2019年04月11日

弥生は「1年」

前々回前回と新元号対応についてお話しをしてきました。これまでにお話ししたように、現在提供に向けた準備を進めている新元号「令和」への対応バージョンでなくても、会計ソフトや販売管理ソフトとしての弥生シリーズの基本的な動作には影響ありません(つまり5/1以降、途端に動かなくなることはありません)。そもそも、西暦表示で統一している分には対応バージョンでなくても問題ありません。ただし、行政に提出する書類は和暦表示になるため、対応が必要となりますが、新様式が公開された帳票から、段階的に対応を進めていきます。約60種類の帳票への対応は相当なボリュームになりますが、お客さまの業務に支障がでないよう、しっかりと対応していきます。

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新元号に向けた検討は昨年から進めてきましたが、検討を進めている中で、もう一つの課題が浮上してきました。それは新元号初年度を「1年」(1は半角もしくは全角)と表記するか、「元年」と表記するか。正直に言えば、個人的には、それが論点になるとは全く想定していませんでした。コンピューターで扱う上で、年は数値であることが想定されており、「元」という文字になることは想定されていないからです。もちろん、Wordで文書を書く際には、「令和元年」と入力し、それを出力することは全く問題ないのですが、一定のロジックによって出力を制御する業務ソフトにおいては、「元年」と表示するための専用のロジックをあちこちに埋め込む必要があります。

かつて平成になった際には、できるだけ「元年」で表示すべき、という話もあったようですが、30年前と今では、もはやコンピューターが利用されている範囲が全く異なります。

「元年」で統一するのであれば、まだやりようはあるのですが、「1年」と表記しなければならないケースも存在します。例えば、前々回にご紹介した消費税申告書がそうですが、OCRで読み込む帳票では、年のスペースには当然数値が想定されていますから、「元」と出力すると読み込めなくなってしまいます。また、データとして出力する場合にも、年のスペースには数値が想定されていますから、「元」と出力するとデータを読み込む側で、(最悪の場合)プログラムが落ちることになります。

では、出力する先によって、「元」と「1」を切り替えるか。労力をかければ不可能ではありませんが、その処理にどこまでの意味があるのでしょうか。そもそも弥生会計などの業務ソフトは、業務を効率化するためのもの。弥生は、今ある業務をただそのままシステム化すればいいとは思っていません。いかに業務を合理的にするかを徹底的に考え、それをシステム化すべきだと思っています。仮に、今ある業務をシステム化すればいい、であれば、スマート取引取込(やその出発点となったMoneyLook for 弥生)のような自動化という発想は生まれません。

正直色々と悩んだのですが、弥生では私の判断により、全てを1年の表記に統一することにしました。提供したい機能が色々とある中で、特定の帳票だけで元年と表示させることに労力を使うべきではないと考えましたし、元年と表示させるロジックを組み込むことで、万が一不具合を生んだり、あるいは連携先のシステムで不具合を生むことがあれば、業務効率化に反すると考えたからです。

もちろん全てを1年の表記とすることで問題はないということは、行政にも確認済みです(元年と表記することが望ましい帳票も特に存在しないという確認も行っています)。1年と表記するか、元年と表記するかは、各システムの判断に委ねられており、結果的には、対応は分かれることになりそうです。行政でも、例えば、登記に関する書類は「1年」表記になると聞いています。民間でも、例えばWindowsは「元年」表記をサポートするが、Excelでは「1年」になるそうです。

お客さまによっては、「元年」と表記したいという方もいらっしゃるかとは思います。しかし、弥生は多くの方に使っていただく、良くも悪くも「最大公約数」の仕組み。そして何よりも、業務を効率化し、しっかりと業務を成立させるための道具です。「1年」で統一することをご理解いただければ幸いです。
posted by 岡本浩一郎 at 23:03 | TrackBack(0) | 弥生

2019年04月09日

新元号対応(その2)

前回は、現在提供に向けた準備を進めている新元号「令和」への対応バージョンでなくても、会計ソフトや販売管理ソフトとしての弥生シリーズの基本的な動作には影響がないとお話ししました。西暦表示で統一している分には対応バージョンでなくても問題ありません。

ただし、税務署などの行政に提出する帳票に関しては、和暦表示になっているために、弥生シリーズ側での対応が必須になってきます。具体的には、会計・申告ソフト(弥生会計/やよいの青色申告など)で作成する申告書や給与計算ソフト(弥生給与など)で作成する申告書や届出書・報告書などです。

これらの帳票については、一つひとつ対応が必要になりますが、どう対応するのかは、実際に帳票の新様式が公開されないとわかりません。例えば、前回、例としてお話しした消費税申告書には「平成」という文言が多く含まれています。これらをすべて「令和」に置き換えるだけのようにも思えますが、実際には、平成31年4月1日から令和2年3月31日と平成と令和をまたぐ期間が発生しますから、この場合には「自」が平成で、「至」が令和がプリ印刷された(極めて限定された期間しか利用されない)様式が用意されるのか、はたまた元号部分も出力項目とする様式となるのかは、実際に公開されてみないとわかりません。

対応方式は、単純に平成という文字列を令和という文字列で置き換えるだけとは限りません。たとえば、こちら。

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これは、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(いわゆるマル扶)ですが、生年月日の元号部分は、「明・大・昭・平」という選択肢を丸で囲うようになっています。この選択肢が、「明・大・昭・平・令」という5つになるのか、あるいは、この機会に「大・昭・平・令」となるのか。明治生まれでご存命の方もいらっしゃるので、前者になるような気がしますが、まだはっきりしていません。

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似たパターンとしては給与支払報告書があります。ただ、この帳票では、該当する元号の下に印を付けるようになっています。これも「明・大・昭・平・令」という5つになるのか、あるいは、この機会に「大・昭・平・令」となるのか。明治生まれ(少なくとも100歳以上)で給与の支払いを受けている方は相当少ないとは思いますが、ゼロとは言い切れないので、難しいところです。また、帳票によって選択肢が4つ、あるいは5つとばらけるのも望ましくないので、やはり5つの選択肢になるのでしょうか。

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最後にこちらは、被保険者賞与支払届です。この帳票には、「5-500501」や「7-010902」という表記がありますが、これは元号が、5(昭和)や7(平成)のように符号で表されているものです(ですから、「5-500501」は昭和50年5月1日生まれ、「7-010902」は平成1年9月2日生まれとなります)。これまでのパターンからすると、令和は「9」で表すことになるのでしょうか(さらに次の元号は11と二けたになるのでしょうか?)。

このように元号がどう表現されているかは帳票により様々です。弥生では、新様式が公開された帳票から、段階的に対応を進めていきます(約60種類の帳票への対応が必要になる見込みです)。弥生シリーズでは対応していない帳票も含め、存在する帳票の総数は膨大なものになりますから、新様式が新元号(5/1)に間に合わないケースも想定されます。また、新元号になっても、手元にある旧様式で出力するというケースも当然ありえます。こういった場合は、当面の間旧様式でも問題なく受け付けられるようになっており、実務には影響がないように配慮されています。現実問題としては、5/1に一斉に切り替わるということはなく、一定の期間の中で徐々に切り替わっていくことになるのかと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 22:05 | TrackBack(0) | 弥生

2019年04月05日

新元号対応(その1)

4/1にお話ししたように、弥生は今、新元号「令和」への対応バージョンの開発を進めています。もっとも新元号への準備自体は既に進めてきていますから、「令和」に決まったことを受けての確認テストが中心です。

ここで誤解のないようにお話しすると、「令和」となる5/1以降、対応バージョンでないと動かないということはありません。新元号になることは、会計ソフトや販売管理ソフトとしての弥生シリーズの基本的な動作には影響はありません。弥生シリーズは、年表示を「西暦」とするか「和暦」とするかを選べるようになっており(Misocaについては西暦のみ)、西暦を選択して利用している分には、影響はありません。和暦を選んでいる場合には、5/1以降「平成」のままの表示が続いてしまいますが、ソフトの基本的な動作自体に影響はありません。とはいえ、例えば、請求書において5/1以降も「平成」と表示し続けることは望ましくありませんので、早めに対応バージョンにしていただく必要があります。

もちろん、これまで和暦を使用していても、この機会に西暦表示に切り替えることも可能です。個人的には、ビジネスの観点では、この機会に西暦の使用を原則とした方がいいと思っています(色々な見解があると思いますし、あくまでも個人的な見解です、念のため)。

ただし、税務署などの行政に提出する書類に関してはそうもいきません。行政に提出する書類については、原則として和暦表示になっていますから、すべて平成から令和に切り替えていく必要があります。

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例えばこちらは、消費税申告書ですが、嫌になるほど(笑)、平成という文言が入っています。弥生会計からはこの様式通りに白紙に出力することが可能ですが、当然これらすべての「平成」を「令和」に置き換えていく必要があります。こういった書類の「令和」対応については、対応バージョンが必要になってきます。

悩ましいのは、こういった書類は一つひとつ地道に対応が必要になること、また、書類によって対応の方法が様々存在することです。(続く)
posted by 岡本浩一郎 at 18:20 | TrackBack(0) | 弥生

2019年04月03日

弥生へようこそ! 2019

月曜日の4/1、弥生は7名の新卒社員を迎えました。新卒採用担当のSさんは直前までハラハラしていたようですが、昨年10月に内定となった7名が一人も欠けることなく、無事に入社してくれました。圧倒的な「売り手市場」の中で、弥生を選び、そして入社してくれた7名には本当に感謝しています。

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朝一番に入社式を開催し、私が一人ひとりに入社辞令をお渡ししました。表彰状などでよくありますが、複数人にお渡しする際には、「以下同文」となりがちです。ただ、入社式では、繰り返しにはなってもあえて一人ひとり全文を読み上げることにしています。弥生の社員数は700名近く。社員数だけで言えば中小企業とは言えないかもしれません。それでも、一人ひとりがかけがえのない存在。なかでも新卒社員として社会人の一歩を踏み出す時には、一人ひとりにしっかりと向き合うべきだと思っています。

毎年歓迎ランチを開催するのですが、前回お話ししたように、今年は新元号の発表という特別な瞬間を皆で共有する場ともなりました。令和という新しい時代がどのようなものになるのか、まだわかりませんが、今回入社した7名をはじめとした若手メンバーが弥生の中核となっていくことを期待しています。
posted by 岡本浩一郎 at 20:10 | TrackBack(0) | 弥生

2019年04月01日

令和

発表されましたね、新元号「令和」。今日はちょうど11時半からヤヨイヒロバで本日入社の新入社員歓迎ランチだったのですが、皆気もそぞろ。テレビをプロジェクターで投影し、新元号発表と安倍首相による会見をリアルタイムで見つつの歓迎ランチとなりました。

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私自身はビジネスにおける元号使用については否定的な立場なのですが、いざ改元が近付き、また新元号が発表されてみると、元号には世の中のムードを変える力があるんだな、と実感します。平成という一つの時代が終わり、令和という新しい時代が始まる。以前、12月31日が終わったところで、何もなかったように次の1月1日が始まるだけ…と書きましたが、時というとどまることのない流れの中で、終わりと始まりという区切りに意味を見出すのが人間ならでは(元号という意味では日本人ならでは?)、でしょうか。

令和の出典は万葉集だそうですが、中国の古典ではなく、日本の古典(安倍首相の言葉では国書)を典拠としたところに、拘りがありそうです。また、昭和と「和」が被っているのが少々意外でしたが、高度成長の時代である昭和の後半にあやかりたいという狙いがひょっとしたらあるのかもしれません(??)。

新元号「令和」が正式に発表になったということで、弥生シリーズも「令和」への対応を進めていきます。まずは基本的な対応を行ったバージョンをゴールデンウィーク以降順次、オンラインアップデートでご提供します。弥生の最新製品である「弥生 19 シリーズ」をご利用であれば、クリック一つで自動的にアップデートが完了します(お急ぎの場合には、ゴールデンウィーク前にダウンロードしていただくことも可能です)。クラウドアプリケーションである弥生オンラインについては、クリックも不要です。

なお、まずは「令和」での日付入力/出力に対応しますが、個別の帳票については、帳票ごとに様式が固まったものから順次対応を行っていきます。当面は平成のままの表記でも問題ないとされていますが、皆さまの業務に支障がでないよう、順次対応を進めていきます。
posted by 岡本浩一郎 at 18:06 | TrackBack(0) | 弥生

2019年03月28日

こちらも50(と20)

先日は50歳という大台到達を無事に祝うことができましたが、これは個人的なお祝い。実は少し前に、会社で50のお祝いをしました(いえ、会社で誕生日を祝ってもらったということではありません、笑)。

正確には20と50のお祝い。20は、1月のBCN AWARDでの20年連続受賞。50は、弥生のデスクトップアプリケーション向けに提供しているあんしん保守サポートのユーザー数がこの2月に50万を突破したというもの。

私が社長に就任した2008年にはあんしん保守サポートのユーザー数は約15万でした。ここからの大きな飛躍のきっかけとなったのは2013年のあんしんキャンペーンの導入。それまでは、ソフトウェアを購入していただき、さらに初年度から有償であんしん保守サポートに加入いただく仕組みでした。結果的に、初年度はソフトの購入とサポート料金と二重でおカネが発生することもあり、加入率は高くはありませんでした。あんしんキャンペーンでは、初年度を無償でご利用いただくことにより、まずはあんしん保守サポートを体験いただく、そしてご納得の上で有償でご継続いただく、という新たな流れを作ることができ、加入者数の大幅の成長のエンジンとなりました。あんしんキャンペーンは大変好評だったため、昨年からはキャンペーンではなく、制度として初年度無償を恒久化しました。

世の中的にサブスクリプション(利用料)型のビジネスが増えています。ソフトウェアでもマイクロソフト(Office 365)やAdobeなどがサブスクリプションモデルに移行していますが、弥生もある意味、サブスクリプション型のビジネスになりつつあるのかと思います。

20と50のダブルのお祝いということで、久しぶりに大入袋を出すことができました。実に5年ぶり。5年前は頑張って現金での支給としたのですが、あまりに大変だったので、今回は穏当に口座振込。ただ、それだけだとなんの形もなく実感がないので、こんなものを作ってみました。

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特別仕様のキットカットです。チーム弥生で“きっと勝つ!”ということで(笑)。来週にはいよいよ新元号が発表されますが、5月の改元、10月の消費税率の引上げと同時に軽減税率の導入、さらには来年1月のWindows 7サポート終了とこれから先の一年間は実に盛りだくさん。軽減税率を中心に、弥生としてお客さまの業務をしっかりとサポートすることが特に求められる一年間になります。

20&50は一つの通過点。お客さまをしっかりとサポートすることを通じて、また次の通過点を目指したいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 18:17 | TrackBack(0) | 弥生

2019年03月26日

それでいいの?

今回の記事は書くべきか書くまいか結構悩んだのですが、確定申告期が終わり、営業妨害と言われることもないタイミングだと思いますので、少し躊躇いながらも書くことにしました。

今年の所得税確定申告の解説シリーズでは、たびたび、「やっかいな法令を理解する必要はなく、画面の誘導に従って情報を入力すれば、自然と正しい申告書が作成できるようになっています。これなら初めての青色申告でも安心ですよね」といった趣旨のことをお話ししています。これは弥生では当たり前の話。ただ、弥生で当たり前だから他社でも当たり前かというとそうではありません。むしろ他社ではそうではないケースがあるので、「弥生なら当たり前」と強調してきたわけです。

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例えば確定申告書を作成するためのこの画面。これは弥生の画面ではありません。あえて特定個所を切り抜いており、見難くて申し訳ありません(どのソフトか特定はしたくないので…)。具体的には配偶者(特別)控除を記入するための画面です。配偶者(特別)控除は今回の確定申告から複雑さが増したのですが、この画面では明らかに矛盾した入力がなされています。控除として「配偶者控除」(配偶者特別控除でなく)が選ばれつつ、配偶者の合計所得金額は100万円と入力され、また、配偶者控除もしくは配偶者特別控除の金額が38万円になっています。

配偶者の所得が100万円の場合には、配偶者控除は適用できません。一定の条件下では、配偶者特別控除には該当しますが、その場合の控除額は26万円になります。つまり、このソフトで申告書を作成すると、明らかに誤った申告をしかねないということです。ひょっとしたら、このソフトの言い分としては、「お客さまが入力した通りに出力しており、誤りがあってもそれはお客さまの責任」ということなのかもしれませんが。

参考までに弥生の場合には、(本人の所得と)配偶者の所得から、配偶者控除もしくは配偶者特別控除に該当するのかどうか、また該当する場合にはその金額まで自動計算します。法令に関する知識が十分ではないお客さまであっても、自然と正しい申告書にできるようにするのが、弥生基準。そうでなければ、業務ソフトとしての存在価値を問われると考えています。ですから、先ほどのソフトの仕様は、弥生の基準で言えば「不具合」です。

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さらに、こちらは扶養控除を記入するための画面です。本来は扶養控除の対象とならない16歳未満の家族をお客さまが入力してしまうと、そのまま扶養控除として計算されてしまいます。参考までに弥生の場合には、まずご家族の情報を入力いただき、年齢等を踏まえて扶養控除に該当するかどうかをソフトが自動で判断します(扶養控除には該当しない一方で、住民税に関する事項で記入が必要になるため、そちらには自動で出力します)。

余談ですが、この入力画面で、これも完全にありえない入力がされていることにお気付きでしょうか。そう、2月31日というあり得ない日付が入力されていますね(笑)。これももちろん、弥生であれば不具合です。

うーん、やはり書いていても気持ちのいいものではないですね。下手をすれば(しなくても?)悪口ですし。ただ、実はもう4年前に、なぜ弥生では当たり前なことが、他社で当たり前でないのか、ということを指摘しています(こちらとか、こちらとか)。「これだけ書けば、さすがに業界的に当たり前になることを期待し」ていたのですが、4年経っても残念ながら変わっていません(正確に言えば、一社はかなりの改善が見られたのですが、一社はほぼ改善が見られず)。今回、かなり具体的に書いてみましたので、さすがに来年の申告期までにはあるべき形になっていることを期待しています。
posted by 岡本浩一郎 at 18:06 | TrackBack(0) | その他

2019年03月20日

大台到達

先週で所得税の確定申告が終わり、社内もどことなくホッとした空気が流れています。Twitterでは、「弥生のクラウドソフトでやったけど、3月14日にサーバーが落ちたり、遅くなったりしないのが、すごいなあって思いました。システムをキープしてくれてる人たち、ありがとう」というこれ以上ないほどの有難いお言葉をいただき、嬉しさ倍増です。常に安定稼働を目指していますが、申告期間はいつも以上に万全を期しています。ただ、あえて正直に言えば、実は申告終了間際にスマート取引取込の動作が不安定になるという事象がありました。申告そのものに支障はなかったものと思いますが、今後への反省点としてしっかりと活かしていきたいと思います。

さて、そんな落ち着かない先週でしたが、実はひっそりと50歳という大台に到達しました。毎年のことですが、申告終了間際ということで、大騒ぎができないのは、これも持って生まれた運命でしょうか(苦笑)。

半世紀といえば長いな、と思いますが、昭和から平成になり、今年にはその平成も終わりますから、驚くほどではないのかもしれません(余談ですが、次の元号の世代の人から見た昭和は、昭和世代からみた明治になりますから、そりゃ歳もとりますよね)。50歳になったからといって、何かが急に、あるいは大きく変わることもなく、49歳の時と変わらない毎日です。もっとも私は、遠く昔の学生時代は人生50年もあれば十分だと思っていました。社会人になってしばらくすると、人生が50年とは思わなくても、仕事は50歳までで十分だと思うようになりました。50歳までに50億円稼いで、さっさと引退しようと。孫さんと比べるとあまりに小さい発想です(笑)。

そして迎えた50歳。人生、まだまだ。やはり親になったのが大きいですね。仕事、まだまだ。弥生の社長になってもうすぐ11年。長いとは思いますが、やはりまだまだできていないことの方が多い。

弥生の社長としては、お客さまの業務のあり方を変えたい。業務 3.0の世界は会計業務を中心に着実に到来してきていますが、まだまだ当たり前のものにはなっていません。お客さまである事業者は事業をしたいのであって、業務をしたいわけではありません。お客さまの夢を実現するために、会計業務でも、人事労務業務でも、商取引でも、最初から最後まで電子データとして自動的に処理される世界にしなければならないと考えています。そういった中で、弥生としてやるべきことは山積みです。これまで弥生は、決められた法令に従って粛々と業務を進めるための対応を粛々と行ってきましたが、お客さまの業務のあり方を本質的に変えるためには、法令そのもののあり方にも意見を発信していくべきだとも考えています。

さらにアルトアの社長としては、融資のあり方を変えたい。これまで、事業者向けの融資は、事業の評価が難しい中で、保証や担保に頼っていました。会計データをはじめとしたデータをAIで分析することによって、事業の評価ができれば、保証や担保に頼る必要はないはずです。アルトアの融資を開始して一年ちょっと。これまでにない価値を提供できているという実感があります。ただ、実績は満足できるレベルではありませんし、アルトアだけでなく、全国の金融機関が同様な融資を提供し、当たり前のものとなるまで、まだまだ長い道のりです。

キャリアの一つの曲がり角ともいえる50歳で、これだけのチャレンジをすることができているのは、本当に幸運なことだと思っています。一般的にいえば、弥生とアルトアの二足の草鞋を履くだけでも無理がありますが、弥生/Misocaとアルトアの皆がしっかり支えてくれているからこそできることだと思っています。パーソナルな面でも、一緒に祝ってくれる人がいるからこそ、チャレンジができる。そういった意味で、多くの人に支えられながらここまで来ることができ、そしてチャレンジを続けることができていることは、本当に有難いことだと思っています。

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そこにやるべきことがある限り、チャレンジを続けていきたいと思います。さすがに、「次の半世紀」とまで欲張りなことは言いませんが(笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 17:56 | TrackBack(0) | パーソナル

2019年03月15日

提出編(その2、いよいよ最終日)

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弥生の札幌カスタマーセンターで昨年3月15日に撮影

長かった? あっという間だった? 確定申告期間も今日でいよいよ終わりです。既に提出したよ、という方はお疲れ様でした。逆にまだ終わらない(泣)という方はもう少しの辛抱、何とか乗り切りましょう。

一番避けたいのは、どうせもう間に合わないや、と諦めてしまうこと。青色申告にはメリットがあることは前回もお話ししましたが、最大のメリットである65万円の青色申告特別控除は、期限内に申告してこそ。逆に、期限後の申告になると、そのメリットがなくなり、税金が一気に増えるという恐ろしいことになります(こちらに体験談が…)。

でも、間に合わないよう(泣)という方はどうするか。なかなか表現が難しいですが、完璧を目指さないという考え方もありなのではないでしょうか。一旦できる範囲で申告書を作成し、提出してしまう。修正が必要であれば後日修正申告(税額が増える場合)もしくは更生の請求(税額が減る場合)ができるというのは法的に認められた手続きです。

提出編(その1)でお話ししましたが、提出方法は1) 電子申告、2) 税務署での提出、3) 郵送での提出の三通り。電子申告の場合は24:00きっかりに受付終了です。いざやってみたらうまく動かなかったというとダメージが大きいですから、事前に環境が整っているか確認しておくことをおススメします。郵送の場合は、本日の消印が必要です。こちらのページで「ご利用時間」を指定して検索することができますが、大規模な郵便局では24時まで受け付けています。本当にギリギリになった場合には、「今日の消印ですよね」と一声かけた方が確実かもしれません。大穴は、税務署への持参。午後5時以降は時間外収受箱への投函になりますが、24時過ぎでも大丈夫?かもしれません(保証はありませんので、あえてチャレンジしないでください、笑)。

なお、今日は前回お話しした通り、青色申告承認申請書の提出期限でもあります。これはサクっと作成して、申告書に同封しましょう。

また、今日は申告だけでなく、納付の期限でもあります。既に金融機関窓口での受付は終了していますが、クレジットカードによる納付サービスを利用するか、もしくは、振替納税を選択しましょう。振替納税を選択する場合、預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書を確定申告書と同封しましょう。

さあ、泣いても笑っても今日限り。最後の最後まで諦めずに頑張ってください!
posted by 岡本浩一郎 at 15:53 | TrackBack(0) | 税金・法令

2019年03月13日

番外編(やっぱり青色申告)

先月から始めた所得税確定申告の解説シリーズ。準備編、記帳編、そして申告書作成編を終えました。確定申告期限は明後日の3/15(金)。Twitterを見ていても、


といったツイートが増えてきました(え、ステマになってますか、笑)。また、税理士の先生方ともFacebookでつながってる方が多いのですが、「終了」「もう少し」という投稿が目立つようになりました。

個人事業主で申告される方も、それを支える会計事務所の皆さまも、あともう少し。ラストスパート、頑張ってくださいね。

さて、今回の解説シリーズでは、基本的に「やよいの青色申告 19」や「やよいの青色申告 オンライン」を題材にお話ししてきました。つまり、青色申告されている方を念頭にお話をしてきました。一方で、弥生は白色申告のお手伝いも行っています。

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弥生は青色申告をされる方向けにはやよいの青色申告 オンラインを提供していますが、同時に、白色申告向けのやよいの白色申告 オンラインも提供しています。弥生としておススメなのはやはり青色申告ですが、実際には白色申告の方も多く、過去一年間の青色申告 オンラインと白色申告 オンラインの登録者数は拮抗、青色申告の方がやや多いかな、という状態です(デスクトップのやよいの青色申告も含めると、青色申告の方が圧倒的に多くはなりますが)。

青色申告 オンラインと白色申告 オンラインでは、両方とも1月から3月に登録(利用開始)が増えるのは共通なのですが、それ以外の月での登録(利用開始)が比較的多い青色申告に対し、繁忙期を過ぎると一気に減る白色申告という違いがあります。結果的に、2月/3月に限って言えば、青色申告より白色申告の方が多くなります。しっかりと備える青色申告派に対し、必要になったら行動する白色申告派という特性の違いがあるのかもしれません。

ただ、弥生としておススメしたいのは、やはり青色申告。それは、本ブログでもさんざんお話ししてきました(聞き飽きました?)が、明確な税金上のメリットがあるから。やよいの白色申告 オンラインをご利用の方には、青色申告のメリットを具体的に数字でお示しするようにしていますが、こちらのシミュレーターではどなたでも、節税効果を確認することができます。実際に見たら効果の大きさに驚くと思いますよ。

税金上は圧倒的に有利な青色申告ですが、誰でもが自由に選ぶことはできません。これまで白色申告をされていた方が青色申告に切り替えるためには、青色申告で申告をする一年前に、「青色申告承認申請書」を提出する必要があるのです。つまり、来年こそは青色申告という場合には、今年の申告期限中(つまり3/15(金))までに、青色申告承認申請書を提出する必要があります。ということで、今年は白色申告、でも来年からは、やるぞ、青色申告という方は今回の申告書とあわせて、青色申告承認申請書の提出もお忘れずに。青色申告承認申請書は単純な一枚物なので、10分程度で記入できるはずです。
posted by 岡本浩一郎 at 15:09 | TrackBack(0) | 弥生