2017年05月19日

FY17上半期終了

今日の札幌はとても気持ちの良い天気です。弥生では上半期(〜3月)が終了した段階で、Half Year Meetingという社内会議を東京/大阪/札幌の3拠点で開催しています。GW前に東京、先週が大阪、そして今日が札幌。短期間で拠点をまわるのは、スケジュール調整が大変ですが、それ以上に皆でワイワイと盛り上がれることをとても楽しみにしています(メインはビジネスセッションであり、懇親会はあくまでもおまけですが。念のため、笑)。

お陰さまで上半期はまずまずの形で終えることができました。出足はややスローでしたが、上半期が終わってみると売上面でも利益面でもほぼ予算通りとすることができました。売上の過去最高記録は消費税率引き上げにともなう特需があったFY14の162.0億円。前期FY16はそれに肉薄する161.6億円を達成することができましたが、惜しくも0.4億円の差で過去最高記録の更新はならず。今期に関してはLTM(直近12ヶ月)ベースで既に過去最高記録を更新中であり、期末時点でも着実に過去最高記録となりそうです。

そういった意味で、まずまずの成果ではあるのですが、Half Year Meetingでは、むしろ今弥生が直面している課題とそれに対する打ち手を中心にお話ししています。上半期は既に過去の話。本当に共有すべきは今何が起こっているのか、そして私たちはこれからどうすべきなのか。

まあ、あれですね。状況が悪ければ、大丈夫大丈夫、心配するな、と言い、状況が良ければ、油断するな、まだまだやるべきことがある、と言うのが経営者の性です。弥生はここしばらく順調に成長してきているだけに、油断は禁物。これは弥生自身の過去の反省にも基づいています。弥生は業務ソフトを提供している関係上、どうしても法令改正によって需要が大きく変動します。過去においては、法令改正によって需要が堅調であるだけなのに(逆に言えば、法令改正がなくなれば一気にペースダウンしかねない)、それを自分たちの実力と勘違い。その後、法令改正がない時期が続き、そこにリーマンショックという外的要因も重なり、かなり苦戦した時期もありました。私はこの時期に弥生に入り、その時点では大丈夫大丈夫、心配するな、と言っておりました(笑)。

弥生の親会社であるオリックスも堅調です。先日、2017年3月期の決算を発表しましたが、営業収益(売上)は前期比13.1%増の2兆6,787億円、税引前当期純利益は同8.6%増の4,250億円、そして当期純利益が同5.0%増の2,732億円となりました。当期純利益は8期連続で増益となり、2016年3月期に引き続き、3期連続で過去最高記録を更新しました。 この中での弥生の貢献はごくごく一部ですが、弥生についても、「弥生や環境エネルギー事業のサービス収入が堅調に増加」と記載されています。

堅調だからこそ、油断することなく、さらなる成長に向けて着実に歩まなければなりません。弥生の下半期ももう1ヶ月半終了し、残りは4ヶ月半。最後まで全力で走り抜きます。
posted by 岡本浩一郎 at 14:33 | TrackBack(0) | 弥生

2017年05月17日

Andersonアントレ会

前回、ビジネススクール(UCLA Anderson School of Management)について書いた際に、「卒業から20年。学んだことをどこまで覚えているかというと微妙です。」と書きました。これは事実(まあ、それに限らず、全体的に昔のことを忘れているような気もしますが、笑)。一方で、ビジネスクールで学んだことが、自分のバックボーンとなっているのもまた事実です。

これは本ブログでも何回か書いたことがありますが、私がAnderson Schoolで学んだことで、一番大事にしているのが、"Entrepreneurship is not about taking risks.  It is about managing risks"ということ。Anderson Schoolの名物教授の授業で「皆、起業といえば、リスクを取ることだと思っている。でも、それは正しくない。起業はリスクを取ることではなく、リスクを管理することだ」と聞いた時の「なるほど感」は今でも鮮明に覚えています。何か新しいことをやるとして、100のリスクをとって実現するのと、10のリスクをとって実現するのと、どちらが良いか。答えは明らかですよね。同じことをやるのに、いかにリスクを最小化するか、それが起業の秘訣です。

この一言があったからこそ、私は2000年に初の起業をすることができました。これも以前本ブログで書いたことがありますが、この際には、ある程度のビジネスの目処を付けた上で踏み切っています。無暗にリスクを取るのではなく、管理する。そして、今回のALTの立上げ。ALTには私自身の資金も投入していますので、私にとっては、単なる子会社を通じての新規事業ではなく、起業。もちろんこの際も、後先を考えずにリスクを取りに行くのではなく、一年以上かけて準備を進め、リスクを管理できる形での起業です。

私が2000年に起業した際には、結構驚かれました。「よくやるね」、「勇気があるね」。本人としてはリスクを管理しているつもりなので、勇気といわれてもピンとこないのですが、それだけ珍しいことではあったかと思います。

一方で、ここ5年ほどで、起業は普通なことになってきました。そういった中で、Anderson Schoolの日本人卒業生でも起業家が着実に増えてきました。最近では「Andersonアントレ会」という集まりが自然発生。以前の米国ビジネススクールの卒業生といえば、コンサル、投資銀行、その他外資系というあたりがほとんどだったので、様変わりです。

Andersonアントレ会で飲むと、共通の問題意識であり、共通の言語を持っているだけに楽しい。Andersonアントレ会の中では、かなりの年長組になりますので、自分の経験で周りの役に立つことは積極的に伝えていきたいと思っていますし、一方で、(二回目の起業ではありますが)起業して間もないこともあり、周りから多くを吸収したいと思っています。これからは頻繁に集まることになるかもしれません(笑)。
posted by 岡本浩一郎 at 20:07 | TrackBack(0) | パーソナル

2017年05月15日

Class of '97

今年のゴールデンウィークは個人的に大きなイベントがあり、特別なお休みになりました。そのイベントとは、ビジネススクール(UCLA Anderson School of Management)の卒業20周年の同窓会(Reunion)。通常の週であれば、私一人でサッと行ってサッと帰ってくるところですが、ちょうどゴールデンウィークと重なったため、家族でのロサンゼルス行きとなりました。娘にとっては初めてのロサンゼルス。

ゴールデンウィーク後半開始のタイミングでロサンゼルスへ。今回は家族旅行ということで最初の二日間はディズニーランド(Disneyland ParkDisney California Adventure Parkに一日ずつ)。アメリカでは普通のウィークデーということでそれほど混んでおらず、二日間たっぷりと遊ぶことができました。父親としての株が少しは上がったかも。

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その後は同窓会の会場であるSanta Monicaに移動。同窓会当日はTour de Strandというイベント(?)で、朝から会場を移しつつ徐々に人が集まってきます。私は途中で一旦離脱して母校にも寄りました。芝生が綺麗な素晴しいキャンパス。娘には普段はあまり物を買い与えないように注意していますが、UCLAグッズだけは気前よく購入。娘が将来UCLAに行きたいとなったら、狙いは的中です(父親としては正直心配の方が多いとも思いますが)。

私がここにやってきたのが22年前。ちょうどビジネススクールの建物が建て替わったばかりで、まさにピカピカでした。全教室にプロジェクターが設置されており、全座席に有線LANのポートが用意されているというのは当時としては最先端の環境。22年も経つとそれなりに劣化しているかな、と心配していたのですが、実際にはとてもキレイなまま。5年前に建て替わったと言われても信じられるレベルです(今はもう有線LANを使うことはないと思いますが)。

夜はいよいよ同窓会ディナー。同窓会自体は毎年この時期に開催されていますが、5年ごとに正式なディナーパーティーとして開催されます。自分の学年(Class of '97という言い方をします)で今回集まったのは70名前後。在学時の母数が300名なので、参加率がとても高い訳ではないのですが、卒業生はアメリカ中はもとより全世界に散らばっていることを考えるとまずまずの参加率です。

卒業から20年。学んだことをどこまで覚えているかというと微妙です。そもそもビジネススクールで学ぶことは、一般論が中心ですから、自分の専門性を高めることにはそれほど寄与していません。ビジネススクールに行けば将来的な輝かしいキャリアが必ず約束される訳ではありません。ビジネススクールで得られるのは、自分の「引き出し」。どんな課題に直面しても、まずどこからどのように進めるべきか、取っ掛かりを得ることができる。それをどう活かすかは本人次第です。

そういった意味で周りの人にビジネススクールに行くべきかと聞かれてもなかなか曖昧な答えしかできません。それは本人次第だよと。ましてやかつてと比べて学費も生活費も高騰しており(学費で言えば私が行った頃は年間$20,000でしたが、今は$60,000近いそうです、これでも米国のビジネススクールとしては気持ち安めのはず)、一方では日本でも起業などのチャンスも増えている中で、本当にそれがベストな選択かどうかは本人次第。

ただ一つ言えるのは、今回参加できた人もそうでなかった人も含め、何があっても仲間と呼べる大事な存在を得られたということ。むろんビジネス上のメリットも大きい(今回ALTという新事業を立ち上げることができたのも、クラスメートを通じて色々な接点が得られたことが直接的に影響しています)のですが、それ以上に、苦楽を共にした仲間はビジネス上のつながりがあろうがなかろうがとても大事な存在。私は前回の参加が5年目の同窓会でしたから、多くのクラスメートとは15年振り。中には卒業以来というクラスメートも。それでも話して10秒で一緒に昔に瞬間移動することができ、また、その後のそれぞれの人生を自分事のように喜び合えるというのは本当に素晴らしいことだと改めて感じることができました。

夜も更ける頃には、来年も集まろうよ、という声が。私の場合、さすがに毎年は難しいですが、次回のビッグ・イベントとなる25周年にはぜひまた参加したいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 23:42 | TrackBack(0) | パーソナル

2017年05月11日

増資

4月に発表したALT(アルト)ですが、4月末に増資を行いました。会社としてのALTは2月には設立していたのですが、この時点の資本金等(資本金+資本準備金)は5,000万円。会社を設立し、活動を正式に始めるため、ひとまず5,000万円でスタートしました。ただ、これだけでは、システムを整備し、オペレーションの体制を整え、実際に融資を行えるようにするには全く足りません。

色々と準備を進めていて実感しますが、ALTが営む貸金業は相当の資金力を必要とします。通常のベンチャーでも、人を採用して製品/サービスを開発するための資金が必要になりますが、ベンチャーであり、貸金業であるALTは、それに加えて、融資にまわす資金も必要になります。つまり、通常のベンチャーが調達をしなければならない資金の何倍という資金を調達する必要があります。また、貸金業法というかなり厳しい法律に則って営業するために、最初からしっかりとした基幹システムが必要になります。通常のベンチャー的に、とりあえず必要最小限の仕組みでスタートという訳にはいかず、何億円規模での基幹システムへの投資が必要になります。

そこで4月末に増資を行い、資本金等を4億8,000万円(資本金2億4,000万円、資本準備金2億4,000万円)としました。これで、融資の開始までに必要な資金は確保したことになります。今回の増資に際しては、私も個人として出資をしています。そう、ALTは弥生/オリックスの100%子会社ではありません。今回は私に加え、事業パートナーであるd.a.t.社も出資を行っており、今回の増資後は、弥生が第一位株主、私個人が第二位株主、d.a.t.社が第三位株主となります。ALTはオリックスグループに閉じた存在ではなく、将来的には外部の資本を入れることも視野に入れています。

ちなみに、私の出資は個人としてはかなりの金額ですので、念のためワイフに「いいかなあ?」と確認しましたが、「やりたいことをやればいい」という有難い回答でした(笑)。

ただ、実はこれでも、まだまだ足りません。融資をするためには、融資にまわすための資金も必要となり、それは現時点の資金では十分ではありません。このため、この秋に融資を開始する前の段階で、もう一度増資を行うことを予定していますし、それ以降も段階的に増資を続けて行く予定です。そういった意味でまだまだ先は長いですが、本格的に動きだすために必要な資金はひとまず目処が立ちました。後は着実に前に進むだけです。
posted by 岡本浩一郎 at 19:08 | TrackBack(0) | ALT

2017年05月09日

弥生PAPカンファレンス 2017春

弥生は6月に会計事務所パートナーであるPAP会員向けのカンファレンスを開催します。約1ヶ月後となる6/7(水)の名古屋開催を皮切りに、名古屋/東京/福岡/大阪の全国4ヶ所で開催します。

弥生は昨年/一昨年と、経営をテーマとした「弥生フォーラム」を開催しました(昨年の開催報告はこちら、一昨年の開催報告はこちら)。昨年のテーマは、「変革の時代の会計事務所経営」。会計事務所の今後のあり方について一緒に考える場としたいということで、あえて弥生の製品やサービスについてはあまりお話しせず、その代わり、多くの税理士の先生方にご登壇頂き、様々な戦略、あり方の中から、自らの会計事務所の方向性を見出したり、再確認したりするきっかけになることを目指しました。お陰さまで大変に多くの方にご参加頂くことができ、また参加して頂いた方からのフィードバックも非常にポジティブでした。

昨年/一昨年の弥生フォーラムを通じ、中小企業の経営も、会計事務所の経営も変わっていくことの必要性はお伝えできたと感じています(正確に言えば、参加されることを選んだ段階で、必要性は感じられており、フォーラムはあくまでも背中を押したに過ぎませんが)。

そこで、今年はあえて、変わっていくために弥生がどういった価値を提供できるのかに絞ろうと考えました。ということで、今年は経営がテーマの「弥生フォーラム」ではなく、弥生が会計事務所のパートナーとしてどういった価値を提供できるのか、をテーマとした「弥生PAPカンファレンス」として開催します。会計事務所による事例紹介も交えながら、弥生の製品/サービスを利用することで、どのように業務が効率化されるのか、具体的にお伝えしたいと思っています。

毎回本ブログでのご紹介が遅くなってしまうのですが、既に多くのお申し込みを頂いており、本日時点では、定員の8割弱のお申し込みを頂いています。このままのペースで行けば、どの会場も早々に満員になる可能性があります。お申し込み状況を見ながら、できるだけ定員を増やせるように調整はしますが、調整にも限界があるため、できるだけお早目にお申し込み頂ければ幸いです。パートナーの皆さまにお会いできることを楽しみにしております。
posted by 岡本浩一郎 at 19:29 | TrackBack(0) | 弥生

2017年05月02日

Misoca by 弥生

昨年2月にMisocaが弥生のグループ会社になって以降、Misocaと弥生は、クラウド請求管理ツール「Misoca」をより良いサービスとすべく、またより多くのお客さまにご利用頂くべく、開発とマーケティングを続けてきました。お陰さまで4月には登録事業者数が200,000を突破。100,000事業者を超えたのが2016年の4月ですから、約1年で登録事業者数を倍に伸ばすことができました。

今後Misocaをさらにより良いサービスに、そしてより多くのお客さまにご利用頂くために、この度、Misocaと弥生での役割分担を見直すことにしました。具体的には、開発という観点では、引き続き(会社としての)Misocaが担って行きます。本社は引き続き名古屋、松江にサテライトオフィス、もちろん、リモートワークもありで、鳥取富山、東京など、ますます多彩なメンバーが集まってきています。

一方で、サービスをお客さまにお届けし、サポートするのは、弥生が前面に立つこととしました。Misocaを正式に弥生のサービスのラインアップとして提供します。Misocaは、弥生会計 オンラインやよいの給与明細 オンラインと同様に、弥生のクラウドサービスである、弥生オンラインの一サービスという位置付けになります。弥生のサービスということで、他のサービスと同様、弥生のカスタマーセンターでサポートを提供することになります。

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また、このタイミングで、価格体系を見直しました。たまに使うという方には引き続き無料でご利用頂けますが、バリバリ使っているという方には、月間15通までの請求書の作成が可能となるプラン15(月額800円/税抜)から、月間1,000通(!)までのプラン1000(月額10,000円/税抜)などのニーズにあった有償プランをお選び頂けるようにしました。

今回のサービス提供体制の変更と価格体系の変更の背景は、代表の豊吉さんがブログに書いている通り、「既存のユーザーのおよそ7割が無料で使えるよう」にしつつ、「今回の料金変更でMisocaがより安心かつ信頼できるものになり、利用者の皆様の業務をさらにシンプルにするサービスとして成長」させるためです。今後は、Misoca開発陣の魂のこもったサービスを、弥生のサービスとしてお届けします。是非ご活用頂ければ幸いです。
posted by 岡本浩一郎 at 10:45 | TrackBack(0) | 弥生

2017年04月28日

もちろんデスクトップでも連続No.1

前回は、個人事業主向けのクラウド会計ソフト(やよいの青色申告 オンライン/やよいの白色申告 オンライン)として連続No.1を達成しているとお話ししました。具体的にはシェア56.8%。クラウドでも2人に1人(以上)は弥生です。

一方で、誤解されがちなのが、弥生はデスクトップのお客さまがクラウドに流れているからこそ、このシェアなのではないの、ということ。実際、Newspicksのコメントでもそういった理解をされている方が一定数いらっしゃいました。しかし、事実として言えば、デスクトップからクラウドに流れている方は(ゼロではありませんが)多くはありません。

個人事業主向けのデスクトップ製品は、やよいの青色申告 17。主に家電量販店やAmazonなどで販売されています。連続No.1を更新中(現時点で13年連続)のベストセラー。この1月から3月の、やよいの青色申告 17の家電量販店やAmazon等での販売本数の実績は、一年前(2016年1月〜3月)と比較し99.1%でした。1年前とほぼ同じ。

つまりデスクトップが減っている訳ではありません。デスクトップがいいという方もいらっしゃれば、クラウドがいいという方もいる。弥生であればどちらにでもお応えすることができます。弥生はデスクトップとクラウドという二つの選択肢を提供することにより、デスクトップだけの時代と比べ、圧倒的に多くのお客さまにご利用頂くことができるようになっています。

もっとも、デスクトップは対前年99.1%と、確かに伸びてはいませんし、ごくわずかに減少はしています。やはり多少はクラウドへシフトしている? 確かにゼロではないのですが、多くはありません。本当の要因は、弥生のあんしん保守サポートに加入頂く方が増えたから。あんしん保守サポートはデスクトップ製品向けの保守サービスですが、ご加入頂いていれば、常に最新版が提供されますので、家電量販店などで買い直す必要がありません。ですから、新規の販売と保守への加入を合計すると、デスクトップもやはり順調に成長しているということになります。

つまり、弥生であればクラウドもあり、そしてデスクトップもあり。結果として、クラウドを利用する人も増えていますし、デスクトップを利用する人も増えています。そしてもちろん、弥生は、クラウドでもNo.1、そしてデスクトップでもNo.1です。
posted by 岡本浩一郎 at 16:37 | TrackBack(0) | 弥生

2017年04月26日

クラウドでも連続No.1

ALTの話が続きましたが、ALT発表の前日となる4/13(木)に、MM総研から、「クラウド会計ソフトの利用状況調査(2017年3月末)」というリサーチ結果が発表されました。この3月末に、個人事業主1万7,420事業者を対象にWebアンケート調査を実施し、クラウド会計ソフトの利用状況をまとめたものだそうです。既に本ブログでも何回かご紹介している調査の更新版ということになります。結論からお話しすると、弥生はシェアをさらにアップすることができ、連続No.1を達成しました。

今回のMM総研の調査をIT mediaがカバーした記事は、NewsPicks上でかなり注目を集め、中には、かつての株主から「弥生が上手くクラウド移行できたら新興勢力はひとたまりもありません(元役員より)」というコメントまで頂いてしまいました(笑)。ただ、たまたまALT発表とタイミングが近かったため、ALTについて日経に掲載された記事(ALTというよりは提携した地銀をメインにした記事ですが)がやや霞んでしまったのは、少々複雑な心境です(苦笑)。

この調査の面白いところは、確定申告期前と申告期後の2回で調査することにより、今回の確定申告期でどれだけクラウド会計ソフトの利用が進んだのかを見ることができるところ。

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申告期前は、9.7%だったクラウド会計ソフトの利用率(デスクトップ型は80.3%、残りは「分からない」)が、申告期後は13.2%(デスクトップ型は77.7%、残りは「分からない」)となり、今回の確定申告期でクラウド会計ソフトの普及が確実に進んでいることがわかります。とはいえ、9.7%から13.2%ですので、爆発的な普及とは言えず、緩やかに、でも着実に普及してきているというのが正確な表現になるかと思います。

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では、着実に普及が進んできているクラウド会計ソフトで、どのメーカーが一番利用されているのか。これはもちろん、弥生です。利用しているクラウド会計ソフトの事業者別シェアでは、「弥生」が56.8%で連続No.1を獲得することができました。申告期前の調査では52.8%ですから、シェアは+4.0%。これもまた緩やかに、でも着実にシェア向上というところでしょうか。

この結果は、弥生自身が日々収集・分析している各種データともほぼ合致しており、納得感のある数字です。ただし、満足しているかというと、それはまた別の話。一年前には、二位に対してトリプルスコアでの圧倒的No.1(弥生基準での圧倒的No.1は、3人に2人、つまりシェア66.6%)を目指すと書きましたが、残念ながらいずれも達成できていません。クラウド会計ソフトの更なる普及も含め、まだまだやるべきことはたくさんあると考えています。

それでも、着実に前進していることも事実。焦らず腐らず、前を向いて着実に進んでいきたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 20:24 | TrackBack(0) | 弥生

2017年04月24日

ALTオフィス

一週間ほど前にようやく正式に発表することができたALT(アルト)。実際の融資開始までにはまだまだ乗り越えるべき山が多く存在しますが、先週末には小さな進展がありました。それはALTのオフィスを正式に開設したこと。

これまで、ALTは弥生の中のプロジェクトという位置付けで、オフィスも弥生の東京本社の中で机をいくつか拝借して細々と進めていました。ただ、いよいよ外部にも正式に公表する段階となり、またパートナー金融機関からも出向者を受け入れるということで、専用のオフィスを開設することになりました。

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もっとも、このオフィス、実は今でも弥生の中にあります。これまでは弥生の通常の執務スペースの中の机を拝借していたのですが、今回、弥生の会議室の一つを改装し、ALT株式会社のオフィスとすることにしました。もともとは「末広町」と呼ばれていた東京本社で3番目に大きい会議室だったのですが、改装にともなって若干スペースを拡張しました。結果としては、思った以上に広々としたスペースとなり、大変好評です。

このタイミングで外にオフィスを借りることも考えたのですが、秋葉原周辺であまりいい物件がなかったこと、また、何よりALTはベンチャーですから、できるだけ運営コストを下げたいということで、まずは弥生オフィス内に専用オフィスを作る形でのスタートとなりました。もちろん、ALTから弥生に賃料を払うことになるのですが、共用させてもらう設備等を考えると格安のコストで済みます。

ALTの従業員は私を除いて現在6名。来週/再来週でパートナー金融機関からの出向者2名もジョインすることになります。また、もう1名も既に入社が確定しており、あっという間に10名体制になります。今回のオフィスは16名程度までを想定しているため、このオフィスに長くいることはないと思いますが、それでもここが創業の地。ALTにとって小さいけれども、大きな一歩です。
posted by 岡本浩一郎 at 17:33 | TrackBack(0) | ALT

2017年04月20日

金融機関とのパートナーシップ

先週末にようやく正式に発表することができたALT(アルト)。先週末の発表は、大きく2つのポイントがありました。一つ目は、弥生の子会社としてALTを設立し、オンラインレンディング事業を立ち上げるということ。ALTは、お申込みから融資の実行まで、基本的にインターネット上の手続きで完結する仕組みを提供します。これまでの融資と異なり、決算書などの資料提出や金融機関窓口への訪問などの煩雑な事務作業が不要となり、また短期間での融資実行が可能になります。

一方で、ALTは、金融機関からお客さまを奪うことを目的とはしていません。むしろ、お客さまから見ればこれまでにない利便性、同時に、金融機関から見れば圧倒的に融資コストを低減する仕組みを提供することによって、これまでは需要と供給がかみ合わなった小規模事業者向け融資をビジネスとして成立するようにしたいと考えています。実際に、ALTは大手地銀と提携し、金融機関におけるALTが提供する与信モデルの活用も視野に入れています。これが先週末の発表のもう一つのポイント。具体的には、ALTは、千葉銀行福岡銀行山口フィナンシャルグループ横浜銀行(50音順)という大手地銀と業務提携契約を締結しました。ALTが開発し、ALTが実践する新しい与信モデルを活用し、銀行が利便性の高いオンラインレンディングを実現できるように検討を進めていきます。

弥生を母体とするALTが実現したいのは、小規模事業者がこれまでよりも容易に資金を調達できる環境を作ること。まずはこの秋から、ALT自身が融資を行うことによって、その実現を目指します。しかし、ALTだけで日本全国津々浦々の事業者の皆さんの資金ニーズにお応えすることは現実的ではありません。お金を貸すというのは、ひょっとしたら貸したお金が返ってこないかもしれないというリスクをとること。ALT一社でそのリスクをとることはできません。

そのために、ALTは金融機関とのパートナーシップを積極的に構築し、多くの金融機関から利便性の高い融資を受けられる環境を作りたいと思っています。とはいえ、最初から多くの関係者を巻き込んでしまうと、船頭多くして舟山にのぼる、ということになりかねません。そのため、当初はFinTechに対して積極的な取り組みをされている4行(社)と提携し進めていくこととしました。来週には、パートナー金融機関からの最初の出向者もALTに参画する予定です(ワクワク)。

一方で、ごく一部の金融機関と閉じた関係にとどめるつもりはありません。幸いにして先週の発表以来、多くの金融機関からお問合せを頂いています。中期的には、より多くの金融機関とパートナーシップを組むことによって、文字通り日本全国津々浦々で利便性の高い融資を受けられるようにしていきたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 23:25 | TrackBack(0) | ALT