2018年11月22日

後半戦も終了

10月中旬から開催していた弥生PAPカンファレンス 2018秋ですが、11月に入って東京、札幌、福岡と開催し、昨日の仙台で無事に千秋楽となりました。

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東京での様子、300名近くの方にご参加頂きました

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こちらは福岡、よく見るとろくろを回しています

一ヶ月で全国7会場。スケジュールの面でも、体力の面でも(苦笑)、結構大変でした(その間にオーストラリア出張もありましたし)。ただ、弥生が主催するイベントですから、当然これはわかっていたこと。一方で、事例紹介として各会場二つの会計事務所にご登壇頂いたのですが、協力頂いた会計事務所の皆さんからすると、あくまでも他社のイベント。それでもお忙しい中スケジュールを調整し、地元の会場だけでなく、わざわざ出張してまで非・地元の会場でもご登壇いただいたことに感謝の気持ちで一杯です。特に、税理士法人ベリーベスト岸先生には実に6会場(!)でご登壇頂きました。

事例紹介でご登壇いただいた会計事務所は、皆、弥生のサービス(特にスマート取引取込)を活用し、業務の効率化を着実に進めています。今回、事例紹介を拝聴する中で、スマート取引取込の活用が着実に進んでいることを実感しました。スマート取引取込は、取引(例えば銀行明細)などを自動で取り込んで、自動で仕訳する仕組みですが、まだ万能とは言えません。わかりやすいところでは、スマート取引取込で一番効果を出しやすいのは、インターネットバンキングを利用している事業者ですが、残念ながら法人でのインターネットバンキングの利用率は決して高くありません。つまり、使えるところは使えるし、一方で使えないこともある、というのが現状。ですから、明日にも全ての仕訳が自動化されるわけではありません。

ただ、万能ではないから、当面は様子見という0か1かの判断ではなく、まずは使えるところから使っていくというのが、今回事例紹介いただいた会計事務所の共通点かと思います。使えるところから使っていき、その中で経験値を蓄積する。例えば、まずは顧問先にインターネットバンキングを使うことを働きかけるところから取り組んでいる会計事務所もあれば、レシートをOCRで取り込むところに特化して活用している会計事務所、顧問先にはExcelで簡単な帳簿をつけてもらい、それをスマートの機能を活用して取り込んでいる会計事務所など、それぞれに工夫して活用しています。

自動仕訳は一気に全ての問題が解決するような魔法の杖ではありません。ただ、それでも実際に活用し、成果につなげている会計事務所は着実に増えています。もちろん、弥生としても継続的に改善は行ってきていますし、今後も改善を続けていきます。使い手の工夫と作り手の改善が積み重なることによって、今後着実に普及するものと思いますし、数年後には完全に当たり前のものになると思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 19:07 | TrackBack(0) | 弥生

2018年11月20日

ボージョレ・ヌーヴォー 2018

先週の金曜日は福岡でのPAPカンファレンスだったのですが、前日に大阪入りし、金曜日の早朝に福岡に向かうことにしました。

目的は、大阪カスタマーセンターでのボージョレ・ヌーヴォー試飲会への参加。この試飲会はオリックスグループ入り後の2015年から続いており、もう4回目ということになります。オリックスグループ内で社内販売があり、イベント好きな私が折角であれば全社で試飲会をしようということで、まとめ買いしたのがきっかけです。

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全拠点で試飲会となると、結構な本数(今年は41本)となり、私のお財布に一定の負担にはなるのですが、意外に(?)盛り上がるため、今では恒例イベントになっています。これまでは東京で参加することが多かったのですが、昨年の試飲会で大阪に是非、というラブコール(?)があったため、今年は大阪での参加になった次第です。

この試飲会が面白いのは、各拠点それぞれの楽しみ方があること。各拠点をTV会議でつなぐのですが、それぞれの個性が出てなかなか面白いものです。福岡は翌日のカンファレンスに備えてスタッフが福岡入りしており、すっかり飲み会になっていました。大阪は、この試飲会のために企画を用意するほどの気合いの入れよう。今回は、親睦会の活動報告(+新メンバー勧誘)に、カスタマーセンターらしくセクションごとのユーザー対応の実演(寸劇?)と存分に楽しまさせていただきました。私が提供するのはワインだけなのですが、手作りの品を含め、おつまみの差し入れもあり、なかなか贅沢な試飲会でした。

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さあ、来年はどこで参加しましょうか。各拠点からのラブコールをお待ちしております(笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 19:50 | TrackBack(0) | 弥生

2018年11月15日

お客さまの卒業

豊吉さんの卒業について書いたばかりですが、たまたま先週、「卒業」されたお客さまにお会いする機会がありました。毎回いい刺激を受ける経営者仲間と行ったお店でのことです(Nさんご馳走さまでした!)。

Nさんが「そういえばこのお店も確か弥生を使っていたはず」と言われるので、恐る恐る聞いてみると…。「ええ、弥生の社長さんですか!? もちろん使ってますよ」との嬉しいお言葉。ただ、よく聞いてみると、かつてやよいの青色申告を使っていた、ということのようです。

このお店は4年前にご主人が独立して、麻布十番に開業した割烹なのですが、今では屈指の人気店に。なかなか予約を取るのも難しいそうです。確かに一品一品が全て完璧なまでに美味しい。最初に出てきたセコガニが最高でしたし、お出汁も絶品でした。ああ、ヨダレが…。

本ブログには珍しく食べ歩き記事になってしまいそうですが、話を戻すと、開業当初はやよいの青色申告でご自身で帳簿を付けられていたのだそうです。では、今はどうしているのかというと、会計事務所にお任せしているとのこと。まあ、これだけの人気店になれば、それはそうですよね。

弥生としては、事業を立ち上げた直後こそ、おカネの流れをしっかりと可視化し体感できるように、ご自身で帳簿を付けることを推奨しています。ただ、事業が発展していく中で、いつまでもそれが正解だとは考えていません。おカネの流れを把握できるようになり、同時に、従業員も増えてくれば、帳簿付け自体は従業員に任せた方がいい(もちろん経営者として数字はしっかり見ていただきたいですが)。あるいは、今回のケースのように、事業がそれなりに安定してくれば、外部の専門家に任せてしまい、ある意味時間をおカネで買うという選択肢もありだと思います。

もっとも弥生側の観点で事業戦略を考えると、折角お客さまになって頂いたのに、卒業されるのは勿体ないという考えが一般的かと思います。初めてのクルマがカローラであれば、次にはコロナに乗っていただき、その次はマークII、そしていつかはクラウンという道筋を示すことによってお客さまの卒業を防ぐ(車名に時代を感じますね、笑)。この考え方には合理性がありますし、一般的には正しい戦略だと思います。

ただ、卒業を防ぐために商品ラインアップであり、(言い方を変えれば)戦線を広げていけば、会社としてのフォーカスが曖昧になりがちなのも事実です。カローラ(や軽自動車)を求めるお客さまとクラウン(やレクサス)を求めるお客さまでは、価値観も異なるし、車を選ぶ基準も異なる。トヨタほどの超大企業であれば、それら全てをうまく満たすことも可能でしょうが、弥生の規模では、どちらも中途半端になりかねません。

弥生は、起業されて初めて使う会計ソフトを提供することに拘りたいと思っています。だからこそ、弥生は初めての方でも「かんたん、あんしん、たよれる」に徹底的に拘っています。もちろん、使い勝手を評価いただき、結果的にもう何十年も弥生を使い続けていただいているお客さまも多くいらっしゃいますし、中には上場しても弥生を使い続けているお客さまもいらっしゃいます。一方で、卒業されるお客さまも一定の確率で発生します。

かなり前に一度お話ししたことがありますが、弥生は、お客さまが「卒業」されることをネガティブには捉えていません。事業のステージが変わる中で、自社で行っていた会計業務を完全に外部に委託することもあるでしょうし、あるいは、組織が大きくなる中で、例えばより厳格な内部統制を行うために会計ソフトを見直すこともあるでしょう。その場合、お客さまは弥生を「卒業」されることになります。弥生として寂しさを感じない、というと嘘になりますが、逆に弥生を活用して、そこまで事業を成長させることができた、ということに喜びと誇りを感じます。

今回のお店も、開業当初は今のような予約の取れないお店ではなかったとのこと。帳簿を付けながら、大丈夫かなあ、でも頑張ろうという日もひょっとしたらあったのかもしれません。それが今や予約の取れない繁盛店。そこまでの成長を支えることができた、ということは弥生にとって紛れもない喜びであり、誇りです。
posted by 岡本浩一郎 at 19:05 | TrackBack(0) | 弥生

2018年11月13日

卒業

昨日、Misocaのプレスルーム、および豊吉さんのブログで発表されましたが、11月末のMisoca定時株主総会をもって、Misoca創業者である豊吉さんがMisocaの代表取締役を退任することになりました。

Misocaが弥生のグループ会社となったのが、2016年2月。見積〜発注/受注〜納品/検収〜請求〜支払/入金という商取引のあり方を根本から変えていこう、中小企業の業務を一気通貫して電子化し、圧倒的な業務の効率化を実現しよう。このビジョンが弥生とMisocaを引き寄せ、グループとして一歩を踏み出すことになりました。

その後、3月31日を経理の日としたり、Misocaのオフィスと弥生の名古屋営業所を統合して新しいオフィスに移転したり、そして何よりも弥生のサービスとしてMisocaをローンチしたりと着実に前進を続けてきました。もちろん、バックグラウンドが異なるチーム間での喧々諤々もあり、一方で331 Cafeでまったりコーヒーを嗜んだり、様々な出来事がありました。

実はMisocaが弥生のグループに入る時点から、豊吉さんとしては3年間という期間の中で、Misocaを次のステージに導きたいという話を聞いていました。来年の2月末にはその丸3年という節目を迎えるのですが、ある意味計画通り、そろそろ豊吉さん自身の次のステージを考えたいという話がありました。豊吉さんは松本さんと一緒にMisocaを立上げ、まさに0から1を実現した訳です。そのMisocaは弥生の一員として、この3年弱という時間の中で、頼れるサービスとして安心して、継続的にご利用頂けるところまで来たと考えています。つまり1から10にはできたかな、と。

これからMisoca/弥生としては10を100に、そして1,000にしていく訳ですが、一方で豊吉さんとしては、得意としている0から1に再びチャレンジしたいとのこと。もちろん、私としては、Misocaの創業者である豊吉さんにはMisocaであり、弥生の中で長く活躍して欲しいという希望はあるのですが、豊吉さんの人生は豊吉さんのものですから、ご本人の意思を尊重しようという結論になりました。丸3年となる来年2月までは、豊吉さんには引き続きMisoca顧問として活躍頂きますが、取締役としては、来る定時総会で退任するということになったわけです。

Misocaが弥生グループ入りした段階では、豊吉さんの会社という色が非常に濃かったですが、Misocaも成長する中で、既に弥生グループ入り後にMisocaに入社した人の方が多くなっており、いい意味で豊吉さんが卒業しても、MisocaのDNAを受け継ぎつつしっかりと引き続き成長させられる目処が立ちました。目指しているビジョンを実現するにはまだまだ長い道のりですが、Misoca/弥生として着実に前進を続けていきたいと思っています。

豊吉さんの次のステップについては、まだ具体的に決まっていないと聞いていますが、豊吉さんのことですから、きっとワクワクするような新しい事業を立上げられるのではないかと思います。豊吉さんの新しい旅を一個人として応援していきたいと思います。

ちなみにMisocaの共同創業者である松本さんは、実はこの秋から東京での活動がメインになっています。弥生の技術フェローとして、これまで以上の活躍が楽しみです(が、週末も含め、相当アクティブにあちこちに出没されているので、体力が持つか心配しているのは、ここだけの話、笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 20:31 | TrackBack(0) | 弥生

2018年11月08日

静かな滑り出し

10月に新年度(FY19)がスタートして早くも一ヶ月過ぎました。いつ始まって、いつ終わったんだと思うくらい、あっという間。製品発表会があり、実際に製品を発売開始し、弥生PAPカンファレンス 2018秋も始まり、その裏ではアルトア関連で重要な打合せもあり、そして月末には海外出張と盛り沢山だったせいもありますが、それにしても時の流れが速いのは、やはり歳のせいでしょうか(苦笑)。

速報ベースで10月の結果が出ていますが、お蔭さまで順調な滑り出しです。前年を超え、予算もしっかりと達成。まずはしっかりとした初月とすることができてホッとしています。ただ、今のところは順調と言えども、まだまだ静かな滑り出し。

来年春には新元号、そして来年秋には消費税率引上げ(+軽減税率導入)という大きな法令改正が続くだけに、今期は前回の消費税率引上げがあったFY14以来のジェットコースターライドになるものと思っています。これからはまず、年末〜確定申告期に向けての第一の山。ここまでは例年通り。しかし確定申告が終わったと思ったら、ホッとする間もなく新元号の第二の山、そしていよいよ10月に向けての消費税の第三の山がやってきます。

こう考えるとホッとできるのも今のうちですね。12月に入ったら今年ももうカウントダウン。そしてその先は山また山。折角の機会ですから、迫りくる山々を楽しみながら踏破していきたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 17:05 | TrackBack(0) | 弥生

2018年11月06日

32分

昨日の日本経済新聞(5面)でアルトアのサービスが紹介されました。記事中では「1週間で融資」とありますが、実際には月曜日の朝にお申込みをいただき、実際に融資を実行できたのが木曜日。つまり中2日、お申込から融資実行で言えば4日です(なお、この情報を公開することはお客さまの許可を頂いています)。以前も日経1面で紹介されたことがありますが、その際もやはり営業日ベースで中2日(お申込から融資実行までが4営業日)。ただ、この時は年末年始にかかってしまったため、カレンダーベースでは8日間でした。新聞という短い文字数で伝えなければならない媒体の性格上、「一週間」という単位で丸めると、今回が一週間、前回が二週間という表現になってしまうのかと思いますが、実際には、数日間というスピード感です。

今回の記事でご紹介いただいたチューンゼロさんは、アルトアのウェブサイトでも事例として登場いただいています。取材自体は既に行っていたのですが、今回の新聞掲載に合わせて、慌てて(?)アルトアのサイトでもアップした次第です(笑)。

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(画像はイメージです)

ちなみに、チューンゼロさんからお申込み頂いたのは、月曜日の朝一番。そしてそれに対して融資可能という返信をさせて頂いたのが、その32分後です。今回の記事でも書かれている通り、アルトアは、人工知能(AI)による自動審査の融資サービス。ただ、審査に万全を期すため、また、AIによる審査エンジンを改善するため、現状では全てのお申込みを最終的には人間が確認しています。そのため、お申込みを頂いて1分以内に回答といったリアルタイム性までは実現できていませんが、それでも、人による最終確認を経て32分ですから、まずまずのスピード感とは言えるのではないでしょうか(実際にはかかる時間はケース・バイ・ケースであり、32分はかなり速いというのが実情です)。

審査回答だけではなく、融資実行までのスピード感という意味で現状ネックになっているのは、本人確認の手続き。これは「犯罪収益移転防止法」(略称は犯収法)という厳めしい名前の法律によって求められているものなのですが、この法律によって、現状では、初回の取引時に書面郵送による本人確認の手続きが必要となっています。このため、審査が終わってからどうしても2日程度の間が空いてしまうことになります。ただ、犯収法については、改正の方向で検討されており、実際に改正されれば、この待ち時間をぐっと減らせるのではないかと期待しています。

なお、今回の記事は「テクノロジー 秩序崩す」「銀行業 正念場近づく」とやや煽情的な見出しとなっていますが、実際にはアルトアは、自社のテクノロジーを銀行に提供することによって、全国様々な銀行から利便性の高い融資を受けられるようにしたいと考えています。つまり、テクノロジーで秩序を崩すというよりは、テクノロジーで銀行の進化を支援したいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 19:42 | TrackBack(0) | アルトア

2018年11月02日

オーストラリア出張

水曜日からオーストラリアに出張に来ています。火曜日の夜に日本を出て、水曜日の早朝に到着。水/木/金と3日間みっちりと仕事をして、今晩の深夜便で日本に戻ります。

オーストラリアに出張というと、まずシドニー(Sydney)を想像します。Harbour BridgeにOpera Houseといった観光名所はもちろん、日本における東京への一極集中振りから、オーストラリアのビジネスもシドニーに集中しているのかと思いがちです。実際、今回は水曜日こそシドニーでした(Harbour BridgeもOpera Houseもしっかりと散策しました、笑)が、木曜日の朝にメルボルン(Melbourne)に移動。木/金の二日間はメルボルンでした。メルボルンは住みやすい街として評価が高いとのことで、将来的にはシドニーの人口に並ぶと予測されているのだそうです。約一年前に日本航空がメルボルン直行便を就航させましたが、そういった背景があるのですね。

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今回の出張の目的や訪問先は一旦秘密ということにしておきますが、二つの観点から、非常に有意義な出張となりました。一つ目は、社会全体の観点。前回お話しした「2020年代には、そもそもその業務自体が劇的に変わっていく、極端な話、なくなっていく」という話につながるのですが、自分の頭の中で考えているのと、実際に実現されつつあるところを見るのでは大きな違いです。もう一つの観点は、弥生自身の観点。弥生として何を考え、どの方向を向くべきか、非常に有益な示唆を得ることができました。

自分の頭で徹底的に考えることはもちろん必要。ただ同時に、世界に出て様々なことを見聞きすることも同じように大事です。今だから言えることですが、本ブログでも少しお話しした2016年3月の出張(この時は、シリコンバレーからアトランタ経由でロンドンから帰国、結果的に世界一周)は、その後2017年2月のALTの立上げ、そして2017年12月のアルトアのサービス開始につながっています。

このタイミングで色々な方と会えた/議論できたのも一つのご縁。本当にこのタイミングで来て良かったと感じていますし、今回のご縁は、必ず今後につながっていくものと確信しています。
posted by 岡本浩一郎 at 22:14 | TrackBack(0) | 弥生

2018年10月30日

前半戦終了

今月半ばから開催している弥生PAPカンファレンス 2018秋ですが、広島、大阪、名古屋を終え、これで前半戦が終了です。

今回のPAPカンファレンスのテーマは、業務の効率化。数年前から都市部では採用が難しくなってきているという声があがっていましたが、ここ一年ほどは全国どこでも、採用できないというのが会計事務所共通の悩みになってきています。そういった中で、事業者にとっても、会計事務所にとっても業務の効率化は大きなテーマです。今回のPAPカンファレンスでは、弥生の提供する製品/サービスを活用して大幅な業務効率化を実現した実際の事例を会計事務所から発表頂いています。

こうやって業務を効率化しましょう、というのはPAPカンファレンスに限らず弥生から日頃発信していることではあるのですが、やはり実践し、なおかつ結果を出している方の話は説得力が違うというのはカンファレンスの際にお願いしているアンケートの結果でも明らかです。事例発表では、弥生への要望などもかなりストレートにお話しして頂いています。弥生が変に歪めることなく、ありのままをお話し頂くことが何よりも大事だと考えています。

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ということで、メインのコンテンツは事例紹介なのですが、その前に、私の方から、「弥生の現況と今後の計画について」と題したプレゼンを行っています。ここ数年間、できるだけ現場に任せたいということで(ここは現場から異論があるかもしれません、苦笑)、私がプレゼンする機会を減らしつつあるのですが、今回に関しては、私がどうしてもお話ししたいと思った内容です。それは今見えている業務効率化の先にある世界。今ある業務を効率化することも大事ですが、2020年代には、そもそもその業務自体が劇的に変わっていく、極端な話、なくなっていくのではないかと考えています。なぜそう考えるのか、そしてその流れに対しどういった対応をすべきなのか、私なりの考えをお話ししています。出し惜しみをする訳ではありませんが、具体的な内容は是非PAPカンファレンスにご参加頂ければと思います。

後半戦の再開は11/8(木)の東京会場となります。その後は、札幌(11/13)、福岡(11/16)と続き、仙台(11/21)で千秋楽となります。後半戦でも多くのパートナーの皆さまとお会いできることを楽しみにしております。
posted by 岡本浩一郎 at 18:17 | TrackBack(0) | 弥生

2018年10月26日

お客さまのことを考える

今日は大阪でのPAPカンファレンスということで、早朝から大阪入り。大阪伊丹空港から、淀屋橋のオフィスまではいくつかのコースがあるのですが、モノレールで千里中央に出て、そこから御堂筋線(北大阪急行線)というのが典型的なコース。モノレールを降りると、野村證券の千里支店の前を通ります。この千里支店は私にとっては思い出深い場所。ある意味私のキャリアの一つの転換点になった場所です。

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私は毎月社内報に記事を書いているのですが、実は弥生の社長に就任して最初に書いた記事(2008年5月!)でこの千里支店のことを書いています。

--(以下引用)--
皆さんご承知のように、私は元々はエンジニアの出身です。エンジニアと言えば、オフィスにこもってコードを書くのが仕事と思われがちですが、エンジニアであっても、お客さまを理解し、そのニーズにお応えすることは絶対に必要なことです。私は野村総合研究所(NRI)という会社で社会人人生をスタートしました。NRIは野村證券と資本関係があり、野村證券のシステムを構築・提供しています。このため、NRIでは全ての新人エンジニアは一年目中に野村證券の支店での一ヶ月間の研修を義務付けられています。私の場合は大阪の千里支店でした。この一ヶ月の体験が私のエンジニアとしての価値観を大きく左右したと言っても過言ではありません。

支店で驚くと同時にショックだったのは、鳴り物入りで開発された機能が全く使われていないこと。どこの会社でもよくある悩みですが、当時の野村證券ではお客さまに関する情報を担当営業のみが持っていることが大きな問題になっていました。担当営業が異動になると、お客さまに関する情報が失われてしまい、後任の担当営業が一からやり直すという繰り返しでした。そこで、野村證券はお客さまとの接触履歴を記録するシステムを開発し、全店に導入したのです。これは1991年のことですが、今で言うCRM(Customer Relationship Management)の先駆けというべきものです。

ただ、これは会社の「こうしたい」であって、使う人(営業)の「こうしたい」とは全く一致していなかったのです。営業としてはお客さまとのやり取りこそが生命線であり、それを(システムを通じて)全社で共有するのは下手をすれば自分の業績にひびくと考えていたわけです。情報を共有することがお客さまと会社にとってどんな意味があるのかをキチンと示す、また情報を共有するインセンティブを提供していれば話は別だったのでしょうが、結果的には全く使われないシステムができてしまったわけです。エンジニアとしての自分に自信を持ち、良い物を作っていると思っていた私にとっては非常にショックな出来事でした。

弥生はテクノロジーカンパニーですが、お客さまに利用されないテクノロジーには何の意味もありません。お客さまに使って頂き、お客さまに喜んで頂くためには、やはりお客さまが何を考え、何を求めているのかを正確に理解する必要があります。これは製品に限ったことではなく、サービスの提供でも同じです。お客さまに利用されない、評価されないサービスは自己満足にしか過ぎません。

社員一人一人が常にお客さまのことを考え、何ができるかを考える。その積み重ねが弥生の将来につながっていくものと信じています。
--(引用ここまで)--

もう30年近く前のことですから、当時自分がどのように千里支店に通っていたのかすら覚えていない(豊中にあった寮にお世話になっていたことは覚えています)のですが、エンジニアとしての大事な学びは今でも自分の礎になっています。テクノロジーが進化し、ある意味何でも実現できるようになってきた中で、お客さまのことを考え、何ができるかを考え続けることの必要性はますます高まってきていると感じます。
posted by 岡本浩一郎 at 12:21 | TrackBack(0) | 弥生

2018年10月23日

ムーアの法則

先日ネットで懐かしいものを見つけました。X1turbo。「ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・マイコンたち」という企画の一環ですが、まさに私のPCライフの入り口となった想い出のPCです。以前アスキーでの連載でも書いたこともありますが、私にとってコンピュータの入り口となったのがPC-1251というポケコン。そして初のパーソナル・コンピュータとなったのが、このX1turboという訳です。

X1turboは、TVが見れる、そしてTVの画像とコンピュータの画像を重ねて表示できるなど、まだまだ事務機のイメージの強かったパソコンの常識を覆した存在でした。この記事に登場している実機はそんなX1turboらしく、赤色。ただ、私自身が購入したのは、地味なグレーでした。X1turboが登場したのが記事中にある通り1984年(正確には1984年10月)でしたが、購入したのは1985年の年明け。それまで溜めに溜めたお年玉をはたいての、まさに清水の舞台から飛び降りる思いでの購入でした(モニターとあわせて当時の価格で30万円越えですから、中学生のお買い物としては相当なものです、ただ中学生にとってパソコンにかこつけて自室でTVを見れることのメリットは想像して頂けるかと)。

これだけで終わると芸がないので、ふと思い付いて簡単な計算をしてみました。半導体業界では「ムーアの法則」という有名な法則があります。半導体は1~2年という短期間で性能が2倍に向上するというもの。私が1985年に購入したX1turboのメインメモリは64KB(そうです、「ギガ」でも「メガ」でもなく、「キロ」バイトです)。これが2年に2倍の割合(1年では1.414倍)で増加したとすると、2018年には、じゃじゃーん、5.66GB。最近のPCのメインメモリは少なくとも、2GB、しっかりしたものでは8GBぐらいが相場だと思いますので、5.66GBといえばこの中間ですから、まあだいたい当たっていることになります。

ちなみに、これが1年に2倍のスピードだと、2018年にはなんと524,288GB(524TB)になる計算になります。逆に3年で2倍のスピードだと2018年でいまだに0.13GB(128MB)にしかなっていない計算になります。1年で何倍という計算を30年以上分繰り返すことになりますので、1年では僅かな差が2018年には大きな差を生んでしまう訳です。

そう考えると、30年以上経てそれなりに言い当てている訳ですから、この2年に2倍というムーアの法則は非常に高い予見性を持っていることになります。ただ、1985年に64KB、1986年に90KB…と計算し、毎年、その年の典型的なPCのスペックと比較するとそれなりなずれが生じることもあるため、一定の時間の幅の中で、ある程度の幅を持った予見性があるということかと思います。実際、ムーアの法則で「1年に2倍」なのか、「18ヶ月に2倍」なのか、「2年に2倍」なのかは諸説あるようで、その真相を追ったこの記事もなかなか面白い読み物になっています。
posted by 岡本浩一郎 at 21:01 | TrackBack(0) | テクノロジー