2022年06月08日

米国の空港にて

新型コロナウイルス禍の中で2年半以上日本を脱出できておりませんでしたが、日本の水際対策が緩和されたことを受け、4月から5月にかけて2回(1回目: Los Angeles、2回目: Arkansas)もアメリカに行ってきたとお話ししました。緩和されたとは言え、(米国/日本それぞれの)水際対策は厳然と存在しており、日本出国前のPCR検査、日本帰国前のPCR検査、日本帰国時の抗原検査と結構な手間(+PCR検査は自己負担なのでコストも)でした。それでも、全ての検査が陰性となり、またそれ以外の大きなトラブル等もなく、2回とも無事に行って帰ってこれてホッとしています。

大きなトラブル等はないと言いましたが、実はArkansas(アーカンソー)に行った際、かなりヒヤッとした出来事がありました。ただこれは日本人的感覚からはトラブルかもしれませんが、米国人的感覚からはよくあることかもしれません。

それはArkansasでの全ての予定を終え、目的地(Fayetteville)最寄りのNorthwest Arkansas Regional Airport(XNA)に辿り着いた時のことでした。今回は娘の部活が世界大会に参加する際の引率役だったわけですが、座席の確保の関係で予約は団体(生徒+私以外の保護者)と私とで別々になっていました。まずはただでさえ時間がかかる団体のチェックインから。色々とバタバタしながらも無事にチェックインが完了。これで皆、日本に帰れる。

いや、まだ私自身のチェックインが終わっていないということで、団体を先にゲートに向かわせた上でチェックインの列に再度並びましたが、なかなか進まない。どうやら何らかの理由で飛行機に乗れなかった老夫婦が、善後策を相談しているようで、処理が全く進みません。それでもまだ時間の余裕があると高を括っていたのですが、列はなかなか進みません。フライトの時間が迫りさすがに焦ってきます。

ようやく自分の番になったのですが、係員の方が少し手続きを進めたところで、荷物の受付時間が過ぎたので、もう乗れない、ついてはこの番号(コールセンター)に電話して次のフライトを予約しろと言い出しました。おいおい、私以外は既にチェックインを済ませており、引率係である私が乗れないというのでは困ります。それにそもそも、列で延々と待たされたからこそ時間が迫っているわけです。

さて、ここでどうするか、ですが、引き下がってはいけません。自分には日本への乗継ぎのフライトがある、だからこのフライトに乗らないといけない、そもそも待たされたのが問題だろうと反論し、結果的には何とか無事にチェックインすることができました。ゲートまで走ってギリギリでの搭乗。その後Dallas Fort Worthでの乗り継ぎも色々とありつつも無事に済ませ、何とか日本に皆で無事に帰りついて引率役の使命を果たすことができました(ちなみに、受付時間が過ぎたと言われた荷物も無事に日本で出てきました)。

予定していた飛行機に乗れないといったことはアメリカの空港ではよくあることです。向こうではそもそもキャパシティ以上の予約を取るオーバーブッキングは当たり前。その際には、適当な理由をつけて、もう乗れないと言われることはよくあります。今回が実際にオーバーブッキングだったのかどうかは定かではありませんが、何らかの理由で乗れなかった人が出る → カウンターで揉める → 待ちの列が進まない → 乗れない人がさらに出る → 揉める、という悪いループに入っているのは確かでした。

こういった時は諦めたら終わり。交渉あるのみです。そもそもこちらに非はなく、先方もこれで諦めてくれたらラッキーぐらいの感覚なので、交渉の余地は十分にあります(交渉が必ずしも実るとも限りませんが)。結果的に待っている人をさらに待たせてしまうのはとても心苦しいのですが、諦めてカウンターを離れたらその瞬間に終わりです。実際に今回は、現場責任者に対応してもらい、少し強く主張したところ、無事にチェックインすることができました(となると逆に荷物の受付時間云々は何だったんだという感じですが)。

もっとも、実はむしろさっさとコールセンターに電話すべきというケースもあります。それはフライトがキャンセルされた場合(これもアメリカでは結構あります)。この場合は、そもそも乗るフライトがなくなったわけですから、交渉の余地はありません。なおかつ、キャンセルになったフライトの次の便には皆が殺到しますから、新たな予約は早い者勝ち。この時、早く対応できるのはコールセンターです。

日本でも現実問題としてオーバーブッキングは存在しますが、自分で電話して何とかしろという突き放された対応を求められることはありません。ただまあ、これも少し前にお話しした期待値の違いですね。アメリカでは、搭乗する人数が少なければ急遽フライトがキャンセルになったり、逆に多すぎればオーバーブッキングで乗れなかったり。良くも悪くも合理的です。郷に入っては郷に従えということで、カウンターでしっかり交渉するなり、さっさと電話で次のフライトを確保するなり、こちらも合理的に判断して対応することが必要です。
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2022年06月06日

デジタルインボイス

先週6/1より、電子インボイス推進協議会は、デジタルインボイス推進協議会へと名称を変更しました

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電子インボイス推進協議会を立ち上げたのは、約2年前となる2020年7月(改めて時間が経つのはあっという間です)。この際には、まず、もともと欧州で一般化しているE-Invoiceがあり、その普及を図る組織ということで、E-Invoice Promotion Associationという英語名称が先に決まり、その日本語訳として「電子インボイス推進協議会」という名称(略称EIPA)となりました。

一方で、本ブログでもたびたびお話ししていることですが、今日本において必要とされているのは電子化ではなく、デジタル化です。業務のあり方を変えずに、紙の電子化を図るということは着実に進んできています。その代表例が電子申告(e-Tax)ですし、昨年末に話題になった電子帳簿保存法も、基本的に電子化です。

しかし、業務のあり方の見直しまで踏み込まないと、本当の意味での業務の効率化は実現されません。単純に紙を電子化するのではなく、その前提となっている業務のあり方も見直す。それがデジタル化です。電子化(Digitization)ではなく、デジタル化(Digitalization)。

インボイス制度の開始まであと1年ちょっととなり、インボイス制度への注目は着実に高まっています。10社で立ち上げたEIPAも既に正会員だけでも170社超となりました。そういった中で、EIPAとして様々なセミナーやイベントに登壇する機会も増えており、その際に、目指すのは電子化ではなく、デジタル化ということを必ずお話ししています。

そうなると困るのが、電子化ではなくデジタル化だ、と言いながら、「電子インボイス」を推進する「電子インボイス推進協議会」としてお話しすること。目指すのは、電子化なのか、デジタル化なのか、どっちやねん、と突っ込みたくなります。そこで、EIPAとして目指すのはデジタル化であることを明瞭に示すために、今回、名実ともに「デジタルインボイス」を推進する「デジタルインボイス推進協議会」と名称を変更しました。

デジタルインボイスは、電子データでインボイスをやり取りするという意味で電子インボイスの一部ではありますが、標準化され、構造化されたデータとしてやり取りすることが特徴です。例えば一般的なPDFとしてやり取りするのは、PDFという標準化されたフォーマットですから、やり取りの容易さは実現できても、構造化されたデータではないため、後工程の効率化が実現できません(ただし、海外ではPDFに構造化データを埋め込むというやり方も存在しています)。今回デジタル庁が主体となって進めているグローバルな標準仕様「Peppol(ペポル)」をベースにした、日本におけるデジタルインボイスの標準仕様は、標準化されているからこそ、誰から誰へも支障なくやり取りが可能になります。また構造化されているからこそ、そのデータを会計業務や支払業務、入金消込業務などの後工程に活用することができ、業務の効率化が実現されます。

なお、蛇足ですが、海外ではE-Invoiceという表現は定着しているため、E-Invoice Promotion Associationという英語名称であり、略称であるEIPAは変わりません。インボイス制度まで1年ちょっととなり、今年秋から来年にかけてEIPA会員各社が提供する「デジタルインボイス」のサービスが続々とリリースされていく見込みです。インボイス制度という法令改正によって、業務が複雑化した、面倒になった、ではなく、デジタル化によって業務がむしろ効率化したと言えるように。これから来年秋にかけてがEIPAであり、EIPA会員各社の力の見せどころです。
posted by 岡本浩一郎 at 19:15 | TrackBack(0) | デジタル化

2022年06月02日

弥生PAPカンファレンス 2022

またまた本ブログでの告知が遅いとお叱りを受けそうですが、実は明日6/3(金)の札幌開催を皮切りに弥生PAPカンファレンス 2022を全国7会場およびオンラインで開催します。

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今回のカンファレンスのテーマは何と言ってもインボイス制度。まだまだ先だと思っていたインボイス制度の導入は2023年10月。いよいよ1年とちょっとというところまで迫ってきました。今回のカンファレンスでは、もう聞き飽きたであろうインボイス制度の概論ではなく、具体的に弥生がどういったサービス・機能を提供するのか、それによって事業者および会計事務所の業務がどう成立するのか、さらにどう効率化されるのかについてお話しします。インボイス制度に向けて、会計事務所が、そして事業者がどんなタイミングでどのような準備を進めるべきかについてもお話しさせていただきます。

なお、前座担当の(笑)私からは、弥生の現況を共有するとともに、弥生が取り組んでいる社会的なシステムのデジタル化に向けた進捗もお話しさせていただきます。

今回のカンファレンスでは、インボイス対応+αについて、デモンストレーションも交えてじっくりとお伝えします。実は弥生では現在、これまでと異なる全く新しいテクノロジープラットフォームでの次世代サービス群の開発を進めています。今回のデモンストレーションは、この新しいプラットフォームのお披露目にもなりますので、お楽しみに。

冒頭でもお話ししましたが、今回のカンファレンスは、全国7会場(開催順に、札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡と、北から南への巡業です)とオンラインで3回の開催です。リアル会場はコロナ対策で余裕を持たせているため、既に満席となっている会場もありますので、お申し込みはお早めにお願いいたします。もちろんオンラインであれば定員は1,000人規模ですから満席ということは基本的にありませんのでご安心ください。オンラインであれば、オフィスやご自宅からもご参加いただけます。もっとも個人的には、できるだけ多くの方とリアルでお会いできることを楽しみにしております。
posted by 岡本浩一郎 at 21:57 | TrackBack(0) | 弥生

2022年05月31日

不思議なご縁

ビジネスの中でご縁を感じることが多いというのは本ブログでもたまにお話ししていることですが、直近でもこれはご縁だなあ、と感じる出来事が。

この3月から弥生の株主がKKRに変わったということはこれまでにもお話ししてきました。実はKKRの日本代表である平野さんは約20年前から存じ上げています。当時私はBCGから独立し、自分で経営コンサルティング会社を立上げたところでした。当時は、日本でもPEファンドの活動が活発化してきたこともあり、案件としては、PEファンド案件が多かったのですが、記念すべきPEファンド案件の第一号がタワーレコード。平野さんは、そのPEファンド代表、私は投資先のお手伝いをするコンサルタントという関係性でした。当時の私からすると仰ぎ見る存在でしたが、非常に丁重に対応していただいたことをよく覚えています。

ここまでは、まあありうる話。PEファンド業界もここ20年で大きく拡大しましたが、狭い世界といえば狭い世界。平野さんと私がPEファンド代表と投資先の代表として一緒に仕事をするようになるというのは、嬉しいことですが、想定の範囲内ではあります。

ここからご縁が広がっていきますが、KKRは2021年初には楽天とともに西友の主要株主となっています。そしてその西友と言えば、もともとはWalmart傘下(現在でも15%は保有)。Walmartと言えば、前回お話しした通り、今回訪れたArkansas州が地元です。

さらにここから話はつながっていきます。私がタワーレコードのお手伝いをしていた際に、タワーレコードの執行役員をしていたNさんという方がいます。私はNさんと、その直属の部下であったKさんとともに、当時のタワーレコードの基幹システムの総入れ替えという難プロジェクトに取り組んでいました。コンサルタントというのは所詮脇役。その会社のメンバーが牽引しない限りは、何の成果も産めません。そういった意味では、私は、NさんとKさんのお蔭で一定の成果を出すことができました。お二人とは数年に一度はご一緒するのですが、プロジェクトが終わってから15年以上経ち、お客さまというよりは、もはや旧友という感じです。

このNさんとKさんと、4月に久し振りにご一緒する機会がありました。新型コロナウイルス禍が始まって以来ですから、随分ご無沙汰です。その際に近況報告の一環として、近々Arkansasに行くこと、ただ、学生の引率なので、大学寮に泊ることになっており、気が重いことを話したのですが、なんとなんと、Nさんはその大学寮に泊ったことがあるとのこと。

そもそも日本人でArkansasに行ったことがある人は珍しいと思いますし、ましてや大学寮に泊ったことがある人と出会うとは、ほぼ奇跡。

実は、Nさんは少し前まで西友で働いており、その関係でWalmartの地元であるArkansasに行ったことがあるとのこと。世界中の従業員を集めての全社イベントがあったとのことですが、あまりの多くの人が集まるため、地元のホテルでは収容しきれず、University of Arkansasの大学寮に泊ったのだそうです。Nさん曰く、大学寮は全く知らない人と同室ということもあり、やはりキツかったとのこと。

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ちなみに、その大学寮がこちら。古い建物ではなく、思ったほどにはキツくはありませんでしたが、何分少なくとも数ヶ月から1年単位で住む前提の大学寮なので、数泊しかしないゲストからすると、クローゼットはあるけどハンガーはないですとか、電気ポットもないので、味噌汁を飲めない(これはWalmartで電気ポットを買いました、笑)ですとか、冷蔵庫がないので毎日ビールを買い出しに行かなければならない(さすがに冷蔵庫は買いませんでした、ちなみに飲酒は自室内で静かにであればokとのこと)、ですとか、椅子が完全にプラスチック(クッションが全くない)で、30分も座っていられないなど、まあまあ大変でした。

まさかこの歳になって大学寮に泊ることになるとは、という感じですが、生徒たちにとっては新鮮な体験であり、喜んでいたので、これもいい経験でしょうか。それにしても、この大学寮に泊ったことのある人が、実は身近にいるとは。本当に世の中はご縁であり、色々なところでつながっているのだな、と思います。
posted by 岡本浩一郎 at 22:30 | TrackBack(0) | パーソナル

2022年05月27日

Walmart

前回は、先週水曜日から一週間、Arkansasに行ってきたとお話ししましたが、現地最終日に半日ほど空き時間があったため、バスをチャーターし、一行でちょっとしたショッピングと観光に行ってきました。

ショッピングはWalmart。超巨大なホームセンター兼スーパーマーケットです。ある意味最もアメリカらしいお店ですからね。せっかく自然豊かなArkansasに行ったのに、Walmartか、と思われるかもしれませんが、実はArkansasだからこそだったりします。

前々回に写真を掲載しましたが、実はArkansasはWalmart創業の地であり、今でも本社があるのです。具体的にはBentonvilleという街。Arkansasは決して人口が多い州ではありません(約300万人弱ですから茨城県ぐらい)が、そのArkansasで10番目に大きい街がBentonvilleなので、決して都会とは言えません。

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そのBentonvilleの街の中心に広場があるのですが、その広場(ちなみにBack to the Futureに出てくる広場にそっくり)に面して、最初のWalmart(当時の名前はWalton's 5&10)があります。1950年オープンの小さな小さなお店。それが70年後の今、Walmartは世界24ヶ国に10,000以上の店舗を構える世界最大の小売業となっています(出所: wikipedia)。

せっかくなのでWalmartの本社にも行ってみました(中学生/高校生を連れて、笑)が、新型コロナウイルス禍でWalmartの本社もここ2年はほとんど出社しない状況だったそうです。ただ、実はコロナ後を見据えて新本社を建築中とのこと。この新本社の敷地があまりに巨大でスケールの違いを感じました。

アメリカの小売業は、ネット通販におされて青息吐息。米国ではTower Recordはなくなり、Toys-R-usもなくなり(その後一部復活)、有力百貨店のJC Penneyも民事再生中です。そんな中で気を吐いているのがWalmart。オフライン(実店舗)にオンラインのサービスを組み合わせ、Amazonの有力な対抗馬と看做されているのがWalmartです。ただ巨大なだけではない、常に変わり続けているからこそ今のWalmartがある。そのWalmartの原点を見ることができ、とても刺激になりました。
posted by 岡本浩一郎 at 19:47 | TrackBack(0) | ビジネス

2022年05月26日

Arkansas

いきなりですが、Arkansasってどう発音するかおわかりですか? そう、アーカンソーです。アメリカの中南部にある州。テキサス州の右上と言えばいいのでしょうか。ちなみに近くにはKansasという州がありますが、こちらの発音はカンザス。Arkansasというのは"Ar"+"kansas"ですが、発音が異なります。これはなぜかというと、Arkansasはフランス語発音(最後の"s"を発音しない)のに対し、Kansasは英語発音だからだそうです。さらにちなみに、Kansasというのは、もともと「南風の人たち」を意味するKansa族というNative Americanの名前が由来なのだそうです。

今回の訪米で行ってきたのがこのArkansas州。Arkansasに行くというのを初めて聞いた時は、ええっとどこにあるんだっけと地図で確認したほど印象が薄かったのが正直なところです。唯一記憶にあったのはクリントン元大統領の地元だよね、ということ。クリントン氏は私がLAに留学していた際に大統領だったので、何となく親しみがあります(まあスキャンダル等もありましたが)。逆に言えば、それ以外は全く印象の薄い州。地球の歩き方を見ても、Arkansasについてはほんの数ページほどしか記載されていません。

そんなArkansasに行くことになったのは、娘の部活がArkansasで開催される世界大会に出場することになり、ご縁で引率役を仰せつかることになったから。そして実際に行ってみての感想ですが、Arkansasは魅力あふれる素晴らしいところでした。

どんな大会かというと、FIRST LEGO League Razorback Open Invitationalというロボット競技の大会です。70のチームが北米から、10チームは北米以外から(今回は、日本、韓国、スペイン、イスラエル、オーストラリア)、Arkansasに集結し、合計80のチームで競技が行われました。

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日程は4日間。準備で1日半、競技本番で2日、閉会式で半日。とにかく内容が充実しており、息をつく暇もないという状況で、引率役兼コーチ兼通訳兼買出係兼何でも屋としてはとにかく疲労困憊でした。ただ、生徒たちにとっては人生を変えるイベントになったと思います。疲労困憊とは言いましたが、生き生きとした生徒たちを間近で見ることができ、私自身にとってもとても貴重な経験となりました。娘のチームは、お陰さまでそこそこの成績を収めることができ、意気揚々と帰ってきました。

ただ、成績以上に、生徒たちが様々な国の人たちと交流できたことが何よりのお土産だと思います。これもご縁で地元Arkansasのチームとペアを組んで活動したのですが、本当にその優しさ、温かさが印象的でした。こういった機会がなければ行かなかったであろうArkansasですが、是非また行きたいと思っています。
posted by 岡本浩一郎 at 17:31 | TrackBack(0) | パーソナル

2022年05月24日

再び米国へ

これまでお話ししてきたように、このゴールデンウィークに2年以上振りに国外脱出を果たし、アメリカに行ってきました。

前回のアメリカ訪問から1ヶ月弱。帰国してすっかり落ち着いたと言いたいところなのですが、実は本日まで再びアメリカに行ってきました。出発は5/18(水)、現地で5泊して、本日夕方前に帰国しました。2年半海外に出れなかった訳ですが、この4月末から立て続けに海外2回というのは、なかなか面白いものですね

今回の渡米は3月末に急遽決まったものですが、本当に行けるのか半信半疑でした。前回のLA訪問で、これなら行けるという実感が得られたことが大きかったように思います。今回の訪問先はこの後お話ししたいと思いますが、ヒントになる写真を一枚。

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これは、世界的な小売企業の第一号店で、今ではMuseum shopとなっています。ここが直接の目的地ではないのですが、目的地から近いということで行ってきました。

今回も、出発前のPCR検査、帰国前のPCR検査、そして帰国時に空港での抗原検査を行ったわけですが、今回の訪問先ではPCR検査を実施している(なおかつ短時間で検査結果が出る)場所が極端に限られており、苦労しました。前回の帰国は羽田着でしたが、今回は成田着。同じことを行っているはずですが、そのプロセスにはかなり差があります。羽田にせよ、成田にせよ、実際の運営は外部に委託しているのかと思いますが、その委託先の違いが、プロセスの違いを産んでいるのかもしれません。

オペレーションに一家言ある人間としては、ここはこうあるべきと言いたいところです。ただ、成田の方が羽田に比べ、より大人数に対応しているようで、それがプロセスの違いにつながっているのかもしれません。今回どこに何をしに行ったかはまた次回お話ししたいと思います。
posted by 岡本浩一郎 at 23:08 | TrackBack(0) | パーソナル

2022年05月19日

期待値の違い

引き続きアメリカでの話。今回の主目的はビジネススクール(UCLA Anderson School of Management)のReunion(同窓会)に参加することですが、もう一つの目的はDisneyland Resortに行くこと。家族的にはこちらの方が主目的ですね。

さすが夢の国で、とても楽しかったのですが、印象的だったのが、乗り物がしょっちゅう壊れること。乗り物に並んでいると、列が全然進まなくなることがちょこちょこあるのですが、それは乗り物が壊れて一旦止まっているから。最悪の場合、一時閉鎖となってまた後で来てくださいとなることがあります。Disneyland Resortでは、Lightning Laneという時間帯予約の仕組み(FastPassの代わりに導入された仕組み)が導入されており、このLightning Lane予約については、別の時間帯への振り替えという救済措置があるのですが、普通に並んでいる(Stand-by Line)場合には、何の救済措置もありません。ですので、1時間並んでもう少し乗れるというところで、乗り物が一時閉鎖になると1時間を棒に振ることになります。

ある意味、もっと印象的だったのが、誰も文句を言わないこと。意外かもしれませんが、列が動かなくなっても大人しく(というよりはワイワイと賑やかに会話しながら)待ち続けますし、一時閉鎖になって待ち行列を解散させられても文句を言う人はいません。日本だったら、どうなっているんだ、とか、何とかしろよ、となりそうなんですけどね。

根底にあるのは、期待値の違いなのではないかと思います。アメリカの場合、壊れるのが当たり前。壊れるのが当たり前だから、文句を言ってもしょうがないよね(実際、そこに居合わせたスタッフに文句を言っても、自分の責任じゃないし、知らんがな、と言われて終わりです、笑)。

日本の場合、完璧に動くのが当たり前。新幹線で、到着が数分遅れただけで、「遅れて申し訳ございません」とアナウンスが入る国ですから。ATMが止まればニュースになる。日本のディズニーランドの場合、スタッフは自分では何もできなくても、とりあえず「申し訳ございません」とお詫びしますよね。完璧に動くのが当たり前だからこそ、問題があったらとりあえずお詫びする。

面白いなと思ったのが、壊れることが当たり前であり、それに対する備えも一定程度されていること。今回行きたかったStar WarsエリアのGalaxy's EdgeにはMillenium Falcon: Smugglers Runというアトラクション(あのMillenium Falconの操縦ができる!)があり、このアトラクションでは、まずHondo Ohnakaというキャラクター(Clone Warsというアニメシリーズでたびたび出てくる憎めない海賊)からミッションの説明を受けます。

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しかし、何回か乗ったうちの一回は、このロボットが壊れたようで、ロボットの上に布が被され、見えないようになっていました。その代わり、ビデオで「今日はそこにいれないのが残念だが…」というセリフが流れます。つまりロボットである以上、一定の頻度で壊れる、壊れた時はその場にいないことにして、代わりのビデオを流そう、と予め設計されているわけです。

日本の通販は、完璧なものが届くために全力を尽くす一方で、Amazonは何かあったらすぐ交換(問題は一定の確率で起きると割り切る)という違いも、やはりこの期待値の違いから来ているような気がします。

壊れるのが当たり前か、完璧に動くのが当たり前か。これは良し悪しですね。完璧に動くのが当たり前の国から壊れるのが当たり前の国に行くと、イライラするのも確かです。ただ、完璧に動くのが当たり前にするために、国全体としてかけているコストを考えると、もっと大らかでもいいのではないかとも思います。
posted by 岡本浩一郎 at 23:17 | TrackBack(0) | ビジネス

2022年05月17日

米国キャッシュレス事情

2年以上振りに国外脱出を果たし、アメリカに行ってきた感想としては、とにかく何でも高かったとお話ししました。一方で、高いと思いつつ、意外にも(?)あまり実感がなかったのが正直なところ。

もちろん負担感は確実にあるのですが、99%の支払いがキャッシュレスなので、ピンとこないというのが正直な感想です。お札で払えば物理的にお札が減ることを実感しますが、キャッシュレスの場合、良くも悪くもレジやレシートに表示された数字に過ぎません。まあ、それが実際に口座から引き落とされて、激しく実感することになるわけですが(苦笑)。

改めて感じたのが、ますますキャッシュレスが進んだな、ということ。もともとアメリカはクレジットカードおよびデビットカードの利用が一般的であり、ほとんどの場所で使えますが、それがさらに進んだように思います。なおかつ、今回はほとんどの場合、タッチ決済(アメリカの表現ではTap)ができるようになっていました。日本でも一部のクレジットカード&一部のお店でタッチ決済ができるようになってきていますが、今回アメリカではかなりの確率でタッチ決済で済ませることができました。タッチ決済は端末に触れる必要もありませんから、新型コロナウイルス禍において、普及が進んだということもあるのでしょうね。

タッチ決済は便利なので、日本でも広がってほしいと思いますが、暗証番号を求められないので、万が一カードを落とした場合がちょっと心配です。落としたとわかった瞬間にカードを止めないと、被害が大きくなりかねない。特にデビットカードは銀行口座から直接引き落とされますから。ただ、その分、デビットカードの方がセキュリティのチェックは厳しいようで、特にネットの決済では支払いが通らないことも。そういった時のために、カードは複数持っていないと困るケースもあるように思います。

意外かもしれませんが、アメリカではいわゆるQRコード決済はほぼ存在していません。中国はQRコード決済大国になりましたが、アメリカにおいては、もともとクレジットカード/デビットカードが浸透しているので、QRコード決済ならではのメリットを示せないのではないかなと思います。アメリカの場合、クレジットカードはリボルビング払いが基本で、カード発行会社にとって高い金利収入が見込める分、多少低い信用力でもクレジットカードが発行されやすいとか、そもそもデビットカードであれば支払いの銀行口座の残高の範囲内でしか使えない(要は所持金以上に使うことができる信用力供与=クレジットが提供されていない)ので、入手が容易、といった事情もあるのでしょうか。

キャッシュレスが進んで困るのは、現金の入手が難しくなっていること。現金の用途は限られており、今回の旅行でもせいぜい数十ドルしか使っていませんが、必要な時は必要。用途としては、基本的にはチップです。レストラン等はカードで支払う際にチップの金額を上乗せすればいいのですが、荷物を運んでもらった時、預けていたクルマを出してもらった時、ハウスキーピング(毎朝)には現金でのチップが必要です。ホテルにチェックインする際に、小額紙幣に崩しておかないと、チップが払えないと慌てることになるので、注意が必要です(なおかつ$100紙幣はあまり一般的に使われていないので、ホテルですら両替を断られることがあるので注意が必要です。万能なのは$20紙幣ですね)。

基本的にはキャッシュレス先進国ですが、現金でのチップもあり(そういった意味では小切手も今でも現役ですし)。そういったまだら模様がアメリカらしいと言えばアメリカらしいように思います。ただ、最近ではVenmoZelleなどの個人間送金アプリでチップを払うということもあるようですし、逆にお店がservice feeやresort feeを請求することで、個々のチップを不要にするという動きもあり、現金でチップというのもいずれはなくなっていくのかもしれません。
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2022年05月13日

2.7倍!?

これまでお話ししてきたように、このゴールデンウィークに2年以上振りに国外脱出を果たし、アメリカに行ってきました。せっかくなので、その感想など。

まず一番強烈な印象は、とにかく何でも高かったということですね。デフレ経済の日本と異なり、アメリカはインフレ経済。値段は上がって当たり前。これにさらに1ドル130円という円安も相まってとにかく何でも高いです。

私が留学していた1995年から1997年はちょうどかなりの円高で、何を見ても安く感じましたが、その真逆という感じです。当時は一瞬ですが、1ドルが80円を切ることもありました。これが130円になった瞬間に、日本円で考えるアメリカの物価は1.6倍になります。さらにこの間日本は物価がほとんど上がっていない(1996年を1として、2021年に1.038と見事なまでに横這い)のに対し、アメリカは年平均2.2%で物価が上昇してきており、1996年を1とすると、2021年には1.73となっています。

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円安の1.6倍と、インフレの1.7倍を掛けると、2.7倍という実に恐ろしいことになります。それは何でも高く感じるわけです。

例えばDisneylandで水のペットボトルを買うにしても、日本だとディズニーランドでも200円ぐらいで買えるかと思いますが、アメリカでは4ドル! 今の為替レートだと500円越えです。日本だと1,000円で美味しいランチは選び放題ですが、アメリカだと軽く2,000円は超えます。

ああ日本は何でも安くていいねえ、と思ったりもしますが、本当にそれでいいのでしょうか。日本は安く売ること、安く買うことにこだわりすぎているようにも思います。安く売るためにはコストを究極まで削らなければならない、だから従業員の給料もなかなか上げられない。そして従業員も給料が上がらない中で生活を守るために1円でも安いものを求める。

それに対し、いいものを価値に見合ったいい価格で販売する。その売上をしっかりと従業員にも還元する。そして余裕の出た従業員は、多少高くてもいいものを買う。

どちらがいいのでしょうか。もちろん経営者として、後者が簡単なことではないことは重々承知はしています。ただデフレ経済の中で皆が(特に国際的にみれば)どんどん貧しくなっていく先になかなか明るい未来を描き難いと感じます。
posted by 岡本浩一郎 at 22:06 | TrackBack(0) | パーソナル