場はピーク時でも年間200件で例外的存在、重要なのは事業規模の大小よりもやりたいことをやり続けること


今回は社会起業応援ということで、「社会起業のウソ・ホント」についてもお話しました。

×「社会起業では利益は度外視」
○ 事業継続のためにはお金が必要
× 「社会起業家は薄給であるべき」
○ 適切な報酬はキチンと得るべき
× 「社会起業(企業)と一般の起業(企業)は相容れない」
○ 両者の協業により、より大きな変革を生むことが可能


一番お話ししたかったのが、社会起業とお金ということ。社会起業は社会への貢献を目指すゆえにお金をタブー視するきらいがありますが、事業を継続し、より大きなインパクトを社会に与えるためには、正々堂々とお金を稼ぐべきだと考えています。既に起業されている参加者からも同様の意見がありました。

勉強会の後の懇親会を早めに退席させて頂いて、その足で横浜ベンチャーポートに。こちらは横浜市が民間会社(あきない総合研究所)に運営を委託している起業支援施設です。「社長1年生のためのお金にまつわる講座」全12回の最終回ということで、ご挨拶に伺いました。この講座の開設にあたっては、弥生として講座内容の策定や講師のご紹介といったお手伝いをさせて頂きました。大変好評だったということで、改善すべき部分は改善しつつも、継続的に開催できるよう今後もお手伝いさせて頂きたいと思っています。今回、講師としてご活躍頂いた関先生山口先生、有難うございました。

しかしこうやって見ると横浜市の起業支援は充実していますね。浜っ子として誇りに思います。

今日はクリスマス・イブですね。皆さま、Merry Christmas!

posted by 岡本浩一郎 at 11:21 | TrackBack(0) | 起業

2009年12月07日

高校生が日本を変える

土曜日に開催された横浜ビジネスグランプリ2010にはU-22という22歳以下の部門がありました。ビジネスプランコンテストですし、U-22といえば当然大学生によるものと思われがちですが、何とファイナリストの一名は高校生。東京都立葛飾総合高校3年生のIさん。提案されたのは「MCK(マーケティングとコミュニティと高校生)」という事業で、一人暮しをしたいという女子高生の願いをいかに商店街の活性化につなげるかという、なかなか斬新なプランでした。

収益性といった点に関しては、正直荒削りな部分もありましたが、発想力という意味では素晴らしいプランでした。プレゼンもバッチリ。残念ながらU-22部門の優秀賞は僅差で逃しましたが、将来が楽しみです。Iさんは実際に起業を真剣に考えているということ。こういった高校生が続々と生まれれば日本の将来も変わると思います。

東京都立葛飾総合高校は2年前に開校した都立の総合学科高校だそうです。「生徒一人一人の興味関心や進路希望に応じて、100を超える多様な選択科目の中から自分で科目を選択し時間割を組み立てて学習する新しいシステムの学校」とのこと。こうやって実際に起業家の卵が生まれてきているところを見ると、今後もますます期待できそうです。

2009120701.jpg大交流会で一緒に記念撮影しました(私のすぐ左がIさん)が、自分の半分以下の年齢の女子高生と一緒だと、やや緊張気味です。
posted by 岡本浩一郎 at 17:48 | TrackBack(0) | 起業

2009年12月05日

横浜ビジネスグランプリ2010

今日は横浜ビジネスグランプリ2010の決勝大会(ファイナル)が開催されました。これは財団法人横浜企業経営支援財団が主催し、横浜市が後援するビジネスプランコンテストです。

このイベントには弥生も協賛させて頂き、また私自身も特別審査員という大役を務めさせて頂きました。午後一杯かけての長丁場でしたが、非常に楽しかったです。今回は、U-22部門で3名、一般部門で6名のファイナリストによるプレゼンテーションがあったのですが、皆の熱い想いをヒシヒシと感じました。

私もかつての起業時代を思い出し、起業って(大変だけど)やはりいいなあ、と実感。本日賞を取られた方はもちろんのこと、残念ながら賞を逃した方(それでもファイナリストですから、すごいです)、今回はファイナルに進めなかった方、皆さん是非、想いをとげて成功してもらいたいと思います。

2009120501.jpgやや我田引水ですが、弥生としても起業家の皆さんを少しでもお手伝いできればと願っています。写真は第二部として開催された「大交流会」の最後で撮影した集合写真です。皆、いきいきとした表情です。
posted by 岡本浩一郎 at 21:24 | TrackBack(0) | 起業