2017年08月15日

通勤ラッシュ

世の中はお盆休みの真っ只中。弥生もカスタマーセンターでは、昨日から明日まで夏季休業とさせて頂いています。東京本社については、任意の時期に夏季休暇をとるようになっていますが、7月に早めに休暇を取った人も多いようで、お盆の時期は通常通りの営業です。

ちなみにALTも任意の時期に夏季休暇をとるようになっています。設立以来初の夏を迎えており、サービス開始に向けてやるべきことが山積みではありますが、ONとOFFをキチンと両立させることをポリシーとしているため、全員キチンと夏季休暇を取得の予定です。

お盆の時期に働くメリットは、電車が空いていること。昨日今日はやや早めに出勤したこともあり、いつもは満員の電車も座れるほど。お盆の期間に限らず、いつもこんな混み具合(空き具合?)であれば、通勤も楽なのにな、と思います。毎日のことですから、通勤は生活の質に大きな影響がありますよね。

通勤ラッシュを避けるという意味では、東京都が音頭を取って、通勤ラッシュ回避のために通勤時間をずらす働き方改革のひとつとして「時差Biz」という取り組みが先月行われました。この取り組み自体の意義は認めつつも、通勤者が単純に多少前/後ろにずらすのではなかなか効果がないように思います。というのは、(路線によると思いますが)多少前/後ろにずらしても、その分列車の運行本数が減ってしまうので、結果的に車内密度があまり変わらないから。

私が通勤で主に乗っているのはJRの東海道線ですが、8時前後のピーク時は3分に1本の運行。一方で、7時台前半や9時台になると6分に一本程度に頻度が下がってしまいます。このため、時間当たりの利用者数が減っても、列車の頻度減少で相殺されてあまり密度は変わらないということになってしまいます。では、5時台とか6時台とか、もっと思いっ切り早くすれば、とも思いますが、この時間帯はさらに運行の頻度が下がってしまうので、私の経験上からはあまり空いているようには感じません。正確に言えば、押し合いへし合いにならない程度の密度低下はありますが、今回のお盆の通勤のように余裕はないので、わざわざ頑張って前倒しするだけのメリットが感じられません。

この問題を解決するためには、JRなり、私鉄にオフピーク時にもっと増発してほしいところです。もっとも、鉄道会社も民間企業で収益の最大化が命題ですから難しいところですね。鉄道会社の収益を維持しつつ、どう通勤ラッシュを緩和するか。リモートワークのようにそもそも需要を減らすアプローチもありですが、そうすると鉄道会社の収益は減ってしまいます(でも、一週間に一度のリモートワークで、通勤定期を買い続ける限りは減らない?)。折角座って通勤できるこの時期に、頭の体操としてちょっと考えてみたいところです。
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2016年08月21日

リオ・オリンピック

珍しく週末の更新です。いよいよフィナーレが近付いてきたリオ・オリンピック。実のところ、個人的には当初はあまり関心がなかったのですが、ちょこちょこと見ているうちに、結構盛り上がってきました。もちろん、メダルラッシュの後押しもあります(要は単にミーハーと言うことでしょうか)。

もう少しで終わってしまう思うと、寂しい気もしますが、4年後、いよいよ東京でのオリンピック開催に思いを馳せるのも一興かと思います。8年前の北京オリンピックは弥生の社長に就任したばかりで、正直オリンピックを観戦して楽しむというような余裕はありませんでした(ほとんど記憶に残っていません)。ロンドンの時は多少は余裕があったはずですが、やっぱりあまり記憶に残っていません(単純に記憶力が低いだけかも)。今から4年後、東京でオリンピックが開催される際に、自分や家族がどうしているのか想像するとワクワクしますね。

さて、今回は過去最高のメダルラッシュとなったわけですが、次回はどうか。いわゆる地元メリットがありますから、その点は確実に有利に働きそうです。

個人的に興味があるのが、何大会にも渡って活躍している選手のいる競技の次回。今回で言えば、女子レスリングの伊調選手や吉田選手が4大会連続の出場。それだけ圧倒的に強い選手がいることによって、その後輩たちは、代表選手が一人に限られるような国際大会で貴重な経験を積む経験が限られている可能性があります。何大会にも渡って圧倒的な結果を出してきたスーパースターが(仮に)引退をしたとして、後輩たちは同じように活躍できるのか。ある意味で、本ブログでも時たま取り上げている経営者の長期政権の弊害に近い問題が起こりうるのではないか。スーパー経営者が活躍すればするほど、会社はスーパー経営者依存になり、スーパー経営者の穴を埋めることが難しくなる。

もっとも、組織として人を育てることができていれば、これはあてはまりません。女子レスリングの場合、全部で5名がメダルを獲得している訳ですから、後者に該当している可能性も高いと思います。全員が至学館という大学在籍/出身ということ、川合選手が伊調選手と同一階級を避けるために階級を上げ、それでも優勝していることなどを踏まえると、個人の高い能力はもちろんなのですが、個々の能力を開花させる組織的な育成の仕組みがあるのではないでしょうか。だとすると、東京も相当期待できそうですね。
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2016年04月18日

自分にできること

この度の熊本県熊本地方を震源とする地震で被災されました皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。

私は先週金曜日は資料作成で帰宅が遅くなってしまい、自宅に着いたのが夜中の0:30頃。その後遅い夕食をのんびり食べ終わったころに明確な揺れを感じました。こちらでも地震か、と思ったものの、それが再び熊本での大規模地震だとわかったのはTVを見てのこと、さらにそれが実は本震であったことは翌朝知りました。明確な終わりが見えないだけに、被災地の皆さまは、さぞ不安を感じられていらっしゃるのではないかと思います。

弥生では、福岡に営業所がありますが、大きな影響はなく、普段通りに活動を続けています。また、熊本県で家電量販店を回っているスタッフの安全も確認できていますが、熊本地方のパートナーの皆さんの安否を全て確認することができておらず、心配しております。

こういった時に何ができるのか、自問します。被災地で何かできることはないか。それは東日本大震災の時も何度となく自問したことです。これに唯一無二の正解はないと思いますが、やはり、一人ひとりが自分にできることを一生懸命やるということなのではないかと思います。弥生の社長として、日本全国の中小企業、個人事業主、起業家の皆さんの事業を支える続けることが、私が最もやるべきこと。また、日本の経済がキチンと回っていくためにも、自粛するのではなく、普段通りの生活を続けたいと思っています。

一方で、普段通りの生活を続けながらも、できることはあります。被災地/被災者の皆さんのことを想うことはもちろんですが、足元の救護活動のためはもちろん、この先に必要となってくる被災地での生活再建のために、義援金や寄附金は必要です。熊本県では、「被害を受けられた被災者を支援するための義援金」を募集しています。

ちなみに、義援金と寄附金では違いがあることをご存知でしょうか。以前もお話ししたことがありますが、一般に被災地の自治体向けの寄附には、「義援金」としての寄附と、「寄附金」としての寄附があります。義援金は、自治体に対する寄附の形をとりますが、その後、被災された方に配分されます。寄附金は、自治体が復興活動などを進める上で、自治体の判断で使えるお金となります。これらは明確に区別されており、必要となる手続きも異なります。つまり、寄附がどのように活用されるのかが異なるということです。

上でお話しした熊本県が募集しているのは、義援金。同様に日本赤十字社でも「平成28年熊本地震災害義援金」、熊本県共同募金会や中央共同募金会(いわゆる赤い羽根ですね)でも「平成28年熊本地震義援金」を募集しています。いずれも義援金で、なおかつ、東日本大震災の時と同様に、地方公共団体に対する寄附金に該当(すなわちふるさと納税と同様の扱い)になるようです(日本赤十字の方は確認できないのですが、共同募金会については、「税制上の優遇措置対象(地方公共団体に対する寄附金に該当)となります」と明記されています。逆に共同募金会がその扱いになるのであれば、日本赤十字の義援金も同様な扱いになるはずかと思います)。

一方で、これまでにも実施されていたふるさと納税(多くの場合で返礼品があるもの)については、義援金ではなく、寄附金の扱いになるかと思いますので、救護活動や復興活動に活用されることになるかと思います。また、現地で活動を行っているNPO団体(例えば、私が定期的に寄附を行っている中では、難民を助ける会)向けの寄附は被災者支援活動の活動資金となるケースが多いようです(この場合は、NPO団体向けの寄附金税制が適用されます)。

もちろんのことながら、義援金と寄附金のどちらがいいという話ではありません。ただ、せっかく寄附するのですから、どういった形で活用されるのかを理解した上で、それに合った寄附先を選ぶといいのではないかと思います。
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2015年09月16日

国勢調査とマイナンバー

我が家にも国勢調査票(正確に言えば、インターネット回答の利用案内)がやってきました。

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今年は国勢調査の年。国勢調査は、ほぼ一世紀前となる1920年が第一回目で、「国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、統計法という法律に基づいて、5年に一度実施され」、今回が20回目になるそうです。今回の国勢調査では、インターネットでの回答を全面的に推進することが大きなトピック。9月10日から9月20日までがインターネット回答の期間とされ、その後、インターネット回答のなかった世帯向けのみに改めてこれまでと同様の紙の調査票を配布するのだそうです。

インターネット回答を推進するのは、効率性の観点から非常に良いことだと思うのですが、インターネット回答用のID/パスワードの配布方法にやや難があったようです。本来は、個別の住戸を訪問し、手渡しが基本なのですが、マンションなどで最初からポストに投函されている、さらには、ポストからはみ出ているので、盗まれかねないという指摘が相次ぎました

私の家も、ポストに投函されていました。もっとも、不在にしていたからという可能性もありますし、少なくとも私の場合は、ポストに全て入っていたので、盗られる心配はありませんでしたが。

インターネットでの回答自体は15分ほどで終了し、躓くこともありませんでした。入力も簡単ですし、何よりも回答の集計も格段にラクになります。これは国全体としての効率性向上としては素晴らしい取組みだと思います。

難を言えば、回答用のサイトのアドレス(http://www.e-kokusei.go.jp/)を手打ちにさせるのは「?」と思いました。これは、「検索サービスを悪用したフィッシング詐欺被害を防ぐため」だそうです。うーん、それであればSEOをキチンとやった方がいいような気もしますが。ただ、最大の課題は、やはりインターネット回答用のID/パスワードの配布方法でしょう。これまで国勢調査は調査票を一戸一戸配るという方法が続いてきましたので、その流れで今回の方法なのでしょうが、回答もインターネットになる時代、もう少し効率的にできないか、とは思います。

ふと思ったのですが、今回に関してはマイナンバーの通知と絡めるというやり方もあったように思います。ご承知のように、この10月からはマイナンバーの通知が始まります。この通知は、市区町村から、原則として住民票に登録されている住所あてにマイナンバーが記載された「通知カード」を送ることによって行われますが、この通知と一緒に国勢調査の資料を送ることもできたのではないでしょうか。通知カードは簡易書留で送られることになっていますから、個別に配布するよりも格段に安全なはずです。

もちろん現実的には、国勢調査は調査期日が10月1日午前零時現在、一方はマイナンバーは10月1日から通知開始という時間のずれの問題ですとか、国勢調査は世帯にしらみつぶしに配布するのに対し、マイナンバーは住民票の情報が基(つまり住民票を移していない場合や住民登録をしていない場合にずれる)ですとか、国勢調査は総務省だけどマイナンバーは内閣府という所管の差ですとか、やらない理由をあげるのは簡単です。

ただ一方で国勢調査もマイナンバーも膨大な労力(=税金)がかかることは事実。今回の国勢調査のインターネット回答は大きな一歩だと思いますが、将来的には、省庁を超えて様々な業務が統一的に行われ、より行政の効率化を図れればと思います(本来はそのためのマイナンバー、ですよね)。
posted by 岡本浩一郎 at 10:09 | TrackBack(0) | その他

2015年09月02日

「学力」の経済学

先日友人に話したところ、結構喰い付きが良かったので、本ブログでもご紹介すると、最近読んでかなり面白いと感じたのが、『「学力」の経済学』という本です。著者は教育経済学者の中室先生。教育経済学というと耳慣れないですが、「教育経済学は、教育を経済学の理論や手法を用いて分析することを目的としている応用経済学の一分野」だそうです。

教育に関する定説として、例えば、ご褒美で釣っては「いけない」といったものがありますが、この本では、実験から得られた事実(エビデンス)を基に、定説が必ずしも正しいとは限らないことを証明します。例えば、ご褒美で釣っても「よい」。むろんどんなご褒美でもいいという訳ではありませんが、キチンと考えられたご褒美は勉強の楽しさを失わせることなく、学力を向上させうることがわかっています。

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この本を読んで思い出したのが、去年、BCG時代の同僚がこれはいいと推奨していたのをきっかけに読んだ「成功する子 失敗する子」という本(原題は"How Children Succeed")。この本も同じ教育経済学に基づいた本です。ただし、こちらの著者は経済学者ではなく、ポール・タフさんというジャーナリスト。格差社会と言われるアメリカで、何が子供の成功をもたらすのかを、父親になった著者が探求します。

興味深いのは、中室先生も、ポール・タフさんも、人生の成功で重要なのは実は認知能力(要はテストの成績)ではなく、非認知能力である、と明言していること。もちろん認知能力が高くて悪いということはありませんが、人生の成功により影響を持つのは「『忍耐力がある』とか、『社会性がある』とか、『意欲的である』といった、人間の気質や性格的な特徴のようなもの」である非認知能力。いわゆる「頭の良さ」よりも、「生きる力」。特に重要とされるのが、Grit、やりぬく力です。

両方とも極めて興味深いので、関心がある方には両方をお勧めしたいですが、親として何ができるかを考える上では、「成功する子 失敗する子」の方が得られるものが多いように感じます。一方で、制度としての教育について考える上では『「学力」の経済学』がお勧めです。「少人数学級」には効果はあるが、十分な費用対効果が得られない、から始まって、日本の教育の平等主義の弊害、さらには、教員免許の必要性はないのではないかという教育関係者から見ておそらくはタブーであろうトピックまでを明快に語る様は爽快ですらあります。それほど厚い本ではないので、表面的な説明に終わっているのがちょっと残念ですが(だからこそ気軽に読めるということにもなりますが)、根拠のない一般的常識や、経験則によるのではなく、エビデンス(科学的根拠)に基づいているだけに説得力があります。

ところで、二冊とも非認知能力の重要性を明言していると書きましたが、実はこれは当たり前で、両方ともシカゴ大学のヘックマン教授の研究を基にしているから。実は、この『「学力」の経済学』と前後して、当のヘックマン教授の著書「幼児教育の経済学」が翻訳・出版されたようです(原題は"Giving Kids a Fair Chance")。これはまだ未読なのですが、是非読んでみたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 22:20 | TrackBack(0) | その他

2015年06月03日

スマートな分煙

秋葉原UDXに移るに際し、ヤヨイドオリも含め、様々な新しい取組みを行いました。総じて言えば、やってよかったと思いますし、大満足。今回ご紹介する設備も導入してよかったと思う一つです。

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これはクリーンエアという会社の分煙キャビン。これがヤヨイドオリの一画に設置されています。これは結構スゴい設備です。写真の通り、オープンなのですが、煙を全てキャビン内で吸引して処理する仕組みになっています。実際、全く臭いません。

私は正直に言って、煙草が苦手です。生まれてこの方、吸ったことがありません。嗜みとして葉巻を吸うことはありますが、結構むせてしまいます(笑)。もちろん、煙草が好きな人がいることもわかりますし、お酒の席では周りが煙草を吸っても気にしません。ただ、煙草を吸わないこともあって、煙草の臭いには敏感です。私の場合、半径20m内ぐらいの臭いを敏感に感じてしまいます。しかし、このクリーンエアがあれば、その私でも全く気になりません。

前の本社である神田では、5Fの一区画に喫煙室がありました。新本社である秋葉原UDXでも、実はビル全体の共用部である5Fに喫煙室があります。当初はそこを使ってもらえばいいと考えていましたが、色々と協議した結果、弥生のオフィスの中にも喫煙スペースを設けることとしました。理由は二つあって、一つは共用部の喫煙室に行って帰るだけで結構な時間のロスになること、またもう一つは、喫煙室の中が煙モクモクなために、煙草の臭いが、帰ってきた後も付きまとうこと。

ただ、単純に喫煙室を作るのは、結構場所も必要ですし、芸がない。ちょうど、どのオフィスにするか内覧をしている中で出会ったのが、このクリーンエアです。ある会社のオフィスに設置されており、実際にそこで煙草を吸われていたのですが、そばにいても全く臭わない。正直驚きました。

このクリーンエアは、もともとスウェーデンで煙草を吸わない人によって開発されたのだそうです。これはおススメです。気持ちよく分煙できるというのが最大のメリットですが、もう一つのメリットは、今誰が吸っているのかが可視化できること。閉じられた喫煙室だと、ブラックボックス化してしまい、今誰々さんがどこにいるのかわからなくなってしまいますが、このキャビンだと一目瞭然です。

あえて難点を言えば、月々のメンテナンス費用がそれなりにかかること。言い方を変えれば、ビジネスとしてもよく考えられています。ただ、メリットを考えると、導入の価値はあると感じています。
posted by 岡本浩一郎 at 20:02 | TrackBack(0) | その他

2013年09月09日

東京オリンピック

2020年の東京でのオリンピック開催が決まりました。今の日本にとって、とても素晴らしいニュースだと思いますし、個人的にも早くもワクワクしています。

正直に言えば、前回(16年大会)の招致活動の際にはかなり醒めた目で見ていました。日本で開催するよりも、国の発展過程において大きなステップとしてオリンピックを活用できる国の方がいいのではないかと。前回の東京オリンピック(1964年)は、敗戦からの急速な復興を成し遂げた日本にとって、さらなる発展への大きなステップになりました。最近で言えば、2008年の北京(中国)がいい例ですし、前回決まったリオデジャネイロもブラジルにとって大きなステップとなるでしょう。その観点で言えば、今回はイスタンブールが妥当だったように思います。

ただ、前回とは違い、今回は、是非東京で開催したいと思うようになりました。何故か、と改めて考えてみると、2011年の東日本大震災が大きなきっかけになっているような気がします。東日本大震災は、甚大な被害をもたらしましたし、まだそこからの復興の途上にあります。ただ、同時に、東日本大震災は(誤解を恐れずに言えば)日本という国の素晴らしさを私たち自身はもちろん、国際的にも再認識するきっかけになりました。

あれだけの災害から、社会的な混乱を招くことなく、立ち直った日本(被災地の復興はまだまだこれからですし、原発の問題もありますが、日本全体として言えば)。それは私たちが想いを一つにしたからこそできたことです。そういった意味で、東日本大震災は、私たちにもまだまだできるんだ、ということを思い起こさせてくれたような気がします。

東京開催決定を受けて、安倍総理が、「15年間続いたデフレや縮み志向の経済を五輪開催を起爆剤に払拭していきたい」と仰られましたが、確かに私たちは「縮み志向」に囚われていたような気がします。所詮日本は峠を越えた国、これから発展する国に道を譲って…

東京オリンピックによって、日本が再び10%の高成長軌道に乗ることはないでしょう。ただ、成熟した国の一つのあり方を世界に示すことはできるのではないかと思います。経済一辺倒ではなく、国民の幸せ、国際社会への貢献、そして何よりも地球環境との融和をバランスさせた皆が住んでみたいと思う国(そういう意味では原発問題が明らかに最大の課題です)。2020年、日本がどのような国になっているかが本当に楽しみですし、それが少しでも良いものになっているように個人的にも努力したいと思います。2020年、東京でのオリンピックは本当に素晴らしかったと全世界の人に思ってもらえるように。

PS. 今回譲ってもらったというわけではないのですが、2024年は、やはりイスタンブールで初のイスラム圏での開催となるといいなと思っています。
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2013年07月23日

ネット選挙

日曜日の参議院議員通常選挙は概ね事前予想通りの結果となりました。今回はネット選挙運動が解禁されて初の国政選挙となりましたが、事前に言われていた程にはネットの存在感はなかったと言われています。複数の政党が主にネット上でのみ活動するネット候補を擁立しましたが、結果は期待外れ。また、産経新聞によると、ネット上での情報発信(選挙期間中のツイッター、フェイスブック、ブログの総件数)が多かった候補トップ10は全員落選だったそうです。

今回はネット選挙運動が解禁といっても、一般人の目からは「?」な制約も多く(SNSのメッセージはokだけど、電子メール送信はダメですとか)、ネットを充分に活用しきれなかったという面もあると思いますが、やはり現時点ではネットだけで投票につなげるのは難しいのでしょうね。これまで通りのリアルでの選挙運動があり、それをネットで補強するのはありでも、ネットだけでは投票にはなかなかつながらない。

一方で、今回はネット選挙運動の負の側面、すなわち、ネガティブキャンペーンも目立ったようです。もっともこれはアメリカではTV広告でバンバンやっていますし、ネットだからということでもないのでしょうが…

色々と課題も見えてきた選挙でのネット活用ですが、今後回数を重ねるにつれ、より活用され、当たり前のものになっていくのだと思います。一時的や、部分的には負の側面があっても、うまく使いこなすことによって正の側面をどこまで引き出すことができるか。

個人的には、いつかは、ネット選挙運動ではなく、ネット選挙、すなわち、ネットで投票できるようになって欲しいと思っています。もちろんこれも課題を挙げれば山ほどありますが、越えられないカベではないでしょう。低下傾向にある投票率を引き上げることができるでしょうし、もっと言えば、今とは異なる投票方式を可能にすると考えています。例えば、今のように政党や候補者に投票するだけではなく、日本にとって重要な選択肢についても投票を行い、国民の意志を示す(普通の選挙と国民投票をセットでやるようなイメージですね)。

ネット選挙の究極は毎回国民投票によって国としての意思決定を行う直接民主制でしょうね。ただ、国民の声はどうしてもその時の風潮に流されがちな部分もありますし、直接民主制になれば全ての問題が解決するとも思えません(下手をすれば衆愚政治になる可能性もあります)。やはり、私たちの代表者である国会議員が、大局観に基づいた意志決定を行うことによって、「この人たちに任せて良かった」と思えるような政治であって欲しいなと思います。宜しくお願い致します > 国会議員の皆さま。
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2013年07月19日

選挙に行こう 2013

今週末(日曜日、7/21)は参議院議員通常選挙です。本ブログはノンポリ(古い表現ですね…)をポリシーとしており、原則として政治に関する話題は取り上げないことにしています。ということで、それぞれの政党の政策を分析したり、自分がどの政党や候補に投票するつもりかについては書きません。今回に関しては、まだ色々と迷っており、自分自身どうするか決められていないという事情もありますが。改憲、原発政策、TPPなど論点はいくつかありますが、全てにおいて自分の考えと一致というのはなかなか難しいですね。何を重視するか。

ただ、やはりこれだけはお伝えしたいのは、是非選挙に行って投票しましょうということ。私も必ず投票します。せっかくの週末だし面倒くさいという人もいれば、自分が投票したところで結果は変わらないという人もいるとは思います。でも、この投票で、私たちの将来が決まるんです。それに自分が投票したところで結果は変わらないなんてことはありません。選挙は一票一票の積み重ね。

今回からネット選挙が解禁(正確に言えば、ネットで投票ができるわけではないので、ネット「選挙運動」の解禁ですね)され、ネットで様々な情報を目にする機会も増えました。一方で、正直盛り上がりに欠ける気がするのは私だけでしょうか。今回は、大きな流れがある程度予想がつき、なおかつ、選挙公示前から、選挙直前である現在まであまり動きが見られない、要は「結果はわかっているよ」というムードがあるような気がします。

それでも、やはり私たち一人一人が投票という行動によって、私たちの意志を示すことが重要だと思います。国会議員の皆さんは私たちの代表です。白紙委任(良く言えばですね、悪く言えば丸投げ)ではなく、私たちの意志をキチンと示した上で、私たちの代表としてこの国の舵取りを託したいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 19:44 | TrackBack(0) | その他

2012年12月26日

暦の終わり

マヤ歴の最後の日が特に何も起こることなく終わりました。まあ、もともと次のサイクルの最初に入るだけとも言われていましたので、何の驚きもないのですが(でもちょっとだけ、何か起こるかも、と期待?していたのは内緒です)。区切りという意味では、年末もそうですね。12月31日が終わったところで、何もなかったように次の1月1日が始まるだけですし、12月31日と1月1日は寒さも日の長さもほぼ同じ。でも、そこに大きな違いを見出すのですから、面白いものですね。12月31日はいよいよ千秋楽。1月1日は新たな年の幕開け。12月31日はしみじみ。1月1日はわくわく。

自然は途切れることなくその歩みを止めることはありませんが、そこに終わりと始まりという区切りを設けたくなるのが人間の習性でしょうか。ただ、やはり一年を振り返り、また新年に心機一転思いを新たにするというのはいいことだと思います。残念ながら、まだバタバタしており、落ち着いて振り返るところまで行っていませんが…

そういった意味で、年賀状の準備は、毎年の最後の大仕事で、苦しいながらも、色々と振り返る良い機会です。宛先リストを更新しながら、ああ、そう言えばAさんは転職されたんだ、あ、ということはBさんと同じ職場じゃないか、などなど、その人のことを思い返すいい機会です。ここ数年は、昔にお世話になった方が仕事から引退されるというケースもちょこちょこと出るようになってきており(歳をとったということですね)、その方のお蔭で今の自分がある、と振り返る機会にもなります。念のためですが、年賀状の宛先リストの整備にはそれなりに労力はかけているものの、なかなか完璧とはいきません。なんで自分のところに来ないんだ、という方は是非ご一報を。

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最近はFacebookなどでつながっている方も多く、Facebookで皆さん今年も有難うございました、と投稿すれば済んでしまいそうです。実際、10年後も今と同様に年賀状を書いているかというと微妙ですね。ただ、お一人おひとりのことを考える機会としての年賀状もなかなかいいな、と思う年の瀬です。
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2012年12月14日

選挙に行こう

今週末(12/16)は衆議院議員総選挙です。本ブログはノンポリ(古い表現ですね…)をポリシーとしており、原則として政治に関する話題は取り上げないことにしています。ということで、それぞれの政党の政策を分析したり、自分がどの政党や候補に投票するつもりかについては書きません。

ただ、どうしても書きたいのは、是非選挙に行って投票しましょうということ。せっかくの週末だし面倒くさいという人もいれば、自分が投票したところで結果は変わらないという人もいるとは思います。でも、この投票で、私たちの将来が決まるんです。それに自分が投票したところで結果は変わらないなんてことはありません。選挙は一票一票の積み重ね。

所詮変わらない、そう諦めてしまったら、何も始まりません。確かに自分の一票だけで世の中を変えることはできません。でも、その一票一票が積み重なれば、かならず変えることはできます。子どもを持つ親として、日本の将来を諦めるわけにはいきません。
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2012年12月05日

……きこえますか…

……きこえますか…きこえますか…個人事業者の…みなさん…弥生です…今…あなたの…心に…直接…呼びかけています…いよいよ確定申告が…近付いて…きました…準備は…お済みですか…

先週のTBSテレビ宣伝部(@tbs_pr)のツイートが評判を呼んでおり、様々な模倣? リスペクト?作品を生んでいるようです。もうブームが収束しつつあり、乗り遅れた感もあるのですが、恥も外聞もなく、リスペクト(笑)しようとしていたところ、ユーザーの方に先を越されてしまいました。
……聞こえますか…弥生会計です…あなたの脳内に…直接…呼びかけています…いますべき事は動画をアップ事では…ありません…仕訳です…私に経費を入力するのです…聞こえますか…
− tripshotsさん (@tripshots) 12月 3, 2012


うーむ、うまい… そう思ったのは私だけではないようで、リツイートも複数。でも、これ結構応用が効きそうですね。

……聞こえますか…弥生会計です…あなたの脳内に…直接…呼びかけています…いますべき事は○○○○○では…ありません…仕訳です…私に経費を入力するのです…聞こえますか…

○○○○○には色んなものが入りそうです。そういう意味では、仕訳だけでなく、昨日のブログでちょっと書いた年賀状作成なんかもそうですね。

……聞こえますか…年賀状です…あなたの脳内に…直接…呼びかけています…いますべき事は…ブログを書くことでは…ありません…宛先作成です…名刺を…整理するのです…聞こえますか…

さっ、頑張りましょう(笑)。
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2012年04月01日

社名変更のお知らせ (April Fool!)

業務ソフト「弥生シリーズ」を提供する弥生株式会社は、本日4月1日、社名の変更を発表しました。弥生会計をはじめとする弥生製品は誰にでも「かんたん、やさしい」と大変好評を頂いており、お陰様で、前期(2011年9月期)は過去最高の業績を達成することができました。今期に入ってからも、新製品「弥生 12 シリーズ」の販売は順調に推移しており、高いシェアをさらに伸長することができています。

今回、さらなる成長に向けた決意を社内外に示すために、社名を変更し、心機一転、次のステージに向けて邁進することになりました。新社名の選定にあたっては、「次のステージ」を表すために、「古墳株式会社」(弥生時代の次は古墳時代)、「卯月株式会社」(旧暦の弥生の次は卯月)、そして、「根津株式会社」(文京区弥生の右隣は根津)の三案から、社員一同による投票を行いました。

社員投票の結果は、「古墳」が0票、「卯月」が1票、「根津」が0票であり、残りは全て無効票でした。無効票には「ありえない…」といったコメントが多く見られましたが、次に進む決意を明確に示したいというトップの一声により、最多得票であった「卯月」に決定致しました。

つきましては、本日4月1日より、弥生株式会社は「卯月株式会社」と社名を変更することとなりましたので、ここにお知らせさせて頂きます。なお、混乱を避けるために、製品名につきましては、弥生会計をはじめとする弥生ブランドを継続致しますので、ご安心ください。

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2011年04月18日

チャリティ・イベントのご紹介

私がかつてお世話になったボストン コンサルティング グループの日本代表、御立(みたち)さんが来る4/28(木)にチャリティ・イベントを開催するそうです。その名もチャリティ「落語×ビジネス」3人会

御立さんは、テレビ東京のWBS(ワールド・ビジネス・サテライト)でも定期的にコメンテーターをされていますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。この話を聞いた時に、ええっ、あの御立さんが落語をするの!?と驚きました。結構多趣味ということは知っていましたが、まさか落語とは。ただ、実際のところ御立さんご自身が落語をやるのではなく、「落語家の立川志の吉さんと公認会計士で講演・著書など多数の田中靖浩さんとご一緒に講演(のようなこと)をする三人会」ということです。

もともと公認会計士の田中さんが行われていた「まぜるな危険!」というイベントの番外編という位置付けのようです。これまでに行われたいたイベントの概要を見ると、なかなか面白そうです。

本当は私も参加したいのですが、どうしてもはずせない先約があり、残念ながら参加できません。ただ、せっかく面白そうなイベントです(しかも連休の前夜です)し、入場料が全て寄付に充当されるという社会的意義の高いイベントでもありますので、お時間の都合の付く方は是非ご参加下さい。

我々にできることって、色々とありますね。色々な方の色々な支援の形を見るにつけ、刺激を受けています。弥生としても、私個人としても、何ができるか、もっと考えないと!
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2011年04月01日

社長交代のお知らせ (April Fool!)

業務ソフト「弥生シリーズ」を提供する弥生株式会社は、本日4月1日、社長の交代を発表しました。

代表取締役社長の岡本 浩一郎は2008年4月に就任し、丸3年が経過しました。過去3年間、社員と共に、開発の強化、マーケティングの強化、顧客サービスの強化のために、愚直な実践を続けた結果、弥生は今9月期において、過去最高の売上を達成できる見込みです。一度は揺らぎかけていた弥生ブランドを再確立し、「よい会社」としての弥生の再生が果たせたものと考えています。
 
今後弥生が「よい会社」にとどまることなく、「すごい会社」になるために、今回社長を交代し、さらなる飛躍を目指
すこととなりました。新たに代表取締役社長に就任する岡本 浩二郎は、岡本 浩一郎の一卵性双生児であり、外観からは全く見分けがつきません。岡本 浩二郎は新社長就任にあたり、「岡本 浩一郎社長の後をつぐことは大きなプレッシャーですが、前社長の想いを受け継ぎ、社員の力をあわせ、パートナーの皆さまのお力も借りながら、これまで以上にお客さまに貢献することのできるすごい会社を目指したいと思います。」と抱負を語りました。
 
なお、岡本 浩二郎は、「岡本社長だと前社長との区別がつきませんので、『その2』、『2.0』『バージョン2』などと
呼んで欲しい。」と語っています。



 


……… Happy April Fool's Day! こんな時だからこそ楽しく!

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2011年03月30日

義援金と税金(その4)

これまで義援金と税金に関するお話しをしてきましたが、参考になるサイトやブログ記事を集めてみました。是非ご参照下さい。


税理士、会計事務所他のブログ記事

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2011年03月29日

義援金と税金(その3)

昨日までの義援金(義捐金)の話は、個人として寄付した場合ですね。補足ですが、個人事業の方は、義援金は事業上の経費としてではなく、確定申告の際に寄付金控除として計上することになります(医療費控除などと同じ)。事業主としての出費ではなく、個人としての出費として考えるということですね。

さて、それでは法人の場合は? 法人の場合は、一定の制約のもとで法人税上の損金として計上できます(その分だけ法人税が減るということになります)。一般的な例で言えば、

(期末資本金等の金額×その事業年度の月数/12×2.5/1000+その事業年度の所得金額×2.5/100)×0.5


までの寄付金を損金計上することができます。例えば、資本金が1,000万円で、所得金額も1,000万円だとすると、(2.5万円+25万円)×0.5で、13.75万円まで損金計上できることになります。一方で、国等に対する寄付金及び財務大臣の指定した寄付金は全額損金計上が可能で、個人の所得税で寄付金控除の対象となるような認定NPO法人向けには、上記の上限とは別途、特別損金算入限度額が認められています。

個人の場合には、認定NPO法人向けなどでないと、寄付金控除が認められませんが、法人の場合には上記の損金計上限度額の範囲内であれば損金計上が可能です。この観点からすると、法人こそ、日本赤十字や認定NPOなどよりも、認定はされていないけれどもよりタイムリーに支援を提供できる団体に寄付すべきなのかもしれません。ただ、残念ながらほとんどの法人は、そういった団体へのアクセスもなく(法人として支出する以上、裏取りも必要であり)、日本赤十字への寄付に集中してしまっているのが実態かと思います。
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2011年03月28日

義援金と税金(その2)

3/25に義援金と税金という記事を書きましたが、その後私の寄付先を追加したため、最終パラグラフを修正しました。

前回書いたふるさと納税ですが、通常は、ふるさと納税する先の自治体にふるさと納税したい旨を連絡し、それを受けて納付書を送ってもらったり、指定された先に振込を行います。これは、多くの自治体がふるさと納税に関し、その資金の使い道を指定できるようにしているからかと思われます。一方で、今回は緊急事態であり、資金の使い道も明確ということで、事前の連絡なく、ふるさと納税できるケースもあるようです(ということで、私も行うことにしました)。私が寄付を行った宮城県岩手県福島県では、ウェブサイト上で寄付の案内を行っており、ゆうちょ銀行など振替を行えば全て完結します(ただし、宮城県のみ県が行う災害復旧等対策の財源として活用するか、被災者に対する生活支援として活用するかで受け付け方法が異なります)。

なお、これも前回書いた日本赤十字への寄付ですが、書いた通り、厳密には、住所地の日本赤十字社支部に寄付した分のみ住民税の寄付金控除対象となります。ただし、実際には、いわゆる日本赤十字(本部)に寄付した場合でも、後日寄付した方の住所に合わせ、住所地の支部に寄付したという形で領収書を発行してくれるようです。これは、比較的最近に私が日本赤十字へ寄付した際の一部(具体的には2009年のスマトラ島沖地震や2010年の中国青海省地震)でもそのような処理がされたということと、日本赤十字の東北関東大震災義援金募集のページで、「地方税法第37条の2第1項第1号及び第314条の7第1項第1号に規定する寄附金に該当」とあることから間違いないと思いますが、心配な方は念のため、問い合わせるとよいでしょう。

このように寄付金で税金のことを考えるのは、不純だと感じる方もいらっしゃるかもしれません。確かに、節税効果がないから寄付しないというのでは本末転倒です。ただし、節税効果がある = それだけ多くのお金を寄付しやすいということでもあります。もともと1万円の寄付をするつもりが、節税効果も見込めるし、2万円寄付するか、ということであれば何ら問題はないと思います。

寄付金控除のもともとの思想である、社会的に意義の高い目的のために寄付する分は可処分所得(≒課税対象)から除きましょうというのは極めて妥当な仕組みだと考えています。そういった意味では、今回の話の中ではふるさと納税だけがやや微妙な位置付けです。

特にこのような状況下においては、ふるさと納税は有効な手段だと思います。ただ一方で、ふるさと納税はいわば住民税の納付先(の一部)を自分の意思で変更することであり、純粋な寄付とは言い切れません(基本的には、ふるさと納税した額は5,000円のみ自己負担、残りは地元の自治体が負担する構造です)。このため、ふるさと納税で税金が減る額(特例控除分)はもともとの住民税の1割程度に制限されています。それでも、あまり皆がふるさと納税をすると、皆さんの地元の自治体の財政が苦しくなることもあり得ますので、注意が必要です。
posted by 岡本浩一郎 at 18:28 | TrackBack(0) | その他

2011年03月25日

義援金と税金

今、我々にできることとして被災地への義援金の寄付を考えられている方、あるいは既に寄付された方が多いのではないかと思います。弥生社内でも義援金の募金活動を行っていますが、その参加率の高さからも、今回の震災が我々に与えたインパクトの大きさがわかります。

我々にできることは、(節電等を心がけながらも)普段通りの生活をし、経済を活性化し、義援金に協力すること。せっかくですので、義援金と税金について少々ご説明したいと思います。個人が義援金を寄付した場合、確定申告を行えば、寄付金額に応じて所得税などが減るという制度があります。ただ、これにはいくつかのパターンがあります。

1. ふるさと納税
 - 寄付をすると、そのほぼ全額に見合う税金が減る
2. 所得税および住民税の寄付金控除対象の寄付
 - 寄付をすると、その15%〜50%程度の税金が減る
3. 所得税の寄付金控除対象の寄付
 - 寄付をすると、その5%〜40%程度の税金が減る
4. 寄付金控除の対象とならない
 - 寄付をしても、税金は減らない

一番多いのは3.のパターンです。これは寄付をする団体が認定特定非営利法人(いわゆる認定NPO法人)である場合に、寄付金から2,000円を引いた金額を所得から控除できる(その分所得税がかからない)ことになります。私が毎年寄付をしている団体でいえば、社団法人ユネスコ協会連盟国境なき医師団難民を助ける会がこれにあたります。逆に言えば、このように認定されていないNPOに対する寄付は、寄付金控除の対象とならないため、税金が減るメリットはありません(4.のパターン)。

一方で、こういった認定特定非営利法人のうち一部は、住民税の寄付金控除も適用されます。私の寄付先でいえば、日本ユニセフ協会が該当します(ただし、該当するかどうかは、お住まいの自治体ごとに異なります)。また、住所地の日本赤十字社支部や都道府県共同募金会への寄付も、所得税と住民税両方で控除が認められます。これが2.のパターンですね。

寄付金において、「オトク」と考えるのは少々不謹慎ですが、実質的な持ち出しが最も少なくなるのが、1.のパターンです。この場合は、寄付金額から5,000円を引いた額全額が税金(所得税と住民税)から減ります。仙台の税理士、岩松先生が被災地に向けたふるさと納税を呼び掛けていますので、こちらもご参照ください。

一方で、どれだけ節税になるか、という観点だけではなく、どんな救助/復興活動に活用されるのか、どんなタイミングで活用されるのか、という観点でも是非お考え頂きたいと思います(むしろ本来はこっちが先です)。節税にはなっても、それが、本当に必要な支援に本当に必要なタイミングでまわらないのであれば、意味がありません。

この観点では、本荘さん桜井さんのブログを是非ご一読下さい。私個人は、色々と考えた上で、宮城県/岩手県/福島県(上記で1.のパターン)に日本赤十字社(上記で2.のパターン)とETIC.と信頼資本財団が立ち上げた「震災復興リーダー支援プロジェクト」(上記で3.のパターン)の組合せで寄付を行いました(3/28 寄付先を追加したため、修正しました)
posted by 岡本浩一郎 at 18:19 | TrackBack(0) | その他

2011年03月22日

こんな時だからこそ

これを書くのは迷ったのですが...

この週末は3連休ということもあり、土曜日/日曜日と湯河原に行ってきました。こんな時期に遊びに行ったなんて不謹慎な、と言われるかもしれません。確定申告時期が終わったこともあり、私個人はこの週末に休むことができましたが、世の中には、被災地のために何ができるか、週末返上で奮闘されている社長の方も多くいらっしゃいます。また、現実問題として、余震も続いていますし、出先で大きな余震にあうと、下手をすると帰ってこれないというリスクもあります。

正直、後ろめたさを感じないと言ったら嘘になりますし、最後まで色々と迷いました。それでも、それなりな覚悟で湯河原に行くことにしました(それこそ非常用の懐中電灯持参で)。普通は、こんな状況ですから、週末にちょっと熱海や湯河原に行こうと思わないでしょう。でも、だからこそ、行かなくてはと思ったのです。

実際、湯河原に行ってみると、やはりだいぶ閑散としていました。電車もガラガラ。本来は、春の観光シーズンの3連休ですから、観光客で溢れていてもおかしくないのですが... 普段は予約を取りにくいお店でも予約がとれましたし、帰り際に立ち寄ったお店に至っては、客が我々のみ。普段は結構人気のお店なのですが。湯河原や熱海、伊豆は東京圏からの日帰り〜1泊の観光客が収益源ですから、この状況は大打撃だと思います。

これは、観光地に限ったことではありません。東京でも、飲食店(特に夜中心のお店)にとってはやはり打撃でしょう。これだけの震災に直面して、普段通りに暮らすというのは容易なことではありません。私自身もなかなか飲みに行こうと思えません。でも、ちょっと気力を振り絞って外に出る、それによって、気分も変わりますし、何よりも経済を活性化することができます。

もちろん、被災地の方のために祈り、被災地の支援をしている方を支援し、出来る限りの寄付をし、節電をする。これは当然のこと。でも、同時に、こんな時だからこそ、普段通りに働くだけでなく、普段通りに息抜きをする必要があると感じています。この震災から復興するために必要なのは、決して皆が謹慎することではなく、皆がそれぞれ、できることをできるだけやることだと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 21:12 | TrackBack(0) | その他