2021年02月12日

オンライン新年会

先週金曜日に開発本部の新年会を開催しました。例年、12月は忘年会の予定が多く入ります。社内の忘年会が多いのですが、大阪や札幌など、各拠点に木曜日や金曜日に出張して、その晩、忘年会を開催するのがお決まりのパターン。拠点を網羅するために、秋ぐらいには予定を調整します(気が早っ、と思われていることでしょう、笑)。ただ、昨年12月は新型コロナウイルス禍の影響を受け、出張は全てキャンセルとなりました。残念。

実は、開発本部については、元々忘年会の予定がありません。12月といえば、年明けの確定申告版提供に向けた開発のピークであり、気分的に忘年会をやっている場合ではない、という事情があります。このため、開発本部については、確定申告版を無事リリースした後、1月末ぐらいに新年会を開催するというのがお決まりのパターンです。

この状況下ですから、新年会は完全オンライン。乾杯や新しく入った方の自己紹介などは全体で、一方でワイワイはZoomのブレイクアウトルームの機能を使って6~7人ぐらいの小部屋に分かれて。Zoomで大人数になると発言のタイミングをはかるのが難しいですが、ブレイクアウトしての小部屋でのワイワイは、まさにお店のテーブル単位でのワイワイという感じ。久し振りに色々な方と話せてとても楽しかったです。

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今回の新年会は、参加者に事前に食べ物と飲み物が送付されました。食べ物の送付自体は顧客サービス本部総会社員総会でも実施していましたが、これらの時は100人以上という規模感で手配できるサービスが限られており、手配に苦労しました。今回はこちらの忘年会で好評だったnonpi foodboxというサービスを利用しました。私は初体験でしたが、(味にうるさい私からしても)味もまずまず。手配のプロセスもよくできており、幹事さんにも好評のようです。新型コロナウイルス禍は飲食業界に大きな影響を与えていますが、美味しいものをみんなで食べたいというニーズ自体は存在するわけで、こういった新しいサービスはまさに危機を機会に、という感じですね。
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2021年02月08日

税理士特集

前回はダイヤモンド・オンラインの「税理士サバイバル」という特集の一環で、私の取材記事が掲載されたことをお話ししました。ちなみにこの特集は紙面では本日発売の週刊ダイヤモンドに掲載されているのですが、紙面では1)会計士、2)コンサル、3)税理士の豪華3本立てとなっており、私の記事はページ数の関係でマルっと割愛されたようです(泣)。

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このような税理士特集は様々な雑誌で年に一回ぐらい組まれます。多くは、クラウドが来た、RPAが来た、税理士の仕事はなくなる、税理士の未来は暗い、という(言葉を選ばずに言えば)煽り記事。税理士という「士業」であり、独占業務を持っていることに対する妬みが根底にあるのではないかと思うぐらい極端な論調の記事も珍しくありません。

今回の特集に関しては、「クラウド&RPAの大波襲来」といったいかにも煽り的な部分もあるのですが(これまでにもお話ししているように、クラウドもRPAも所詮道具でしかないので)、それでも全体としては、この種の特集の中では比較的客観的に書かれていると思っています。実際、取材の際にも、意外に(失礼!?)客観的に見ていらっしゃるな、と感じました。

そもそも税理士には多様性があり、差別化の仕方、競合優位性の築き方は一つではありません(そこは規模を追求せざるを得ない監査法人と大きく異なります)。私の記事でも「税理士の先生方の生き残り策は、経営コンサルタントとして経営者の心理カウンセラーのごとく悩みを聞いてアドバイスすることや、税の種類に特化するという方法もあるでしょう。勝ち筋はたくさんあると思います」とお話ししています。それに呼応してということではないのでしょうが、特集の一つとして「税理士8タイプ生体図鑑」という異なる戦略が描かれています。注文を付ければ、「街の税理士」に対し、やや否定的に書かれているのはひっかかりますが。街の税理士は、いわば事業者のかかりつけ医。ここに書かれたような後ろ向きな街の税理士ももちろんいますが、前向きな街の税理士も沢山います。

ということで、この種の特集の中では、比較的読み甲斐があるのではないかと思います。税理士の先生方の感想も聞いてみたいところですね。

ところで、記事中で税理士法人ベリーベストがRPAの活用事例として紹介されています。ただ、税理士の先生方ならお分かりいただけるかと思いますが、会計ソフトから税務申告ソフトへの転記をRPAでというのもいいのですが、より重要なのは、会計ソフトへの入力の効率化です。この点に関しては、実は2018年秋のPAPカンファレンスで、税理士法人ベリーベスト代表の岸先生に記帳代行センターの立上げとスマート取引取込の活用について講演いただいています。

こちらのPAPカンファレンス開催レポートでは講演の概要がまとめられており、講演資料もダウンロード(PAPログインが必要)できますので、是非ご覧になってください。
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2021年02月05日

弥生の脅威は?


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これは、「税理士サバイバル」という特集の一環で、1月の半ばに取材を受けたものです。元々は対面でのインタビューの予定でしたが、緊急事態宣言発出ということでZoomでの取材となりました。

特集全体としては2/1(月)に公開されており、その中で私の取材に関しては、冒頭のタイトルで2/5(金)に公開されることが明かされていました。それを見た私の反応としては、私が意識するのはF社やM社ではない…、はて、では何だろう、あれ、何を話したっけと悩んだのはここだけの秘密です(たかだか2~3週間前のインタビューなのに困ったものですね)。

いよいよ今日公開された訳ですが、肝心の記事を読んでも、私が何を意識するのかについては、明言されていません。タイトルに対する明確な答えがない…(苦笑)。そこで少し補足させていただくと、「F社やM社を脅威に感じるか」といったような質問に対し、「F社やM社のことは意識はしている」「ただ脅威ではない」とお話しました。

別に相手にしていないということではありません。他社が何をしようが、それによって弥生が負けることはありません。それだけの圧倒的競合優位性を今は築くことができています。ただ、それがいつまでも自然に続くとは思っていません。弥生自身がやるべきことをやらなければ、自ら負けを招いてしまうという強い危機意識を持っています。

では、やるべきことは何か。これは記事中に明確に書かれていますが、「会計ソフトという道具を作る“道具屋”としては、中小企業や税理士が『経理データの入力』『帳簿を付ける』という作業そのものをなくすことが、取り組むべきことだと思っています」。これを弥生自身が強い意思で推進する限りは、弥生が負けることはありません。ただ、油断してこういったことに真剣に取り組まなければ、弥生は衰退し、いつかは負けるでしょう。ただ、それは競合に負けたというよりは、自分に負けたということだと考えています。

結局、「会計ソフト弥生の社長が意識するのは『freeeやマネフォ』ではなかった!」というタイトルに対する直接の答えは何か。それは「それは自分たち自身だった!」です。
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2021年02月03日

今年も申告期限延長

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昨日、事前報道の通り、今年の確定申告についても期限が延長されることが正式に発表されました(pdf)。所得税については、もともとの申告期限が3月15日(月)であったものが、一ヶ月間延長され、4月15日(木)となります。もっとも、これは昨年も書いたことですが、延長されたからといってああよかったと当面放置とするのではなく、心の余裕は持ちつつも早めに済ませてしまいたいところです。

ただ、今回申告期限が延長されたことは、新型コロナウイルス禍を鑑みてという趣旨とは別なところでも、良かったと感じています。一つには、これでマイナンバーカードが間に合う方が増えるであろうこと、そしてもう一つには今年の確定申告に向けた動きは例年と比べて明らかに早く、そして大きい中で、負荷が分散されうることです。

前回、今年の確定申告から電子申告をすることによって青色申告特別控除が10万円優遇されるということをお話ししました。昨年も電子申告をされていたという場合にはいいのですが、今年から青色申告特別控除の優遇を得るために電子申告をされるという方も多いのではないかと思います。しかし、電子申告のために今からマイナンバーカードを取得しようとすると、もはや間に合わないというケースが続出するところでした。

マイナンバーカードは、申請から交付の通知まで概ね一ヶ月程度かかるとされています(私の場合も年末年始をはさんで一ヶ月ちょっとでした)。しかし昨年からマイナンバーカードを取得する方が増える中で、この所要期間が伸びているようです。もともとの概ね一ヶ月程度というのも、地方自治体によって異なるのですが、現時点での所要期間も自治体によって様々なようで、場合によっては2〜3ヶ月程度かかるケースもあるようです。実際にマイナンバーカードを使えるようになるには、交付の通知を受けて、実際に交付を受けに行く(そのために予約が必要ということも)という時間もかかりますから、今日申請したとしても、もはや3月15日には間に合わないケースが多いのではないかと思います。

これが4月15日となれば、今から申請しても間に合うケースも増えるのではないかと思います。ただ、実際にどれぐらいの期間が必要かは上でお話ししたように自治体によって様々ですので、取り急ぎ申請はしつつ(←これ重要)も、間に合いそうかどうかは、自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。

もう一つの、今年の確定申告に向けた動きが例年と比べて明らかに早く、そして大きいということですが、長年確定申告のお手伝いをしてきている弥生だからこそ感じることです。まずは、ソフトウェアの販売が非常に好調であること。これはクラウド、デスクトップ共通の傾向です。今年こそはソフトを使って、サクッと電子申告して控除額を満額ゲットするぞ、という方が多いのではないかと思います。

また、カスタマーセンターへのお問合せも例年より早く、また、その数も例年を上回っています。正月明けに移転した札幌カスタマーセンターに行ったことをお話ししましたが、正月明け早々から確定申告に関するお問合せが多かったことが印象的でした。例年、年明けの第一営業日はまだまだお問合せが少ないのですが、今年に関しては、年末年始で準備を始め、弥生のカスタマセンターが営業を開始するやいなや疑問点をお問合せされるお客さまが多かったのではないかと思います。それ以降も、やはり例年と比べ、確定申告に関するお問合せが多い状況です。例年、確定申告期間が見えてきた2月からお問合せが増え、3月の半ばまでにお問合せが集中するのですが、今年に関しては1月から繁忙期に入ったと見ています。

膨大な数のお問合せに対応すべく、当然この時期は体制を強化している訳ですが、3月15日までの短期決戦よりは、4月15日までとなった方がお問合せの総数は増えても一日当たりでみれば分散はされるでしょうから、対応はやりやすくなると思います。もっとも、ハーフマラソンを走るつもりが、(予期はしていたものの)突如フルマラソンを走ることになったようなものなので、それはそれでチャレンジではあるのですが。
posted by 岡本浩一郎 at 18:18 | TrackBack(0) | 税金・法令

2021年02月01日

電子申告等の優遇措置

あっという間に2月になりました。新型コロナウイルス禍の中で毎日が淡々と過ぎるために時間が経つのが速く感じられるのか、あるいはやっぱり歳なのか、どっちなんでしょう。

2月と言えば、確定申告。今年の確定申告期間は2月16日(火)から3月15日(月)までとなります。前回もお話ししたように今年も新型コロナウイルス禍を鑑み確定申告期限が延長されるのではという話はありますが、昨年のように一律での延長なのか、個別判断となるのかもわかりませんし、当てにはしないようにしましょう。

これも前回お話ししましたが、今回の確定申告の大きなトピックの一つは、電子申告をするかどうかによって青色申告特別控除の金額が変わること。この件について本ブログで最初にお話ししたのが2017年12月。もう3年前のことになりますが、実際に影響が及んだのは昨年の所得、つまり確定申告としては今回からとなります。もともとは働き方の多様化を後押しするという観点から、基礎控除が38万円から48万円に引上げになったというのが出発点。もっとも、基礎控除が10万円引上げになるのと同時に、いわゆるサラリーマンが対象となる給与所得控除が10万円引下げとなり、また青色申告をする個人事業主が対象となる青色申告特別控除も10万円引下げとなりました。

結果的に、多くの場合、基礎控除は10万円引上げになるけれども、給与所得控除や青色申告特別控除が10万円引下げとなり、トータルでの控除額は変わりません。ただし、青色申告特別控除については、特別な優遇措置があり、電子申告もしくは電子帳簿保存を行えば、10万円引下げとならないのです。

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つまり、昨年(所得としては一昨年)までは基礎控除38万円+青色申告特別控除65万円で合計103万円だったものが、今年(所得としては昨年)は、通常は基礎控除48万円+青色申告特別控除55万円で合計額は変わらずに103万円、ただし、電子申告もしくは電子帳簿保存を行えば基礎控除48万円+青色申告特別控除65万円となり、合計113万円と合計の控除額が10万円引上げとなります。

控除というとピンと来ない部分がありますが、その額の分は所得がなかったことになる、つまりその分税金が安くなるわけです。仮に所得税率を10%とすると(注: 所得税率は所得額によって変動します)、所得税は1万円下がることになります。なおかつ、これは本ブログでも度々お話ししていますが、青色申告特別控除は所得税だけでなく、住民税や国民健康保険料を下げる効果もありますから、これはもうやらないと損と断言できるかと思います。

電子申告等の優遇措置の詳細については、こちらの弥生の解説ページもご覧ください。
posted by 岡本浩一郎 at 22:03 | TrackBack(0) | 税金・法令

2021年01月29日

半端ない変更量

いよいよ週が明ければ2月。2月となると、そう、毎年恒例となる確定申告が始まります。今年も新型コロナウイルス禍を鑑み確定申告期限が延長されるのではという話はありますが(未確定です)、ずるずるいくのではなく、サッサと初めてサッサと終えたいところです。

弥生では今週頭からデスクトップアプリケーション向けの令和2年分の確定申告機能の提供を開始し、昨晩にはクラウドアプリケーション向けの同機能を提供開始しました。

今回の確定申告の大きなトピックは、1) 電子申告かどうかによって青色申告特別控除の金額が変わること、2) 申告書の様式が大幅に変わったことの2点です。1)については、比較的認知されつつあるのかなと思います(そのためか、今年はデスクトップもクラウドも売れ行きが例年以上に好調です)。一方で2)についてはほとんど認知されていないかと思います。

今回の様式の変更は非常に大きいです。弥生は長年確定申告機能を提供していますが、ここまで様式が変わることはそう多くはありません。少なくとも10年に一度の大幅変更とは言ってもいいのではないかと思います。

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ということで、間違い探し。これは所得税の確定申告書Bの第一表(1ページ目)です。上が今回、下が昨年。ぱっと見は何も変わらないように見えますが…。

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しかしよく見ると、今回の申告書では雑所得が公的年金等とその他の2区分から、公的年金等、業務、その他の3区分になっています。後はよく見ていただくと、性別の記入欄がなくなったり、以前お話しした通り、寡婦・寡夫控除が寡婦・ひとり親控除になっています。なんだ、それだけか、と思われるかもしれません。まあ、確かに第一表だけであれば。

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では、第二表(2ページ目)はどうでしょう。これも上が今回、下が昨年です。もちろん似通っているものの、違っていることはすぐに見て取れるかと思います。

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第二表の変更はかなり大幅(というより変わっていないところが少ない)のですが、わかりやすい部分で言うと、所得から差し引かれる金額に関する事項(=所得控除に関する事項)が整理され、保険料控除等に関する事項のように、主要な控除ごとに分割されました。

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また、特に変わったのは配偶者や親族に関する事項ですね。昨年(下)では所得から差し引かれる金額に関する事項における配偶者(特別)控除と扶養控除、さらに住民税・事業税に関する事項という大きく2ヶ所にわかれていたものが、今回(上)では、配偶者や親族に関する事項としてまとめられました。

なかなかここまで様式が見直されることはないのですが、整理されよりわかりやすくなっていますので、基本的には良いことだと思っています。ただ、逆にこれまで何回も申告書を作成した人からすれば、あれ、どうなっているんだと思うであろうこともまた事実かと。

もっとも弥生をご利用のお客さまであれば迷うことも悩むこともありません。これまで通り弥生のソフト(クラウドでもデスクトップでも)の誘導に従っていただければ、自動的に新しい様式に対応します。

しかし、今回これだけの変更量に対応するのは本当に大変でした。この環境下でありながら予定通り開発を終えた開発メンバーの皆さん、本当にお疲れさまでした!
posted by 岡本浩一郎 at 18:27 | TrackBack(0) | 弥生

2021年01月26日

「電動車」の定義

先週、私が昨年秋に「電動車」を購入したと書きました。先般菅総理が、「2050年カーボンニュートラル」を改めて宣言し、そのための施策の一つとして、「2035年までに、新車販売で電動車100%を実現」することを表明されましたが、それを先取りしたことになります。

ただ、ここでいう電動車とは一体どんなクルマを含むのでしょうか、あるいは含まないのでしょうか。そこに混乱があり、それが前回お話ししたトヨタの豊田社長の「反旗」(というよりも抗議)につながっています。電動車について語る前に、電動車とは何かをしっかりと定義する必要があります。

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電動車と聞いて真っ先に思い浮かぶのは電気自動車(EV)でしょうね。メーカーで言えば、テスラ。電気モーターとバッテリーを搭載しており、バッテリーに蓄積された電気で電気モーターを駆動して走ります。未来のイメージはありますが、まだまだ圧倒的少数派です。

一方で、電動車を「駆動用の電気モーターを搭載している」と定義すると、いわゆるハイブリッド自動車(HV)まで含まれることになります。HVといえばトヨタ、そしてトヨタのHVと言えばプリウス(実際にはトヨタのほとんどの車種でHVが用意されていますが)。街中を一杯走っているプリウスは、この定義であれば立派な電動車ということになります。

EVとHV、この間には、プラグイン・ハイブリッド自動車(PHEV)が存在します。PHEVは、エンジン(内燃機関)と電気モーターの両方を搭載しており、石油燃料でも、電気でも、あるいはそれらを組み合わせて走ることができます。PHEVはHVと何が違うの、というのはよくある疑問ですが、HVはエンジンが主で、電気モーターはその補助にすぎません。このため、電気だけで走ることはできない(マイルドHV)、もしくは、電気で走れても発進時などごくわずかな距離に限られます(ストロングHV)。先ほど例に挙げたプリウスはここでいうストロングHVです。一方で、プリウスにはプリウスPHVというPHEVの車種も存在します。PHEVは外部からの給電ができ、なおかつ、その電力を貯める比較的大きなバッテリーを搭載しているため、それなりの距離を電気モーターだけで走ることができます。

逆にどんな定義でも電動に当てはまらないのが、内燃機関自動車です。内燃機関のことをInternal Combustion Engineということから、ICEという略称が使われます。正確に定義すれば、HVもPHEVも、ICEを搭載していますから、ICE「のみ」車と表現すべきなのかもしれません。

今回の日本の動きは海外の動きを追従するものですが、将来的なICE禁止について、昨年秋に具体的な動きを見せたのが、イギリス。ジョンソン首相が「緑の産業革命」の一環として2030年にHV含めICEの新車販売を禁止、2035年にはPHEVも禁止し、純粋なEVのみとすることを発表しています。つまり2035年には(あくまでもそれ以降の新車販売になりますが)EV 100%。

では、菅総理が表明した「電動車100%」で言う電動車の範囲は? 実はこれは明確には定義されていないのですが、一般的にEV/PHEV/HVと言われています。つまりエンジンを主、電気モーターは従であるHVも電動車に含まれる訳です。逆に言えば、日本において「ガソリン車廃止」という言い方は不正確ですし、非常に誤解を招く表現です。豊田社長が抗議をしたのもまさにこのポイントです。

ちなみに前回もお話ししましたが、今回私が購入したのはPHEV。現実主義者の私らしく(?)、EVとHVのいいとこどりを狙った訳です(しかしこれはどっちつかずで中途半端とも言えるのですが)。私自身はPHEVを選択し実際に3ヶ月近く乗ってみて、そしてまた購入してから(遅い!)色々と調べるにつけ、電動の良さも実感していますし、同時に課題もまた実感しています。結論から言えば、私は豊田社長と同様に、電動化は目指すべき、ただし拙速にではなく、日本という市場にあわせた方法と時間軸で、と考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 21:40 | TrackBack(0) | ビジネス

2021年01月22日

22年連続No. 1

毎年1月の恒例行事と言えば、BCN AWARD。本日先ほど開催されたBCN AWARD 2021において、弥生は無事に業務ソフト部門と申告ソフト部門の2部門においてNo. 1を受賞することができました。業務ソフト部門は、BCN AWARDが始まって以来となる22年連続、22回目の受賞です。

この環境下ですから、BCN AWARDも今回はオンライン開催。もっとも、では世の中全てがオンラインになっているのかというと、決してそうではないんですよね。弥生のカスタマーセンターへのお問合せが新型コロナウイルス禍の中でむしろ増えたということは既にお話ししましたが、全国の家電量販店における売上本数も特に青色申告ソフト(やよいの青色申告)について明確に伸びています。青色申告ソフトに関しては、昨年は確定申告期限が伸びたこと、また持続化給付金のための記帳の需要といった要因があり、もちろんクラウドソフト(やよいの白色申告 オンライン/やよいの青色申告 オンライン)も大きく伸びました。

ただ、やはり確かな製品を見知ったお店で買いたいというニーズを全国津々浦々の家電量販店が支えていることは確かかと思います。新型コロナウイルス禍の中で全国で弥生製品を販売いただいている家電量販店の皆さま(そして家電量販店をカバーしてくれているスタッフの皆さま)には本当に感謝しています。

さて、毎年BCN AWARDの表彰式はBCN ITジュニア賞の表彰式と同時に開催されます。BCN ITジュニア賞は、NPO法人ITジュニア育成交流協会の推薦に基づいて、ITに取り組む若者を対象としたコンテストで優秀な成績をおさめるなど、すぐれた技術を持つITジュニアの皆さんを毎年表彰しているものです。ちなみに、BCN AWARDあってのBCN ITジュニア賞というよりは、最近はBCN ITジュニア賞がメインで、BCN AWARDは前菜といった感じになっています(笑)。このBCN ITジュニア賞についても、やはりオンライン開催ということで、学生の皆さんに東京に来ていただくことができませんでした。おそらく皆さん楽しみにしていただろうに残念です。

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私は今回、BCN ITジュニア賞を受賞した皆さん向けの祝福のビデオコメントで登場させていただきました。なんかちょっと不思議なポーズをとっていますが、何やっているんでしょうね、これ(正解は、いつかこの秋葉原で一緒に働きましょうと話しております、笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 17:58 | TrackBack(0) | 弥生

2021年01月20日

2035年電動車100%

1/18に行われた施政方針演説の中で、菅総理大臣は、「2050年カーボンニュートラル」を改めて宣言し、そのための施策の一つとして、「2035年までに、新車販売で電動車100%を実現」することを表明しました。「2050年カーボンニュートラル」自体はこの場が初ではなく、昨年10月の所信表明演説で既に宣言されていましたし、電動車へのシフトも昨年末に公表された「グリーン成長戦略」で「遅くとも2030年代半ばまでに、乗用車新車販売で電動車100%を実現できるよう包括的な措置を講じる」とされていましたが、「2035年」という明確な期限を菅総理ご自身が表明したことには大きな意味があると思います。

一方で、2030年代半ばまでガソリン車廃止という報道が続く中で、トヨタの豊田社長が言葉を選びながらも、電動化 = ガソリン車廃止という見方に「『反旗』を翻した」ことも話題になりました。

これは実は他人事には思えない部分があります。数年前の「クラウド会計ブーム」を思い起こすからです。とにかく電動にせねば、とにかくクラウドにせねば。似ていませんか。ただ、電動もクラウドも手段でしかありません。電動は温室効果ガスを減らし温暖化を防ぐという目的のための手段。クラウドは業務を効率化し、事業を成功させるという目的のための手段。そういった手段がいつの間にか目的化することはありがちではありますが、当事者としては複雑な思いです。

誤解のないように申し上げると、手段としてのクラウドには弥生は大賛成です。弥生は既に10年以上前からデータをクラウドに保管し、どこからでもアクセスできる仕組みを提供していますし(そういう意味ではトヨタはハイブリッド車であるプリウスをもう20年以上前から手掛けていますから本当にすごいことだと思います)、現在最もクラウドが浸透している個人事業主向けのクラウド会計ソフトでは過半のシェアを占めるNo.1です。それでも、いつの間にかクラウドが目的化する、クラウドであればよくわからないけれど問題は解決するという短絡的な思考には抵抗を覚えます。ですから、電動化でありクラウドがメディアにもてはやされている中でそういう姿勢を見せることは賢明ではないのかもしれませんが、豊田社長のフラストレーションはとてもよく理解できます。

ちなみに私は2050年カーボンニュートラル自体には賛成です。決して容易なことではないですが、目指すべきことだと思います。だからという訳ではないのですが、実は昨年秋に電動車を購入しました。電動車にも色々ある(これが混乱のもとなのですが)のですが、プラグインハイブリッド(PHEV)というものです。エンジンでも走れるし、電気モーターでも走れる。現時点の日本においてはこれが最適解だと思い、PHEVを選択しました。

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それから約2ヶ月半、約1,400km走りましたが、電動車のいい面も実感する一方で、その課題もひしひしと実感しています。とてもいい面もありますし、個人的には気に入っていますが、このままでは普及は難しいだろうな、というのが正直な感想です。今後電動車を検討される方も増えてくるでしょうし、電動車のメリット/デメリットについて少しずつお話ししてみたいと思います。
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2021年01月18日

縁の下の力持ち

前回、新型コロナウイルス感染症に対する対応レベルの引上げにともない、大阪カスタマーセンターを在宅での受電とセンターでの受電を組み合わせるハイブリット運営に移行します、とお話ししました。これを可能にするためには、ITインフラ面での対応と、オペレーション面での対応の両面が必要になります。

ITインフラ面を担うのは情報システム部。情報システム部のこの一年の活躍には目覚ましいものがあります。思い返せば昨年の春。新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、短期間でリモートワークへの移行を実現する必要がありました。弥生としてリモートワークへの取り組みはそれ以前から行っていましたが、ご家庭の事情のある方など、対象者は限られていました。一方で、東京オリンピックの期間中は極力出勤をしなくて済むように、そしてさらにその先、より自由度の高い働き方を目指したいということで、リモートワークの準備を進めようとしていました。本ブログでも、「オリンピック期間中はもちろんなのですが、その先も見据えて、より個人のライフスタイルに合った働き方を模索していきたいと思っています」とお話ししています。もっとも、今だから白状すると、当時は私自身、リモートワークでしっかりと成果を出せるのかは半信半疑でしたが。

そんな半信半疑を吹っ飛ばして、急遽リモートワーク対応を迫られたのが昨年の春。状況が日に日に悪化する中で、極めて限られた時間で、リモートワークが可能なメンバーを全員リモートワークに移行できるよう突貫工事で準備を進めました。機材の調達が難しく、また、回線速度も十分ではなく、完璧とは言えないまでも、緊急事態宣言発出の段階で、東京本社はほぼリモートワーク対応を完了できたのは、情報システム部の活躍あってこそ。

弥生では毎年社員総会を開催しており、その中で、顕著な成果を出した部署やチームの表彰を行っています。表彰にはいくつかのテーマがあり、複数の受賞チームが生まれるのですが、その中からthe Best of the Bestということで、グランプリを選出します。昨年秋の社員総会は完全リモートで実施したとお話ししましたが、この社員総会でのグランプリは見事情報システム部の皆さんが受賞しました(ちなみに、オペレーションの継続に貢献したチームも同時に受賞しています)。やはり、情報システム部の活躍あってこそ、事業を継続できた、と皆が実感していたということかと思います。

情報システム部自身も適宜リモートワークを続けながら、お客さま向けのサービスインフラの運営、社内のインフラの運営を継続しています。さらには、こんな環境下ではありつつ、先日お話しした札幌カスタマーセンターの移転という何年かに一度の大型プロジェクトも。カスタマーセンターはIT機器の塊ですし、何かあればお客さまからのお問合せを受けられないという致命傷につながります。そんなプレッシャーもある中で、予定通り無事にセンター移転オープンを実現しました。

弥生のリモートワーク環境の改善も続いています。手配に時間のかかる回線も既に大幅に増強され、快適にリモートワークできるようになっていますし、さらには、従来は困難だったリモートでの受電業務の準備も進めてきました。それがあってこそ、今回大阪が緊急事態宣言の対象になっても、慌てずにハイブリッド体制に移行できた訳です。

弥生の開発本部には、お客さまに提供しているアプリケーションの開発を中心に行っているシステム開発部と、サービスインフラ、社内インフラの開発・運営を中心に行っている情報システム部があります。お客さまから直接目に見えるのは、やはりアプリケーション。逆にインフラは目立たない存在かもしれません。しかし、そんな縁の下の力持ちが活躍しているからこそ、こんな困難な時期でも、弥生が弥生として機能できているのです。
posted by 岡本浩一郎 at 21:08 | TrackBack(0) | 弥生