2017年06月20日

理想と現実のギャップ

今日は外出しての打合せが連続していたのですが、打合せの合間で少々時間を持て余したため、たまたま文房具店に立ち寄ったところ懐かしいものを発見しました(時間調整が30分であればコーヒーですが、10分〜20分であれば本屋が多いですね。文房具店は見ているとワクワクするので、あるとラッキーです)。

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これが何だかわかるでしょうか。今どきの人にはもはやピンと来ないかもしれません。これは(勘定)科目印です。今はこれだけ会計ソフトが普及しましたから、原始証憑(レシートなど)の情報を元に直接会計ソフトに入力するのが普通ですが、会計ソフトが普及するまでは、振替伝票に手書きで伝票を起こしていました。手書きの代わりに使われていたのが科目印。一般的な科目をカバーした60本セット、90本セットというものがあったり、「有価証券評価損」のようにそれほど使用頻度が高くない勘定科目についても単品で購入することが可能でした(オーダーメイドもありました)。

少し前に本ブログでもお話ししましたが、弥生シリーズは30周年。これだけ会計ソフトの利用が一般的になった中で、もはや誰も使っていないだろうと思っていた科目印がまだ売られていることに少々驚きました。もっとも調べてみると、インターネットでも購入できるようなので、まだ使っている方は一定数いらっしゃるのかもしれません(インターネットという文明の利器を使いつつ、科目印を使うというところに矛盾も感じますが)。

確かに、弥生会計を使っていても、まずは一旦手書きで振替伝票を書いて、それから弥生会計に入力するという事業者の方もいらっしゃいます。以前手書きで伝票を起こしていたから、弥生会計導入後もそれを継続しているといったケースです。ただ、これでは、残念ながら弥生会計を導入したことによる業務効率化を充分に享受することができません。

今、弥生では、スマート取引取込による仕訳入力の自動化であり、取引の発生から試算表までを一貫して自動化する「会計業務 3.0」を推進しています。一方で、現実には、今でも手書きや科目印で伝票を起こしている方もいらっしゃるわけです。理想と現実のギャップとも言えるかもしれません。残念ながら、このギャップは一朝一夕で埋めることはできないでしょう。ただ、事業環境がさらに厳しくなっていく中で、業務効率化に積極的な事業者とそうでない事業者の間では自ずと優劣が出てくるでしょうし、その中で、業務を変革させ続ける事業者だけが生き残っていくでしょう。それは一晩や、一年で起こることではありませんし、5年や10年、ひょっとしたらもっと長い時間がかかるかもしれません。

時間はかかるでしょう。それでも、弥生のお客さまが生き残り、勝ち残れるように、弥生は会計事務所の力も借りながら、粘り強く働きかけ続けたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 19:05 | TrackBack(0) | 弥生

2017年06月16日

弥生人

今日は福岡でPAPカンファレンスを開催しました。福岡会場はもともと定員が50名だったのですが、お申し込みが多いため急遽部屋を変更し、何とか皆さまにご参加頂くことができました。

さて、午前中は予定されていた外出ついでに前から一度行ってみたいと思っていた場所に立ち寄ることができました(あくまでもついでですから、念のため)。それは吉野ヶ里遺跡。50ヘクタールという広大な土地に広がる、弥生時代の大規模な環濠集落です。

弥生会計の「弥生」は旧暦の3月。一方で弥生時代の「弥生」は最初に弥生式土器が発見された地名(東京都文京区弥生)からなので、直接のつながりはないのですが、やはり何となく弥生時代には親近感があります。私が小学校で日本史を学んでいた頃の弥生時代の代表的な遺跡といえば登呂遺跡ですが、1986年から発掘調査が始まったここ吉野ヶ里は結構すごいらしいということで一度来てみたかったのでした。

弥生時代といえば、水稲農耕が行われるようになった時代ですが、西暦でいえば紀元前5世紀から紀元3世紀ぐらい(最近の学説では紀元前10世紀ぐらいから、とされているようです)。ヨーロッパでは古代ローマの時代。壮麗な建物を建て、公衆浴場まで整備された古代ローマに対し、日本の弥生時代というとかなり原始的なイメージだったのですが、吉野ヶ里遺跡に行ってだいぶイメージが変わりました。北内郭にある祭殿は3階建ての立派な建物。当時からすればまさに壮麗なお城のように見えたでしょう。

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折角なので弥生人と記念撮影。弥生人なのに眼鏡をしているのはおかしいだろう、という突っ込みはなしで(笑)。弥生時代は少なくみても約700年続いたそうですが、先日お話しした通り、弥生シリーズは今年が30周年。まだあと670年ぐらいは頑張れそうです(笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 17:33 | TrackBack(0) | 弥生

2017年06月14日

弥生NEXT

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今日は東京での弥生PAPカンファレンス。350名収容のかなり大きな会場をご用意はしたのですが、席はあっという間に埋まっていき、立ち見まではでないものの、本当にギリギリいっぱいの状況となりました。この先金曜日には福岡(50名収容)、来週水曜日には大阪(250名収容)で開催しますが、両会場ともお申し込み自体は定員を大きく上回る数頂いており、当日参加できない方が一定数発生して、何とかギリギリいっぱいで収まることを予想しています。できるだけ早めのご来場をお願い致します。

早めにご来場頂いた際には、是非デモンストレーションコーナーをご覧頂ければと思います。弥生会計 オンライン、スマート取引取込、Misocaなど、弥生が提供している最新の製品/サービスをご覧頂くことができます。今日も、途中休憩や終了後のデモコーナーは大賑わいでしたが、開始前ですとだいぶ余裕をもってご覧頂くことができます。

さて、弥生PAPカンファレンスは弥生の会計事務所パートナー(弥生PAP会員)向けのカンファレンスですが、この度弥生PAP会員向けに「弥生NEXT」という新しい会報誌を創刊しました。今、弥生が提供する製品/サービスの幅が大きく広がり、また弥生自身も大きく進化しつつある中で、弥生の今とこれからをパートナーである弥生PAP会員の皆さまにお伝えすることがますます重要になっています。弥生PAPカンファレンスもそのための一つの手段ですが、今回創刊した「弥生NEXT」も、そのための新しいメディアという位置づけです。

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記念すべき創刊号の表紙を飾ったのは古田土会計の古田土さんと飯島さん。イラストの表紙をめくるとご両人の写真が登場する装丁はなかなか斬新と好評です。弥生PAP会員向けの会報誌ですが、あまり弥生の宣伝色が強くては読む気にはなれません。気軽に手に取って頂ける分量で、なおかつ、読んで結構役に立った、意外に面白かったと言って頂けることを目指していきたいと思います。既に弥生PAP会員の皆さまにはお届けしていますが、是非お手に取って頂き、感想をお寄せ頂ければ幸いです。
posted by 岡本浩一郎 at 20:41 | TrackBack(0) | 弥生

2017年06月09日

花火 2017

今年も先週末に開催された開港祭に合わせて、我が家で花火を見るパーティーを開催しました。今回も参加者は約20名。ALTを立ち上げてから初めての花火ということで、ALTメンバーもご招待。

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弥生側の参加者は新卒1年目を中心とした若手メンバーですが、普段ALTのメンバーと話す機会が少ないので、交流を図るよい機会となりました。ただ、花火が始まると若手メンバーはベランダで花火を堪能していたのに対し、ALTメンバーは食べ物と飲み物の周りに留まるという見事な行動パターンの違いを観察することもできました(笑)。

今回は週末の開催ということで、私の手料理もご馳走することができました。生地から手作りのピザが自慢の一品なのですが、好評であっという間に売り切れ。お陰で自分ではあまり食べられず(苦笑)。でもそれだけ喜んで食べてもらえることは嬉しいですね。
posted by 岡本浩一郎 at 22:51 | TrackBack(0) | 弥生

2017年06月07日

名古屋オフィス一周年

昨年、2016年の6月6日に、弥生の新・名古屋営業所であり、Misocaの新オフィスがオープンしました。それから一年。そのお祝いにという訳ではないのですが、今日は名古屋に来ています。一年経ったオフィスはまだまだキレイ。331 Cafeができたり、Misocaメンバーが増えたことに伴って机がだいぶ増えたところが変化点でしょうか。

そういった意味で名古屋オフィスの中はあまり変わっていませんが、外はこの一年でだいぶ変わりました。大名古屋ビルヂングJPタワー名古屋が立て続けにオープン。そして先日にはJRゲートタワーがついに全面オープン。名古屋の繁華街といえば栄ですが、人の波は今や確実に名駅近辺にシフトしてきているようです。その波に乗って、弥生/MisocaもJRゲートタワーの高層階に再度引っ越し、と言いたいところですが…、いやいやまだまだ早いですね。ベンチャーである弥生/Misocaにとっては、「上がり」はまだまだ早い。この一年間で着実に前進はしていますが、キチンとした結果という意味ではまだまだやるべきことは山積みです。

前進はしつつも、まだまだやるべきことがある、という想いを、先日豊吉さんとの対談として弥生のコーポレートブログにアップしていますので、宜しければそちらもご覧ください。

さて、今日名古屋に来たのは弥生PAPカンファレンスのため。もちろんMisocaのデモブースもあります。折角なので、Misocaの社長兼デモ員(笑)の豊吉さんと記念写真(豊吉さんのスーツ姿はかなりのレアものです)。

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お陰さまで本日の会場は満席。この先の東京、福岡、大阪も既に満席でお申し込み受付は終了しています。良い席を確保するためにも、多少早めにお越し頂ければ幸いです。その際には是非Misocaブースにもお立ち寄りください。
posted by 岡本浩一郎 at 17:54 | TrackBack(0) | 弥生

2017年06月05日

ALTはオープンイノ「ベンチャー」

前回の記事で、ALTとしての初ピッチ(正確には、私自身が初ピッチ)についてお話ししましたが、無事に終えることができました。当日は昼に一回と、夜にもう一回という一日二回の登壇。内容としては同じなのですが、昼はネット番組での生中継、夜は既にお酒も入り始めているカジュアルな雰囲気ということで、それぞれを楽しむことができました。

まず、お昼の登壇で、フジテレビのWeb 専門ニュースチャンネル「ホウドウキョク」の番組「ランチタグ」で放送された様子がこちら。このビデオの9:15〜19:45ぐらいで登場します。ピッチは5分ということでしたが、結果は5分5秒程。結構頑張りました! 思ったよりも緊張せず、想定通りのいいペースでお話しすることができました。

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次に夜のTHE BRIDGE Lab. Nightで登壇した際の様子がこちら。ここでは6人がピッチを行ったのですが、私はトリ。ビデオでは1:07:30〜1:17:30ぐらいで登場します。こちらも一応5分という時間制限はあったのですが、多少のオーバーはokと言われていたこともあり、こちらの方がマイペースで話すことができました(実際こちらは7分25秒程のプレゼンです)。ビデオを見比べて頂いても、こちらの方がだいぶリラックスして話していることが見てとれるのではないかと思います。

今回、THE BRIDGEという起業家と投資家向けのメディアに取り上げてもらうことによって、ALTもベンチャーとして認めて頂ければいいな、と考えています。確かにALTの大株主は弥生なのですが、ALTは弥生の単なる子会社ではありません。ALTは弥生であったり、オリックスの殻に閉じこもる存在ではありません。ALTは、オープンイノベーションを推進するベンチャーです。資本という意味では、既に私自身や協業パートナーであるd.a.t.も資本を入れていますし、将来的には外部の資本を入れることも視野に入れています。また、既に千葉銀行、福岡銀行、山口フィナンシャルグループ、横浜銀行(50音順)という大手地銀と業務提携しており、出向者も受け入れて一緒にサービスの開発を進めています。

掛け声が先行しているFinTechにおいて、本当に価値を提供するためには、多くの知恵と力を集める必要があります。ALTはそのための核となるオープンイノ「ベンチャー」です。
posted by 岡本浩一郎 at 21:21 | TrackBack(0) | ALT

2017年05月31日

初ピッチ

明日6/1(水)、ALTとして二つのピッチに登壇します。一つ目はお昼の時間帯に渋谷のTHE BRIDGE Xで開催されるTHE BRIDGE X Lab.。ここでのピッチは、フジテレビの Web 専門ニュースチャンネル「ホウドウキョク」の番組「ランチタグ」で生放送されるそうで、結構ドキドキです。ランチタグ内のToday'Choiceというコーナーで、時間としては12:15前後となるようです。二つ目は、夜に同じくTHE BRIDGE Xで開催されるTHE BRIDGE Lab. Night。6スロット用意されているピッチの最後での登壇となります。

これまでラジオの生放送や、ネット番組への出演の経験はありますが、何分今回は弥生としてではなく、ALTとしての登壇。また、これまでビジネスプランコンテストの審査員をしたことはありますが、ピッチをする方は実は初めて。ドキドキですが、同時にワクワクでもあります。

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ピッチということで、持ち時間はわずか5分。私のプレゼンは、もともとロジックを丁寧に積み重ねるのが特徴なので、そのままでは5分には到底収まりません。相当ポイントを絞って、なおかつロジックだけでなく、インパクトでも勝負する必要があります。試行錯誤しながら、何とかこれであれば、というものはできましたが、さあどうなるでしょうか。もし宜しければ、明日のお昼時は是非「ホウドウキョク」をチェックしてみてください。

ALTは増資したばかりですし、当面資金調達の必要性はないのですが、将来的には外部からの資本調達も考えています。また、業務提携という観点でも、今回発表した4行以外にも段階的に拡げていくことを予定しています。そういった観点で、今後も機会があればピッチには積極的に登壇していこうと考えています。
posted by 岡本浩一郎 at 18:36 | TrackBack(0) | ALT

2017年05月29日

30周年

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今年、弥生会計をはじめとする「弥生シリーズ」は30周年を迎えます。弥生シリーズが生まれた1987年には、会計業務といえばまだまだ手書きが普通でした。当時普及が始まりつつあったパソコンを活用し、パソコンや会計の初心者にも、簡単で使いやすいソフトを低価格で提供したいとの想いで生まれたのが「青色申告会計 弥生」。弥生シリーズは、最初は個人事業主向けの会計ソフトとして1987年10月にリリースされました。

その後弥生シリーズが普及する大きなきっかけになったのが、Windowsでした。まだまだDOSが一般的で、Windowsは趣味のものと思われていた時代に、弥生会計はいち早くWindowsに対応。その後、Windows 95が爆発的な普及を遂げたこともあり、弥生はいくつかある会計ソフトの一つから、会計ソフトの代名詞に進化を遂げました。

今年30周年を迎える弥生シリーズが実はひそかに意識しているのが、Microsoft Office。Microsoft Officeのルーツを遡るとWordが1983年5月(Xenix向け)、Excelが1985年9月(Mac向け)。いずれも弥生シリーズよりは若干年配ですが、ほぼ同世代。パソコンの普及を生き抜いてきた、というよりはむしろパソコンの普及を促してきたソフトウェアです。

2006年にGoogleによって、ワードプロセッサとスプレッドシートのクラウドアプリであるGoogle Docs & Spreadsheetsがリリースされても、その優位性が揺らぐことはありませんでした。Googleが基本的に無償、対するMicrosoft Officeが基本的に有償であるにもかかわらずです。その理由は数多く存在しますが、個人的には大きく二つの理由があると思っています。一つはソフトウェアは、利用している人が多ければ多い程利便性が高まるという「ネットワークの外部性」が効きやすいということ。要は、みんなMicrosoft Officeを利用しているから、自分もMicrosoft Officeにした方が便利だ、ということ。

もう一つは、Microsoft Officeも進化を続けているということ。かつては、純粋なデスクトップのアプリケーションとして提供されていたMicrosoft Officeですが、今やWebブラウザーで利用するOffice Onlineもあれば、iPhone/iPadやAndroidで利用できるMicrosoft Officeアプリも存在し、そしてこれらをOffice 365という利用料モデルで活用することができます。

デスクトップかクラウドかという二元論ではなく、お客さまが自分にあったサービスを選べるようにする。これは弥生も全く同じ発想です。弥生も、今やデスクトップ版の弥生会計もあれば、クラウド版の弥生会計 オンラインも存在します。どちらでもお客さまのニーズに合った方を選んで頂ければいい。

今回の30周年は大きな節目ですが、弥生シリーズはまだまだ進化できると思っていますし、進化させなければならないと思っています。40周年、50周年とつながっていくよう、今後も弥生シリーズを着実に進化させていきます。
posted by 岡本浩一郎 at 21:36 | TrackBack(0) | 弥生

2017年05月25日

登録申請

いよいよ明日、ALT株式会社が貸金業者としての登録を受けるための、登録申請書を提出します。申請にあたっては、様々な書類を用意する必要があります。写真の弥生の天然水と比べて頂くと書類のボリュームが想像して頂けるかと思います。

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申請準備にあたっては、オリックス出身のベテランメンバーにも手伝って頂いているのですが、書類を一式揃えるだけでも、結構大変でした。私自身も代表者として、「登記されていないことの証明書」や「身分証明書」など、これまでに見たことも聞いたこともないような書類を用意する必要がありました。後者の「身分証明書」は運転免許証のような一般的な身分証明書のことではなく、禁治産者名簿にのっていない、後見の登記の通知を受けていない、破産者名簿にのっていない、ということを証明するもので、市区町村の役所で発行してもらいます。

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残念ながら、貸金業にはどうしても後ろ向きなイメージがあります。また、実際問題として、過去には大きな社会的問題になったこともあります。だからこそ、今から貸金業者として登録を受けるためには、これだけの手間がかかるようになったわけです。

正直に言って、私自身も貸金業者の代表者になるということについて、躊躇いがないかというと嘘になります(そもそもその前段に、日本人のメンタリティとして、お金に関することは汚らわしいことという潜在意識もあるのかもしれません)。ただ、ALTが目指すのは、小規模事業者がこれまでよりも容易に資金を調達できる環境を作ること。事業者にとって、資金はそれがなければ生きていけない血液であると同時に、事業を拡大するために必要な経営資源。その経営資源をより利便性高く調達できるようにすることには、大きな社会的意義があると思っています。

少々気負った抱負かもしれませんが、ALTがこれからの融資ビジネスを確立することによって、貸金業者のイメージそのものも変えていきたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 16:59 | TrackBack(0) | ALT

2017年05月23日

原点

先日、入社二年目のHさんと一緒に、横浜のヨドバシカメラを訪問してきました。実はここは私の原点ともいえるお店。私が弥生の社長になったのは2008年4月ですが(思えば遠くにきたもんだ…)、入社後、初めて家電量販店の店頭に立ったのがこのお店だからです。

事件は現場で起きているという有名なセリフがありますが、ビジネスもまた現場で起きています。弥生にとっては、弥生製品をお買い上げいただく上で、家電量販店はとても大事な現場。弥生に入社後、私は店頭に立ちたいと何度も社内に訴えていたのですが、最初は全く取り合ってもらえませんでした。どうせ口だけでしょ、というところでしょうか(笑)。ただ、あまりにしつこく言ったため、これは本気で言っているかもしれない、とようやく信じてもらうことができ、初めて店頭に立つことができたのが2008年7月のこと。

店頭に立ちたいと自分で言い出したものの、正直内心はドキドキ。この時はHさん(こちらは上述のHさんとは別人で、今ではすっかりベテランです)が同行してくれたのですが、交代での休憩もあり、頼るわけにはいきません。そんな緊張の中で、30代半ばぐらいの男性の方が弥生コーナーに。間合いを見てお声掛けすると、業種はIT系のサービス業とのこと。経験のない人でも仕訳が入力できるか、申告書まで作成できるか、を気にされている様子。「実は...」と素性を明かし、なおかつ「私も以前は自分の会社で使っていたんですよ。業種もほぼ同じです」とお話しする。仕訳に関しては、発生するパターンは限られるので、伝票辞書に登録すると便利なこと、申告書については、法人の場合最終的には税理士にお願いすることが多いが、弥生でも基本的な書類は出力できることなどをご説明。5分程度お話ししたでしょうか。今日は検討だけで終わりかな、と思っていたところ、「せっかくなので」と弥生会計スタンダードをお買い上げ頂くことができました。レジまでご案内して、最後は記念の握手。私にとって、これが記念すべき自らの販売第一号となりました。

それから約9年。今回は、入社二年目のHさんが店舗担当となり、岡本さんからも援護射撃をして欲しいということでの店舗訪問となりました。入店後は店員の方にご挨拶をした上で、陳列状況のチェック。かつては、メーカー間の棚スペース争いが熾烈(かつ往々にして無法状態)で、弥生製品の陳列にも色々と問題があることも多かったため、しょっちゅう各地の店頭の状況を確認しては細かく指示を出していました。しかし今では、家電量販店のご理解も頂き、棚割りが予め決まるようになったこと、また、社員/フィールドスタッフ共に、体系的に棚スペースをメンテナンスできるようになっており、私が口を出す必要はほとんどなくなってきています。実際、今回も、大きな問題はなし。

そうこうしていると、お客さまが弥生コーナーに。再び間合いを見てお声がけすると、申告ソフトを探しているとのこと。こういった時に、無理やり弥生を勧めることはありません。自分は弥生の人間であることはお話ししつつ、どのメーカーが一番の売れ筋なのか(むろん弥生です…)、また、なぜそれが売れ筋なのか(使い勝手、みんなが使っている…)をお話ししたところ、無事にお買い上げ頂くことができました。Hさんにいいところを見せることができ、内心ガッツポーズです(笑)。

現場スタッフの頑張りもあり、今や私が家電量販店における陳列に細々と口をだすことはなくなりました。それでも安定的に高いシェアを維持/拡大することができるようになり、それもあって私が店舗を訪問することも以前に比べるとだいぶ少なくなりました。

しかし、改めて感じたのは、やはりここは自分にとっての原点であること。お客さまに直接販売し、その喜びを感じるとともに、お客さまの期待を裏切れないという緊張感をもつ。今後も、現場スタッフに迷惑と言われない範囲で(苦笑)、原点をしっかりと大事にし続けたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 23:36 | TrackBack(0) | 弥生