2022年09月08日

事業のライフサイクル

前回は8月末にスタートした「弥生のあんしんM&A」についてお話ししました。弥生のあんしんM&A事業承継ナビの一部をなすサービスで、会社や事業を売りたいという人と、買いたいという人が、M&Aの相手を探すことのできる登録無料のマッチングプラットフォームです。

事業承継のためのM&Aマッチングの仕組みは、世の中に複数存在していますが、弥生のあんしんM&Aの最大の特徴はスモールビジネスに特化しているという点です。実際に弥生のあんしんM&Aのサイトを見ていただくと、(本日時点で)約40件の事業売却案件が登録されていることが確認いただけるかと思います。案件は当初は匿名化されているので、具体的にどの会社かということはわかりません(情報は所定の手続きを経て開示されます)。また、譲渡希望価格についても、要相談となっているケースの方が多いのですが、一部では金額が(あくまでも参考情報の位置づけですが)明示されている案件も存在します。中には譲渡希望価格が1,000万円や1,500万円という案件もあることがわかります。

2022090801.png

これは一般的なマッチングの仕組みではなかなか採算があわない(それがゆえに積極的に取り組めない)金額ですが、弥生のあんしんM&Aではこういった金額帯の案件こそお手伝いしたいと考えています。

その一つの理由は、弥生として、事業の譲受(買収)を起業・開業の一つのオプションとして確立したいと思っているからです。これまでにもお話ししている通り、弥生は起業・開業を支援しています。ただ、ここでいう起業・開業というのは必ずしも0からのスタートである必要はないと考えています。既に事業として確立しており、一定程度顧客基盤が確立した事業を受け継ぎ、それを発展させていくというのも、起業・開業の一つのオプションになり得るはずです。例えばですが、パン屋さんを開業したいという方にとっては、設備を0から揃え、お客さまの獲得も0からスタートするだけではなく、既に街に定着したパン屋さんを受け継ぐというのも有効なオプションなのではないでしょうか。

一方で、豊富な資金とともに起業・開業される方は僅かです。事業承継が一つのオプションと言っても、ポンと1億円を出して事業を買収できる人はごくごく限られるでしょう。それでも、例えば1,000万円だったらどうか。今はもうありませんが、かつては株式会社の最低資本金は1,000万円でしたから、起業・開業に向けて1,000万円を蓄えようというのは決して無理な要求ではないと思います。弥生は弥生のあんしんM&Aで、これから起業・開業される方にとっても選択肢となりうる規模の事業承継をサポートしていきたいと思っています。

さらに野望(笑)を言えば、起業・開業される方が事業を買収し承継する際に、金融機関から融資を受けることのお手伝いまでできればと思っています。もちろん起業・開業に向けて自己資金をしっかりと蓄え、準備することは必要です。ただ例えば、頑張って1,000万円を蓄えた、しかしそれを全額事業買収に使ったのでは、手元資金不足から事業の承継早々資金繰りに窮することになりかねません。このため、例えば1,000万円で事業を買収するとしても、自己資金は300万円、残りの700万円は金融機関からの借り入れで賄うという選択肢を提供できればと考えています。自己資金の一部は事業の資金繰りのためにしっかり確保しておくということですね。金融機関の観点でも、全く0ベースでスタートする事業よりも、既に存在している事業が裏付けとなっている方がより安心して融資ができるのではないかと思います。

夢を抱いての起業から、事業を継続し、成長させ、そしていつかは事業の廃業もしくは承継がやってくる。事業のライフサイクルが廃業で終わるのではなく、新たな起業家にバトンが渡ることによって、新たなライフサイクルにつながっていくよう、支援していきたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 21:19 | TrackBack(0) | 弥生

2022年09月06日

弥生のあんしんM&A

ちょうど一週間前となる8/30に、弥生は新サービス、「弥生のあんしんM&A」をスタートしました。弥生のあんしん M&Aは、会社や事業を売りたいという人と、買いたいという人が、M&Aの相手を探すことのできる登録無料のマッチングプラットフォームです。

お気付きの方も多いかと思いますが、この弥生のあんしんM&Aは、6月末にスタートした事業承継ナビの一部となるサービスです。事業承継ナビは事業者がどこかで直面する事業承継という課題について、「わかりやすく」「あんしん」「かんたん」に理解するためのサービスとお話ししましたが、実際にM&Aという形で第三者への事業承継を図る際に活用いただけるのが今回の弥生のあんしんM&Aです。

2022090601.png

弥生のあんしんM&Aの最大の特徴はスモールビジネスに特化しているという点です。事業承継のためのM&Aマッチングの仕組みは、これまでにも存在していますが、マッチング事業者の採算性の観点から、対象となるのは中小企業と言ってもそこそこの事業規模に限られていました。ボリュームゾーンで言えば、売上で数億円、毎年の利益もしっかり出ており、何千万円、何億円という値段がつく事業ということになります。

事業承継は日本経済にとって(一部には過大な表現もされているものの、現実問題として)大きな課題となりつつありますが、数が多い一方で特に難しいのは、小規模な事業者の事業承継です。だからこそ弥生は事業承継ナビを立ち上げた訳ですし、実際に事業承継を進めるためのプラットフォームとして立ち上げたのが今回の弥生のあんしんM&Aです。

弥生のあんしんM&Aのもう一つの特徴は、「あんしんエージェント」と呼ぶ弥生の会計事務所パートナーであり、M&Aの専門家が、M&Aの支援業務を行う点です。マッチングのコストを下げるためには、極力人手をかけずにマッチングが成立するようにしなければなりません。一方で、M&Aで扱うのは工場で生産され一定の品質が担保された製品ではありません。それぞれに想いがこもり、また、置かれた状況も千差万別の事業です。ですから、AIで全自動という訳にもいきません。やはり専門的な知見を活用することが必要です。弥生のあんしんM&Aでは、弥生の会計事務所とのパートナーシップを活用し、必要に応じて専門家のサポートが得られるようになっています。

事業承継ナビ立上げの際にもお話ししましたが、事業承継ナビにせよ、弥生のあんしんM&Aにせよ、取り組むべき課題に対し、スモールスタートに過ぎません。しかしそこに事業者の悩みがある以上、弥生として小さな一歩でもまず踏み出し、事業者の皆さまを支援していきたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 22:11 | TrackBack(0) | 弥生

2022年09月02日

雑所得にも特別控除?

事業所得か雑所得かの判断基準に関するパブコメは8/31で締め切りとなりました。パブコメを受けてどのような結論になるのか興味津々です。ただ、先週末の段階で既に4,000件超の意見が寄せられていたということで、整理するのも時間がかかりそうですね。

これまでにもお話しした通り、私自身としては今回の改正については全体としては賛成です。事業所得と雑所得の境界線が曖昧だった中で、一つの判断基準が示され、どちらに該当するかの予見性が高まることはプラスだと考えているからです。一方で、今回示された、主たる所得でなく、かつ、その所得に係る収入金額が 300 万円を超えない場合についてのみ、反証がない限り雑所得という基準に関して、反証となり得る事例を示すべきだとも考えています。例えば副業だが例年は収入300万円以上であり、社会通念上事業と称するに至る程度になっている方が、新型コロナウイルス禍など外的な要因により一過性で収入が300万円未満となった場合。この場合、外形的には今回の判断基準では雑所得となりますが、事業所得として扱うべきだと思いますし、それが明示されるべきだと考えています。

副業を推進しようという動きもある中で、収入金額が 300 万円を超えない場合(かつ有効な反証がない場合)に税金上のメリットがない雑所得になることに対する反対の声もあるようです(というか報道によれば、そういった声が大きいのかと思われます)が、それであれば、雑所得にも一定の税制上の優遇措置を設けるという方向もありえるのではないでしょうか。事業所得でなおかつ青色申告の場合、1) 青色申告特別控除、2) 損失の繰越、3) 損失の他の所得との通算というメリットがありますが、例えば、雑所得についても一定の条件の下で特別控除を認める(逆に3)は認めない)という考え方もあるのではないかと思います。

以前お話ししましたが、業務に係る雑所得について、今年(2022年分、令和4年分)分の所得税(=来年の確定申告)から求められることが格段に増えています。まず業務に係わる収入が300万円を超えた場合には、領収書等の保存が義務化されます(ただし、逆に言えば、300万以下であれば領収書の保存すら求められないわけですから、雑所得と、帳簿の作成と証憑の保存が求められる事業所得とは大きく性格が異なることがわかるかと思います)。また、業務に係わる収入が1,000万円を超えた場合には、確定申告書とともに収支内訳書を作成し、提出することが義務付けられます。

上記も踏まえ、収入に関わらず、業務に係わる雑所得について、収支内訳書を作成し提出した場合には、特別控除として一定額の控除を認めるというのはどうでしょうか。収支内訳書は、もともと事業所得の白色申告の際に作成するものです。事業所得の白色申告について、2014年分から帳簿付けが義務化されていますが、これと足並みをそろえ、事業所得の白色申告および業務に係わる雑所得ともに、帳簿付けをして収支内訳書を提出すれば特別控除が認められるとなれば、やる気もおきるのではないでしょうか。

特別控除が認められるということは、納税者にとっては節税になるわけですから、国の税収としてはマイナスになるのではないかと思われるかもしれません。ただ、帳簿があることによって、より確からしい申告が可能になるわけですから、全体としては納税者も嬉しいし、国としても嬉しいとなり得るのではないかと思います。立場的に我田引水と見えるかもしれませんが(笑)、正しく帳簿を付けて正しく申告する人がトクをする仕組みのお手伝いをしたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 19:23 | TrackBack(0) | 税金・法令

2022年08月30日

事業所得か雑所得(業務)か、新たな展開(その2)

前回は、事業所得か雑所得かの判断基準について、国税庁より通達の一部改正の形で新しい基準(案)が示され、現在パブコメが募集されているとお話ししました。前回もお話ししたように、私個人としては本改正については全体としては賛成です。事業所得と雑所得の境界線が曖昧だった中で、一つの判断基準が示され、どちらに該当するかの予見性が高まることはプラスだと考えているからです。

前回整理したように、事業所得か雑所得かについて、縦軸に、その所得が主たる所得か、主たる所得でないか、横軸に収入が300万円以上か、300万円未満かというマトリックスで整理すると、以下のようになります。

2022082901.png

今回の一部改正で明確になるのは、右下の部分です。右下、つまり、主たる所得でなく、かつ、その所得に係る収入金額が 300 万円を超えない場合についてのみ、原則として(反証がない限り)雑所得ということです。

これを逆の視点から見れば、左上、つまり、主たる所得であり、かつ収入金額が300万円以上の場合には、特別な要因がない限り、事業所得となるのはもちろんですが、左下、つまり、主たる所得ではないが、収入金額が300万円以上の場合にも、そして右上、つまり、主たる所得だが、収入金額が300万円を超えない場合にも事業所得になり得るということです。ただし、左下/右上については、あくまでも社会通念上事業と称するに至る程度になれば事業所得になり得るということには注意が必要です。

もっとも、本来は左下/右上なのだけれども、一時的に右下になってしまうケースがあるというのが、今回の改正での一番の懸念点です。例えば、本来は左下のケース(副業だが通常は収入300万円以上)で、新型コロナウイルス禍など外的な要因により一過性で収入が300万円未満となった場合。これは外形的には右下になりますが、あくまでも一過性の要因として、左下と同等な扱いを受けるべきだと思います。事業所得(青色申告)のメリットの一つが損失の繰越ですが、新型コロナウイルス禍など外的な要因により一過性で収入が300万円未満となった場合に雑所得になってしまっては、このメリットが享受できず、踏んだり蹴ったりということになります。

もう一つは、本来は右上もしくは左上(いずれも主たる所得)だが、事業立ち上げ期につき結果的に右下に該当してしまう場合。わかりやすい例でいえば、給与所得者が10月から独立開業した場合、収入の多寡だけで見れば給与所得の方が主たる所得になってしまう可能性が高いかと思います。ただ、当人としてはあくまでも独立開業による所得で生計を立てるつもりなのだから、それは事業所得として扱うべきだということです。事業所得(青色申告)で損失の繰越が認められている背景には、事業を立ち上げた直後は収入が安定せず赤字になりやすいことがあるかと思います。だからこそ、開業当初の赤字の繰越(その後の黒字との相殺)が認められている訳です。これに対し、開業当初は主たる所得ではないから、雑所得となってしまっては、本来得られるべき赤字の繰越ができなくなってしまいます。

これらはいずれも、今回の改正案にある「反証」に該当するのだと思います。こういったケースも含め、右下だけれども事業所得として認められる「反証」にどういったものがあるのかについて、より明確にすべきだと考えています。

なお、以上は基本的には私の個人的な意見なのですが、弥生として同様な趣旨でコメントを提出する予定です。
posted by 岡本浩一郎 at 18:46 | TrackBack(0) | 税金・法令

2022年08月29日

事業所得か雑所得(業務)か、新たな展開(その1)

事業所得なのか、あるいはそれに該当せず雑所得(業務)となるのかの線引きについて、本ブログで何度かお話ししてきました。直近ではこの4月に「事業所得か雑所得(業務)か 2022」という記事を書きました。この線引きが曖昧であるということをお話ししてきたわけですが、それを一定程度明確化しようという動きが見えてきました。

これまでもお話ししていることですが、節税という観点では、事業所得の方が圧倒的に有利です。事業所得では、青色申告が認められており、結果的に最大65万円の青色申告特別控除が得られること、また、仮に事業所得で損失が発生した場合には、その損失を例えば給与所得から差し引くことができる(損益通算)など、明確なメリットが存在します。逆に雑所得は、青色申告特別控除的なものは存在しませんし、雑所得が損失であっても、他の所得と相殺することはできません。

しかし、メリットがあるから、何でもかんでも事業所得にできるかというと、そうではありません。事業所得であるかどうかは、社会通念上、事業を営んでいると認められるかどうかという実態で判断されます。実態で判断されるということで、その基準は良くも悪くも曖昧でした。

この曖昧性を多少なりとも改善しようと、国税庁が予定している「所得税基本通達の制定について」(法令解釈通達)の一部改正に関して、今月末の締切でパブリックコメント(パブコメ)が募集されています。もともと業界内ではそれなりに話題になっていましたが、パブコメの期限も近付く中で、メディアでも取り上げられるようになってきました。日経の記事では、「26日までに4,000件以上の意見が寄せられるなど、異例の関心の高さ」「大半が改正反対の趣旨の内容」と報道されています。

私個人としては、(意外かもしれませんが)本改正については全体としては賛成です。上でお話ししたように、事業所得と雑所得の境界線が曖昧だった中で、一つの判断基準が示され、どちらに該当するかの予見性が高まることはプラスだと考えています。

事業所得か雑所得かについて、縦軸に、その所得が主たる所得か、主たる所得でないか、横軸に収入が300万円以上か、300万円未満かというマトリックスで整理すると、以下のようになるかと思います。

2022082901.png

今回の一部改正のキモは、「その所得がその者の主たる所得でなく、かつ、その所得に係る収入金額が 300 万円を超えない場合には、特に反証がない限り、業務に係る雑所得と取り扱うこととします」という部分です。これはこのマトリックスの右下に該当します(「かつ」なので、右下だけに絞られます)。右下について(のみ)、原則として(反証がない限り)雑所得ということです。

逆に言えば、左下や右上が事業所得になり得る(少なくとも自動的に雑所得ではない)ことが示されたことには意味があると思います。左下で言えば、副業だから自動的に雑所得になるわけではなく、社会通念上事業と称するに至る程度であれば副業でも事業所得になり得る、そしてその収入基準が300万円であると示されたことになります。

今回のパブコメを受けて、副業を推進しようという動きもある中で、副業は全て雑所得というのはおかしい、という反応もあるようですが、そうではない、副業でも事業所得になり得るというのが私の理解です。正確に言えば、左下や右上は自動的に事業所得になるのではなく、あくまでも社会通念上事業と称するに至る程度になれば、事業所得になり得るということには注意が必要です。ここで社会通念上事業と称するに至る程度と判断する(あくまでも一つの材料として)収入が300万円という基準が示されたということになります。

今回のパブコメは、色々なところで波紋を呼んでおり、中には、年収300万円未満では副業とみなされない、だから副業禁止の会社でも年収300万円未満の範囲であれば「副業ごっこ」で副収入を得ることは問題ないはずだ、というどこをどう読めばそういう理解になるのか、というまで登場しています。

今回のパブコメに高い関心が寄せられていることはいいことだと思いますし、賛成も反対も色々な考えがあってしかるべきだと思います(だからこそパブコメの意味があるのだと思います)。ただ、その際には、予定されている改正の中身を正しく理解することが必要であることは言うまでもありません。

私個人としては全体に賛成だとお話ししましたが、若干懸念がないわけではありません。懸念というか、明確化が必要な点でしょうか。これらについて、次回お話ししたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 15:45 | TrackBack(0) | 税金・法令

2022年08月25日

キャッシュレスリゾート

ということで先週一週間は命の洗濯(夏休み)でHawai'iで過ごしました。実に4年振りとなった訳ですが、現地に着いてみると「ああ帰ってきた」という感じで、4年という時間が経ったことを感じませんでした。

ただ、もちろん変わったところもあります。とにかく何でも高いというのはGWにLAに行った際にもお話ししましたが、その時(1ドル130円前後)よりもさらに円安になっていますから、もはや感覚を麻痺させないとやっていられません。今回特に高いなと思ったのが、レンタカー。これは沖縄でも同様な現象になっているようですが、新型コロナウイルス禍でレンタカーの需要が減ったことでレンタカー各社が車両を大きく減らしたところに、需要が急激に戻り、今では逆に貸せるクルマがない = 貸すときは高く貸すよ、となっているようです。今回のHawai'iでは日本人はまだまだ少ないと感じましたが、その分米国本土からの観光客が多く、需要としては新型コロナウイルス禍並みにまで戻ってきているようです。

関連したところでは、コロナ禍の中で従業員をレイオフした会社が、需要が急激に戻ってくる中で慌てて従業員を採用しようとしても採用できないという状態になっているようです。現地ではドライブ中はだいたい現地のラジオを聴くのですが、採用サービスの広告が頻繁に流れており、採用難であることがうかがえました。それなりに知名度があり、通常であれば採用に困らないであろうリゾートが、コロナ禍で閉鎖したレストランを再開させるために、$1,500のサインアップボーナスつきで採用のコマーシャルを頻繁に流しており、相当に切迫した状態なんだろうということが想像できました。

2022082501.jpg

さて、これもコロナ禍の影響が多少なりともあるのではないかと思いますが、いつも泊るリゾートが"Cashless Resort"になっていました。"There is no cash available at this resort, and credit cards are the only acceptable form of payment."とのこと。LAの時もキャッシュレスが進んだことを実感しましたし、ホテルで100ドル札の両替に対応してくれず困ったのですが、完全にCashlessを謳うホテルに泊まるのは初めてです。

前回も書いたのですが、Cashlessで困るのはチップ。ある程度の小額紙幣は持っていたものの滞在期間中には足りなくなることは確実。ということで、チェックインの際にどうすればいいのと聞いてみたところ、例えばベルパーソン(荷物を運んでくれる人)にチップを払うとすると、その人が小額紙幣を持っており、両替できる可能性が高いということでした。ベルパーソンとしてもチップをもらえないと困るので、常備していることが多いのだそうです。後は、リゾート内のお店はまだ現金を扱っているので、そこで買い物をするとよいということでした。

今回は、North ShoreでGarlic Shrimpを食べた際に(逆にこの種のお店はいまだにCash onlyだったりします)、100ドル札で支払うことができ、結果的に今回の旅でのチップ需要は賄うことができました。ただ、チップを渡すたびにああ紙幣が足りるかなと心配になるのは、正直何だかな、という感じです。今回のような施設であれば、resort feeを請求するかわりに個々のチップを不要にするという方向に行くのかな、と思います。もっともそれはそれでresort feeの分だけ宿泊費が上がるわけで、ただでさえ何でも高いと戦々恐々とする中、必ずしも嬉しいことではありませんが。
posted by 岡本浩一郎 at 19:24 | TrackBack(0) | パーソナル

2022年08月23日

マスクとコミュニケーション

先々週にお話しした通り、先週一週間は命の洗濯(夏休み)でした。今年の夏休みは4年ぶりのHawai'iで過ごすことができました。もともと10年近く夏休みはHawai'iと決まっていたのですが、2020年以降は新型コロナウイルス禍で日本を出れず、そしてその前の2019年は娘の中学受験があり(と言いつつ沖縄には行ったのですが、笑)、実に4年振りのHawai'iとなりました。

2022082301.jpg

新型コロナウイルス禍でずっと日本から出れず、今年の年始には(追加の)抱負として「今年こそは日本脱出」とお話ししましたが、やはり願いは叶うのか、今回のHawai'i行きで今年3回目の海外です。2020年春、2020年夏、2020年冬、2021年春、2021年夏、2021年冬と実に6回連続でプライベートでの海外行きを断念したのが、今年は一転4月末(ゴールデンウィーク)、5月、8月と短期間で3回の海外渡航(5月は計画外)。この3回も、GWのLAは、日本でのPCR検査、米国でのPCR検査、帰国後の空港での抗原検査と3回の検査だったものが、5月のArkansasは日本でのPCR検査、米国でのPCR検査(帰国後の空港での検査がなくなって2回)、そして今回のHawai'iでは米国でのPCR検査のみ(米国入国に際して検査がなくなった)と実は着実に変化してきています。実際問題として表面的な検査陽性者数だけで見れば日本が米国も上回ることもある状況(とはいえ、人口の差もありますし、それ以上に、検査陽性者がどこまで正確に集計されているかを考えると、日本の方が感染が広がっているとは言えない状況ではあります)の中で、帰国前の検査にどこまでの意味があるのかとも思います。というそばから、帰国時のPCR検査を一定の条件で不要にする方向で検討が始まったようです。

いずれにせよ今回は現地でのPCR検査がある(もちろんPCR検査がなくても、積極的に感染したいわけではない)ので、LA/Arkansasに続き、感染対策にはかなり気を使いました。基本的にはマスク着用ですし、外食も基本的にしない。ビーチでマスクというのもどうなんだという感じですし、実際問題としてマスクをしている方は極めて少なかったです。ただ、それでも海外に行けるということ自体がご褒美と考え、ぐっと我慢しました。

しかし、一つマスクの弊害と感じたのが、気軽なコミュニケーションを取りにくいということ。米国を訪れたことのある方はご存じだと思いますが、米国では全く知らない通りすがりの人でも、Good morningとか、How's it going?とか気軽に声をかけあうことが多いのですが、マスクをしているとこの頻度がぐっと減ります。マスクをしていると声が通りにくいのでこちらから声をかけにくいというのもありますが、向こうから声をかけられることも少なくなったように思います。

米国ではマスクをしている人は少なくても、マスクをすること自体は自由で、マスクをしているからと白い目で見られることはありません。ただ、マスクをしている = 感染リスクからコミュニケーションを避けようとしているというイメージがあり、あえて声をかけてこないということはあるのかもしれません。

同時に感じたのは、コミュニケーションを取る上で、口元が見えていることが大事だということ。米国では気軽に声をかけあうと書きましたが、だからといってムスッとしている人には声をかけません。まずお互いにニコッと微笑んで、その上でHow're you doing?  Doing all right, how about you?のようなやり取りがなされます。ここでマスクをしていると、その人が微笑んでいるかどうかがわからないのです。日本人的には目で伝えたいところですが、目ではなかなか伝わりません。「目は口程に物を言う」と言いますが、すれ違うぐらいだと、「口元が明確に物を言う」です。米国人はサングラスは好んでするけれども、マスクは嫌がるというのはこういったところにも理由があるのかもしれません。
posted by 岡本浩一郎 at 23:10 | TrackBack(0) | パーソナル

2022年08月12日

3年振りの夏の花火

少し前になりますが、8/2(火)に横浜みなとみらいで、みなとみらいスマートフェスティバル 2022が開催されました。横浜港を音と光で彩るということで、30分弱で20,000発の花火が打ち上げられました。

花火は夏の横浜の風物詩で、花火を見るとああ夏が来たと実感したものです。しかし、新型コロナウイルス禍によって、2020年以降花火大会は中止になってきました。正確に言えば、花火がまったくなくなった訳ではなく、5分間のサプライズ花火が結構な頻度で打ち上げられてきました。これ自体は素敵な企画ではあるものの、5分間だとやはりあっという間に終わってしまうという感覚でした。

この6月には第41回 開港祭が開催され、この時はビームスペクタクル in ハーバーと題して、花火が10分間打ち上げられました。10分間だとだいぶ見応えがあります。なおかつ開港祭では花火の前に500機のドローンによるドローンショーも開催されたのですが、これがなかなかの見応えでした。500機が一糸乱れず夜空に地球やクジラを描き出す様は、とても奇麗でしたし、未来が今ここに、というインパクトがありました。

2022081201.jpg
2022081202.jpg
2022081203.jpg
2022081204.jpg
2022081205.jpg

ということで、徐々にイベントも平年なみに戻りつつある中で、今回のみなとみらいスマートフェスティバル 2022が開催された訳です。開港祭も素晴らしかったですが、夏の暑さの中で見る花火はやはり格別です。20,000発ということで本当に息もつかせぬペースでどんどんと打ち上げられる様はまさに見事でした。

新型コロナウイルス禍はまだ収束の兆しを見せませんが、それでも私たちの生活は、新型コロナウイルスと共存する形で新たな平常に戻りつつあります。何の気兼ねもなく楽しむという訳にはいきませんが、それでも夏の風物詩である花火が戻ってきたことは素直に嬉しいと感じます。

さて、弥生のカスタマーセンターは今日からお盆休みを頂戴しています。私の夏休みは、いつもお盆前後に取るのですが、これまで本ブログ上ではあまり積極的には語ってきませんでした。何なら夏休み中もブログの記事を更新し、夏休みであることをあまり意識させないようにしていました。ただ、今年はあえて来週夏休みを取得することを宣言したいと思います。新型コロナウイルスに対する懸念はありますし、ビジネス上の宿題もあり(苦笑)、何の憂いもなくとはいかないものの、今年の夏休みはどうするの、と気軽に話せることの幸せを噛みしめながら。皆さまもよい夏休みを。
posted by 岡本浩一郎 at 21:45 | TrackBack(0) | パーソナル

2022年08月10日

挑戦者ch

前回は弥生がYouTubeで発信している弥生チャンネルについてお話をしましたが、実は弥生チャンネルのサブチャンネルとして、挑戦者chという新しい試みを始めています。

この挑戦者chは、いつか起業したいけど一歩踏み出せない、もうすぐ起業するけど今後が不安……、そんな方々に向けて「起業への挑戦」を後押しするチャンネルです。「ライバルの存在が挑戦者を成長させる」をテーマに、各界のトップランナーたちから、自身の成長につながった「ライバル(憧れとなった人、成長のきっかけを作ってくれた人)」とのエピソード、さらに起業や経営など自らビジネスをしていくうえで必要な「スキル」と「マインド」を聞き出します。

2022081001.png

直近で公開したのはキングオブコント2013王者であるかもめんたるの槙尾ユウスケさんのエピソード。かもめんたる槙尾ユウスケさんはお笑い芸人でありながら間借りカレー屋「マキオカリー」を経営する経営者でもあります。「挑戦することによって、失敗もするんですけれども…」と槙尾さんは語ります。賞味期限が近付いたレトルトのスパイスカレー1,000個が残ってしまったという失敗があったそうですが、仲間の応援でそういった苦しい状況を乗り越えたそうです。特に、大学時代のお笑いサークルからの仲間であり、ライバルである小島よしおさんの存在は大きな力になっているそうです。「でもその先には自分が想像もしなかった世界が広がっているんで、それは楽しいですね」。間借りカレー屋を始めたときはお笑い芸人の仕事は低調だったという槙尾さん。なぜかはわからないけれども、カレー屋を始めて以降、お笑い芸人としての仕事も増え、そしてカレー屋としても支店ができたりと想像していなかった形で展開しているそうです。

これまでのコンテンツの中で特に注目を集めたのが、人気ラッパーKEN THE 390さんのエピソード。KEN THE 390さんは人気ラッパーでもあると同時に、音楽事務所を経営する経営者でもあります。そんなKEN THE 390さんが先輩KREVAさんに学んだ「職人力」とは。そして後輩SKY-HIさんから刺激を受けたと語る「熱中マインド」とは。KEN THE 390さんの「熱中できる人こそ勝つ。そんなやりたいことがあるのに躊躇するのは本当にもったいない。それが見つかっている時点でアドバンテージだから、絶対にやった方がいい。」というメッセージは起業したいと思いつつ迷っている方には必見だと思います。

弥生としてもこれまでにない取り組みであり、ある意味弥生にとっても「挑戦」です。弥生自身も挑戦することによって、挑戦する方を応援していきたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 19:03 | TrackBack(0) | 弥生

2022年08月08日

弥生チャンネル

今年から始めたTVコマーシャルと、その前段となった昨年作成のブランドムービーについてお話ししましたが、これらはYouTubeの弥生チャンネルでご覧いただくことができます。

2022080801.png

実は弥生では、これ以外にもYouTubeで様々な情報を発信しています。定番としては、会計や経理に関する知識を専門家が平易に解説するコンテンツ。「公認会計士・税理士芸人Gパンパンダの会計講座」が代表例です。直近で公開された回では、「会社を設立する際には資本金は一体いくらぐらいがいいのでしょうか」という疑問に公認会計士・税理士芸人Gパンパンダが答えています。「とっつきやすい系税理士・入野拓実が解説!」というシリーズの最新コンテンツでは、経営計画の作る実践的なコツについて解説しています。

アニメのコンテンツも充実しています。もぐらのホーリーがMCを務める個人事業主チャンネルでは、特に確定申告期には確定申告に関する様々な情報を発信しています。確定申告が終わって以降も、最近では個人事業主の法人成りについてですとか、国民健康保険料を安くする技などについて情報を発信しています。MCはもぐらのホーリーと言いましたが、MCというよりは茶々を入れる役回りというところで、肝心のコンテンツは安心感のある女性アナウンサーがしっかりと教えてくれます。アニメという意味ではまんがスモールビジネスおとぎ話というシリーズもあった(例えば「鶴の設備投資」、笑)のですが、あまり続かなかったのは、反響がイマイチだったのか、ネタが尽きたのか。直近では、スモールビジネスを救うヒーロー・スモビバマンが経営に役立つ知識(例えば、最低限知っておきたい粗利の基礎知識)を5分間で超わかりやすく解説するシリーズが始まっています。正直なところ、全てのコンテンツが同じような反響を得られるわけではなく、試行錯誤の連続といった感じです。

ここまでYouTubeの話をしてきましたが、実は私自身はあまりYouTubeは見ません(エッ!?)。テキスト情報は自分のペースで斜め読みできるのですが、動画だとどうしても一定の時間がかかってしまうので、ちょっともどかしく感じてしまうんですよね。ただ、自分がそうだからといって皆がそうとは限りません。実際、弥生のマーケティング活動を引っ張っているマーケティング本部長のIさんはYouTube大好きで、主な情報源はYouTubeなんだそうです。身近なところでは、私の娘もYouTubeで情報を集めていますね。最近Blenderという3D CG制作のソフトにはまっているのですが、ちょっと使い方がわからないという時はだいたいYouTubeの解説ビデオを見て解決するようです。見るのに時間がかからない?、と聞くと、だいたい1.5倍速で見るんだそうです。時代は1.5倍速で変わるということで、私も取り残されないようにしないと(苦笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 20:59 | TrackBack(0) | 弥生