前回は、先日リリースしたやよいの給与明細 オンラインについて、大幅リニューアルと表現しているものの、実態としては、ゼロから開発した全く新しいアプリケーションであるととお話ししました。さらっとお話ししましたが、実はこれは弥生としては非常に大きなターニングポイントです。
というのも、アプリケーションとしてゼロから開発したというだけではなく、実はプラットフォームが全く新しいものになっているから。単純にコードを書きなおしたというレベルではなく、全てを作り直しているということです。デスクトップアプリケーションであれば、これまでWindowsのアプリとして開発してきたものを、今回からMacintoshのアプリとしてゼロから開発した、というぐらい大きな変化です。
実際には、やよいの給与明細 オンラインはクラウドアプリケーションですから、WindowsでもMacintoshでも動きます。この場合変わったのは、クラウドのプラットフォーム。一般のお客さまからは全く見えない部分ではありますが、クラウドのプラットフォームが変われば、アーキテクチャーからデータベースからほぼ全てが変わりますから、全く新しい取組みとなります。もちろん技術的に汎用性がある部分も多いので、ゼロからの学習にはなりませんが、新たに学ばなければいけないことも多く、とてもチャレンジングな取組みです。
チャレンジングである一方で、最新の技術を取り入れることが可能になるため、これまでのクラウドアプリケーションとは一線を画した使い勝手を実現できます。実はこの春に提供を開始した証憑管理サービス(ベータ版、今後「スマート証憑管理」として正式版となる予定)が新プラットフォーム上のデビュー作でした。ただ、証憑管理サービス(ベータ版)はそれ単体での利用は想定されていませんし、なおかつベータ版です。単体で利用するアプリケーションの正式版としては、今回のやよいの給与明細 オンラインがデビュー作となります。
弥生として新プラットフォームを採用することを正式に決定したのは実はもう約2年近く前のこと。以降、水面下でコツコツと開発を進めてきましたが、こうして無事にリリースすることができました。まだまだ完成形とは言えず、今後も磨きこみは必要ですが、弥生の将来につながる大きな一歩だと考えています。